バッタマンション

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刊行日 2024/09/24 | 掲載終了日 2024/09/13

ハッシュタグ:#バッタマンション #NetGalleyJP


内容紹介

虫たちがくらす小さなマンション、「バッタマンション」。メゾン・ド・グラスホッパーというりっぱな名まえがあるのですが、くらしている虫たちはみんなただ「バッタマンション」とよびます。

住人のキリギリス、マツムシ、モンシロチョウたちの、ささやかで愉快な日々をお届けします。


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【著者情報】

北川佳奈(きたがわかな)

「シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン」で第28回小川未明文学賞大賞受賞(のちに『ぼくに色をくれた真っ黒な絵描き シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン』と改題して学研プラスより発行)。出版社勤務を経て、児童文学作家、イラストレーターに。作品に『クーちゃんとぎんがみちゃん ふたりの春夏秋冬』、『紙の子ビーゴのぼうけん』(ともに岩崎書店)、『ポラン先生ときけんなマジックショー』(小学館)などがある。


九ポ堂(きゅうぽどう)

祖父が遺した活版道具での作品づくりを2010年にスタート。九ポとは活字の大きさの9ポイントに由来。少し不思議でクスリとしてしまう、物語性のある紙雑貨制作をしている。ノートやマスキングテープなど、文具メーカーとのコラボレーション商品もある。代表作は活版印刷による架空商店街ハガキシリーズ。書籍作品に『ガラスペンでなぞる ツキアカリ商店街』(つちや書店)など。

虫たちがくらす小さなマンション、「バッタマンション」。メゾン・ド・グラスホッパーというりっぱな名まえがあるのですが、くらしている虫たちはみんなただ「バッタマンション」とよびます。

住人のキリギリス、マツムシ、モンシロチョウたちの、ささやかで愉快な日々をお届けします。


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【著者情報】

北川佳奈(きたがわかな)

「シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン」で第28回小川未明文学賞大賞受賞(のちに『ぼくに...


出版社からの備考・コメント

※校了前のデータを元に作成しております。実際の刊行物とは異なる場合がございます。

※校了前のデータを元に作成しております。実際の刊行物とは異なる場合がございます。


おすすめコメント

日常にある、小さなよろこびやおかしさを掬い取り、物語にされてきた北川佳奈さん。今作も、ちいさなバッタたちの日々の暮らしを臨場感たっぷりに描いています。絵は、文具の世界で大人気の九ポ堂さん。お部屋、本屋の様子などを美しく描いてくださり「こんなところがあったらいいな」「この街で暮らしてみたいな」と思える一冊になりました。

日常にある、小さなよろこびやおかしさを掬い取り、物語にされてきた北川佳奈さん。今作も、ちいさなバッタたちの日々の暮らしを臨場感たっぷりに描いています。絵は、文具の世界で大人気の九ポ堂さん。お部屋、本屋の様子などを美しく描いてくださり「こんなところがあったらいいな」「この街で暮らしてみたいな」と思える一冊になりました。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784752011149
本体価格 ¥1,400 (JPY)
ページ数 84

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NetGalley会員レビュー

読んでいてどこか懐かしい気持ちになりました。決してピカピカのマンションとはいえないし、大谷さんをはじめ一癖二癖もある住人ばかり、色々と煩わしいところもあるけれど、それでもやっぱりさりげない毎日がキラキラしているように感じます。お隣さんの顔さえ知らないし、地域の行事も縮小される一方のこの時代に、小さいながらも大切なことを思い出させてもらいました。登場する虫さんたちの言葉遣いが丁寧なのもいいですね。

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あざみ町のバッタマンションに住む、個性的な昆虫たちのお話。
優しく、のんびりした世界観が、アーノルド・ローベルの作品を彷彿とさせる。
隣人との関係が希薄になった昨今において、ご近所さんといい距離間を保ちながらの交流話は心が休まっていいなと思った。
最後の見開きだけカラーだったが、他は全て緑色だけの挿絵で、それがまたシンプルでよかった。

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心配性のキリギリスや楽天家のマツムシなどが暮らすバッタマンションの日々の様子。その個性的で深みのある性格の虫達と、それを引き立てる緑を基調とした線画の挿絵。読んでいて気持ちがホッコリとしてくる児童文学。

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綺麗な緑色の単色の線画による挿絵は緻密で、植物の一つ一つがきちんとわかるほど。その中に表情豊かすぎるほどの虫達が描かれている。この対比があるからこそ、虫達が生き生きとしている。この挿絵を楽しみながら、読み進めた。

心配性のキリギリス、楽天家のマツムシのやり取りに、あれあれ、ひやひや、なるほど、そしてほっこり。特に笑ってしまったのは、キリギリスの部屋の家具などのこと。それでも2人が仲良しなのは、お互いに本当にわかり合っているのだなと感じた。

また、挨拶が苦手なモンシロチョウの笑顔。大家のオンブバッタのアドバイスがあったとしても、心が綺麗でなければできない笑顔なのだと思う。

最初は呆れていたキリギリスが、その気の良さから皆に頼りにされていることがわかるにつれ、憎めない存在になってきた。それだけではない。真面目一徹のトンボ、大声でがさつなクワガタムシなども、それぞれの良さがわかってくると、この登場人物(?)立場への愛着が増してきた。

だから、最終話のシーンが余計に楽しく感じられた。そして、挿絵をがないなぁと思ってめくった最後のページの、見開き絵に目を奪われた。

個性的で深みのある性格の虫達と、その様子を更に引き立てる挿絵のハーモニー。素晴らしい本でした。

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のんびりしたお話の中にある滋味。バッタマンションの面々のお互いの距離の取り方がとてもいい。
仲はいいけれど踏み込み過ぎず、かと言ってよそよそしくもない。
九ポ堂さんのイラストも明るくサクッとした印象で、お話の世界を支え広げています。
ちょっとしたエピソードがこんなにしっくりと読み手の心になじんでくる。
相手のことが苦手でも、ちゃんと見るべきところは見ているのも、子どもにも大人にも訴えかける何かがあると感じました。
読めてよかった!楽しかった!そんな物語でした。続編出ないかしら?ぜひ読みたいです!

