秘密の大作戦!フードバンクどろぼうをつかまえろ!

この作品は、現在アーカイブされています。

ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。

出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。

1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2022/06/14 | 掲載終了日 2023/05/31

ハッシュタグ:#秘密の大作戦フードバンクどろぼうをつかまえろ #NetGalleyJP


内容紹介

第69回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 小学校中学年の部

おなかをすかせた人たちを救ってきたフードバンク(食べもの銀行)。

そんな世界で一番すばらしい銀行が、悪いやつらにねらわれているらしい!

小学校高学年のネルソンは、イギリスのある町で母親と妹の3人で暮らしている。母親は看護師をしているが、家計が厳しく満足な食事を家族にとらせることができない。

そんな子どもたちのために、「フードバンク」や「朝食クラブ」という制度がある。

「朝食クラブ」は、朝食をとれない子どもたちに食べ物をふるまうもの。

「フードバンク」は、スーパーで買い物をする人たちが、食品を少しずつ寄付していく。それを必要とする人が、無償で持っていけるというものだ。

ネルソンは、毎週その日がくるのを待ちわびている。

ところが、一家が命の綱として利用しているフードバンクの食品が、最近急に減ってきた。

どうやら、盗んでいくものがいるらしい。そこで、ネルソンは、仲間といっしょに泥棒から食品を守るための計画を立てた。そして、いよいよ計画を実行するときがきた。

はたしてネルソンたちは、フード泥棒の実態をあばくことができるのか?

SDGsの、①貧困 ②飢餓の理解に役だつ物語!

<以下解説より抜粋>

日本全国の子ども全体の中で、収入が低くて生活を支えられない家庭の子どもが占める割合を「子ども貧困率」と言います。日本の子ども貧困率は13.5%(2018年)で、約7人に1人の子どもが貧困状態とされています。貧困は海外だけの問題ではなく日本国内でも深刻化しているのです。

「夏休み」といえば、友だちと遊んだり、家族と旅行に行ったりと、楽しいことを想像してうれしい気持ちになるものですが、困窮世帯の子どもたちにとって、夏休みは給食がなくなるので、充分な食事がとれなくなり、いつもよりお腹をすかせることになります。

私たちが困窮世帯の人たちを支援する方法はたくさんあります。たとえば、食品を寄付すること。インターネットで検索すると近くで活動しているフードバンクを見つけることができます。


第69回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 小学校中学年の部

おなかをすかせた人たちを救ってきたフードバンク(食べもの銀行)。

そんな世界で一番すばらしい銀行が、悪いやつらにねらわれているらしい!

小学校高学年のネルソンは、イギリスのある町で母親と妹の3人で暮らしている。母親は看護師をしているが、家計が厳しく満足な食事を家族にとらせることができない。

そんな子どもたちのために、「フードバン...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784751530771
本体価格 ¥1,400 (JPY)

閲覧オプション

NetGalley Shelf App (PDF)
ダウンロード (PDF)

NetGalley会員レビュー

日本のみならずイギリスでも、食の貧困や子どもの貧困がこうした物語に取り上げられていることは、いよよSDGsの各目標が差し迫ったものであることを指し示している。ネルソンは母と妹、3人暮らし。母は看護師をしているものの貧しさから抜け出せず、食べるものにもこと欠く始末。そんなネルソンたちが頼みの綱にするのは、子どもたちに朝食を提供する「朝食クラブ」と、毎週無償で食べ物が配られる「フードバンク」。そのフードバンクの食料が最近急に少なくなって、満足にもらえなくなってしまった。手をこまねいているより、盗まれているかもという噂の裏を取ろうとネルソンが考えたのは、母親が質入れをしていると勘づいたからだ。ハリエットとクリシュの仲よし3人組で張り込み、捜査開始。時間をかけて、妹の駄々を諌めつつ、ネルソンはとうとう泥棒の動きと盗まれるからくりを見抜いた。そこからの力強くスピーディーな展開と粘りは、自分たちの空腹を以前のように回復するためというより、人の善意を冒瀆する者は絶対に許さないという正義感だ。スギヤマカナヨさんのイラストもお話にぴったりだし、このお話の下敷きに、イングランドのプロサッカーリーグ、マンチェスター・ユナイテッドのマーカス・ラシュフォード選手他の人々の力強い働きがあったことを知って、さらなる感動をいただきました。

このレビューは参考になりましたか?

十分な食事をとれない人のためにある「フードバンク」や「朝食クラブ」という制度。本当はこういった制度がなくても、当たり前に健やかに過ごせるようになるのが良いのだろうけれど、日本はそういった制度にも遅れをとっている…、という事にも気づける社会派な部分も含みつつ、するすると読みやすい文章で読書としても面白い作品でした。
子どもたちが危険なことをするのを“肯定”するわけではないけど、自分の頭で考えて仲間と行動する、切り開いてくような突き進む強さの魅力的な展開にはドキドキするし、ワクワクしちゃいます。

このレビューは参考になりましたか?

