保健室には魔女が必要 MMMの息子
偕成社ノベルフリーク
石川宏千花/作 赤/絵
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刊行日 2024/10/17 | 掲載終了日 2024/10/25
ハッシュタグ:#保健室には魔女が必要MMMの息子 #NetGalleyJP
内容紹介
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ある人が、こんな言葉を残している。
『学校には、おまじないが必要だ』
最初はピンときていなかった。
いまではわたしのなかで、唯一無二の指針となっている。
わたしはくりかえし確信する。
保健室には、魔女が必要だ── 。
(本文より)
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主人公は、中学校の保健室の先生にして魔女。
考案する「おまじない」を流通させ、もっとも定着させた魔女が選ばれる七魔女決定戦に参加している。
魔女たちとの交流、魔女狩り団体MMMに関係する少年の出現、そして七魔女決定戦にも新たな展開が!
もろくて、かたくなな悩める中学生におくる連作短編集シリーズ、第2作。
今回の悩みは
★友だちばかりほめられるのが気になる
★将来の夢がない
★みんなとノリがあわない
★女の子らしい子になりたい
★だらだらしていると怒られる
★自分をみじめだと思ってしまう
出版社からの備考・コメント
ここに掲載している作品データは刊行前のものです。
刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
【ご注意下さい】
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おすすめコメント
【目次】
・ ほめ上手になるおまじない
・ 夢が見つかるおまじない
・ ノリがよくなるおまじない
・ 女の子らしい子になれるおまじない
・ だらだらしてても怒られなくなるおまじない
・ 自分をみじめだと思わなくなるおまじない
【目次】
・ ほめ上手になるおまじない
・ 夢が見つかるおまじない
・ ノリがよくなるおまじない
・ 女の子らしい子になれるおまじない
・ だらだらしてても怒られなくなるおまじない
・ 自分をみじめだと思わなくなるおまじない
販促プラン
【著者紹介】
作 石川宏千花(いしかわひろちか)
女子美術大学芸術学部卒業。『ユリエルとグレン』で講談社児童文学新人賞佳作を受賞。作品に「二ノ丸くんが調査中」、「死神うどんカフェ1号店」、「少年N」などのシリーズや、『わたしが少女型ロボットだったころ』『拝啓パンクスノットデッドさま』(日本児童文学者協会賞)などがある。
絵 赤(あか)
イラストレーター・グラフィックデザイナー。北海道出身。2018年に多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業、広告や書籍を中心に様々な媒体にイラストレーションを提供している。『第17回グラフィック1_WALL』にて審査員奨励を受賞。東京イラストレーターズ・ソサエティ会員。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784036492503 |
本体価格 | ¥900 (JPY) |
ページ数 | 167 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
保健室の養護教諭と学校司書は、少しだけ似ている。どちらも、全校生徒(児童)と直接関わりを持つからだ。時として、担任や学年主任よりも距離が近くなることもある。この作品を読むと、そんな学校の内情を分かってもらえている気になる。石川先生の描く「みんちゃん先生」は、子どもたちの抱えている問題の本質を正確に見極めようとしてくれる。「おまじない」というカタチを取ってはいるものの、ベースにあるのはラポールだ。ともすれば、ここに問題があるのでは、という大人側のバイアスや「フィルター」について触れてくれているところにも、信頼がおける。
思春期の子どもたちにも、うちの学校の5、6年生にも、元子どもなのに今や子どもに手を焼いている大人たちにも読んでもらいたい。
フラットで優しくて、話をちゃんと聞いてくれる。そんな大人な存在がいてくれたらいいなぁ、を具現化したような保健室の魔女。
先生との会話と特製のおまじないによって自分が今抱えている困ったことの“芯”を理解して柔軟に解決していく様は痛快だしこちらまで嬉しくなってしまう。
魔女サイドのあれやこれやもあり1巻も面白かったけど、2巻は更にパワーアップしていて今後の展開が楽しみすぎる!
