魔女がやってきた!
マーガレット・マーヒー
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刊行日 2024/06/27 | 掲載終了日 2024/10/04
ハッシュタグ:#魔女がやってきた #NetGalleyJP
内容紹介
国際アンデルセン賞作家賞、カーネギー賞など数々の賞を受賞した
ファンタジー作家、マーガレット・マーヒ―の、
魔女が登場する短編を5つ集めた短編集。
男の子とおかあさんがケーキをやいていると、
魔女がまいおりてきて、
庭のサクラの木の枝にすわりました…
(「サクラの木の上の魔女」)
女の子が新しい家にひっこしてくると、
ほうき入れの戸だなの中から、小さな声がしました。
じぶんは王さまで、わるい魔女に、とじこめられている、
というのです…。(「ほうき入れの王さま」)
イジワルおばさんは、魔女。
魔女の集会があるので、家にとめてほしい、といって、
トビーとクレアの家にやってきました。
おばさんは、思いがけず、親切な魔女で…?
(「イジワルおばさん」)
小学校中学年の朝読・読書にぴったりの1冊。
さし絵は、人気画家、はたこうしろう。
尾﨑愛子訳。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784198658557 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
ページ数 | 128 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
常識は通じないけどなんだかユーモラスで個性豊かな魔女のお話が5つ。
魔女を出し抜いたり、いいように面倒を押しつけられたり、ちょっぴり味方になってもらったり、ドキドキワクワクさせてくれる魔女満載で面白いが渋滞してました。はたこうしろうさんのキュートな挿絵が物語のスパイスになっています。
どこか憎めない、こわくない魔女が揃ってますよ。
魔女はみんな心の中が真っ黒な訳じゃない。嫌われるし、そうされるようにしてるけど、内心は…………
M・マーヒーが書いた、そんな魔女の楽しい短編をまとめた日本オリジナル短編集。
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『サクラの木の上の魔女』
魔女は料理が苦手な理由になるほどと頷いた。ケーキをめぐる魔女とデイビッド親子の攻防が面白い。どうなることかとヒヤヒヤ読んでいたが、お互い満足してよかったよかった。
魔女だって人(?)。「魔女っていうのは、あんまり楽しいもんじゃないね」のセリフにしんみりとした。
『ふたつのかげを持った男の子』
影は持ち主に似るんだな。魔女も魔女ならその影もその影。両方の性格に呆れてしまった。そして男の子の影も同じ。辛くなったとしても、ちゃんと男の子のことを思っていた。だから言葉は必要じゃない。月の光の下で体と影が、気持ちがつながっていた。
『ほうき入れの王さま』
こんなにたくさんの王様やお妃や人々、動物達が小さな箒入れに詰め込まれていたとは。そして、失敗した魔女の様子にくすりと笑った。
サラが言うように、ハッピーエンドはいい気分。ただ、あの魔法の箒は追いつけるのかなぁ。
『魔女のお医者さん』
頭の中はいつも詩が踊ってるヤブ医者のトム。その失敗作の薬が魔女には真逆で抜群に効果があるとは。でも、魔女がみな元気になってしまったら? でも、サビナがいてくれたから。彼女が何者かなんて言うのは野暮。ここは一言、ハッピーエンド万歳!!
『イジワルおばさん』
お母さんの言う通り、「魔女は失礼じゃないといけない」もの。だからおばさんはそうに振る舞う。でも、本心はそうでもないことが、滞在最終日で分かったのにほっとした。「きれいな魔法」の腕はまだまだ落ちてはいなかった。そして、別れ際の「あんたたちは魔女じゃないんだから、人には、礼儀正しくするんだよ」という言葉には、間違いなく愛が含まれていた。魔女って本心を出すのが苦手なひねくれ者なんだなぁ。
この短編集に出てくるのは、役割を心得ている魔女達。だから、嫌われてはいるけど人と共存できていて、人に大切な何かを残したりしている。こんな魔女の物語なら、もっと読んでみたい。