勇気を出して、はじめの一歩
本田有明/作 ゆうこ/絵
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刊行日 2022/11/12 | 掲載終了日 2022/11/13
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内容紹介
トラウマや障がい、国籍の違いなどから、生きづらさを感じる小学5年生の健人、杏、ダニエル。生きづらさを感じる三人が、互いの弱みを補い合いながら友情をはぐくみ、新たな一歩を踏み出していく物語。
トラウマや障がい、国籍の違いなどから、生きづらさを感じる小学5年生の健人、杏、ダニエル。生きづらさを感じる三人が、互いの弱みを補い合いながら友情をはぐくみ、新たな一歩を踏み出していく物語。
出版社からの備考・コメント
※こちらの原稿は、制作途中のものです。内容を変更する場合がございますが、ご了承ください。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784338308090 |
本体価格 | ¥1,300 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
小学校五年生の健人から見たお話。
精神的な問題で立ち幅跳びができない健人、交通事故の後遺症で左足が不自由なクォーターのアン、アフリカ系アメリカ人の父親を持つ日本語が苦手なダニエル健人。
はじめのうちは、体が大きく褐色の肌を持ち、乱暴者と噂のダニエルを怖がっていた健人だったが、同じ名前を持つことでダニエルに親しみを持たれ、英語のわかるアンも交えて友達になっていく。
トラウマ、身体的な障害、人種差別などの問題を持つ三人が、苦手なことを補ったり、助け合ったりして、それぞれの「はじめの一歩を」踏み出す。
その後どうなるのか、もう少し先が読みたかった。
18章にわかれていて、挿絵もそこそこあるので、読みやすいと思う。
小学校高学年向き。
いろいろな事情を持った3人の小学生の友情の物語。この3人、3人だけだけど持ってる事情はむっちゃ複雑。人種的な見た目問題、からのいじめ、身体的な障害、あるいは飛び抜けた身体能力、家庭環境による言語的な問題…。いわゆる普通の子に見える主人公も、「はじめの一歩」が飛べないイップス?を抱えています。
作中で引用される金子みすゞの詩は、実は「できないこと」だけを羅列しています。できなかろうが、知らなかろうが、それでいい。この詩はしばしば綺麗事すぎると敬遠されるようですが、この物語の中に置かれることで、改めてストンと心に入ってきた気がします。
さわやかな読後感の素敵な本でした。ありがとうございました。
本田さんの作品は、どれも温かみにあふれていて、読みやすい。
それぞれに悩みを抱えながらも、助け合って一歩を踏み出す姿が心に響いた。
小さい子たちの人種差別の無い、純粋な姿を描いたシーンもステキだった。
読みやすい! そして、楽しい!
これって、とっても大事だと思います。
テーマは明確。人はそれぞれ違ってそれでいい! それぞれが輝ける可能性をもっている!
日本の学校には日本とは異なる国籍をもつ子どもたちが、もうたくさんいます。
それを国際化といっていいのかどうかは別として、子どもたちは理解の幅をもっていかなくてはいけません。
それぞれの子どもたちが、いろんな悩みをかかえていて、その悩みを友情の後押しをうけながら、
乗り越えていく過程がとてもすがすがしくて、よかったです。
過去のトラウマという要素は珍しかったけど、確かにそういった悩みもありそうですね。
悪い言葉もでてくるので、ちょっと心配な一面もありますが、たくさんの子どもたちに読んでもらいたい本です。
対象は子供向けでも、内容は大人にもしっかり届く内容だった。黄色、白人、黒人、この言い方が適切かは分からないが、肌の色が違うこの3人が爪弾きに遭いながら、お互いを認め、思いやる心を持ち始めて物語は進んでいく。私の年代も今とではあまりに小学校内部のギャップがありすぎて、この本を読んで既に人種の多様化は現代の学校では当然になっているのだと改めて思い知らされた。
健人、杏、ダニエルのトライアングル。ぎくしゃくと繋がった3人だったが、それぞれの抱えるものをおずおずと見せたり、感じたりするうちに少しずつ近づいていく。
過去のトラウマからジャンプができない健人。クオーターであり、足に障がいを持つことで萎縮している杏。国籍、肌の色でいじめを受け、それに反発心を抱くダニエル。お互いのできないこと、だめなところを補い合う形で、心を開いていくようすにじわじわと感銘を受けました。誰でも失敗は怖いし、嫌われたり、からかわれたり、いじめられたりはしたくない。どうすれば頑なな心をほぐし、自由にふるまえるのか。始めの一歩は重い。でも踏みだそうとする気持ちがもう、始めの一歩なのだと言える。心を震わせてトライしようとする姿は、かっこよかった!
