中受
工藤純子
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刊行日 2025/06/24 | 掲載終了日 2025/04/17
ハッシュタグ:#中受 #NetGalleyJP
内容紹介
//『サイコーの通知表』『だれもみえない教室で』など学校における子どもたちの生きづらさに寄り添った作品を生み出し続ける児童文学作家・工藤純子。書き下ろし最新作!//
何のための受験?
都立中学の受検、私立中学の受験、AO入試。
加熱する中学受験リアルを描き出す!
「中受」を考えている方、「中受」真っ最中の方、「中受」を終えた方、そして保護者の方にも読んでいただきたい一冊です。
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──「学歴」というのは、ゲームでいう「武器」のようなものだ。いい学歴は最強の武器になる。だったら、ゲームオーバーにならないために、そのアイテムを獲得するのは当然のことだ。
中学受験は、そのために必要なこと。
ステージをクリアしていくため「魔法の鍵」。そう感じ取って、「ぼくも中学受験する!」と、その場で宣言した。
( 本文より )
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小学6年生の新は、都立中学合格を目指し、進学塾に通いながら勉強漬けの日々を送っている。かつて夢中だったサッカーを辞め、中学受験にすべてをかけてきた。しかし模試の成績が下がり、塾の先生からも私立受験の提案を受け、ふがいなさに心が揺れる。そんな折、あこがれだった従兄が有名高校を中退したことを知り、「進学校に行けば成功するわけではない」と思い知らされる。
なんのために、誰のために受験をするのか? 悩む新。
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一方、クラスメイトから軽く扱われがちな広翔は、自分の意見をうまく言えず、自分のことを透明人間のように感じていた。広翔にとって学校とは「楽しくない場所」なのが当たり前。しかし私立中学の見学に行き、「ここなら友だちができるかもしれない」と自分なりの受験を決意する。
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バレーボールに打ち込むつむぎは、勉強が得意とはいえない。近所の公立中学にはバレーボール部がなく、中学生になったらバレーをやめなければならないと思っていた。だが、憧れのバレーボール選手の言葉をきっかけに、ペーパーテストではない「AO入試」があるということを知る。6年生の12月という遅い時期から、家族一丸となり合格を目指し……。
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著者/工藤純子(くどう・じゅんこ)
東京都生まれ。2017年、『セカイの空がみえるまち』(講談社)で第3回児童ペン賞少年小説賞を受賞。おもな作品に、『となりの火星人』『あした、また学校で』『サイコーの通知表』『だれもみえない教室で』(以上、講談社)、『てのひらに未来』『はじめましてのダンネバード』(ともに、くもん出版)、「恋する和パティシエール」「プティ・パティシエール」シリーズ(ともにポプラ社)、「リトル☆バレリーナ」シリーズ(Gakken)、「ミラクル☆キッチン」シリーズ(そうえん社)などがある。日本児童文学者協会会員。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。
出版社からの備考・コメント
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著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
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※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはお控えくださいませ※
ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。
★★★
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恐れ入りますが<講談社 児童書営業部>まで直接お問合せをお願いいたします。
★★
出版情報
ISBN | 9784065399101 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
