ステイホーム

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刊行日 2023/06/26 | 掲載終了日 2023/06/30

ハッシュタグ:#ステイホーム #NetGalleyJP


内容紹介

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「まあ、そうだね、楽しくはないよ。

でも言ってらんないじゃん、

好きとかきらいとか楽しくないとか。

どっちみち、行かなきゃいけないものなんだし。」


「それにしたって、自分の正直な気持ちは、

知っておくほうがいいに決まってるよ。

きらいなものはきらいって、はっきり自覚

しておかないと、逃げるチャンスがあらわ

れたとき、一瞬でつかめないでしょ?」


──(本文より)

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家にいるほうが、ずっと自由に思えた全国一斉休校となった日、小学5年生のるるこは、ひとしれず、ほっとしていた。

<でも、そんなふうに思っていいのかな。>

休校一日目は、母の会社に行き、同僚の連れてきたちょっと変わった姉妹と過ごし、翌日からはしばらくぶりに家に戻ってきた母の姉、聖子と、古い家の片付けとリノベーションにとりくむことになる。

自分の居場所を心地よくしていくステイホームの毎日が、いい子でいなくちゃと思っていた、るるこの心を少しずつほぐしていく。


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「まあ、そうだね、楽しくはないよ。

でも言ってらんないじゃん、

好きとかきらいとか楽しくないとか。

どっちみち、行かなきゃいけないものなんだし。」


「それにしたって、自分の正直な気持ちは、

知っておくほうがいいに決まってるよ。

きらいなものはきらいって、はっきり自...


出版社からの備考・コメント

【ご注意下さい】
ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。

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ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。


販促プラン

【著者紹介】


作 木地雅映子(きじかえこ)

1971年石川県生まれ。作家。日本大学芸術学部演劇学科卒業。1993年「氷の海のガレオン」(群像新人文学賞優秀作)でデビュー。作品に『ねこの小児科医ローベルト』『悦楽の園』「マイナークラブハウス」シリーズ、『あたたかい水の出るところ』『夢界拾遺物語』『ぼくらは、まだ少し期待している』などがある。


絵 ふるえるとり

秋田県生まれ。漫画家、イラストレーター。デザインの仕事を経て、Twitterで子育ての日々の絵日記を発表し、好評を博す。作品に『母ちゃんだってほめられたい。』などがある。

【著者紹介】


作 木地雅映子(きじかえこ)

1971年石川県生まれ。作家。日本大学芸術学部演劇学科卒業。1993年「氷の海のガレオン」(群像新人文学賞優秀作)でデビュー。作品に『ねこの小児科医ローベルト』『悦楽の園』「マイナークラブハウス」シリーズ、『あたたかい水の出るところ』『夢界拾遺物語』『ぼくらは、まだ少し期待している』などがある。


絵 ふるえるとり

秋田県生まれ。漫画家、イラストレータ...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784037274603
本体価格 ¥1,300 (JPY)
ページ数 218

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NetGalley会員レビュー

圧倒的に子どもたちの共感を呼びそうな作品ですね。

主人公は高学年の少女。

学校が苦手でコロナ休校をひそかに歓迎していた彼女が、家に転がり込んできたパワフルな叔母と暮らす日々のなかで、しなやかに逞しく生きる術を身につけていきます。

天真爛漫に生きる叔母の魅力が凄い!

感化されていく主人公に思わず頬が緩みましたよ。

終盤の母の決断もイイ。

片付けの効用や自分の気持ちとの向き合い方には学びもありました。

唸りたくなるようなテーマも盛り込まれていて、大人の私でも楽しく読めましたよ。

目の前が開けていく心地よさ。願いが叶っていくワクワク感。

多くの子どもたちに味わってほしいです。

(対象年齢は10歳以上かな?)

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勉強は好きだけど、学校には行きたくない。うるさい子や意地悪な子、それを見過ごす教師、そんなあれこれがストレスで、静かに勉強したいるるこは、コロナ休校で気持ちが楽になる。でも、働いている母の負担になっていることも自覚していて、休みは嬉しいけど、素直に喜べない…
そんな思慮深くて優しいるるこが、突然実家に帰ってきた伯母の聖子さんと一緒に、古い家のリノベーションに取りかかる。
澱んでいた空間を一掃して、どんどん魅力的な空間に変えていってしまう聖子さんの働きっぷりが気持ちいい。
親に放置されている姉妹や、勝手に住所を調べ上げて姉妹をるるこの母に預けてしまう同僚、祖父との別れなど、心が痛くなる出来事もあるけれど、聖子さんの根っからの明るさと、芯のある行動力から、どんな問題も真っ向から向き合えるような勇気をもらえる。優しいるるこの成長も見られて、清々しい読後感。
現状に不安や焦りを感じている人に、ぜひ読んでもらいたい。きっと、いまを生きることが怖くなくなるから。

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「私が今小学生だったら、ステイホームに対してどういう気持ちになったんだろう」
純粋に彼らの心情が気になって読み始めました。本作では、センシティブな面もありつつ、学校外では溌剌としている、るるこちゃんが主人公です。学校には行きたくないけど、家庭では面白いおばさんもいて、楽しく生活をしている、るるこちゃん。その気持ちよくわかるな〜なんて思いながら読み進めました。気持ちよくリフォームを進めていくおばさんに感化されていくるるこちゃんが、うっすらと将来への夢の一歩に近づいたその先がまた知りたくなりました。ステイホームには色々あれど、自分に出来ることをしながら生き生きと生活をしていく、周りを元気にさせるステイホームのお話でした!

