世界の女の子の昔話
中脇初枝/再話 うえのあお/絵
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刊行日 2023/03/07 | 掲載終了日 2023/03/10
ハッシュタグ:#世界の女の子の昔話 #NetGalleyJP
内容紹介
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昔話の主人公は男の子ばかり?
そんなことありません!
女の子、おねえさん、おばあさん……
王女さま、おかあさん、およめさん……
世界で語りつがれてきた
女性が主人公の昔話を集めました!
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これまで紹介されることが少なかった、とってもおもしろい世界各地につたわる女の子と、おねえさんとおばあさんの昔話を読みやすく語りやすく再話しました。
女の子はなんにでもなれるし、なんにもならなくたっていい。世界がひろがる18話です。
出版社からの備考・コメント
【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
おすすめコメント
【あとがきより】
わたしは、小さい女の子だったころから、日本の昔話も、外国の昔話もだいすきでした。
でも、自分と同じような女の子や女のひと、おばあさんが活躍する昔話が少ないことをふしぎに思っていました。(略)
この本では、世界各地で語りつがれてきた昔話のなかから、女の子が自分の力で人生をきりひらいていくお話ばかりを集めてみました。もちろん、女の子の将来の姿である、女のひとやおばあさんといった年長の女性のお話もふくみます。(略)
昔話のなかには、いろんな女の子たちが登場します。いわゆるいい子ばかりではありません。なまけものの女の子も、ずるい女の子もいます。ただ、どんなときもへこたれず、自分なりの幸せをつかむのは同じです。
幸せな結末も、結婚ばかりではありません。女の子だってなんにでもなれるし、もちろん、なんにもならなくっていいのです。彼女たちの昔話は、なやみながら今を生きるわたしたちを、力強くはげましてくれます。
販促プラン
【著者紹介】
再話 中脇初枝(なかわきはつえ)
徳島県に生まれ高知県で育つ。高校在学中に坊っちゃん文学賞を受賞。筑波大学で民俗学を学ぶ。創作、昔話の再話・語りをする。昔話集に『女の子の昔話 日本につたわるとっておきのおはなし』『ちゃあちゃんのむかしばなし』(産経児童出版文化賞JR賞)、絵本に「女の子の昔話えほん」シリーズ、『つるかめつるかめ』など。小説に『きみはいい子』(坪田譲治文学賞)『わたしをみつけて』『世界の果てのこどもたち』『神の島のこどもたち』などがある。
絵 うえのあお
埼玉県生まれ。女子美術大学大学院修士修了。デザインの仕事などをおこなう。絵本に『花をさかせたがらない小さなキャベツ』がある。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784035127208 |
本体価格 | ¥1,400 (JPY) |
ページ数 | 214 |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
実は、ネットギャリーさんで読んだのをきっかけに、女の子の昔話えほんを私の受け持つ学校図書館で購入しました。ひと通り子供と読み合ってみましたが、どのお話も、男女関係なく、みんなで楽しんでいます。
今回は、「世界の」昔話ということで、いろいろな国のお話が掲載されており、楽しく読みました。個人的には、怠け者が怠け者のまま成功するタイプの昔話が大好き!(昔話には必ず教訓がある、とか言ってくる先生の前で読み聞かせしちゃうんです。ふふふ。)
ちなみに、えほんのシリーズの中で子供に一番人気だったのは、ダントツで「ちからもちのおかね」でした。「日本の女の子の昔話」もぜひ出版してください。お待ちしています。
読ませていただきまして、ありがとうございました。
世界各地の18の昔話。女の子が主人公のものを集めた一冊。
シンデレラや赤ずきんちゃんのような誰もが知る物語ではなく初めて読む物語がいっぱい。
言葉を繋げ続けるつみあげ歌の「花をさかせたがらない小さなキャベツ」、マダガスカルの「太陽と雲とラビナラ」が気に入ってます。
国によって表現や物語の雰囲気の違いが面白く、その国の文化も学んでみたくなりました。
中脇初枝さん再話の
#女の子の昔話えほん
シリーズが素晴らしかったので、こちらもすぐ手に取った。日本の昔話の中でも、よくある○○太郎、男の子が主役で活躍するお話がとても多い。女の子のお話は、脇役かか弱い存在であることが多い。様々な理由であまり光が当たることがなかった、自分の力で道を切り拓く自由な女の子が主役のお話を紹介してくれる功績はとても大きい。絵本で既読のお話もいくつかあったが、さらに広くいろいろな地域の物語を集めてあり、それぞれ特色があって非常に興味深く楽しい。文化の違い、考え方の違い、同じモチーフが世界中で見つかったりすること、色々な興味に発展する可能性を秘めています。
確かに今まで、女の子の活躍する昔話ってあまり無かったような気がします。
物語を読んだり聞いたりする、小さな女の子が、同じくらいの女のコが活躍する話を聞いたら、もっとわくわくしそう!
自分の知恵で道を切り開く、そんな話をもっと私も小さい頃に聞きたかったと膝を打ちました!
