ハロハロ
こまつあやこ
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刊行日 2024/12/10 | 掲載終了日 2024/11/07
ハッシュタグ:#ハロハロ #NetGalleyJP
内容紹介
// 中学入試で最多出題作となった『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』で講談社児童文学新人賞を受賞、『ハジメテヒラク』で第54回日本児童文学者協会新人賞を受賞したこまつあやこ氏新作青春小説 //
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オンライン英会話講師でフィリピン人のジョシュア先生に
微かな恋心を抱く高1の“のの花”は
フィリピンのことをもっと知りたくなる。
*
「何でこの本を読んだの?」
この学校にフィリピンの昔話を知ってる人が、私以外にもいるなんて。もしかしてフィリピンに興味があるのかも。そう思ったら引き止めずにはいられなかった。
「うちの母親、フィリピン人だから。血はつながってないけど」
木原さんはさらっと言った。――本文より
*
「韓国ドラマみたいに、日本でフィリピンの番組もたくさん放送とか配信されればいいのにな。上達すべきは英語のはずなのに、フィリピンが、ジョジュア先生が、気になって仕方がない。」
「レッスン開始ボタンをタップすると、真っ黒だった画面にパッと光があふれた」オンライン英会話を始めた高1ののの花は講師の先生の影響でフィリピンのことをもっと知りたくなってしまい、クラスメートでフィリピン人の家族がいる風羽と仲良くなる。
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著者/こまつ あやこ
1985年生まれ。東京都中野区在住。清泉女子大学文学部日本語日本文学科卒業。公共図書館にて司書として勤務した後、私立中高一貫校に司書として勤務。2017年『 リマ・トュジュ・リマ・トュジュ・トュジュ』で講談社児童文学新人賞受賞。その他作品に『ハジメテヒラク』がある。
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★★★
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★★
出版情報
ISBN | 9784065370681 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
ページ数 | 192 |
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高校生のののかは、フィリピンの文化に触れる中で引っ込み思案から抜け出していく。多様な国、文化、言語がハロハロ(様々なものを混ぜてつくるフィリピンの氷デザート)のようになる今、本当にそれを知るとはどんなことかを教えてくれた。
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アメリカではなく、フィリピンとのオンライン英会話がきっかけに、ののか友人せフィリピン人の義母から歓待される。
異なる言語、文明、価値観などなど。少し前までは、直接触れる機会は多いとは言えなかった。でも今は、すぐ隣に機会があったりする。でも、その機会を捉えて自分の世界を広げるのは、自分の意志。
それにしても、フィリピンのかき氷デザートハロハロのルーツが日本の氷あずき、スペインのプリン、アイスクリームはアメリカとは知らなかった。加えて日本の昔話「サルカニ合戦」に対して、フィリピンの「サルとカメ」。文字通りのハロハロ(ごちゃまぜ)。
でも、物見遊山的な異文化体験ではその本質を理解することができないことが、風羽の言葉からひしひしと伝わってきた。でも、人にも文化にも上下はない。そんな祖父や改めての風羽の言葉に、ののかだけでなく、読んでいる方も視界が開けた気がした。
それがきっかけに、ののかの関わりが広がっていく。初めは腕を引っ張られるように。でもだんだんと自分から。すると、皆は自分の将来の夢を話し出す。それだけ心を許してきた証拠。
更に「サルとカメ」をきっかけに文化の交流が進んでいく。それは、「知る」を超えて「自分のものにする」ことだったのか。そのきっかけであり、中心ともなったのがののか。外国を一人旅した程度でその気になってしまっていた自分がはずかしかった。
もう、「Don't be shy.」と自分に言い聞かせる必要はないね、ののか。そして、希望が未来で待ってるね。
