カーテンコールはきみと
演劇はじめました!
神戸遥真/作 井田千秋/絵
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刊行日 2023/10/16 | 掲載終了日 2023/10/18
ハッシュタグ:#カーテンコールはきみと #NetGalleyJP
内容紹介
ひとりじゃムリでも、ふたりなら、きっとだいじょうぶ!
自分を変えたい律希と、経験者でワケありらしい夏帆。
廃部寸前の演劇部が舞台の、青春部活シリーズ開幕!
中学1年の律希は、あこがれの演劇部に入部しようとしたところ顧問から衝撃的な言葉をきく。
「演劇部、なくなるんじゃないかな?」
おちこむ律希の前にあらわれたのは、同じく入部希望の夏帆だった。
律希と夏帆は、廃部寸前の演劇部を立てなおすため
なんと準備期間たった2週間でふたりだけの公演をすることに!
出版社からの備考・コメント
【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
おすすめコメント
みんなきらびやかな衣装を身にまとい、その表情はだれもかれもが活き活きとして見えた。
そこが、舞台の上が、本当に希望に満ちた場所に思えた。
舞台の上でなら、だれでもあんなふうになれるんだろうか。
べつのだれかになれるんだろうか––––。
あきらめてばかりだった毎日に、わずかに光がさした。
いいなぁって思った。
わたしにも、演劇、できるかなって。
(本文より)
みんなきらびやかな衣装を身にまとい、その表情はだれもかれもが活き活きとして見えた。
そこが、舞台の上が、本当に希望に満ちた場所に思えた。
舞台の上でなら、だれでもあんなふうになれるんだろうか。
べつのだれかになれるんだろうか––––。
あきらめてばかりだった毎日に、わずかに光がさした。
いいなぁって思った。
わたしにも、演劇、できるかなって。
(本文より)
販促プラン
【著者紹介】
作 神戸遥真(こうべはるま)
千葉県生まれ。著書に「ぼくのまつり縫い」シリーズ、『25センチの恋とヒミツ』(偕成社)、『休日に奏でるプレクトラム』(メディアワークス文庫)、「藤白くんのヘビーな恋」シリーズ(青い鳥文庫)、『笹森くんのスカート』(児童福祉文化賞)「恋ポテ」シリーズ(日本児童文芸家協会賞・以上講談社)などがある。
絵 井田千秋(いだちあき)
イラストレーター。書籍の挿絵、装画などで活躍中。装画作品に「ぼくのまつり縫い」シリーズ、『25センチの恋とヒミツ』『ブレーメン通りのふたご 』、著書に『家が好きな人』『わたしの塗り絵 POST CARD BOOK 森の少女の物語』。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784036492305 |
本体価格 | ¥900 (JPY) |
ページ数 | 207 |
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NetGalley会員レビュー
子どもの可能性を広げてくれる一冊ですね。
大人の私も時間を忘れて楽しめましたよ。
主人公は中学生になったばかりの少女。
憧れの演劇部が廃部寸前と知った彼女が、
頼れる相棒と出会い、二人で果敢に動いたことで、
事態が思わぬ方向に動いていきます。
名コンビの活躍に珍客の場面、笑った!
もう、おかしくって。
一方で、演じる役のセリフが
主人公の心情とシンクロする場面は
胸アツだったな~。
この本で演劇に関心を持つ子が
確実に増えそうですよ。
そこのアナタ、
演劇とは他人を演じることだと思ってませんか?
もしそうなら、この本の主人公のひらめきに、
ぜひ注目してください。
(対象年齢は10歳以上かな?)
