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小社の創業は1877(明治10)年になります。浮沈の激しい出版界にあっては、きわめて稀な存在といわれます。創業当初の社名は有史閣といい、東京は神田一ツ橋通町四番地で古本を扱う書店として出発し、2年後、有斐閣と改め出版に進出しました。
有斐閣の出版活動は、近代日本における学問の発展と歩調を合わせる形で広がりをもってきました。すなわち、法学からスタートして経済学に進み、さらに、社会学や心理学、経営学等の分野へと裾野を拡大してきました。小社は、時代とともに着実に進展してきた日本の社会科学・人文科学系アカデミズムの学術的成果を社会に広く還元し、学問のさらなる発展に貢献すべく、一途に学術書出版に専念してきたのです。その結果、およそ13,000に及ぶ書籍タイトルが小社の貴重な財産を形成するに至っています。