もしもねこがそらをとべたら
黒田征太郎 西島三重子
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刊行日 2024/02/19 | 掲載終了日 2024/02/15
ハッシュタグ:#もしもねこがそらをとべたら #NetGalleyJP
内容紹介
どうすれば、ねこはとりやさかなたちとけんかせずになかよくすごせるだろう?
ぼくは想像してみる。もしもねこがそらをとべたら、うみをじゆうにおよげたら、のびのびとあそびたいかもしれない。でも、しずかにくらしていたとりやさかなたちはなんて思うだろう? どうしたら、だれかとあらそったり、きずつけたりしないでいられるだろう――
自由を求めて時に空を飛んだり、時に別の生き物に姿を変えたりするたびに、ねこは周囲の生き物とたちと摩擦を生んでしまう。自分の欲求に素直に遊ぼうとしただけのねこは、どうすればみんなと楽しく、仲良くやっていけるのか。世界中で分断と対立が進むいま、豊かに想像する心が他者との関わりや思いやることの大切さを刺激してくれる、優しさと想像力あふれるねこの絵本。
「そうぞうは いつか きっと ぼくたちに ちからを くれる」
おすすめコメント
戦争を知る最後の世代として、長年国内外でアート活動を通じて世界平和の実現を伝えてきた黒田征太郎さん。絵本などでの作家業を通して、近年では日常の尊さを作品で綴ってきた西島三重子さん。混迷を極めるロシアのウクライナ侵攻やイスラエルとパレスチナの問題など世界中で対立や分断が進むなか、「命の重さ、等しさ」への想いをともに抱くふたりが、反戦・平和への願いを込めて初めて共作した絵本です。
くり返しリズミカルに投げかけられる「もしもねこが〇〇だったら」というフレーズが、ページをめくった次にどのようなことが起こるかを、読み手にさまざまなイメージをひろげてくれます。無邪気にふるまうねこのストーリーを追いながら、目線を変えることで物事の見え方、相手の受け取り方が異なることへの想像力を刺激し、他者を思いやる気持ちを思い起こさせてくれる絵本です。
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著者紹介
●黒田征太郎(くろだ・せいたろう)
1939年生まれ。イラストレーター・グラフィックデザイナー。日本工学院専門学校グラフィックデザイン科顧問。単著のほか桂三枝や池澤夏樹などとの共著も多数。当社では野坂昭如との共著『戦争童話集』(全4巻)。ライブ・ペインティングや壁画制作など幅広く活動を続けている。
●西島三重子(にしじま・みえこ)
1975 年に歌手デビュー。76 年「池上線」ヒット後はシンガー・ソングライターとして活躍。作家としても多くの著作を刊行し、多彩に活動。近著に『サンタさんのゆめ・トナカイさんの夢』『ふたごパンダのこころコロコロ』(ともに中央公論新社/文・西島三重子 絵・はせがわゆうじ)など。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784140361535 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
ページ数 | 32 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
Currently, I'm looking for easy Japanese book to read. That's why, when I knew this title, I was curious since it is picture book with "cat" topic.
Actually, the arc is not full book, it just contain 30ish pages. But, It made me want to read the full version. I can't wait until publication day!
The graphics just sooooo cute. I love it!
