川まつりの夜

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刊行日 2022/08/05 | 掲載終了日 2022/09/08

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内容紹介

岩城範枝と出久根 育が描く、日本的情緒と不思議な間(あわい)。

風がよくとおる道で夜中にリュウが見たものは......?


おじいちゃんの家にひとりで遊びにきたリュウ。にぎやかな音で、夜中に目覚めたリュウはうら口の扉を開けると……! おまつりを楽しんでいるたくさんの人たち。でも、なにかちがうのです。

岩城範枝と出久根 育が描く、日本的情緒と不思議な間(あわい)。

風がよくとおる道で夜中にリュウが見たものは......?


おじいちゃんの家にひとりで遊びにきたリュウ。にぎやかな音で、夜中に目覚めたリュウはうら口の扉を開けると……! おまつりを楽しんでいるたくさんの人たち。でも、なにかちがうのです。


出版社からの備考・コメント

profile
岩城範枝 作
東京生まれ。コピーライター、放送作家を経て児童文学の世界へ。主な作品に『鬼の首引き』、『木の実のけんか』、『すみ鬼にげた』(以上、福音館)など。

出久根 育 絵
東京生まれ、チェコ共和国プラハ市在住。『あめふらし』(パロル舎、現在は偕成社より発行))で2003年ブラチスラヴァ世界絵本原画展にてグランプリを受賞。『マーシャと白い鳥』(偕成社)にて第11回日本絵本賞大賞、『もりのおとぶくろ』(のら書店)にて第58回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞する。

profile
岩城範枝 作
東京生まれ。コピーライター、放送作家を経て児童文学の世界へ。主な作品に『鬼の首引き』、『木の実のけんか』、『すみ鬼にげた』(以上、福音館)など。

出久根 育 絵
東京生まれ、チェコ共和国プラハ市在住。『あめふらし』(パロル舎、現在は偕成社より発行))で2003年ブラチスラヴァ世界絵本原画展にてグランプリを受賞。『マーシャと白い鳥』(偕成社)にて第11回日本...


おすすめコメント

すこしこわいような不思議な夜のお祭りは、子どもだけでなく、かつて子どもだった大人をも魅了するのではないでしょうか。

「川まつり」とはなんなのでしょう? 風のよく通る道での年にいちどのお祭りです。

すこしこわいような不思議な夜のお祭りは、子どもだけでなく、かつて子どもだった大人をも魅了するのではないでしょうか。

「川まつり」とはなんなのでしょう? 風のよく通る道での年にいちどのお祭りです。


販促プラン

***終了しました***

『川まつりの夜』5名様にプレゼント!


本作品にレビューをご投稿いただいた方から5名様に紙版書籍をプレゼントいたします。

★レビュー投稿〆切: 2022年8月3日(水)

★募集期間中は「すぐ読み」でお読みいただけます!

★当選された方へ8/8(月)までに送付先などのの確認メールをお送りいたします。

*発送の都合上、国内在住の方が対象となります。

*NetGalley登録メールアドレスを出版社に開示設定されている方が対象となります。

(2022年7月20日追記)

***終了しました***

『川まつりの夜』5名様にプレゼント!


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★募集期間中は「すぐ読み」でお読みいただけます!

★当選された方へ8/8(月)までに送付先などのの確認メールをお送りいたします。

*発送の都合上、国内在住の方が対象となります。

*NetGalley登録メールアドレスを出...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784577050019
本体価格 ¥1,540 (JPY)

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

夜祭りはにぎやかさと同じくらい寂しさも湛えている。おじいちゃんの家にお泊まりした夜、リュウが遭遇した「川まつり」。
暗渠となった川がリュウを誘う。笛の音、太鼓、合いの手に心踊る。川の生き物たちの命が輝く。年に一度の命の交歓。
人の暮らしの下にかつての輝きを秘めたまま、彼らは確かめ合うように集う。
オノマトペの不思議な印象と、出久根育さんの含みのある絵がよくあっています。
きっとおじいちゃんの笛は彼らに届いたことでしょう。

