はるとスミレ
eto
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刊行日 2022/04/25 | 掲載終了日 2022/04/27
ハッシュタグ:#はるとスミレ #NetGalleyJP
内容紹介
植物が大好きなはるちゃん。
月が紫色にかがやく特別な夜、
鉢植えのスミレがむくむくと動きだし
はるちゃんを夜の散歩に誘います。
はるちゃんは植物が大好き。毎日、庭で花や草木を眺めて過ごします。今日は1番好きなスミレの花を鉢に植え替えて、部屋に持ちかえりました。これでずっと一緒にいられます。
今夜は月が紫色にかがやく特別な夜。月の光が、部屋の中も紫色に照らしだします。すると……鉢に植えられていたスミレの花がむくむくと動きだし、「はるちゃん、遊びましょう」。
さあ、夜のお散歩のはじまりはじまり。
植物たちが根っこで対話しているという、身近な自然の中の不思議な営みを、ファンタジックな世界観で子どもたちに優しく伝えます。はるとスミレに誘われて読みすすめるうちに、気づけば植物たちの声に囲まれているような、そんな感覚を覚えます。
リソグラフの手法を用いて、瑞々しくグラフィカルに描かれた画面も魅力的です。
出版社からの備考・コメント
【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
おすすめコメント
【著者メッセージ】
あなたの好きな花はなんですか?
わたしは、道端の草も木も、
植物はみんな好きです。
彼らは、犬や猫と違って動かないですし
わたしたち人間とはずいぶん違う生き物です。
好きって気持ちは届いているのかしら。
もっと植物たちを知りたい、感じたい。
そんな気持ちから生まれたのが「はるとスミレ」です。
想像してみてください。
地中の根っこたちを。
いつもの景色が、なんだか違って感じられませんか?
ぜひ、
はるちゃんのように
はだしになって野原を歩いて、
植物たちを、地球を感じてみてくださいね。
販促プラン
【著者紹介】
作・絵 eto (えと)
1979年栃木県生まれ。武蔵野美術大学・視覚伝達デザイン学科卒。デザイナーを経て2006年よりイラストレーターとして活動。2019年に絵本制作を再開し、ボローニャ国際絵本原画展コンペ2022ファイナリスト選出。『はるとスミレ』で第22回ピンポイント絵本コンペ最優秀賞受賞。子どもの頃から、身の回りの自然観察が大好き。東京都在住。
【著者紹介】
作・絵 eto (えと)
1979年栃木県生まれ。武蔵野美術大学・視覚伝達デザイン学科卒。デザイナーを経て2006年よりイラストレーターとして活動。2019年に絵本制作を再開し、ボローニャ国際絵本原画展コンペ2022ファイナリスト選出。『はるとスミレ』で第22回ピンポイント絵本コンペ最優秀賞受賞。子どもの頃から、身の回りの自然観察が大好き。東京都在住。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784033502106 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
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閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
お庭がとても好きなちっちゃな女の子、はる。
ある日、名案を思いつき、お気に入りのすみれを鉢植えに植え替えて自分のお部屋へ。
夜になりました。お月さまの粋な計らいで、大好きなすみれちゃんと心踊る夜の散歩に出かけた先で待っていたのは…。
愛らしいはるとすみれちゃんの姿、昼間とはまた違った素敵なお庭の世界は、夜の優しい青に包まれていて、静かなきらめきをまとっているよう。寝ころがった時の満足げなはるの表情にこちらまでほっこりあたたい気持ちが広がります。
いい大人になってしまってるので、はるように裸足になってお散歩する勇気はないけど、今まで以上に道端で出会う植物が愛おしくなるような絵本でした。
花々がいっせいに咲き始めた季節に読めて嬉しい。日当たりのいいところではスミレも咲いている。桜はまだ三分咲き。モクレンもユキヤナギもレンゲソウも咲き出した。わたしもはるちゃんと同じように花が大好きです。
春の夜のひそやかな時間。はるちゃんとスミレとのふしぎな散歩。薄紫の夜、月の光の下で、はだしで直に感じる地中の根っこたちのこと。植物の会話は今では科学的にもわかり始めているのですよね。心を開いて、身近な自然を観ればたくさんの移ろいを感じることができる。はるちゃんの気持ちが何よりスミレは嬉しかったのでしょう。わたしも読みながらいい時間を過ごさせていただきました。
花、と聞くと、目に見える葉っぱや花弁のイメージが浮かぶが、花も含めて植物はみな地面の下にも世界がある。「根っこでお話している」なんて、想像したこともなかった!
