けんかのたね
ラッセル・ホーバン 作/小宮 由 訳/大野八生 絵
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刊行日 2022/02/22 | 掲載終了日 2023/05/31
ハッシュタグ:#けんかのたね #NetGalleyJP
内容紹介
第69回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 小学校低学年の部
ある日、家の中は大さわぎ。犬は猫をおいまわし、4人きょうだいは大げんか。いったいなにがあったの?
ある日の夕方、家の中は大さわぎ。
いぬは、ねこをおいまわし、4人きょうだいは大げんか。
わけをきいても、口ぐちに、自分のせいじゃない!というばかり。いったい、なにがあったの? 仲なおりできるの?!
いいわけをする子どもたちと、いいわけのできないいぬとねこ、そして、いいわけをしなかったねずみの、たのしい絵童話。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784001160338 |
本体価格 | ¥1,300 (JPY) |
ページ数 | 62 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
課題図書。
けんかのたね、ってなんだろうと思ったら、運の悪い出来事のドミノ倒し!
イラストも可愛くてとても楽しい本。感想文期間が終わっても、低学年におすすめしやすい幼年童話でとてもよかった。
オチがとっても良いとおもいます。面白かわいい。
大野八生さんのイラストがすてき!
疲れて帰宅したお父さんを待ち受けていたのは家のみんなのけんか。誰もかれもがぐちゃぐちゃで、けんかのきっかけを人のせいにする。
犬も猫も巻き込んでの、いがみ合い。
ところがひょんなことからするするとこんがらがった糸がほどけ始めた。
ねずみと猫のやり取りの妙は、大人の心理の駆け引きで、子どもたちの理解が及ぶかな?
ともあれ、素直な内省というものは、物事の捻れや歪みを緩める作用があるようです。
そして、シンクロするネズミの一家へのコピーのようなリンクにくすっ。
疲れて帰ってきたお父さんを待ちかまえていたのは、いざこざの連鎖でケンカしまくる家族たち。少しずつ原因を遡っていくとトラブルの始まりは猫のプッス。でもでも、プッスの話を聞いてみるとなんだか少しずつ違う出来事が重なっていたみたいで…。
原因の究明って難しいけど、正直で素直なおもいやりの心が平和をもたらす秘訣なんですね。物語のオチにくすっと笑えました。
去年、ブックサンタさんの活動を知り、協力したいと思ったのですがどんな本を選んだらよいのかわからず随分迷ってしまったので、青少年読書感想文コンクールからこちらの本のことを知り、リクエストさせていただきました。
小学校の低学年向けとして、わかりやすく、面白みのある話で、とても楽しく読ませていただきました。特に最後のオチと、そのページのねずみさんの表情が良かったです。
流れるような線の絵も、とても素敵で、今年のブックサンタで贈りたいと感じました。
お互いがお互いを責めれば、自己保身のために、「わたしは悪くない、お前が悪い」と自己の非を認められない。
「悪かったけど、それにはこういうわけがあったんだ」と誰かが折れて理由を話せば、「じゃあ、仕方がないね」と相手の過ちも認められ、自分の過ちも反省できるようになる。
結構、奥が深い話を小学校低学年の子どもに理解できるように上手く書かれてあるなと思った。
説教くさくなりそうな題材なのに、ネズミのオチと、楽しい絵で面白くなっていた。
『おやすみなさいフランシス』のラッセル・ホーバンの作品なので、安心して手にとりました。全てのページに挿絵が入っていて、絵本から児童書へ移行する時期の橋渡しによさそうです。昔話によく見られる累積譚が絵物語になっているのですが、想像する力が弱い子でも、挿絵を楽しみながらだと、グルグル巡るお話についていけると思いました。挿絵もセンスが良くて好きです。お話の最後の落ちが効いていて、更にグルグルつながっていく感じが楽しく、読後感がとてもよいです。
もとはといえば…。
家じゅう大騒ぎのけんかの原因は、大きな子から小さな子へ、犬へ猫へとたどっていって、疲れて帰って来たお父さんに怒られてしまいます。
でも、いさぎよく責任は自分にあると言い出す姿を見て、みんな素直にごめんなさいが言えました。
こういうことあるよね、と子供の心に響く物語。
誰かがおへそを曲げていたら、その悪い空気はびっくりするほど早く伝染するんですね。そして、その反対に、誰かが優しい気持ちになったら、その優しい暖かい気持ちも周りにどんどん広がっていく。そんなことを教えてくれた絵本でした。最後のねずみさんのオチには笑わせてもらいました。イラストのねずみさんのお家には、ボールペンのキャップ、ボタンや糸巻きが使われていて(探すとまだまだたくさんありますよ!)、こんな細かいところも楽しませてくれる絵本です。
けんかの原因は相手が悪い事をしたから!?確かにそうかもしれないけれど、じゃあ相手はどうしてそんな事をしたんだろう…と、思いやる気持ちを持てば、仲直りできる事をコミカルに教えてくれる本。でも43ページのねずみの『してやったり』的な顔は見逃せない。そんな父さんねずみがお家に帰ってからのエピソードと62ページの疲れた顔に思わず笑ってしまう。
読ませていただき、ありがとうございました。
この物語からは色々なことが学べると思います。主には三つ。まず一番目は、当事者の言う事を鵜呑みにしていてはいけないということです。どうしても自分に都合のいいように言ってしまいます。次に二番目ですが、これは一番目と大きく関連していますが、判断は確かな証拠に基づいて行わないといけないということです。当事者の言う事で判断してはいけません。そして三つ目ですが、なかなか自分に近いところは思ったようにいかぬもの。立派だと思ったねずみ君ですが、家に帰るとやはり・・・。
何事にも始まりと終わりがあって、大きく見たら手に負えない問題でも、小さく分けたら解決の方法が分かるかもしれないね。という事が分かる内容で、起きてしまった事に対して、どのように対処するのか、例えば何かミスした時に、ミスを無くすのも大切だけど、ミスがあった後に自分はどうするのか考える事ができるような内容にも感じました。話にオチもついていて、文量も読みやすいと感じました。ありがとうございました。
うちでも3人の子供達がやっているような話で、小学生2人と楽しく読ませていただきました。
ネズミの台詞がなかなか潔かったです。最後もほのぼのしました。うちもけんかしてみんなイライラしていましたが、本を読んで気持ち良く寝れました。寝る前にも良いです。
夫が帰宅した時、我が家もこう見えてるんだろうなあ…と思ってしまうほど、
きょうだいのいるご家庭の共感度が高そうなこんがらがりっぷりの喧嘩風景。
どうしてこうなっちゃうんでしょうねえ…
どんなけんかも、ひとつひとつ丁寧に問題をほどいて、
大きな問題を小さく分けていったら、きっとたねを見つけられるはず。
言い訳できる人間のこどもたちはいいけれど、
犬と猫はどうするんでしょう…と思ったら、
彼らもちゃんと、気持ちを伝える方法を知っていましたね。
最後のオチも笑える一冊でした。
読ませていただきありがとうございました。