ページ数 | 224 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー

大人だなと思った 巧みだなと思った
本のタイトルから、物語の中軸が何であるかか想像できた
で、受かったの?落ちたの? そんなのどうでもよかった
超える とでも言ったら伝わるだろうか
わからない に困惑し
どうせ を常套句にし
やってみたい に蓋をしようとしていた
彼ら 一人一人が きらっきらの原石だった
学校教員 学校事務職員 塾講師 卒業生 そして親
それぞれに迷って苦しんだ時間があったと思う
そうでなきゃ
~何かを決めるきっかけなんて人それぞれだよ。たとえそれが人生に関わるものだとしてもね~
ってこのタイミングで言えない
先生になりたい!という人の気持ちがわかる気がした
なりたかったんだ・・・叶わなかった親の夢の吐露がわかりすぎた
それが楽しいかどうかは やってみた 君しか知らない

中学受験に飲み込まれた、3人の6年生の物語。
合格をゴールとして他には目も向けない子、自分に合った中学を求める子、たった一つの自分の良さを生かそうとする子。互いに交わっていく事が、3人の心にどんな変化を促していくのだろうか。
それを確かめて欲しい。
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同じ小学校の6年生で、中学受験をすることになった3人の、もう幼くはない心の遍歴の物語。
『稲葉新』偏差値65
「合格が正義で正解」と猛勉強する新。斜に構えすぎて、より広い見方、目指す理由、学ぶ楽しみなどを、自分を陥れる罠だと決めつけて背を向けるなんて。そうやって自ら押しつぶしている自分の心には、素晴らしい感性がやどっているというのに。
だから今の新にとって大切なのは、迷ってみること。そしてどうか、自分の感性に気づいてくれますように。
『深谷広翔』 偏差値42
ワンテンポ遅れがちな広翔は、嫌な事には独り目を瞑り、終わるまでひたすら我慢する。それしか知らない生き方なんて。そんな彼が新に「中学受験をする」と言ったのは、「わかってくれる」友だち、理解者が欲しかったからなのか。そう。上を目指すのではなく、そんな中学受験だっていい。
夏休みの経験をきっかけに広翔のいい面が目覚めていく。目的が見えてくる。楽しくなっていく。どうか広翔のその心のが、足踏みをしてしまっている新に届きますように。
『小野寺つむぎ』偏差値50
勉強を尺度に自分を低く評価するつむぎ。あんなにバレーが上手いのに。輝けるものを人はたくさんは持てないけど、つむぎにはそれを活かす道を探して欲しい。だからこそ、つむぎの選んだのは私立中学のAO入試。多様性の現れ。
そんなつむぎへの新のその言葉かけ。彼の変わりように読み手も驚き、うなずいた。
『稲葉新』
お試し受験に落ちた新は、癖になっている分析に入る。でも、親の本音に触れて逆に感謝された彼。更に塾の先生に「試験は敵じゃない」と言われた新の心は、更にどう変わったのだろう。
自分らしく取り組み、「ジュール」を味わって読む心にたどり着いて欲しい。
『深谷広翔』
自分なりのやり方を見つけた広翔。そう、自分では気づくことができなくても、アドバイスし道を示してくれる人がいる。それが本当の人の繋がり。そして、それを素直に受け入れたから広翔の方が「ありがとう」といわれたのだね。
きっと1年後は笑顔で遠藤先生と再会できるはず。
『小野寺つむぎ』
確かにAO入試は特技や熱意が問われるもの。だからといって、何もしなくてもいいわけではない。それに応じる家族の団結力に、つむぎ一家の底力を見た。
とうとうAO試験。「つむぎ」という名前の由来がバレーボールへの熱意と結び付いた時、拍手をしたいくらいだった。これが家族を見つめ直し、また受験を楽しむということなのか。
そして、その経験を学級に広めていくつむぎの姿が眩しかった。
『稲葉新』 卒業式
今までの経験や、広翔やつむぎとのやりとりで、自分の偏見に気付き素直に人と接することができるようになった新。
そして、ミナミ先生の本心と触れる。これが夏休みの頃だったら、その言葉を素直に受け入れることはできなかったろう。それだけでなくミナミ先生も教え子たちに諭されるとは。彼女の想い、その示し方が子ども達に誤解されていたとは。だからミナミ先生もまた、一回り成長していく。子どもは幼いのではなく、小さな大人。そんなみんなに感謝。
そして、新の合格から彼の本当の物語が始まる。今までは、それを始めるための長い準備期間。まだ迷う新が入ったのは、修鷗中の学校図書館。そう、彼の心が目覚める時。
受験は自分実現の為にある。小学生6年生の3人にそう教えられた。