ぼくのねこ ポー
岩瀬 成子 作 松成 真理子 絵
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刊行日 2024/03/01 | 掲載終了日 2025/05/31
ハッシュタグ:#ぼくのねこポー #NetGalleyJP
内容紹介
学校からの帰り道、白い家の近くでねこを見つけたとおるは、家につれて帰ることにしました。
お母さんは、ねこに心当たりがないかたずねにいきましたが、だれも知りませんでした。
とおるは、ねこに「ポー」という名前をつけて飼うことにします。
次の日、クラスに森あつしくんという子が転校してきました。
森くんとなかよくなって話していると、「ねこがいなくなっちゃったんだよ」と、つらそうな顔でいいました。
とおるは、なぜだかむねが急にドキドキしはじめて、「しんぱいだね」といったけど、どんなねこ? とは聞けませんでした。
どんなねこか、知りたくなかったのです。
それから、森くんとはあまり話さなくなっていき……。
少年の心の葛藤と成長を描いたお話です。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784569881621 |
本体価格 | ¥1,300 (JPY) |
ページ数 | 80 |
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NetGalley会員レビュー

生き物でも物でも、「名付け」をすると途端に情に切り結んだ繋がりができてしまう。
人に懐いた迷い猫を拾い、ポーと名付けて飼い始めたとおる。
転校生の森くんとことばを交わすうちにある疑念に囚われていく。それが確信に変わるまでの葛藤は痛々しく苦しいが、揺れる心で導き出した答え。
どうするべきかは、ひとつ。ポーの立場に立って考えれば迷いは吹っ切れた。
自分の本心を抑えることで開けるものがあった。
松成真理子さんの絵がすばらしい!

ぼくが拾った可愛い猫のポー。でも本当は別の名前で、別の人の飼い猫だったら?
低学年のぼくの心をありのままに綴った本。この後、ぼくがどうしたかはわからない。でも悩むことで、ぼくの心は1歩成長した。そう信じてる。
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懐いてくれた捨て猫(?)を飼いたいばかりに、ぼくはお母さんに嘘をついてしまった。それだけ、このポーと暮らしたかったのか。
ぼくのクラスに転校してきた森くん。すぐになかよくなる2人。でも、飼っていた猫トムが逃げてしまった事を知る。
秘密を持ってしまったぼく。森くんにだけは知られたくないぼく。そこから始まるぼくの悩み。それに気づきもしない森くん。
小学1年生の心をありのままに綴った本。この後、ぼくが森くんに何を言ったのか、何も言わなかったのかはわからない。でも、どちらだったとしても、ぼくの心は成長した。
そう信じている。

読後、心が痛くて、それなのに暖かくもなり、
複雑な感情の嵐が吹き荒れました。
ぼくの気持ちになっていて
森くんの気持ちにもなっていて
ずるい、とか、それじゃだめだとか
ねこ自身の気持ちはどうだったのかとか
考えたいことがたくさん。
とおるくんや森くんと同じ世代の子たちに
読んでもらって、どう感じたか一緒に考えたいと
思います。
夏休みの読書の本として薦めようと思います。

放課後クラブからの帰り道、しましま模様のねこが塀の上にいた。そして翌朝学校へ行く途中、そのねこは郵便ポストのそばにいた。そして次は塀の上にいた。人馴れしているようでぼくが近づいても手を伸ばしてもにげないー「ぼくのねこになってくれたらいいな」とぼくは願った。お母さんにねこを飼ってもらうことを許してもらうために「箱に閉じ込められていた」と小さな嘘をつき、うちのねこなんだ、とねこに名前をつけて喜び、転校生で仲良くなった森くんから「ねこがいなくなった」と聞いて森くんを避けるようになったぼく。この作品の中のぼくが小さな生命を大事にしている姿が本当に愛おしく、また自分の気持ちと相手の気持ちのと間で揺れ動くぼくの心の葛藤に共感を抱いた。岩瀬成子さんの子どもを見つめる優しい文章と松成真理子さんの包み込むような色彩と子どもの表情。何度でも読み返したくなる作品だった。