裸足で地面に立って、植物たちのお話に参加してみたくなる。
可愛らしい絵と幻想的な色遣いが素敵な絵本。子どもと一緒に読みたい。
おはなが大好きなはるちゃん。
お庭に咲いていたスミレちゃんを部屋に飾り、素敵な物語がはじまりました。
スミレちゃんは、ビオラに近い品種なのかな?
私も春の花が大好きです。
友達が大好きなオオイヌノフグリが咲くと、遠く離れたところに住む友達に今年も見つけたよとメールをします。それはお互いに今年も春が来たねという楽しみでもあります。
裸足で野原を歩いて植物たちのお喋りを聞いてみたいなと優しい気持ちになる作品でした。
「いちばんたのしいのは みんなとの おしゃべりね」スミレちゃんが言います。
はるちゃんもお花の声が聞きたくなって、すぐに地面に耳をつけてみましたが、なにも聞こえません。
「それじゃ はるちゃん めをつぶってみて」スミレちゃんがヒントをくれました。
はるちゃんが言われた通りに、目をつぶってみると、びっくり!だんだんに、くさや、木や、花たちの、にぎやかな声が聞こえてくるのです。でも、それを聞くことができたのは・・・なんと、” 耳 ” からじゃなかったんです!
etoさんは、あふれるような色の世界から、ひと色、ひと色、落としていって、はるちゃんとスミレちゃんの二人の世界をみせてくれます。白地に黒でまず描き、そこへ春風の筆で、黄色と青をそそぎこむ・・・その世界では、いつもは微かで、聞こえなかった音が聞こえ始めます。そして、見えなかったものが見え始めるのです。
私たちは、煩雑な毎日を生きていて、音を聞く時耳を使い、色を見る時目を使うことをあたりまえに思っています。でも、それだけじゃないんですね。普段の生活を、とても助けてくれる五感です。でも、たまには、五感にたよらず感じてみませんか? 五感から得る情報で、勝手に、一人寂しくなっちゃう時、スミレちゃんが言うように、目をとじてみませんか?
家に帰るまでのいつもの道が、饒舌にあなたに話しかけているのに気づくかもしれません。「つかれたね、よくがんばったね」「きをつけてね」「おかえり!」「だいすき」・・・心に大切な音や色は、心で聞こう。心で見よう。そう教えてくれました。ありがとうございます。
とても素敵な本でした。この本を読んで、初めてシュノーケリングをした時の感動を思い出しました。青い海。その底にはこんな魚たちの世界があったんだ。
それと同じ感動です。地面の下ではこんな世界が。今までは地上の花ばかりを気にして、意識したことはなかったのですが、これからはその下で繰り広げられている世界にも空想を広げることが出来ます。この本のおかげで。
時間の経過とともに夜の深い色彩に変化する画が美しい
植物の繊細な様子や地中の根が迷路のように描かれて、
じっくり観察したくなる作品
はるちゃんが大好きなスミレの花と過ごす一晩のお散歩が
幻想的に広がる画面と音読しやすい文章で表現された美しい絵本です
読んだ後には、植物の語りかける声に耳を澄ませたくなります
この絵は見ているだけで癒される。色彩感覚が素晴らしい。大好きです。擬人化された花と少女の冒険にひったりのワンダーランド。黄色から青色が主軸に変化していくというのが綺麗ですね。とても色彩が気にいりました。子供受けというより大人向けか。
