はなしをきいて

決戦のスピーチコンテスト

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刊行日 2024/05/21 | 掲載終了日 2024/04/26

ハッシュタグ:#はなしをきいて #NetGalleyJP


内容紹介

中学生のヘイゼル・ヒルは地味な女の子だけど、スピーチコンテストで優勝を目指していた。クラスでたった一人の話し相手は、タイラーというおしゃべりな男の子。でも、話の内容は、女の子のことばかり。最近、人気者のエラ・クインにふられた腹いせに、彼女の悪口を言いふらしている。昨年のスピーチコンテストで優勝したエラは、ヘイゼルの宿敵だった。でもタイラーが、エラのSNSアカウントにセクハラ的なコメントを書き込んでいると知って、ヘイゼルは毅然として立ち向かう。ハラスメント、LGBTQ、SNS問題など現代的なテーマを扱ったYA小説。

中学生のヘイゼル・ヒルは地味な女の子だけど、スピーチコンテストで優勝を目指していた。クラスでたった一人の話し相手は、タイラーというおしゃべりな男の子。でも、話の内容は、女の子のことばかり。最近、人気者のエラ・クインにふられた腹いせに、彼女の悪口を言いふらしている。昨年のスピーチコンテストで優勝したエラは、ヘイゼルの宿敵だった。でもタイラーが、エラのSNSアカウントにセクハラ的なコメントを書き込んで...


おすすめコメント

カナダ出身の作家がおくるYA小説。ハラスメントや、LGBTQ、SNSトラブルなど、中学生をとりまく問題は、今や世界共通。現代的なテーマを扱いながらも、明るくユーモラスな語り口が、小気味よい作品です。

カナダ出身の作家がおくるYA小説。ハラスメントや、LGBTQ、SNSトラブルなど、中学生をとりまく問題は、今や世界共通。現代的なテーマを扱いながらも、明るくユーモラスな語り口が、小気味よい作品です。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784652206256
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 304

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NetGalley会員レビュー

本作は、アメリカのミドルスクール(日本での中学校)でのセクシャルハラスメントがテーマだ。
主人公のヘイゼル・ヒルはミドルスクールの2年生。友だちはいないが勉強ができるし、スピーチコンテストの優勝目指してマイペースに過ごしている。ただ同じクラスで友だちの多い男子、タイラー・ハリスは例外で、なぜかヘイゼルに毎日のように話しかけてくる。ただし、内容は恋愛関係。といってもだれが好きとか、だれと別れたとかたわいないものだった。タイラーは人気者の女子、エラ・クインとしばらくつき合っていたが別れたらしい。一時期ヘイゼルはタイラーから、いかにエラ・クインがひどい女子かを聞かされていた。ところがある日、タイラーから思いもよらない話を聞かされ、それをきっかけにヘイゼルはエラ・クインとの距離を縮める。

そしてエラ・クインは見た目や評判ほど派手な女子でもないし(去年ヘイゼルを負かしてスピーチコンテストで優勝したほど実力がある)、本を読むのが好きだとわかり、外見と中身のギャップが大きい女子だとわかった。

そんなエラ・クインが、ネット上でセクシャルハラスメントを受けているとヘイゼルは打ちあけられる。自分とは相反する立場にいると思いこんでいたヘイゼルは、戸惑いながらもエラ・クインの力になろうと動きはじめるが、大人が話をまともに聞いてくれないことに愕然とする。学校の先生、そして理解してくれていると思っていた両親ですら、話を曲解してしまうのだ。

全力でスピーチコンテストの優勝を目指していた友だちのいないヘイゼルの変身に驚かされつつ、アメリカでは生徒同士のセクシャルハラスメントがあるなんてとショックを受けた。日本でもわたしが知らないだけで実際には起こっているのだろうと想像する。
女子たち(ときには男子も)、勇気を出して大人に「はなしをきいて」と訴えてほしいと思った。

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優等生の仮面を脱ぎ捨てる少女がクール!

主人公は秘密を抱える陰キャ女子です。

スピーチコンテストに全てを賭ける彼女が、
憎きライバルの苦悩に触れ、
何より大切な気持ちに目覚め、
唖然とするような決断に踏み切ります。

次々と訪れるピンチやドキドキするイベントに、
ハラハラし通しのまま一気読みでした。

人の気持ちに目を向け、耳を傾け、
勇気を出して感情を言葉に乗せていくことで
世界が鮮やかなまでに変わっていく流れに、もう夢中。

孤独だった少女が
とびきりのスクールライフを手にしていく展開には
こちらまで天に上る思いでしたよ。

大切なのは自分の正義を貫くことであり、
人のために力を尽くすことですね。

大人視点では、子どもの声に耳を傾け、
一人の人間として尊重することの大切さに
気づかせてくれる作品でした。

とくに面白かったのは年ごろの娘に
あたふたする主人公の両親。
絶妙にズレてて最高に笑えましたよ。

親子で楽しめて、しかも考えさせられる
会心の一冊なんじゃないかな?

(対象年齢は12歳以上かな?)

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