はっこう
小川忠博 / 写真・文
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刊行日 2022/04/20 | 掲載終了日 2022/05/19
ハッシュタグ:#はっこう #NetGalleyJP
内容紹介
みそも納豆も汚水処理も、そしておならも!
「発酵」のおかげだった!
どうして、小麦粉がふわふわのパンになるの?
大豆がネバネバの納豆になるのは、なぜ?
どうやって、おならはつくられるのだろう?
納豆やチーズなどの発酵食品から、日本酒やワインなどの醸造酒、
そして、ヒトの健康や汚水処理にも使われている発酵の力。
発酵のために影で活躍しているのは、様々な微生物です。
その驚異的なしくみを美しい写真とわかりやすい文で紹介します。
家族で楽しく学べる写真絵本です。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784751531112 |
本体価格 | ¥2,000 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
発酵食品は体にいい、ということは常に言われるし、「なんとなく」健康にいいようだ、という意識を持つ人は多いかもしれない。でも、こんなにもたくさんの「発酵」が身近にあったなんて知らなかった。パンを焼くので、酵母の働きが、すごい、ということ(ほしぶどうやりんごや、さまざまなものから酵母はできる)は実感としてあったが、鰹節や、藍染にも。
下水処理に浄化槽を利用していると、そこでも微生物が活躍していることがわかる。
目に見えない微生物の力を美しい写真で見せてくれる。
『りんごだんだん』の小川忠博さんの本だ!と喜んで飛びつきました。りんごの発酵の写真はそこからの転載でしょうか。しっかりと写真で見せてくれる手法は、発酵のイメージを定着させてくれます。1日として微生物の発酵に関わらずに過ごすことがないわたしたち(少なくともわたしは納豆を食べない日はないし、おならをしない日もないので)。人間の暮らしのあらゆるシーンで、気づかずともお世話になっている微生物による発酵の機能を頼もしく思いました。
微生物って言うとなにか、アノニマスな感じですね。得体の知れないなにか、みたいな。でも、そんな集合体で存在しているというよりは、一つ一つの命が生きてる、ちっちゃいけど、ひとつひとつの「生き物」なんですよね。
わたしの本業は藍染で、このちっちゃい生き物(微生物)にずいぶんお世話になってます。なにか、藍のことをより理解するヒントがないかしらと、読み始めてみて、びっくり。ちゃんと 藍染に関するぺーじがありました。
酒蔵の職人さんも、味噌蔵の職人さんも、納豆づくりの職人さんも、みんな、きっと、このちっちゃな生き物の声を聞く達人だと思います。微生物さんとなかよしだと思います。”はっこう” という微生物さんのお仕事を、人間が微生物さんの機嫌を取りながら、気持ちよく働いてもらうのです。そのためには、よく耳を澄ますことです。
パン生地。酵母の入ってからの膨らみ具合に、美味しいパンのベストタイミングがあるように、藍染でも菌が機嫌よく働いてくれるよういつも耳を澄ましています。本の中にお酒を飲ますってありましたが、藍にあまり盛大に飲ませると、仕事してくれなくなってしまいます。上機嫌すぎるのか、二日酔なのか・・・絶妙なバランスは、人間側の勝手ではなく、相手との対話です。よくよく相手の声に心の耳を澄ますことなんです。
写真が豊富なこの本は、毛布のような微生物さんだったり、仕事ついでにでた泡のあなだったり、みていて、とにかく、ほ~っ。頭にしまわれた科学の言葉じゃない、微生物の生活の息吹がありありとせまってきます。知っているが、ホントに知っているに変わる本ですね。ありましたがとうございました。