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なんと生き生きとした、個性豊かな虫たちだろう!メゾン ド グラスホッパーの住人たちとの関わりの中で、心配症ですこし気むずかしいキリギリスの心がほどけていくさまに胸があたたかくなります。
マツムシのガサツだけど豪快で毎日を楽しんでる感じや、大家さんの「こまったわぁ」と言いながらさりげなく頼みごとをするさまなどがやけにリアルで、とても身近に感じてしまいます。九ポ堂先生の挿絵もほどよくやさしいタッチと綿密さで、見ていて飽きません。この本の中にはすてきな世界が広がっているのです。低学年から大人まで、ドクダミ茶のような癒しの一冊、つかれたときにおススメです!

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作者、画家ともはじめて読む方たちの作品でしたが、とても読み心地がよく好きな世界観です。
バッタマンションにすむ虫たち(キリギリスを中心に、マツムシ、モンシロチョウ、クワガタムシ、大家さん)の日常が描かれています。トンボブックスに行ってみたい!と思うほど、挿絵がとてもすてきです。

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バッタマンションでの、虫さんたちのささやかで愉快な日々を、自分もこのバッタマンションの入居者になって、たんたんとすごしているようです。裏庭で、季節のそよ風と木漏れ日に浸って、キリギリスさんが淹れてくれた大家さんの自作のお茶を楽しみながら、「こんなところがあったらいいな」「この街で暮らしてみたいな」って思える・・・爽やかで、清々しい読後感の持てる素敵な作品です!
生きていくうちには色々あって、色々あっても、自分と他の人とは感じ方が違って、どう対応するかだって、その人の個性でまたまた違って、全てに共感を求めるほうが筋違いかもしれません。そんな、個性の違う、キリギリス、マツムシ、カマキリ、クワガタムシ、モンシロチョウ、オンブバッタのみなさんが、同じ一日、そして、それぞれの一日を生きています。バッタマンションを舞台に交わって、過ごしています。北川佳奈さんの視線は現実的で、親切で、サラリと深いですね。九ポ堂さんの絵がそれを想像豊かに描き出してくれました。
難しい理屈は語られないけれど、この物語には喜怒哀楽、四苦八苦といった人生で出会う自分の自由にならないものがさり気なく描かれています。それにたいして、個性の違う虫さんたちが、それぞれに、自分の時間を生きていきます。心配性のギリスさんは不安や心配でいっぱい。楽天的なマツムシさんは、希望にみちてても、よく転ぶ。人のことを気にしないで、ガサツに見えるクワガタムシさんは、自分の仕事に丁寧に没頭してる。繊細さんのモンシロチョウさんは、繊細なのに、少し天然。みんなが、笑ったり、困ったり、頑張ったりして、今日を生きていきます。
何かそれがいとおしくて、美しい。それはきっと、色々ある人生を、ただただ、受け入れ流されるだけでなく、少しでも自分らしく生き、少しでも自分の幸せを自分でつくろうとしている、日々の誠実な心が描かれているからだと思うのです。だから、今日、うまくいかなくても、下手くそでも人と同じじゃなくていいのですね。今日すれ違っても、明日まっすぐに向き合えるかもしれませんよね。
物語の最後・・・「ああ。いしがしい、いそがしい」キリギリスは、どこかたのしそうにつぶやいて、空をあおぎました・・・この心境こそが、自分の今日を誇らしく生きていく、素敵なヒントのように感じました。ありがとうございます。

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虫たちが暮らす「バッタマンション」
そこではキリギリスやマツムシ、モンシロチョウたちが暮らしています。
しんぱいしょうのキリギリスはとても頼りにされています。
頼み事をされたら断れないし、困っている人がいたら手を差し伸べずにはいられません。こういう人って現実社会にもいますよね。そんな頼りにされて頑張っている姿は、クワガタムシのようにちゃんと見ていてくれる人がいます。

緑と黒の二色で描かれている絵もとても素敵です。
小さな虫たちと一緒に大家さん手作りのドクダミ茶を飲みながら、優しい時間を一緒に過ごしたいなと思いました。

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虫たちのひとつひとつの行動がとても愛らしく、挿絵もお話としっくりと合っていて和やかな気持ちになりました。
日々に追われて殺伐とした気持ちになっている時に読むと、本当に効くと思いました。
ただ、子どもが読むより大人が読むといい本なのかなと感じたので、星をひとつ減らしました。

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もえぎ谷あざみ町にたつ「バッタマンション」。美しい裏庭があり、実はメゾン・ド・グラスホッパーという立派な名前がついている、という始まりからなんだかわくわくしてきます。少し心配性で働き者のキリギリスとおおらかなマツムシを中心に、日々起こる小さな出来事に心配したり安心したりしながら楽しく仲良くなっていく様子が、柔らかい絵と相まって素敵な一冊でした。

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本当は「メゾン•ド•グラスホッパー」なんて洒落た名前だけど、ヒビが入ってたり、風に揺らいだり、水漏れしたりするギャップが現実にもあるある。こういう小ぶりで新しくない物件は大家さんの人格が住人にもうつりますね。それぞれの小さな生活が温かい。中庭のお茶会に参加したくなります。
そして挿絵が繊細かつキュート。これは紙の本でじっくり見入ってしまいそう。

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