猫は犬と並んで、人との関連が強い動物である。そして可愛い。猫好きの人は、猫がいるだけで幸せな気持ちになる。猫カフェというものがあるのがその証拠だ。猫好きな人にとっては、猫は大きな癒しとなるのである。しかし、本書に描かれているような猫が本当にいたらどうだろう。可愛いの前に「キモ」という言葉が着くのではないかと思う。でもユーモラスに描かれているので、忌避感は感じない。
自由な空想に乗せて強烈なメッセージを感じます。自分の「もしも……」がその通りになったとして、この世界の秩序が崩れてしまったら、混乱をきたし、困惑するものが出てくるのです。自由な変身は楽しいかもしれないけれど、角度を変えてみればただの自分勝手かもしれません。お互いのことをもっとよく知る方がよりよい関係を築くことができるという点に、今のこの世界への提言と少なからずの不安が読み取れます。
それでも、「そうぞうは いつか きっとぼくたちに ちからを くれる」ということばに、諦めずに歩んでいこうという希望も見えます。
もしも~できたなら というフレーズがとてもきれいに思える
猫の話だからかな。答えがきれいですっきりしているからかな
もしも~できたらというのは欲にまみれているようで
誰かの為に、そして自分の為に、その純度が高いと美しい
そう思わされる文章
そして柔軟で無邪気な猫の絵が柔らかく変化するのも
衝動的な実際の延長でかなえても特に欲にまみれていくわけではない
自然といいなあってずっと思い続けられる人生って憧れますね
この本が示すようにね
もしもねこが・・・ときには空を飛べたり、花であったり。
最も印象に残ったのが、「もしもねこがクジラみたいにおおきかったら」ただ大きいだけではない、クジラみたいに大きいとはすごい表現だ。
そしてこの絵本が語っているのは「共生」。猫がどんなになっても、まわりの生き物たちと共に生きていける。ならば人間だって、人種が違っても、生活が違っても、言葉が違っても、食事が違っても共生できるはず。そんなことを考えさせられる。
クレヨンと水彩を自由に遊ばせる黒田征太郎さんの絵の自由闊達さもすごいが、物語の西島三重子さんもすごい。なんといっても「池上線」を歌った人だ。まさか絵本作家になっているとは知らなかった。
「池上線」の当時は、時代の流れがフォークからニューミュージックになろうとしていた。そんな中でフォークほどベタベタとせず、ニューミュージックほど洗練されていない「池上線」は非常に印象的な曲だった。この曲と菊池弘子さんの「青いクレヨン」という曲が、私の中では当時らしい曲として印象に残っている。最近シティポップが再評価されているが、もう少しフォーク寄りの「池上線」や「青いクレヨン」あたりも再評価されてもいいと感じる。
まずは、そんな時代の人が今でも活躍している、それもより世界を広げて活躍していることを知れたのも嬉しい。
誰もが夢を持つ。空を飛びたい。花になりたい。海を自由に泳ぎたい。でも、そんな「自分の夢」だけでは上手くいかない。自分の夢に夢中になってしまったら、周りに迷惑をかけてしまう。そう、この猫のように。
だから、この「ぼく」も同じ夢をもった時、不安になってしまった。
でも大丈夫だった。「ぼく」は〈人間〉だったから。自分のことが、周りのことが、みんなの心が見えたから。そして、それを忘れないでいられる。それが、〈人間〉なんだから。
この本を読んで、みんなみんな、〈人間〉として夢を叶えてほしい。そうしたら、本当に楽しい世界になるはずだから。これは、〈人間〉としてのお願いなんだから。
そうに、そうに願った。
平和への活動を行っていらっしゃる黒田さんの絵本。
ねこがそらをとべたらなんて考えたことなかったけれど、窓の外をながめているうちのねこを見ているとたしかに
空を飛びたいと考えているのかもしれません。
でも、なんの準備もなく空を飛んでしまって大丈夫でしょうか。
ぼんやりしている飼い猫は、すぐに鷹につかまってしまうかもしれません。
ハンター気質の強い猫は、飛んでいる鳥を次々と追いかけて捕まえてしまうかもしれません。
あっだめじゃない、それは。
そんな気分になりながらこの本を開くと、ねこは空や海で予想外の動きをしています。
そしてそれは、周囲への無知からとんでもない事態を引き起こしてしまいそうです。
まるでまるで、今の地球にすむ人類かのように。
だからこの絵本の、
ほかのせかいのことを
まわりのみんなのことを
もっともっと
しらなくちゃいけないんだ
が、心にじわっときます。
小さなお子さんによみきかせたらどんな反応がかえってくるかな?
今からちょっと楽しみです。
ねこだって夢をみる。
色々な夢を。
良いんだよ、空を飛んだって。良いんだよ、お花になったって。
夢みることは自由なんだ。
黒田征太郎さんの自由で大胆な絵に西島三重子さんの優しい文章の組み合わせが、心に残る。
この絵本を読みながら、大人の私ももっとたくさんの夢をみたいと思った。
まずは、ねこになりたいかな。