エンタメとしてもピカイチだし、そっと寄り添ってくれる側面もある。思春期をむかえ、どこかスッキリしない自分を持てあますたくさんの子たちに届け!と心から感じました。
中学校の保健室の先生にして魔女が主人公の連作短編集シリーズ、第2作。
第1作目と同様、とても面白かった。
中学生たちのたいしたことない悩みが、とてもリアル。
現役の中学生の柔らかい心に、深くしみると思う。
大人が道を示すのではなく、本人はどうしたいのか、本人の意思を探って本人に道を決めさせるおまじないに好感を持った。
この第2作は、魔女同士の決闘やMMMとの対峙はほとんどなかったけど、大きく事が動きそうな終わり方で第3作が待ち遠しくなった。
言い方が良くないかもしれませんが、銭天堂にハマった小学生にオススメしたい作品でした。
最近、銭天堂で読書が止まってしまう子どもがいると聞いたので、この作品はそんな子たちにオススメできる!と拝読して思いました。
主人公が本物の魔女、悩める中学生に彼女が与えるおまじないや魔女が【フィルター】と呼ぶ人間社会にはびこる偏見。
大人ならこんなことあったなーと思えて、中学生なら心に刺さる物語だと思います。
それだけでなく、魔女と魔女狩りの存在、魔女たちの試験とファンタジー要素もふんだんに盛り込まれているので、ファンタジー小説としても楽しめたのも、この作品の魅力でした。
人はかたくなになったりフィルター越しに見たりして悩むもの。特に中学生は。そんな彼らに、強力な「魔法」ではなく、心に寄り添い自分に気づかせる「おまじない」を教えるのが、養護教諭で「魔法使い」の弓浜。
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『ほめ上手になるおまじない』
人は〈かたくな〉になることもある。それ以外はないと考えるようになってしまう。〈おまじない〉はそんな心を優しくノックしてくれた。おまじない自体には物事を変える〈力〉はない。でも、相手に気づくキッカケをつくってくれる。心に望みを抱えたリミは、それをとらえて機会とすることができた。よかったね、リミ。
『夢がみつかるおまじない』
魔女とは〈おまじない〉を定着させる者。力ある〈魔力〉を使うのでなく、そっとそっと力を添えて自分から道を開く手助けをする、生きる事への伴走者。
人は〈フィルター〉越しに周りを見て、やり取りをしている。〈おまじない〉はそれ越しにきっかけをつくることまではできない。〈フィルター〉が剥がれるきっかけをつくるのは魔女の役割。それがうまくいった。よかったね、モモカ。
『ノリがよくなるおまじない』
みんなの輪の中に入る為に無理して合わせる、ノリ。それは同調圧力と差別意識の板挟み。なら、自分の〈普通〉って?
トモヤの普通がこれだって、全く予想していなかった。でもそれが普通と受け入れられたトモヤ、よかったね。
『女の子らしい子になれるおまじない』
だらしがないことは女の子らしくない? ジェンダーにもかかわってくるこの相談に、生徒を思いやる熱心な養護教諭として、さらに人ならぬ力を持つ魔女として、民生はその原因を見極め助けようとする。そしてたどり着いたのは、自分の見る目の至らなさ。でも、サトコは民生をきっかけに自ら〈おまじない〉を生み出せたのだ。よかったね、サトコ。そして、一回り成長できたね、民生。
『だらだらしてても 怒られなくなるおまじない』
ずっとだらだらしていたい。怒られることもなく。自分が望んだそんな〈おまじない〉から、怒られるとは必要な負荷だと気づく。前向きになる芽がちゃんと心の中にあることがわかったジュン、よかったね。
『自分をみじめだと 思わなくなるおまじない』
自分自身の非に怒りを向けるしかない、逃げ道のない繰り返し。些細ものでも、自分がそうでないと思った瞬間、それは猛毒となる。〈おまじない〉によってそこから抜け出したアイリの姿が眩しかった。
このような〈おまじない〉を必要としていた中学生の苦しみのほとんどは、親との関係のねじれが発端となっていた。自我の確立が始まるこの年代にとっては、親子関係がいかに大切かを痛感した。
民生らは単なる〈魔女witch〉ではない。人を助け導く〈白魔女〉と言うべき者達。ならば、WWWのような〈魔女〉を敵視する組織はなぜあるのか? そして、七魔女決定戦はどうなるのか?
次巻が待ちどうしい。
雄花第一中学校には魔女がいる。保健室の先生として。保健室は学校の大切なサードプレイスで、最後の砦。思春期の生徒の心や体を健やかに保つためには「おまじない」が必要なんだ。待っていた続編!とっても嬉しい。みんちゃん先生は、今回も健在。人間界のあちこちにひっそり魔女が存在する雄花市。今回はなんと「МMM」魔女狩り団体の幹部の息子児玉夕飛なる高校生が急接近。だが、これはきっとさらなる続編への布石?生徒たちの悩みはティーンズにありがちの、ささやかだけれど本人たちには深刻なもの。共感できて、わくわくする。ファンタジックな設定なのに、リアル。石川先生の真骨頂といえる作品だ。
石川さん、大好きです!
読みながら中学時代がよみがえってきた。
私の中学時代も(今思えば)些細なことに悩む保健室の常連だった。
どんなときも足湯を用意してくれて、話を聞いてくれたあの先生も魔女だったのかもと懐かしく思いだした。
消しゴムに好きな人の名前を書いてばれずに使い切れたら両想いになれるおまじないはみんなが試していたと思う。
あのおまじないを考えた魔女はかなり高位の魔女だったのかも。