他人には見せない心の中の傷や後悔や葛藤。それらを抱え、自分のことで精いっぱいだったりするけれど、周囲の誰かの言葉や行動が前に進む勇気をくれる。そしてまた、相手も何かを抱えていることに気づく。
廃部ぎりぎりの演劇部で、自分に自信が持てない主人公の律希は自分の心を見つめ直しながら、友人や先輩との関係を築いてゆく。そしてやがて、一つずつ自分で決めながら進み始める。その過程が中学生らしい言葉で語られて、とても身近に感じられました。
また、登場人物がそれぞれに爽やかでやさしく、気持ちよく読めます。中学校の図書館に安心して入れられる作家さんのひとりです。
希望で胸を膨らませて中学校に入学したのに、憧れの演劇部がなくなりかけている…。出だしからピンチに陥るけど律希は諦められない。顧問にかけあってみたり、部員の先輩へアタックしてみたり、部室へ足を運んだり。演劇がしたい、ステージに立ちたい、という気持ちを原動力に少しずつ仲間を増やし、時には悩み惑いながらも前進するエネルギッシュな展開の“青春!”がてんこもり。代替わりはしているけど、被服部メンバーも登場してファンには嬉しいサプライズもあり。
チャレンジする勇気と楽しさに心がはずむような作品でした。
自分にコンプレックスを持つ主人公が、自分とは違う人物になりたくて演劇を始めようとしますが、入学した中学校の演劇部が廃部の危機で、同じ入部希望の1年生と部の存続に奔走したり、部活を通していろいろな気づきを得たりする姿に成長を感じられ、自分の目標や目的に近づこうとする中学生たちに励まされます。途中まで読んで、これは著者のあのシリーズとつながってるんだな、と思って一層楽しくなりました。シリーズということなので、続きもとても楽しみです。
廃部の危機にあった演劇部、新入生歓迎講演を機に少しずつ部員が集結していく。与えられたものの中にはまっていくだけでなく、足りないところからからスタートして作り上げていく楽しさを感じることができてわくわくする。ヤングアダルト向けながら、演劇の基礎やエチュード、練習方法に触れられており、脚本や衣装づくりなど裏方の仕事もよくわかるのがよかった。本作は序章という雰囲気だったので、続編が出てくれるだろうと期待している。
小学校の頃、習い事を多くやらされてパンクしてしまったりっちゃんが、自分から演劇というやりたいことを見つけ、困難があっても挑戦する姿がよかった。
役作りの様子も興味深かった。
演じるということは、全くの別人を演じるというわけではなく、役の人物を理解し、受け入れること、自分との共通点を探すこと、ということに気がつき、演じる人物の気持ちだけでなく、自分自身の気持ちも掘り下げていくことで、自分を理解することにつながっていく様子が、自然に描かれていた。
演劇の練習の様子も興味深く、演劇に興味を持つ子が多く出てくるのではないかなと思う。
読んだ子どもたちに希望を与える一冊になりそう。
演劇で違う誰かになりたい。変わりたい。そう思っている子が多い中、共感を得られるのではないでしょうか。
自分でプロフィールを考えて役のイメージを膨らませていったり、自分だけのロバートになっていくシーンは応援できた。「役を取り込む」って言葉が好きでした。
それぞれに悩みを抱えたバラバラな仲間たちだけど役を通してまとまっていて青春を感じました。
ど青春!こんな爽やかなお話、浄化されるに決まってる!
一生懸命に廃部寸前の演劇部を復活させようとする新入生2人組。
幽霊部員の部長と、学校に来ていない2年生の部員。
そして最後に入ってきた新入生男子。
みんながんばれ!って応援したくなる、素直で努力家な生徒たち。
主人公の心の傷も、活動していく中で癒されていく過程が細やかに描かれていて救われる。
井田千秋さんのイラストも、このお話の雰囲気にぴったりで素敵でした!