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こどものやりたい行きたいは無意識に引き寄せられる。
おじいちゃんの家に遊びに来ただけのリュウは、
おじいちゃんから聞いたお話がとても興味深くて、
おじいちゃんが話すさまも楽しそうで常に引き込まれていたのだろう。
笛の音に縁日の屋台、可哀そうな生き物たち、
色々考えて暗くぼやけた世界で、おじいちゃんとの思い出をまた作る。
楽しそうに帰ってまたおじいちゃんに会いにきたらいいなって思います。

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最初は、ちょっとびくびくしながら読んでました。
だって、なんだか雰囲気が「准教授・高槻彰良の推察」のワンシーンに似てたから。
まつりの夜って、なんだかぞわぞわしちゃうとこあるじゃない?
絵柄もなんだか、そんなぞわぞわ感があるし、表情なんかも含みがあるし・・・。
単純にかわいいって絵じゃなくて、鮮やかで深みがあるんだけど、ノスタルジックでそれでいて落ち着かない気持ちにさせるっていうか・・・。
でも、大人もきっと記憶の奥にあるものを揺り動かされて、どんどん引き込まれてしまうんじゃないかなあ。
素敵で、それでいて不思議な不思議な絵本でした。
ありがとうございました!

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いくつになっても、あの、お盆の頃、夏祭り、は独特の雰囲気で別の世界にいるような感じがする。
おじいちゃんちに遊びに行った。
お囃子の音が外から聞こえてくる。
その道はよく風が通る道だからね、とおじいちゃん。
外に出てみると、そこにはお祭りの光景が広がっていた。
浴衣を着た人たちがたくさん。お面。
題名の意味がわかる頃には、この例えようもなく美しい絵と文章の虜になっている。川はそこにある。夏祭りも。

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リュウに、はがきがとどきました。おじいちゃんからです。「ひとりであそびにこられるかな?」
おじいちゃんちへのひとり旅は、リュウの心の感度を高めます。普段なら見えも聞こえもしない世界に敏感な感性の扉が開いたようです。そのよる、リュウは幻灯のような世界にいざなわれていきます・・・
おじいちゃんが、リュウに語ってはいなかったように、誰もが、もう、その道の下に川が流れていることを忘れてしまっています。でも、川に住む生き物たちの魂は消えたりしないで、ちゃんとそこに息づいているのです。
「川にふたをしてまうなんてねえ。ばちあたりなことだ」
「ですがね、いまだってそこのほうには、ちゃあんと水が流れているんでさあ」
恨み言ではないとしても、やはり、やるせない。その上、最近では、この川のことを思い出しもしない・・・幻灯の世界で出会った、亀に似たおじさんが、そんな気持ちをしみじみとかかえているのはもっともなこと。
だからこそ、きっと、亀のおじさんは、リュウが川まつりにお客さんとしてきてくれたことをよろこんでくれたのでしょう。ああ、こうして、川の流れを聞くことのできるこどもがいる!それだけでも、それだけでも、うれしい。
川まつりのふえの音は、ここが川であったことを忘れないためのレクイエムだったのかもしれません。
さらさり さらさり さらさりら・・・ピーヒャラ ピーヒャラ ピーヒャララ・・・それは、おなじひびきで、川の命を伝えます。忙しくても、川まつりの日くらいはこの音色に耳を澄ませてと。ありがとうございました。

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リュウが地面に耳をつけて、おじさん(のある姿)と向き合う様子はとても穏やかでじんわりします。ほんとうの川の音が聞こえるのですね。

淡い色彩と遠近感がある夜祭りの絵、そして想像力をかきたてるような構図が見事で絵本というより、映画のワンシーンを見ているようでした。エンディング曲はちょっと渋めですが、井上陽水さんの少年時代が思い浮かびました。