誰かを好きになるエネルギーってすごいな、と思った。「あがり症で引っ込み思案」なのの花(高校1年生)が、母親の勧めで始めた「お試し」オンラインレッスンで、優しくて大らかな笑顔で接してくれるフィリピン人のジョシュア先生と会い、恋心から、相手の国のことにどんどん興味を持っていく。インフルエンザにかかり、入学式にも出られず、高校デビューもつまずいたのの花は学校で友達もいなく、一人ぼっちで過ごすことが多かった。そんなのの花が「恋」のエネルギーでどんどん自分の殻を破り、友達も作り、世界を広げていく姿には思わず「やった!」と思わずにはいられなかった。のの花のおばあちゃんが語る「昔話」の魅力も素敵だった。「民族みんなで作り上げた」昔話。「採集」して「再話」する。そして「語り手と聞き手が一緒に作り上げる、一期一会の世界」。そんな世界を私も体験してみたい、と思った。最初から最後まですーっと頭に入って読みやすく、優しい気持ちになり、また日本とフィリピンがぐっと近くなった、そんな話だった。
のの花にとっても読者にとっても、海外の文化を知るきっかけができるとてもにぎやかなお話でした。オンライン英会話というのも今らしい題材で、海外がますます身近になっていることを実感します。のの花の好奇心がきっかけで友達が増え、みんなでハロハロ作りをしたり、昔話を楽しんだりする様子には思わず笑顔になりました。作中ではフィリピンの食や昔話といったところにフォーカスしていましたが、一方で差別などの社会的な課題について簡単に触れていた会話も多くあり、読者が詳しく調べてみたいと自然と思える作風になっていた点もヤングアダルト小説として好印象を受けました。
想いはチカラになる。
そう実感させてくれる物語でした。
主人公は内向的な高校生。
入学早々で躓いてしまった彼女が、
オンライン英会話での出会いを機に
自分の殻を破っていく物語です。
憧れの先生にもらった言葉が、
大事な場面で背中を押してくれる。
行動するなかで喜びが生まれ、
新しい自分に出会う。
フィリピンに親しんだことで、
みるみる世界が広がっていく。
見事なまでのステップアップ!
なんて素敵なんでしょう。
距離を越えてわかり合う尊さが
深いところまで沁みました!
楽しさあふれるストーリーの中には
モノの値段や文化・習慣の違いなどを
自然と学べるくだりもありますね。
高校生たちの複雑な関係性にも
気づきがあふれていましたよ。
つぼみだった少女の花開くさまが
勇気を分けてくれる一冊。
魅力がおいしくミックスされた
御馳走のようなストーリー。
あなたもひとつ
召し上がってみては?
(対象年齢は12歳以上かな?)
淡い恋心を抱いたオンライン英会話の講師がフィリピンの人なので、フィリピンに興味を持ったのの花。
ちょっとでもフィリピンの事を知りたいと、フィリピンの昔話が載った本を読んでいたところ、クラスメイトの風羽に声をかけられる。
のの花の父のフィリピン人に対する偏見というか下に見てる感じが、とてもリアルだった。
中年以上の男性にこういう人が多いような気がする。
のの花のお母さんが、アメリカ一人旅をしたいのも、お父さんとは一緒に行きたくないんだろうな、などと書かれていない夫婦関係まで想像できてしまうようなリアルさだった。
その他は、高校生らしいさわやかな物語だった。
日本に住む外国人たちの文化や食事と言った背景を知れば、外国人をもっと身近に感じられるように思った。
気に入りました。早速予約します。
引っ込み思案なのが嘘のように、好きなことに真っ直ぐに向かっていく主人公に心が温かくなりました。
昔話の語り手のおばあちゃんの存在も大きく主人公に影響していました。
本好きとしては昔話がそこそこで語られ方が違う等ワクワクする内容もたくさんあり、昔話の読み聞かせをしたくなりました。
フィリピンと日本を繋ぐ架け橋になってくれそうです。
フィリピン人のオンライン英会話教師に恋心を抱くのの花は、フィリピンのことをもっと知りたくなります。
乗り遅れた高校生活の始まりでしたが、クラスメイトで血はつながっていないが母親がフィリピン人の風羽と仲良くなります。
オンライン英会話の先生のことをもっと知りたい、フィリピンのことをもっと知りたい。それなのに一歩踏み出せない。だけど「変に遠慮しちゃうより、たくさん会話して共感できるところを見つけたい」と気持ちが変っていきます。
一歩踏み出したのの花はまさにハロハロのような状態。たくさんの人と混ざり合い、ごちゃまぜになりながら光が降り注いでいくようでした。
フィリピン人の先生によるオンライン英会話が流行っていますがなぜ価格が安く受講できるのかということ、フィリピンの人がなぜ出稼ぎに出たいのかということ、日本との物価の違いなども交えて分かりやすく描かれていました。そして国は違うのに共通点が見つかったり、知らなかったことを知ることの喜びにも溢れていました。でもそれは会話をしなければ見つからないことです。ちょっと勇気を出すことで自分の世界が広がっていくのだろうと思います。
主人公が懸命にフィリピンの文化を理解しようとする姿、さらにクラスメイトや隣人たちにもその魅力を伝えようと奮闘する姿に感動した。のの花ちゃん、何て真っ直ぐなんだろう!
