世界が広がる学問図鑑

「気になる」は君の個性だ!

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刊行日 2023/02/03 | 掲載終了日 2024/06/10

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内容紹介

子どもたちに多種多様な職業を紹介するキャリア教育本はあまたありますが、この時代を生きていくにあたって「何を学ぶべきか」を示す本は、まだそう多くはありません。そこで、学びの真っただ中である子どもたちが心から「学びたい!」「学ぶっておもしろい!」と感じるきっかけになることを目指し、地域や学校の図書館向けの本書を作りました。

「地球には何種類の生き物がいるの?」

「ネットの買い物でお金はどうやって支払われているの?」

など、身のまわりの「気になる」を切り口にして、豊富なイラストとエピソードで、自然、環境、機械、科学、情報、生命、物語、暮らし、エンタメなど、さまざまなテーマに関わる208の学問分野を解説しています。まさに、学問の世界まるごとを網羅した図鑑です。

昨今、探究学習の指導が課題となっている学校も多いようです。「お金に興味があるの? じゃあ、経済学について調べてみたら」といったように、つい教員自身の知識や経験の範囲での指導に収まりがちではありませんか? 本書では、お金に関わる項目だけでも、経済学のほか、行動心理学、商学、金融史や数理情報学など、12の学問分野を紹介しています。

★ 探究学習でなかなか自分の興味・関心が見つけられない子どものきっかけに!

★ 子どもの興味・関心を多種多様な学問分野に結びつける一助に!

※本書は図書館向け商品につき、一般の書店ではあまり流通しておりません。お近くの図書館へのリクエストなどを通してご覧いただくか、取り扱いのあるネット書店でお買い求めいただけます。

【監修者からのコメント(本書「おわりに」より)】

この図鑑をつくるにあたり、三つの挑戦をしました。

一つ目は、「気になること」から始まって学問と出会うしくみにしたこと。通常、「学問図鑑」という名前から想像すると、さまざまな研究分野が分類・羅列されて掲載されていると思われるでしょう。しかし、本書では、みなさんの「気になる」や「関心ごと」が先にあって、それをたどることで「自分の知りたいこと」に関連する学問を知ることができる形式にしました。「気になる」「知りたい」という自分の内なる思いがベースというわけです。他にも、この図鑑にたくさん掲載されている楽しいイラストたちを眺めながら、「あー、自分ってこういうことに興味あるかも」と気づくこともあるかもしれません。

二つ目は、いわゆる理系/文系という既存の区分けにとらわれずにつくったこと。例えば、「生命とは?」という問いに関しては、科学的・生物学的な説明にとどまらず、哲学や法学の話もとりあげています。そもそも、私たちの中に生まれる「問い」というものは、いわゆる理系や文系という区分けに当てはめることができません。いかなる「問い」も、あらゆる事柄と関係しているので、特定の研究分野に収まりきらないものなのです。それが本来の「問い」の有りようなのですから。

三つ目は、不完全な図鑑としてつくったこと。この図鑑において、気になるところをたどったその先は、200文字程度の文章があるのみ。それを読んだだけでは「なるほどわかった!」とはならないでしょう。むしろ、その説明文は問いかけのかたちで終わっており、その先は、読み手であるあなた自身で考えてみたり、調べてみたりして欲しいのです。そもそも本当の「生ける知識」とは、外から与えられるものではなく自分の内から自分自身で生み出すもの。あなたの「問い」はあなたのものであり、あなた自身で問い続ける他ないのですから。

ある意味、図鑑の図鑑ともいえるこの一冊。これが、みなさんにとっての学問への扉となれば幸いです。

監修:宮野公樹(京都大学准教授)

京都大学学際融合教育研究推進センター准教授。学問論、大学論、(かつては金属組織学、ナノテクノロジー)。総長学事補佐、文部科学省学術調査官の業務経験も。国際高等研究所客員研究員も兼任する他、2021年5月一般社団法人STEAM Associationを設立し代表理事に。2008年日本金属学会論文賞等の学術系の他、2019年内閣府主催第一回日本イノベーション大賞の受賞も。前著「学問からの手紙—時代に流されない思考—」(小学館)は2019年京大生協にて一般書売上第一位。近著「問いの立て方」(ちくま新書)。


子どもたちに多種多様な職業を紹介するキャリア教育本はあまたありますが、この時代を生きていくにあたって「何を学ぶべきか」を示す本は、まだそう多くはありません。そこで、学びの真っただ中である子どもたちが心から「学びたい!」「学ぶっておもしろい!」と感じるきっかけになることを目指し、地域や学校の図書館向けの本書を作りました。

「地球には何種類の生き物がいるの?」

「ネットの買い物でお金はどうやって支...