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元々川だった場所、元々様々な生き物がいた場所が、今では『道』となってしまったという生き物たちの気持ち。
『ここは川だったんだよ。生き物も沢山いるはずの場所なんだよ。』ということを伝えるために、引き寄せられるようにおじいちゃんのお家に呼ばれたのかもしれません。
『忘れないでね』と。
道路に耳を当てて川の音が聞こえた時、
『自然が生きてる』と少年が素直に思っていたらいいなぁ。
おじいちゃん、純粋な心を持った少年、生き物たちのご縁を描いたあたたかいお話でした。
お祭りの季節にぴったりの作品です。

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おじいちゃんの家につくまでは、普通におじいさんの家に訪問してお祭りを体験する話かな、と思っていました。
そして、おじいちゃんの家についた後、夕ご飯を食べながら聞こえてくる、祭囃子。
今となっては、少々レトロな表現かもしれませんが、太文字で表現されており、とても印象深く受け取れる表現となっております。
そして、序盤から続く「風」の表現も印象的です。
「ひんやりとした空気」「すずしい風がふきぬけました」「~よく風がとおるから」などなど、涼やかな表現を繰り返しながら、(これは後でわかる事なのですが)、家の前のとおりが昔「川」であったことを印象づけます。

そして、更に祭囃子が聴こえてきてリュウくんは不思議な世界に紛れ込んでいきます。
ここでも、太字で表現された祭囃子がとても印象的に心に響きます。
このオノマトペ表現だけが太文字で表現されていることで、この「音」がどこか遠くの、別の世界からの音のように聴こえてくるのです。

さて、リュウくんが紛れ込んだ世界は・・・、これについては作品を読んでいただくとして・・・。
とても、不思議な体験をしたリュウくん。
その体験の中で、家の前のとおりが、かつて「川」であったことを知ります。

そして、教えてもらったように「川」の音に耳を澄ます。
ここでも「さらさり さらさり さらさりら」と川の音が涼やかに太文字で表現されています。
アスファルトの下になってしまっている川なのでしょうが、あたかも、アスファルトを越えてすぐ耳元に聴こえているかのような表現です、これも印象的でした。

おじいさんの家に遊びに行く冒険が、不思議な世界への大冒険になったリュウ君、かつて「川」に吹き抜けた風と共に家に帰っていきます。
おじいさんの家に遊びに行くドキドキ、そして、そこで経験した不思議な世界が心地よい擬音と共に表現された絵本でした。
かつてその川にいた生き物たちが、ここがにぎやかな「川」であったことをリュウ君に知ってもらいたかったのでしょうか・・・w。

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おじいちゃんの家にお泊まりに行ったリュウ。夜にふえとたいこの音で目が覚めて、音に誘われるままにドアを開けるとお祭りが行われていた。よく見るとカエルやザリガニたちがお祭りに参加していていて楽しそう。
「ここはむかし、川でござんした」カメのおじさんと一緒に地面に耳をつけてみると、「さらさり、さらさり、さらさりら」水の音が聴こえてきます。川を塞いで道になってしまった事を悲しく思う生き物たちの思いがリュウに届いていたらいいな。楽しそうな笛と太鼓の音とは対照的な川の流れる静かな音が印象的でした。

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リュウがおじいさんの家まで近道で向かう冒頭からいいですね。
子供って道なき道を通るもの。物語の入り口から懐かしさを感じてしまいます。
真夏の夜の夢だったのか、それともリュウが迷いこんだ不可思議な世界だったのか。
川に生きていたものたちの声は、年に一度だけ聞こえてくる。
そこにはないものに想いを馳せてしまう。
魅せられてしまうと戻れないような怖さと、無事に朝を迎えられた安堵感があり大人も楽しめる作品です。