日本文化にも通じるところがあったり…外国の文化を知れば身近に感じたり好きになったりする。さらに国際交流、外国への扉を開くきっかけにもなる。
狭い教室の中に居るばかりではなく、世界にもっと目を向けようというメッセージにも受け取れた。
読後の爽やかさがたまらない1冊。
オンライン英会話を始めた高1の少女が、フィリピン人講師に心寄せていく。知りたいと思う純粋な心が内気の殻を打破し、フィリピン延いては世界の文化や価値観に触れる事で、視界が開けていく爽快な物語。
不安からくる内向性やミスする事への恐れなど、日本人の外国語習得に影響しがちな課題を一つずつ丁寧に抽出し、解決へのサポートをしてくれる。言語学習のプロセスを、生活の様々な場面に応用して成長していく姿に刺激を受けた。
無邪気な無知が人を傷付け、自分をも傷付ける。反省と、その後の切り替えの重要性を痛感させられた。
繋がりを絶やさない為の、食やエンタメといったフィリピンのアイテムも盛りだくさん。カバーイラストの色鮮やかなキラキラのハロハロから、作品の包容力が溢れ出ているのも素敵。
英文も出てくるがすべて訳があるので、英語が苦手な方も、英語学習が始まったばかりのお子さんにもオススメの、元気をもらえるど真ん中のYA作品。
たまに児童書を読むと、新しい発見や刺激があって楽しい。
今どきの高校生にはスマホがあって、デジタルネイティブ、大学進学だって昔より遥かに容易になっていて、なんとなく楽しく高校ライフを送っているようなイメージがある。しかし、高校生のみんなが陽キャで、TikTokでダンスしていたり、YouTubeで発信したりしているわけではない。いつの時代もそうだが、思い悩み、どうすればいいのか一人で考える孤独な高校生だっているはずだ。
この小説の主人公は、病気で入学式から1週間学校に行けなかったことで高校デビューに乗り遅れてしまった女子高生。学校に行ってみればもうグルーブができていて、昼食を一緒に食べるグループにも入れない。
そんな主人公のお母さんがオンラインの英会話のレッスンを始めることになった。主人公も一緒に始めてみると、思ってもいなかった世界が開けてくる。レッスンの先生に淡い恋心を抱きフィリピンに関心を持つ。それがきっかけとなって新しい友人に出会い、新しいチャレンジをしていく。
もうすっかり忘れてしまったが、高校生の毎日って、きっとこんな感じだったんだろう。一つの出来事で考え方や行動がガラッと変わっていく。新しい友人との出会い、新しいことへのチャレンジ・・・経験があまりない分、毎日に「新しい」がいっぱいある。
読んでいると、なんだか前向きな気持ちになれる。
恐れず挑戦していけば、新しい何かと出会えるかもしれない、新しい何かが得られるかもしれない、新しい何かを知ることがでくるかもしれない。
忘れてしまった「若い時の自分」に立ち帰れる作品、読んで良かった。
素敵な物語でした。
うわっ、クラスで仲間はずれになって意地悪されるのかなあ~、そんなの嫌だなあと思っていたら、そんな陳腐な展開ではなく、しっかりと足がついた、希望に満ちた、明るい展開へとつながっていくお話となっていて、読後感のよいこと、よいこと!