いろいろな花が咲き出す春にぴったりの絵本でした。植木鉢から出てきたスミレが花のままなのに、動き方で表情や感情があるように見えてとても仲の良いお友達同士に感じられました。月の光の中での楽しいお散歩や、足の裏から草木のお話が聞こえる様子は、青い色で静かに描かれているのにとても楽しそうで一緒にお話を聞いている気分になりました。
草木のたくさんある場所に行ったら、私も裸足になってみんなのお話を聞いてみたくなる素敵な絵本だと思いました。
深い青と黄色を基調とした、美しい独特の発色の色合い。この二色はすみれの色なのだろうか。
たくさんの花が咲き出す、誰しもふわふわわくわくする春。
お花が大好きなはるちゃんは、すみれの精に誘われて、むらさき色の満月の夜の散歩に。
そして、お花たちの声に耳をすませることを知る。耳だけでなく、足の裏でも、土の下でおしゃべりする根っこたちの声が聞こえてくる。
北海道民ですが、長く冷たい冬の終わり、アスファルトをつきやぶって、新しい植物が地上に出てくるのを最初に見た時の驚きは大きかったです。
植物は実は想像以上にすごく強い生命力を持っています。
リソグラフの技術を使った絵本だと絵本だということです。
◆はじめての作家さんの作品。羽海野チカさんみたいなキャラクターの可愛らしさと酒井駒子さんみたいな色彩の深みと広がりを感じながら読み進めました。
オレンジ色の昼間の描写も素敵です。もっと読みたいところで紫色の夜の描写の展開に。こちらもいいですね。素敵です。夜のもつ静けさと神秘さが伝わってきます。土の中の描写など、細かいところの描写に遊び心もあって、まるで絵探しゲームみたいに楽しめます。読めば読むほど新たな宝物を見つけることができて、子ども達は大喜びするかもしれません。
夜の時間が過ぎて、主人公たちは家へともどります。心地よい疲労と寂しさが伝わってきて、この子はきっとまた明日も庭に出て、野を歩き、豊かな自然のなかで新たな楽しみを見つけていくんだろうなあと、そんな感慨をいだきました。
何度も読み返したくなる魅力ある絵本でした。今後、どんな作品世界を描いていかれるのだろう……。とても楽しみな作家さんと出会えることができました。
ほんわかする絵本。青を基調に黄色と白を使ったイラストがキレイな上に癒されました。
満月の夜にスミレを買って置いておいたら、もしかして私も話ができる?!(笑)…とまではいかなくても、素敵な夢を見れそうだなぁとほんわかした気持ちになれました。
この絵本に登場する、かわいいスミレや、普段忘れてしまいがちな草花たちの存在にも愛を感じられる絵本。そしてはるちゃんのように、心で植物と対話し、耳を傾ける事が出来るなら、決して私たちは地球を汚そうなんて思えないはず。この美しい地球をいつまでも守っていく為には、こういった人間の心を育てる絵本が必要なんではないでしょうか?
リソグラフという手法で描かれた絵が、なんだかノスタルジーを感じさせてくれて、幼いころの自分にタイムトリップしながら、はるちゃんとスミレに一緒についていって、疑似体験をしていました。このシンプルな色合いは、実はスミレ色ですべて表現をしている所も面白かったし、何よりこの色のトーンが私を静かに包んで癒してくれました。物語のストーリーだけでなく、イラストレーターさんであるEtoさんの素敵な作品です。
目まぐるしく移りゆく現代から少しだけ抜け出して、ホットできる一冊。お子さんと一緒に読んで、外にお散歩に出かけるもよし、大人が読んで、植物の不思議を感じてみるのもよし。
出会いたい絵本にやっと出会えたそんな感覚です。