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はじめて、一人でおじいちゃんの家へいったリュウ。もうそれだけでドキドキなのに、さらに不思議なことが起こります。おじいちゃんと二人きりの夕食。遠くから風に乗って聞こえてくる祭り囃子。「そこの道は風がよく通るから、遠くの音が聞こえてくる。どこのまつりだろう?」おじいちゃんのそんな呟きが呼び水になって、リュウは真夜中に目を覚まし、不思議なお祭に誘われます。きらびやかで楽しいけれど,どこか不思議な、この世ならざる者たちが闇に潜んでいる祭りの夜。恐いことが起こるのでないかと、ハラハラしながらページをめくりました。その祭りが、まさかそんな者たちの祭りだったとは………。人間は、何をしてきたのか。気がつけば、人と自然の関係を考えさせてくれるすばらしい作品です。キラキラとした夜店のまぶしさのなか、とてつもなくすてきなものが並んでいるように思えた、子ども時代の感覚をまざまざとよみがえらせてくれます。ノスタルジックな日本の祭りの風情が、抑え気味の色調のなか、夢のように鮮やかに描かれているのは、チェコで暮らす出久根育さんだからでしょうか。子どもにも大人にも読んでもらいたい良書です。

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おじいちゃんから「ひとりであそびにこられるかな?」と葉書が届いたリュウ。リュウは何歳なんだろうな。ひとりでのお出かけはドキドキ、ワクワクする冒険ですね。

声に出しながらよんでみると、リズム感がよくてとても楽しくなります。夏の読み聞かせにぴったりです。
絵も、ザリガニやカニなどの赤い色彩が目を引きお祭りの夜がとても楽しく彩られています。

おじいちゃんの家のうら口の戸を開けた道の下には、リュウの知らなかった事がありました。
夏休みで郷里に帰省すると、景色がかわって驚くことがあります。
昔はこうだったなと思い出しながら、子供に思い出話をするのも良いだろうなと思いました。

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リュウはおじいちゃんの家へ遊びに行きました。夜中に裏口から出てみると、どこからかお祭りのお囃子の音が聞こえてくるんです。その音に誘われて歩いていくと、お祭りをやっていました。綿菓子やあんず飴を売っているし、金魚すくいも、お面を売っているお店もあります。

 でも、なんだか不思議な感じです。よく見てみると、浴衣を着て踊っている人たちは、ザリガニだったり、ミミズだったり、カエルだったりしています。

 ずんぐりしたおじさんが、昔ここは川で、川の生き物たちがお祭りをしているんだよと教えてくれました。


 おじいさんの家の裏口は、だからあんな形をしていたんですね。わたしの実家があったところの近所にも川があって、そこを暗渠にして道にした後、おじいさんの家と同じような出入り口を作った家があったことを思い出しました。



 川は今でも道路の下を流れているけれど、あの頃ここにいた生き物たちはどこへ行ってしまったのでしょう?

 年に一度、ここに戻ってきてお祭りをしているなら、わたしも入れて欲しいな。

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そこがかつて川だった頃の生き物たちの祭りに迷いこんだリュウ。川を奪った人間を「ばちあたり」だといいながらも、ことさらうらむでもなく、人々が川のなかまたちを忘れてしまったことを悲しみ、底のほうでは今でもまだ水が流れていることをリュウに教えます。失われてしまったものはもう取り返せないけれど、私たちの暮らしが、何かの犠牲の上にあることを忘れてはいけないし、それぞれがいろいろな形で責任をはたしていかないといけないのだと思いました。作画の色合いや、表情が好きでした。

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【川まつりの夜】

昔、道路の下には川があった。

夜に子どもがお祭りにいきます。

金魚すくいをしようとしましたが、紙がはっておらずおかしく感じます。

次はお面屋にいくと、生き物のお面ばかりでした。

おじさんがビールを飲んでいたので、ついであげます。

すると、そこは川の生物の世界になっていました。

吸い込まれるような話の展開で楽しめました!