オンライン英語レッスンという設定の斬新さと、そしてまさに現代を描いていて、是非、たくさんの方々に読んでもらいたいなあと思いました。
なんといっても読みやすいです。主人公が高校生だから大人の小説のように書き込んでしまう作家さんが多いなか、読者層をきっちりと意識して、フォローされているのでさすがだなあと感じ入りました。
あ、英語の勉強にもなって、助かりました~!
ののかの成長とフィリピンを知りたくなる内容にワクワクしました。
日本と似ているところも多いフィリピンのことをたくさん知ることができて、昔話の共通点なども勉強になりました。
学生ならではの瑞々しさが要所要所で伝わってきて、ののかと一緒に青春を楽しんでいる気分になれました。
ののかのチャレンジ精神と好きなことを諦めない強さが素敵でした。
高校が舞台ですが小学生や中学生でも楽しめるのではと思います。
明るく爽やかな文体にどんどん引き込まれ、とても読みやすく読後感がよかった。オンライン英会話で出会った先生をきっかけに、フィリピンの文化に興味を持ち、少しずつ自分の居場所を見つけていき変化していくのの花に好感が持てた。ストーリーの中にフィリピンの昔話が出てきますが、お話の中にお話が包みこまれていて楽しく、異文化が溶け合いひとつになっていく展開に心を動かされました。
胸の高鳴りが収まりません!
そもそもは
インフルエンザに罹患して、高校デビューは欠席ではじまった。
友だち作れなくて駐輪場でサドルの上でお弁当食べてた。
けれど
オンライン英会話、フィリピン人のおかあさん、フィリピン料理、昔話。
いくつかの偶然と偶然を必然にしてしまう、いつの間にかの勇気が変えた。
想像できた?
~学校でこんな風に他愛もない会話で笑いあえることがなんだかとてもうれしい~と言えるって。
もう終わったと思っていた高校生活を過ごしているそこの貴方!
~頑張らなきゃ やるって決めたんだから~
成績ぱっとしなくて、あがり症で、引っ込み思案だった
のの花ちゃんがそう言ってたよ。
新学期からインフルエンザにかかって新しい人間関係作りに出遅れてしまったのの花に母はオンライン英会話をすすめる。気が向いたので参加してみるとそこには新たな世界への扉があった…。
スタートに失敗したと感じていた新学期ののの花にも自分から動き出せば出会いのチャンスはたくさんあって、学校と家庭、そして、それ以外の居場所…と、自分が心地好いと思える世界は獲得していけるんだなぁ、と若者のしなやかさと真っ直ぐな健やかさが眩しかったです。
あくまでも“好きな人”はきっかけでフィリピンについてどんどん吸収し、心を許せる友人も…という恋あり友情あり、な展開も読んでいてテンポよく、誰かを好きな気持ちからの強い推進力で世界がぐわぁ~っと広がっていく様子がジタバタしたくなるほど良かったです。
人と人との“縁”を感じずにはいられない素敵なラストが印象的で、物語を彩るキュートなイラストも作品の雰囲気にぴったりフィットしてました!
紹介されるフィリピンの食べ物がとても魅力的で、食べてみたくなる人が多発しそう。
ハロハロはコンビニスイーツで知っていても、それ以外を食べる機会はあまりない人が多いと思うので、
これを機にフィリピン料理食べたいとか、もうちょっと知ってみようとか、
そんな入り口になるんじゃないかということが期待できるお話だったと思います。
オンライン講座やオンラインレッスンが当たり前になった現代。世界がぐっと近くなった!でも理解し合うことは、相手の心に寄り添わなくては難しいことなんだ。入学式にインフルエンザで欠席して高校生活にのり遅れたのの花。フィリピン出身の英会話教師との出会いがきっかけで風羽と親しくなる。まったく異なるようで共通点のある国、フィリピン。食べ物も、昔話も。
学校生活や人間関係に伴う孤独や悩みがぐっと胸に迫るシーンもある。一歩踏み出す勇気で世界が広がる喜びもある。物語が進むにつれてのの花の英語力が上がっていくのも素敵。この物語の面白さはいい意味でまさに「ごちゃまぜ」のハロハロ!多文化理解としてティーンズにおすすめの一冊です。