やっぱり犬がほしい
スギヤマカナヨ
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刊行日 2023/10/24 | 掲載終了日 2023/10/24
ハッシュタグ:#やっぱり犬がほしい #NetGalleyJP
内容紹介
前から開くと、犬を飼いたいぼくが、お父さんとお母さんを説得し、家にむかえるまでのお話。後から開くと、犬と過ごした幸せいっぱいの日々から、最後のお別れを描く命の大切さを感じる本。
前から開くと、犬を飼いたいぼくが、お父さんとお母さんを説得し、家にむかえるまでのお話。後から開くと、犬と過ごした幸せいっぱいの日々から、最後のお別れを描く命の大切さを感じる本。
おすすめコメント
これから犬を家族に迎えようと考えている人、お父さんやお母さんをなんとか説得したい子どもたちとそのご両親にぜひ読んでいただきたい、そんな宝物のような本です。 吉田太郎(東洋英和女学院小学部部長)…帯より
これから犬を家族に迎えようと考えている人、お父さんやお母さんをなんとか説得したい子どもたちとそのご両親にぜひ読んでいただきたい、そんな宝物のような本です。 吉田太郎(東洋英和女学院小学部部長)…帯より
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784752010746 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
ページ数 | 64 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
前からも後ろからも読める構成。スギヤマカナヨさんが19年前に書いた本だという。犬が飼いたいぼくと、犬を飼って来たぼく(このぼくは、ぼくのお父さんの少年時代)。生き物を飼うにあたっての心構えと覚悟。飼い始めてからの継続的な努力と愛情。
今では、ペットは手厚く世話されて、病気もできるだけ治療を受けさせて、長生きするようになりましたから、昭和人間のわたしなどの時代とはペットへの待遇は隔世の感があります。
亡くなった後のロスの期間も含めて、ペットと付き合うことは生、死、愛情のトライアングルをじっくりと巡っていくことなのだと思います。
このかわいい美しい本には秘密がある。とっても犬が飼いたいぼくと、うちにきてくれた犬のパルのお話。二重のお話。時の流れがゆったりと前に流れてまた後ろに戻る。その中でたゆたうように、私たちは、ぼくがどれほど犬を飼いたかったか、そしてどんなふうに両親を説得して保護犬だったパルとの暮らしが始まったか、を一緒に味わう。真ん中でその出会いのお話は終わり、次はなんと後ろから読むんだ。大きくなったぼくはパルとの辛い別れを経験する。二つ目のお話はパルの死から始まる。このつらさは家族の一員を失ったことのある人はみんな涙することだろう。とても苦しい。ぼくは両親とたくさん話をする。思い出そう。どんなに楽しい月日だったか、パルとの日々をもう一度味わおう。お話のたどり着く所はいつも同じ。いつもいっしょだよ。
大切な家族の一員との出会いと別れ、前後から読める仕掛けの心ゆさぶられる本でした。
私も犬が大好き。ずっと飼いたいと思っているのだけど、事情があって現実的に考えるともう少し先、になってしまう。娘もずっと犬が飼いたい、と言ってはいるけど、この本の主人公「ぼく」のように私を「説得」するまでには至っていない。「ぼく」は朝の犬の散歩は毎朝6時に起きて学校へ行く前にする、というし、犬に必要な費用は「ぼく」の貯金を使えばいい、という。実際に犬を飼ってからのことを考えて、早起きする練習や部屋の片付け、そして「犬ノート」まで作ってしまう熱意に、とうとう両親も根負け。でも、一番大事なのは、犬を最期まで看取る愛情と勇気。このお話に出てくる犬「パル」は保護犬。事情があって飼えなくなって捨てられたり、劣悪な環境から助けられ保護されている犬たち。犬に限らず、命ある動物と一緒に暮らすことは、その命が尽きるまで一緒にいること。さよならしたあとも、自分の悲しい気持ちに蓋をせず、その気持を抱えたまま生きていかなくてはいけない。そうした覚悟がなければ動物を家に迎えいれることはできない。保護犬、保護猫の数が減り、愛情を注がれるお家で最期を迎えることができる動物が増えますように。
作者の経験をもとにしたおはなし絵本。
イヌを飼いたいと思い、家族で話し合い、そして準備して保護犬を見に行く。小学生の子どもの気持ちが伝わってきます。そして、家族として迎え入れたいぬとの暮らしの豊かさと楽しさ。一方で、いぬと人では歳のとり方が違うので、いぬを飼うということは死ぬまでお世話をすること、という言葉がよく伝わってくる構成。本を半分に分けて、前から読むのと後ろから読む構成になっている。
父親がはじめ、いぬを飼うことに乗り気でなかった気持ちもわかってくる。短い文で、絵とのバランスも良い。途中、涙も流してしまったけど、読み終えるとあたたかい気持ちになる。いぬを飼いたいと話す子におすすめしたい絵本。
犬を飼いたいと思う人にぜひ読んでもらいたい本。
1つの命をどう大切に育てるか。どんな事が必要で準備や覚悟が必要なのか。
主人公の少年は犬のことを本当によく勉強しています。犬との暮らしの中で楽しいだけじゃなく大変な事もある。それをどう乗り越えていくかを想定することは、犬を始め動物を飼う上でとても大事なことだと教えてくれます。
犬を飼いたい人、飼っていた人、その両方に寄り添う素敵な本。出会い、一緒に過ごした日々、別れの辛さ、思い出の数々。ヒトより短い寿命の動物たちは、その命の輝きや重みをヒトに教えてくれる。どちらから読んでもまた、両方を読み返したくなるだろう。
子どもの思い付きって短絡的なことがあったりすることはよくある。
言い出しっぺで興味がなくなったときに、あの時はこう思った。
お菓子を買って、やおもちゃを買って、遊園地へ行こうなんて言いながら、
やっぱり違うのがいいとか、もう家に帰りたいだとか。そんな感じ。
楽しさの部分の想像力だけで、付随するものの想像が足りていないのかな。
この男の子は、犬がほしいっていう思いが短絡的でなく、
様々な付随したことにかんしても、こういう方法があるとか、
そのためにこういう準備が必要だとかをちゃんと思いをはせている。
これだったら彼だけでなく周りもその夢かなえてあげたいってなる。
犬を飼った後の責任。楽しさだけでない部分を素直な体験として書かれてる。
自分が好かれるなつかれる。それがどういうように昇華してなくなるか。
事象でなく気持ち。犬を飼うってこういうことなんだということが、
これからの人も、思い出として既にある人にも与えられるべき本です。
『K・スギャーマ博士の動物図鑑』の作者だと知って驚いた。作風が違う。でも作品の根底にあるやさしさとユーモアは変わらないような気がする。
もう一つ驚いたのは、この本には2004年に出版された元になる作品があるということ。お話が加えられ、絵はすべて描き下ろしであること。NetGalleryで読ませていただいたので、本の造りがわからないけれど、「この本は反対側から読むと、成長した男の話になってい」るそうです。犬を飼うまでのお話と、犬と別れてその出会いから思い出を辿るお話。思い出の写真が見開きいっぱいに貼られた二ページが素敵で、男の子と犬と家族がしあわせに暮らしていただろうことが伝わってくる。
紙の本を手にとって絵をゆっくりながめていたい。
そして元の本も読んでみよう。