出版情報

発行形態 その他
ISBN 9784055013833
本体価格 ¥5,400 (JPY)
ページ数 144

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NetGalley会員レビュー

「○○について書いてある本、どこにありますか?」「○○について調べたいんですけど、どの本を調べればいいですか?」
たまに図書館に来る利用者は生徒教員問わずこんな質問をする。我々司書は分類番号を見ればある程度どの分野を探せば知りたい内容の本に時間をかけることなくたどり着くことができるが、馴染みのない利用者にとっては雲をつかむような話だ。書棚に並んでいる本を端から端まで本のタイトルをたどるが自分の知りたい事柄が載っている本を探し出すことは容易ではない。「自分の知りたいことは一体どのジャンルに属するのか?」これを推測するには専門的な知識も必要となるがはじめから誰でもそんな知識をもっている訳ではないし初めて図書館に来た人には全く見当もつかない。司書に質問したくてもどう質問していいかわからない。結局途方にくれて「ネットで調べりゃいいや」と諦めて図書室を後にするのだ。そして、二度と図書館に来なくなる。
この本はそんな図書館にありがちの問題を解決の助けになる。 例えば、「学校って何だろう?」という漠然とした疑問があり調べたいと思ったとしてその疑問をこの本では「学校に関する研究」と言いかえ、その「研究」は『教育学』であると解説があり、その研究の分野は『社会科学』に属していることがわかるように構成されている。ちなみに『社会科学』は図書館では3類に分類される。ここまで来れば「『教育学』の本はどこですか?」と司書に質問できるし自力で本を捜すことも可能になる。さっそく新年度の選書候補に入れた。調べ学習を指導する先生にもおすすめしたい本だ。

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本書を読むと、世の中には色々な学問があることが理解できるだろう。高校までは英数理社国などと大括りにされているが、大学ではもっと細かく学問分野が分かれていくし、それまでの常識と違うことも出てくる。例えば地理学であるが、高校までは社会の一分野として位置付けられている。しかし自然地理学と言う分野もあり、こちらは理系の学問に近いのである。文化人類学などという言葉を高校時代は知らなかったという人も多いだろう。各夕私もそういった分野があることを大学に入って初めて知った。理学の発展的応用として工学という分野も、高校まではあまり区別をしていないのではないか。もちろんなんでもできることに越したことは無いが、残念ながらあれころと手を出すには人間の寿命はあまりにも短い。また才能や興味の湧く分野も人それぞれである。
 学問的なことを考えることができるのは、全ての動物のなかで人間だけである。もし魅かれる分野があればそれを掘り進めていけばいいと思う。この本は、その場合にガイドブックとして大いに役立つだろう。

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気になることっていっぱいある。子どもの頃はどうして?がいっぱいなのに、だんだんとあれ?と思わなくなるのはなぜだろう。

この学問図鑑は、中学生くらいの年代の子たちが、自分の興味あること、気になることを見出しのようにして検索して学びに繋げる入り口の役割を果たすものだ。

大人の私が読んでも、ああ、こういうこと気になっていた、とか疑問に思ってたんだよね、があり、そこからそれは新領域法学で学べるんだ!などと新しい発見があると嬉しくなるのだから、子どもだったらなおのことだろう。

あなたが学びたいことは、世の中にその入り口はたくさん開いているんだよって伝えるのに効果的なほん。

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キャリア教育系の本でありそうでなかった、ありがたい本。
職業を探す前に、そもそも自分が興味のある学問は何なのかを考えさせてくれる。
たとえば生き物に関する学問にも歴史、種類、心理などたくさんの種類があることがわかる。
レイアウトも工夫されていて非常に見やすい。
自分の興味は何らかの学問につながっているんだということがわかる新しいキャリア教育本。
購入一択です。

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自分が子どものころに、こんな本に出会えていたら、進路選択がもっとわくわくするものになったのではと思わずにはいられません。
生活の中でのふとした疑問と、大学での学問を結びつける、とても分かりやすい図鑑です。
ルビもあり、小学生向けとなっていますが、進路に迷う子どもなら年齢問わず紹介したい本です。

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おそらく進路選択に悩んでいる生徒に「見てみたら?」と紹介する本になる。
小学生から読めるように、ルビがしっかり振ってあり、児童書的な雰囲気。
高校生が進路を決めるときに志望校の学部や学科を理解しているかというと
案外あいまいな生徒が多いので。
また保護者にもざっくり説明するにはちょうど良い資料になりそう。

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将来の夢は?とよく聞きますが、子どもたちの知識では、とても狭い世界から選ぶことになってしまいます。
見開き一ページに、普段目にするようなものがたくさん出てきて、それが学問につながっていることを知る。素晴らしい本です!

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