我が子たちは成人してしまいましたが、その子ども(孫)ができたらぜひ寝る前の読み聞かせにプレゼントしようと思います。
ありがとうございました(*^^*)
昔話に出てくる女の子は大体において「王子様と結婚して幸せになりました」という結末。
それはそれで幸せの一つの形だけれども、果たしてそれだけだっただろうか?と思うことはあった。
まさに本書に収録されている昔話は、
女の子だって自分の意思で行動するし、王子様と結婚するだけが課題解決の道じゃないんだよという事を伝えている。
価値観は時代を写すもの。
女の子が活躍する昔話に触れ、女の子が「結婚しました。めでたしめでたし」以外の夢を持てるようになるといいと感じた。
世界の女の子たちの物語、18作品。チリ、スペイン、エクアドル…(大きくなった子も含めて)どの女の子も自分らしくて元気。たまにしたたかな女子もいたりして大人から見て絶対的にいい子ばかりではないのもこの本の魅力。挿絵も各話の特徴を捉えつつ可愛く線がすっきりしていて見やすいです。
お話の冒頭や最後の決まり文句が各国で違っているのも雑学として楽しくカメルーンの昔話のお話の〆が好きになりました。お話からは各国の食べ物や風習もさりげなく学べ、巻末には30ページほど各話について解説があり、さらにお話を詳しく知ることができました。
読ませていただきありがとうございました。
長らく日本、世界各地ともに昔話の再話に取り組んでこられた中脇初枝さんによる世界の18の国・地域の「女の子」の昔話。以前『女の子の昔話 日本につたわるとっておきのおはなし』を読んだ時、世界編はないのかな?と探したので、ここで読めて嬉しかったです。
昔話が本来語り継がれてきたものであること、本書ではマダガスカルの昔話は直接語ってもらったものとあとがきで触れていますが、やはり口承の文化は「書かれたもの」とは違う味わいでした。
女の子もさまざま、人間の多様な性質を具現したかのような彼女たちのふるまいにはっとしたり、にやにやしたり。生きた人の温度が感じられる昔話たちでした。
この本のタイトルは、「世界の女の子の昔話」となっていますが、話の中心になっているのは女の子ばかりではありません。確かにみんな女性なのですが、人妻あり、おばあさんありと、ちょっと女の子と言う範疇には入らないようなものも収められています。最高齢はなんと172歳のマルファおばあさん。さすがに172歳のおばあさんを女の子とよぶのは失礼だという気がします。それとも女性はいくつになっても女の子と呼ばれたいのでしょうか。収録されているのは18篇のお話。色々な女性が活躍するのですが、これがなかなか面白く痛快なのです。最近は少女が大活躍するというお話が沢山あります。そのルーツはもしかすると、こんなところにあったのかもしれませんね。
世界18か国、18人の女の子、おねえさん、そしておばあさんの物語。すでに知っている話もありました。登場する女の人はみな勇敢で、やさしい人たちでした。お話にお国柄があるなぁと思いながら、語りに向く再話で覚えたい話が、いくつかありました。
長年に渡り昔話の研究をされてきた著者による世界の女の子の昔話。18話の中で私が知っているものは一つも無かったので隅から隅まで楽しんだ。国が違えば文化も違う訳で疑問も出てくるが巻末の解説を読むと疑問は解消され、興味深い内容に2度楽しめる。自身が子供の頃や、我が子に読み聞かせしていた時には気がつかなかったが、大人目線で読むとなかなかにツッコミ所満載だった。また、ジッと耐え忍ぶ主人公ではなく、知恵や機転によって自ら幸福を掴みにいく主人公には好感をもてる。
日本版に続く待望の世界版。多様性が尊重される現代だから、老いも若きも、よい子もずるい子も様々に登場するのが面白い。あとがきで中脇さんが編纂の意図を記してくださっている。中には、どうして!?と思うような理不尽なお話もあって、よい子じゃなくても幸せになる結末に憤慨するも、それがまた人生。かわいらしくてシンプルな挿絵が素敵。世界各地の物語の決まり文句が読み比べできるのも楽しい!
怠け者であることがバレずに幸運に恵まれ、幸せに暮らす「くいしんぼうのなまけもの(スペイン)」
末娘は父王への愛を「食べるものにかける塩のように」と例え城を追い出されるが、他国で幸せになり誤解も解ける「食べるものにかける塩のように(スペイン)」
覚えてストーリーテリングしたい「花を咲かせたがらないキャベツ(フランス)」や「昔話の好きな嫁さま(韓国)」「太陽と雲とラビナラ(マダガスカル)」
再話した中脇初江さんは言う。
日本には女の子が主人公のむかし話は少なく、雪女やつる女房は人間でなく最後にははかなく消えてしまう。外国の昔話でシンデレラや白雪姫は、いじめに耐えて最後には王子に幸せにしてもらう。しかし昔話の研究を始めて、女性が自ら活躍し幸せになる話も多く伝えれれていると知った。女の子の昔話が知られてこなかったのは、昔話の研究者に男性が多かったこともその一因。
賢い娘いい娘だけでなく、怠け者も、ずるい子もへこたれず、長寿のおばあちゃんも活躍する、そして結婚ばかりが幸せな結末ではないと教えてくれる、楽しい昔話をどうぞ。