津田梅子 女子教育のとびらを開く
高橋うらら
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2022/09/12 | 掲載終了日 2024/03/31
ハッシュタグ:#津田梅子女子教育のとびらを開く #NetGalleyJP
内容紹介
日本の女子高等教育を創り女性の自立を後押しした、偉大な女性の物語。
「アメリカへの女子留学生を募集します! 期間は10年」
明治4年(1871年)、こんな募集告知がほんとうにあった。
募集したのは「開拓使」――北海道など遠隔地の開拓を担う、国の役所だった。
そこの役人だった津田仙は、希望者が集まらないなか、6歳の娘・梅を留学させることに決める。
6歳から14歳まで、5人の士族の娘たちが、岩倉使節団とともに海を渡った。
日本には女子の高等教育機関がない時代、少女たちがアメリカでの教育で期待されたのは「よき母」になること。
しかし梅子は11年の留学ののち、そのノウハウを日本の女子教育に生かす道を選んだ。
困難に遭うと必ず助けが現れて、その志を支え、奇跡のようなことがたびたび起きた。
梅子が成し遂げたことが、どれだけすごいことだったか。
小さい読者にもよくわかるよう配慮のある文章で書かれた、読みやすい人物伝。
出版社からの備考・コメント
特集 SDGsに取り組もう 選定作品
【テーマ 5 ジェンダー平等を実現しよう】
★刊行のもと内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○一緒に作品と著者を応援していただける方
○NetGalleyへレビューを書いてくださる方
○自分には合わない内容だった際、どういったところが合わなかったかなど、建設的なご意見をくださる方
下記に該当する方のリクエストはお断りさせていただく場合がございます。
ご理解のほど、宜しくお願いいたします。
○お名前・所属などに詳細な記載がなく、プロフィールにてお人柄が伺えない方
○作品ごとに設けました外部サイトへのレビューのルールをお守りいただけない方
○フィードバック率の低い状態が長く続く方
-----------------
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。
販促プラン
★本キャンペーンは終了いたしました
【レビューキャンペーン「SDGsを広げよう! テーマ5~9」】
★
読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューを投稿ください!
著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
また、適したメディアやお持ちのSNSにもレビューを投稿いただき、多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。
※ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※
ご協力の程、何卒宜しくお願い致します。
★★★★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
★★
出版情報
ISBN | 9784065291139 |
本体価格 | ¥1,450 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
津田梅子さんといえば、英語が得意で津田塾大学を創立されたという知識くらいしかない状態で読み始めました。1871年に募集された海外留学に、年端も行かぬ内から親から打診されてよくわからないまま異国の地へと渡ったとは。時代は今より150年以上前ですよ。海外が何かよくわかっていない日本という地から、道中長旅を経ての異国へとよく子供を行かせられたものだと、つい親目線になりながらも梅子の活躍ぶりに目が離せませんでした。約束の帰国の頃には、日本語をほぼ理解できなくなっていた梅子さん。ほぼネイティブだったんですね。可愛らしいイラストで伝記物のとっつきにくさもなく、梅子さんの濃すぎる人生を堪能させて頂きました。当時から寄付が当然のように社会に組み込まれていたアメリカにも感心しました。
津田梅子さん、といえば、女子英学塾(現・津田塾大学)の創立者で、2024年度発行の新5千円札の顔になることでも知られている。その津田梅子さんのストーリーを児童文学作家の高橋うららさんが見事に構成・執筆され、イラストレーターの森川泉さんが児童書の読者に非常に親しみやすい可愛らしいタッチの絵で登場人物を輝かせてくれている。
江戸時代が終わったばかりの明治時代初期は、女子の教育は男子よりずっと遅れていて、女子は「家で家事や育児だけをすればいい」という時代。そんな中、梅子はわずか6才で開拓使次官の黒田清隆が提案したアメリカへの「女子留学生」に父親・仙のすすめで応募することになった。期間は10年。今のように海外留学が当たり前の時代でも、今でいえば小学校1年生くらいの年齢の子がひとりで10年間も海外で暮らす、なんて考えられないこと。でも、それを梅子はキリスト教信者であり、渡米経験もあった父親の強いすすめ、であったとはいえ、両親と離れ、他の女子留学生とともに、アメリカ行きの船に乗り込むことになった。
この作品ではアメリカ留学を終えて11年ぶり(期間を1年延長)に日本へ帰国した梅子がアメリカ時代の友人・知人・恩師の力も借りながら、女子教育の発展のために荒波を乗り越え、身を粉にして働き、わずか64才で天に召されるまでの生涯を描いている。梅子の念願だった女子英学塾の小平の新校舎が完成したのは、梅子が亡くなってから3年後。梅子がこの新校舎を見られなかったのは非常に残念に思う。でも今、梅子の墓は、津田塾大学の小平キャンパスにあるという。きっと、天からしっかりとこのキャンパスを見守り、自分の目指した道は間違っていなかったのだ、と確信していることだろう。
非常に読みやすい伝記物語。なぜ幼い娘を留学させたのか、その背景から描いているので、すっとその時代に子どもでも入っていける。そもそも、当時の日本政府が女子留学生に求めていたものと、梅子が望むことが真逆であることから生まれる、葛藤や孤立や焦燥。それらを経て、どのようにして女子教育の礎を築いたかが分かると同時に、当時の女子の置かれていた境遇にジェンダーの問題を考えるきっかけとなる本。
とても読みやすく、キャラもつかみやすい。
津田梅子さんと聞いて思い浮かぶのは、英語が堪能で津田塾大学をひらいた人ということでした。
成功と今度のお札のイメージが強いので、漠然と「すごい人なんだな」としか思ってませんでした。しかし、彼女もまた苦労や苦悩を重ね続けた人だったんだな、と。本に描かれる臨場感から感じられます。
成功するだけの人生なんてあるわけなく、彼らもまた苦労や苦悩を重ね、それでも自分にできることを常に考えて行動していました。その行動力が成功の秘訣なのだとすると、私達にもいつでも成功の扉は開いているのかもしれません。
子どもたちにもそう感じてもらえたら、と思える一冊でした。