可愛い表紙にまず生徒たちの手が伸びそう。そして絵とお話の雰囲気がとてもあっていてよかった。
自分とは違う自分になりたいと思ったことのある人は多いと思うし、主人公がいろんな困難に立ちはだかられながらもなんとか道を探るうちに、「演劇/自分ではない人物を演じる」ことを通してだけでなく、変わりたかった自分になっていく様子に、励まされる子も多いと思う。また、配役の決め方などを通して「見た目だけで決めつけないこと」なども押しつけがましくなく感じてもらえると思う。
さわやか。とにかく、読みやすい。すいすい進みます。何も長続きしないということで、悩んでいる子は多いと思うので、そういう子にすすめたい。前向きになれると思う。最近は、親は、「子供は充分頑張っていますから、あんまり頑張れ頑張れ言わないでください」なんて、言われるもんだから、意識して鼓舞しない家も多いと思う。だけど、子供側は、それを期待されていないと思ってしまうのかもしれないなと思うと考えさせられました。
大学生の頃にアルバイトでジュブナイル小説を描いていたことがあり、少年少女小説には興味がある。しかも芝居を見るのが好きなので、演劇部とくればまさに大好物。
部員が減って廃部寸前の演劇部を、新入生が立て直していくさまを描く。
高校演劇のことはよく知らないが、年に一度、NHKで放送される総文祭の優勝作品くらいは目を通す。数年前の「フートボールの時間」という女子サッカーの起源を扱った作品などプロ顔負けの仕上がりで、高校演劇のレベルの高さには驚かされる。「幕が上がる」という映画も高校の演劇部を舞台としていて、こちらも興味深かった。
学生の頃、演劇に触れる機会を積極的に作っているのが劇団四季だ。
地方を巡回し学生に無料で舞台を見せている。その費用は企業の協賛金が原資だ。このあたりは浅利慶太の先見性によるもの。一方、劇団四季は東京に修学旅行に来た学生に「キャッツ」や「ライオンキング」を見せるという営業も積極的に行なっている。これはマチネ興行の席を埋めるという実利もあるが、学生に良質の舞台に触れる機会を提供するという目的がある。
実際、役者になった人で劇団四季の舞台がきっかけという人はけっこう多い。
この作品を読んで、読書が好きになってくれるといい。演劇が好きになってくれるといい。そんな「きっかけ」の宝箱がこの作品だ。
ザ・青春!廃部寸前の演劇部を立て直し、公演に向けて練習を重ねる主人公たち。演劇部の学生たちみんなが素直な良い子たちで、応援したくなりました。子どもながらに色々考えたり傷を負っていたりするんだけど、一つ一つ乗り越えていこうとする姿に心を打たれます。
演劇(芝居)を通して「役」になる、ということは、その「役」が自分自自身に近ければその「役」の行動や感情を理解しやすい。でも、その「役」が自分自身と大きくかけ離れていたら?その「役」になりきって、人前で自信をもって演じることができるだろうか。この物語の主人公、中学1年生の中田律希は、自分に自信がなくて親からも「期待されていない」と感じている。でも中学校入学前の約1年半前にみた千城中演劇部の舞台で、自分と似たような地味な女の子が舞台の上でキラリと輝いているのをみて演劇の魅力に取り憑かれた。廃部寸前の演劇部を同じく入部希望で新入学生の夏帆と一緒に立て直し、演劇の世界にどんどんと入っていく。しかし、律希は自信家で自分と全くかけ離れていると思った役「ロバート」の気持ちが最初は全く理解できない。この物語の面白さは、律希がどうやって「ロバート」になっていくのか。その過程が、律希の細やかな心の動きとともに、非常にうまく表現されている。また、演劇とは一人でやるものではなく、チームワークが大事なんだ、ということも、同じ演劇部員のメンバーとの稽古や交流を通して伝わってくる。「演劇」は自分に自信をもっている人ばかりがやっていると思われがちだが、意外と自分に自信がなく演劇で「ちがう自分になりたい」と思っている人も多いのではないだろうか。実は、私にはプロの俳優として活動していた時期がある。演劇学校にも2年間通った。自分に自信はなかった。でも「役」を通して、その「役」の気持ちを知り、こんな自分も合ったんだ、と発見するのが楽しかった。人前で話す自信もついた。「演劇」にはそんな魅力があるのではないだろうか。