女の子の昔話えほん ちからもちのおかね
日本のおはなし
中脇初枝/再話 伊野孝行/絵
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刊行日 2022/01/27 | 掲載終了日 2022/01/30
ハッシュタグ:#ちからもちのおかね #NetGalleyJP
内容紹介
昔話の主人公は男の子ばかり?そんなことありません!
世界と日本で語りつがれてきた女の子と、大きくなった女の子たちの昔話を絵本にして、おくります。
いろいろな女の子が主人公の絵本シリーズです。
おかねは、小さな女の子。そして、とってもちからもちです。
大きな相撲取りをたったの3歳で追いはらい、大きくなると殿さまにも認められるほどになりました。やがて、腕利きの猟師になると、天狗や化け物を相手に大活躍!
高知で愛されてきた、力持ちの女の子の昔話が絵本になりました。
出版社からの備考・コメント
【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
おすすめコメント
あなたが知っている昔話の主人公は、男性が多いのではないでしょうか。女性が主人公の場合も、ひかえめでおとなしい女性ではないでしょうか。絵本になるのはそういう昔話が多いのですが、語り伝えられてきた昔話はもっと豊かで、へこたれずに自分なりの幸せをつかむ、いろんな女性たちが登場します。これまで知られてこなかった、そんな主人公の昔話を絵本にして、これからの世界を生きるこどもたちに贈ります。
あなたが知っている昔話の主人公は、男性が多いのではないでしょうか。女性が主人公の場合も、ひかえめでおとなしい女性ではないでしょうか。絵本になるのはそういう昔話が多いのですが、語り伝えられてきた昔話はもっと豊かで、へこたれずに自分なりの幸せをつかむ、いろんな女性たちが登場します。これまで知られてこなかった、そんな主人公の昔話を絵本にして、これからの世界を生きるこどもたちに贈ります。
販促プラン
【著者紹介】
再話 中脇初枝(なかわきはつえ)
徳島県に生まれ高知県で育つ。高校在学中に坊っちゃん文学賞を受賞。筑波大学で民俗学を学ぶ。創作、昔話の再話・語りをする。昔話集に『女の子の昔話 日本につたわるとっておきのおはなし』『ちゃあちゃんのむかしばなし』(産経児童出版文化賞JR賞)、絵本に「女の子の昔話えほん」シリーズ、『つるかめつるかめ』など。小説に『きみはいい子』(坪田譲治文学賞)『わたしをみつけて』『世界の果てのこどもたち』『神の島のこどもたち』などがある。
絵 伊野孝行(いの たかゆき)
イラストレーター。三重県に生まれる。東洋大学、セツ・モードセミナー卒業。講談社出版文化賞さしえ賞、紙芝居「ごん助じいさまとえんま大王」(わしおとしこ文)で高橋五山賞、イラストを手がけたEテレのテレビ番組「昔話法廷」でグッドデザイン賞を受賞。著書に『ゴッホ』『こっけい以外に人間の美しさはない』『画家の肖像』『となりの一休さん』、アニメにEテレ「オトナの一休さん」、絵本に『おべんとうをたべたかったおひさまのはなし』(文 本田いづみ)『おしらさま』(原作 柳田国男・文 京極夏彦)などがある。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784039604101 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
関連リンク
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NetGalley会員レビュー
このお話は、おかねちゃんという力持ちの女の子のお話です。どのくらい力持ちかというと3つですもうとりより力が強かったのです。力持ちのおかねちゃんは、殿様にも土下座しなくてもいいといる天下御免となり、その後も様々な妖怪を退けます。その活躍ぶりは人妻になっても母になっても変わりません。この話は四国は高知県の西部にある幡多地方に繋がるいくつかの伝承を繋いで一つの物語にしたということです。高知県の女性は男勝りで、「はちきん」とよばれる人が多いようです。もしかしたら、おかねちゃんもその系統なのでしょうか。
このおかね伝説は全く知らず、大変おもしろく読みました。
力持ちの上、鉄砲の腕はめっぽうよくて、化け物の本性も見抜く眼力を備え、とにかく強い上にかっこいい!
スーパーヒーローといっても過言ではないパフォーマンス。シャキシャキとした行動力に結果が十二分とくれば、憧れの対象になるのも宜なるかな!
中脇初枝さん、ここのところ精力的に古典的な昔話を再話されていましたが、この「女の子の昔話えほん」シリーズは楽しみになりそうです。『わたしがテピンギー』も、ともに読んでそう感じました。
著者はすごい小説を書く方なので、その方の書かれた絵本、そして再掲、に興味をもった。徳島県に生まれ高知県で育つ、とあり、まさに故郷と言えるところの伝承を再構築したのかと思いました。解説によると、力持ちの女性の話は日本中に残っているが、中でも高知県西部、幡多(はた)地方の岩井谷で岩井のおかね、と呼ばれた話が秀逸なので取り上げたとか。平安・鎌倉時代の説話集にもとりあげられ、江戸の浮世絵にも描かれているそう。
むかしまっこうさるまっこう
は高知県でよく聞かれる、物語のおしまい、の言葉だそうです。
これは、各地で違う、不思議な言葉がおしまいに置かれていることがよくありますね。
最強です、この子。てんかごめん、になる子なのですが、いろんなものを含んでいる。伝説?理想像?はたまた風刺?プロテスト?かっこいい。好き。
巻末に
このお話は、以下をもとに再話しました、と詳細なデータがあるところが素晴らしい。原題、場所、出版社、話者(!!!)、出版年など。このようなお話は、寓話として抽象化されたものだと思うので、もっと知りたいという人は、ここから辿ることができる。責任ある編集だと思います。
シリーズタイトル通り、女の子が主人公のお話。この本のお話は、昔話というよりは、伝説の雰囲気です。女の子がピンチを乗り切っていく特別な能力が「怪力」や「鉄砲の腕前」なのはとっても意外です。しかも、少女時代から、大人になり、妻になり、母になっても活躍が続くというのは、大人の女性の読者にとっても、得難い体験になると思います。(私はとても嬉しかったです) とても良い本でした。ありがとうございました。