描写がとてもていねいな作品だなと感じました。小学校五年生三人を主人公にした、友情と成長の物語。他のクラスから転入になった生徒を、クラスに紹介する時、先生の声が少しふるえるという箇所など、私たちが持っている微妙な差別感情に気付かされます。他にも、読むたびに、感動すると同時に、自らを省みさせられる描写が随所にありました。
人により背後に持っている文化が異なること、その違いを尊重すること。友だちの成長に刺激を受けて、挑戦を恐れないこと。大人の見守りが必要な場面では大人がサポートすること。
私に子どもがいたら、是非読ませたい本です。
https://twitter.com/masaki_siro/status/1590753384877133825?t=-XxBwMcGYiWEdAtgKe5UAg&s=19
https://bookmeter.com/books/20199344
本の内容が「他人事に立派」で、そういう人もいるんだなっていう、自分の輪郭の外側を埋めていくような、人との「違いを知る」という気付きも、きっと、読書なのでしょう。けれど、本田有明さんの『 勇気を出して、はじめの一歩 』はちがいます。健人、杏ちゃん、ダニエルは、その誰もがどこか自分の一部に感じます。自分とは全く違うはずなのに、このタイトル通りの気持ちを、あらためて自身の体験のごとく心は経験していきます。それは、忘れていたあの気持をおもいだしたような、いえ、ひょっとするとコレとおんなじ状況で、でも、ほんのすこし違った結果に終わった体験をおもいだしているような・・・そんな感じです。過去の自分も実はこうだった気がするって気持ち。そのこころの時空に遡って、健人と同じように経験し上書きしてるみたいです。そう、今なら、心のなかで聞こえている「ホップ、ステップ」の声に続いて、エイッと「ジャンプ」できそうな気持ちです。それは、不思議な自信です。「うん、きっと、ダイジョブかも」って気持ちです。
今でも、怖くてすくむ自分の足。「勇気を出せ」って言われても、どうすれば出るの?思えばそんな固まったコチコチの臆病さんの自分には、そばでいてくれる人の存在なんか全く見えていないのじゃないかしら。手を取ってもらってなにが悪いんですか?応援の声に励まされて飛べた結果はウソなのですか?きっかけは、ひとそれぞれ。こわがりはじめたのもひとそれぞれ。それを超える方法もそれぞれであっていいはずですよね。ゆるやかに、そよ風のように、「勇気は一人でないって知ること」・・・そう、教えてくれました。ありがとうございました。
あえて苦手なことに挑戦して、現状を変えていこうとする三人の小学生、健人と杏とケントの一年間の物語が健人を中心にして語られていきます。
三人が抱える問題はなかなか重めなはずなのに、爽やかで読みやすい文章のおかげで、問題の大きさより、人と関わることによって、今まで出来なかった最初の一歩を踏み出す勇気に変え、乗り越えようと奮闘する三人の姿の眩しさの方が印象に残る作品でした。
はじめの一歩がどうしても踏み出せない健人、幼馴染の足が悪いハーフのアンちゃん。
そんな中にほかのクラスから来た同じくハーフの同じくケントなダニエルくんがやってきて、はじめはそのケントくんの押せ押せな感じに若干引いていた健人も、だんだん三人でかかわっていくうちに変わっていく。
子供たちが抱える悩みを子供同士で解決していく。
身体的な障害、外見の特徴、そして精神的なトラウマ。
一歩踏み出していくのは勇気がいることだけれど、少しずつ少しずつ進んでいけるといいなあと思う。
学級文庫とかでみんなが読めるといいなと思いました。