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コロナ禍で小学校が休校になった。
居心地の悪い学校を休める!るるこにとっては喜んじゃダメだと分かっていても、ひそかに感じる嬉しい気持ちがじわじわとひろがる。
そんな時、台風のような勢いとしなやかな柔軟性をもつ伯母の聖子があらわれる。休校中、彼女の指揮で祖父から生前贈与された家のリフォームが始まった!
なんの取り柄もないと感じていたるるこに、自分の素敵な部分を認識させる聖子さんのような人が身近にいたら自己肯定感も少しずつ高まるのかも。そもそも、るるこは自分を低く見積もりすぎな感じもあるし。
コロナ禍での休校という非日常だったからこそ、ある意味、冷静に分析・対応出来、きっかけを掴みとった感はあるけど、一歩を踏み出す時の“ぐっ”と踏んばりながら歩を進める感じはたくさんの人に共感してもらえるんじゃないかな、と感じました。
選択をひろげることの出来る“今”が感じられる作品。

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最初の1ページでの、5年生のるるこの心情の豊かさをふわっと膨らませて見せた表現に、一気に取り込まれた。コロナ禍のステイホームでの、叔母や母との親密さの様子が、ふるえるとり先生の絵によって、更に柔らかに浮かび上がってくる。
聖子と2人でのステイホームandリフォーム! そこでの聖子の行動力、知識、何よりも豊かな感性に、るること共に感じ入った。そして、『捨てる』とは「心を整理すること」。だからこそ、捨てる前に心の中ですべき事があることを、るること一緒に気づく事ができた。
ところが急転直下。人を信じることは?生きるとは?死ぬとは? コロナ禍だからこそ、ステイホームの中で限られた人との緊密な関係の中だからこそ、それらがくっきり浮かび上がっていく。
そしてるるこは気づいたに違いない。感じるのは自分、だから自分の願いがその感じ方を変えていくことに。そうだからこそ、あの子供たちの為に考えるのだろう。住んでいて素敵なお家を、幸せな部屋を、心豊かにステイホームできる場所を。
コロナ禍という暗さを吹き飛ばすような、明るく親密で、前を向かって進みたくなる物語だった。

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一斉休校でステイホームの中、一日1人ではいさせられないとお母さんの会社に連れてこられ、会議室の一部屋に放り込まれた5年生のるるこ。同じ運命らしい、もう少し年下の姉妹の姉が強烈でフラフラになる。この姉妹との擦り合わせの話なのか?と思って読み始めたら違った。勘当されていて数十年に帰ってきた伯母さんの登場でるるこの生活は一変。ステイホームしながら伯母さんとDIYで家を変えながら自分もかえていく。
お母さん、るるこ、伯母さん、色々な立場で切ない所もあるけれど、前向きな気持ちになりました。

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YA小説のレジェンド木地雅映子先生の最新作とあらば、見逃すわけにはいきません。読みごたえのある作品でした。「コロナのせい」ではなく、「コロナのおかげ」で世界が、自分が変わるきっかけを見つける。世の中の「普通」や「こうあるべき」は本当に必要なこと?主人公るるこのように一緒に考えてくれる大人がそばにいる子どももいれば、そうじゃない救いの必要な子どももいる。大人も子どもも生きかたを見つめ直すきっかけとなる作品だ。

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この未曾有のコロナ禍で、わたしたちが共有した「ステイホーム」の時間は、世の中と人心を一変させた。こうあらねばならないと思っていたことが、次々新たな形をとって、「新しい生活様式」をもたらした。
小5のるるこの、ステイホーム。どこかほっとしている自分を不謹慎だと思うくらい、るるこは真面目で賢い子だ。
母の古い実家に越してきて、祖父は入院中。そこへ転がり込んできた叔母の聖子の奔放な行動力に感化されつつ、元気になっていくるるこは逞しかった。聖子のリノベーションで、古家が変わっていく爽快感。暮らしが気持ちよく整うと、前向きになる不思議。
いろんな意味で、コロナの頃の鬱屈した気分を後追いで取っ払ってくれる物語でした。

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コロナで一斉休校になったことで、いっぱいいっぱいになってたことに気付いたるるこ。母の古い実家を伯母の聖子さんとDIYでリフォームしていくなかで、自分の心と対話して折り合いをつけて、生きていく力を蓄えていくお話。

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宝物を見つけたような気持ちになりました。
木地雅映子さんのお話は大好きです。
常識の箱の中に納まりきれないはみ出た部分を
でいねいに認めてくれるからです。
今回も、コロナという世界中からうとまれているものを
ちょっと違う見方でとらえている主人公に、小さくうなずけます。
出てくる大人たちも一本芯が通っていて、
わかるわかる、そうだよね、いいよね、とうなずきながら読みました。
そして、いろいろある大人の姿もさりげなくきちんと書かれているのが
すごいと思います。

子どもに差し出したい一冊です。

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