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この物語は、リュウという少年が一人でおじいちゃんの家に行ったときに体験した不思議な出来事のお話です。家の前の道は昔は川だったということです。川に蓋をして、その上に道を作ったのです。でも今でも底の方には今でも水が流れているとのことです。こういった構造を暗渠といいますが、都会にはよくあるものです。川まつりというのは、1年に1回川の仲間、つまりザリガニや亀や魚が集まっておまつりを開くのです。
 果たしてこれはリュウの見た夢なのでしょうか? それとも本当にあったことでしょうか?

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絵が素敵で、物語にどんどん入り込めます。
おじいちゃんの家に一人で遊びに行ったリュウ。その夜の不思議な出来事。
昔、川だった通りで行われているお祭り。そこでの出会い。リュウは大冒険を終え、一回り成長したかのようでした。

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1人でおじいちゃんの家へお泊まりに行ったリュウが体験した、不思議な夏の夜の出来事。
夕食時に聞こえてきた笛や太鼓の音をきっかけにおじいちゃんもお祭りの笛をふける事を知ったリュウ。
寝静まったその晩、リュウが何処からともなく聞こえてくるお囃子に導かれて辿り着いた場所では不思議な夏祭りが行われていた。賑やかな雰囲気に誘われるままに祭りを楽しむリュウの周りにはいつの間にかひとではなく、ザリガニ?メダカ?イトミミズ?隣にいたはずのおじさんもすっかりカメに…。
幻想的でどこか懐かしさを感じる夏祭りの参加者はたくさんの川の生き物たち。暗渠になっても川は流れているけど、生態系は昔のまま…とはいかない。その上での“盆踊り”なのかな、と思うと身近な自然環境に目を向けたくなる、気づきも含んでいるような、何処までも美しく、心揺さぶられる作品です。

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おじいちゃんの家に1人で行くという夏休みの小さな冒険と、開発によって失われつつあるものの組み合わせがちょっと切ない絵本です。
夜中ふと目が覚めて外を覗いてみると、おじいちゃんの家の近くでお祭りが行われていました。お祭りを楽しむ人たちに釣られてリュウも繰り出しますが、どうもリュウが知っているお祭りとはちょっと雰囲気が違います。
開発によって川の生き物の環境が変わったこと、街の風景が変わったこと、街の文化が変ったこと。リュウは一晩の経験でそれを川の生き物とおじいちゃんから教えてもらいます。
物語はそこでおしまい。
教訓めいた事は語られません。
それゆえに読者に委ねられていると感じます。
私の暮らす地域も大なり小なり開発があり、子供の頃とはちょっと違う街になりました。開発により生活は便利になったと思うのですが、その影で川まつりを開いた生き物たちみたいな存在はあると思います。
自身の子供の頃を振り返ってみると、その時はピンと来ませんでした。多分、リュウと同じように。
大人になってその意味がわかってくると、今あるものを大切にしよう、関心を持とうという気持ちが湧いてきました。
この絵本を読んで、それぞれの地域の大切にしたいもの、または繋いでいきたいものに目が向くといいですね。

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国語教科書の挿絵で知った出久根育さんの絵。
川の生きもののお祭りに人間の子どもリョウが迷い込んで過ごすお話。
ザリガニやカエルやカメは思いつくけど、イトミミズが意外な登場人物で、描かれた赤色がとてもきれい。
お祭りの食べ物をリョウが食べてしまったときは、人間の世界に戻れるのかとすごくドキドキしました。
子どもは、少し不思議や少しこわいのが大好きなので、読み聞かせしたいなあと思いました。

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出久根育さんのフワーと溶けていきそうな絵が 幻想的な世界へ誘ってくれます。
刊行される前から ずっと気になっていた絵本。子供はちょっと怖い、と言っていましたが そのくらいインパクトがあるんですね。怖いと言いながらも 好きなページがあるようで なんども繰り返してみていました。
本棚に揃えておきたい1冊です。

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