タイトルからはどんな冒険話なのかちょっと想像がつきにくいけれど、蓋を開けてみれば、たくさんのものが詰まっていた。
サッカーが好きな人は誰でも知っているはずの、イングランド、プレミアリーグのマーカス・ラッシュフォード選手の活動がなければこの本は世に出ることはなかった、という著者の感謝の言葉と、日本国内では全国フードバンク推進協議会、からの子供の貧困への取り組み、自分たち一人ひとりができること、が述べられている。

とはいえ、この本は、教科書のような固い本ではもちろんなく、何より、子供たちひとりひとりの、それぞれの環境からくる正直な言葉と行動が、児童文学として胸に残る。

お腹すいたな。お母さんがこういう時は、こういう行動を取るときは、ハードな日々が待ってるんだ、学校の友達には言いたくない、同情もされたくない、でも、家族一緒に頑張らなきゃ。

こんな子供たちの姿。

フードバンク、はスーパーに買ったものの一部を寄付するコーナーがあって、そこからの支援が大きい。日本にそんな習慣はまだない。

冒険話のストーリー以上に、社会的な問題提起の力が強い物語だった。


THE GREAT (FOOD) BANK HEIST
by Onjali Q. Raúf

このレビューは参考になりましたか?

今や社会テーマになっている貧困をさすが翻訳本だけあって、
暗くならず、爽快に、そして楽しく作り上げている。
日本の本はきっとこうはいかないだろうなあ。
泥棒もちゃんと泥棒していて、悪者で、悪者もじつは理由があった、いい人だったなんて、お為ごかしじゃないところがとってもいい。
いい人もいれば、やっぱり悪い人もいる。そこを描く必要があると思うのです。

このレビューは参考になりましたか?

課題図書として適した本だと思いました。フードバンクという食品ロスを主軸に、母子家庭の難しさ、貧困などに焦点を当てられているものの、重苦しい雰囲気はない。事の深刻さは子どもたちを通して伝わってきますが、物語はハラハラドキドキワクワクと終始楽しく読めます。

このレビューは参考になりましたか?

#秘密の大作戦フードバンクどろぼうをつかまえろ


heat or eat の言葉に表されるような、日本の一歩先をゆくイギリスの子どもたちの現実が描かれている。

身近な人からの施しは受けたくないという自負、それでも一日中食べ物のことばかり考えざるを得ない肉体、さみしい笑顔と想像力が試されるゲームで次の「日」までをやり過ごす過酷な現実とやるせなさ。

子どもたちの、「自分のことではないから」「こんなのじゃなくてよかった」からの意識の脱却と、日本の貧困について調べる意欲を期待したい。

このレビューは参考になりましたか?

日本にはあまり馴染みのないフードバンク、というシステムについて知ることができるお話しでした。
これを読んで、まわりのお友達や、貧困問題について想像ができるひとが増えていってくれたらいいなと思いました。
最後がスカッと爽快なので、子供達も楽しく読んでくれそう。

SDGsの読み物としてオススメしていきたい。

このレビューは参考になりましたか?

とても読みやすかったです。
近所にもフードバンクと子ども食堂がありますが、開いている頻度が少なく、まだあまり知られていない印象です。
日本ではまだ馴染みの薄いフードバンクについて、子どもたちが理解するのにとてもよい内容だと思いました。

このレビューは参考になりましたか?

冒頭から、貧困家庭の現実が突きつけられノンフィクションの話を読んでいるようでした。社会が抱える多様な問題がストーリーの中に入っていて、読みながらいかに自分が無力な大人かを突きつけられているようでした。これはとても重要な事です。なぜかというと、そうする事で、より自分ごととして考えるようになると思うからです。子を想う母の気持ち、家族を想う子の気持ち、友だち同士の思いやり、勇気。ギュッと入っていました。日本でも、フードバンクや子ども食堂の活動をされている方が多くいらっしゃいますが、そういったニュースや地域の情報誌などに掲載されている記事を見ても、その活動の重要性や社会の現状、事の重大さを分かっていない、気づいていない、気づいていても行動していない何かの流行りかとさえ思っている大人はいると思っています。私もつい数年前までよく分かっていませんでした。今回、小学校中学年の課題図書となりましたが大人の方々にも広く読んでいただきたいですし、読んで自分自身に問い掛けたい1冊です。自分は今まで何をしていたのか。フードバンクについてどういう認識を持っているのか、または持っていたのか。こういった社会になっている原因の1人になっているのではないか。社会が抱える問題の一部が分かりやすく描かれている作品だと感じました。心に刺さりました。ありがとうございました。

このレビューは参考になりましたか?