そらのことばが降ってくる

保健室の俳句会

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刊行日 2021/09/06 | 掲載終了日 2021/10/31

ハッシュタグ:#そらのことばが降ってくる #NetGalleyJP


内容紹介

【気鋭の活躍中俳人が描く、俳句と中学生の瑞々しい物語!】

<顔のホクロをからかわれたことがきっかけで、教室に行けなくなったソラ。

割り切れない気持ちはいつしかことばになり……>

読売新聞の「KODOMO俳句」や「俳句甲子園」の選者もつとめた活躍中俳人である著者。

読みやすく心地よい文体で、繊細な中学生たちを描きます。

心と向きあい表現すること、表現のむこうを自分なりに読み取ること、俳句の魅力もじわじわと沁みるようにつたわってきて、世界が広がるような読後感のある作品です。

【あらすじ】

中学に入り、顔のホクロをからかわれて教室に行けなくなってしまったソラは、保健室で風変わりな同級生ハセオに会い、ナゾクという俳句遊びに誘われる。

ハセオの熱意に巻き込まれ、次第に俳句に興味をもちはじめたソラ。養護の北村先生と三人での俳句会を始めることに。

新しく加わったはつらつとした少女ユミも、実は最近傷ついたことがあり、悩んでいた。いじめを経験したソラは、彼女の気持ちがわかる気がする。

ハセオやユミ一緒に俳句に触れるうち、ソラはどんどん、自由で深いその表現世界に魅せられていく。

学校で企画された新春の俳句大会。思い切って、傷ついた自分の心と向き合ったソラが作った句は、結果、思わぬ人の心に触れることとなる。

こころを解き放つ十七音の物語。

【著者略歴】

1980年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学教育学研究科博士前期課程修了。専門は芭蕉の発句表現。2002年、俳句結社「鷹」に入会、藤田湘子に師事。2004年、第19回俳句研究賞受賞。2008年、『凛然たる青春』(富士見書房)により第22回俳人協会評論新人賞受賞。2009年、第一句集『未踏』(ふらんす堂)により第一回田中裕明賞受賞。2016年、第二句集『寒林』(同)刊行。2017年度、Eテレ「NHK俳句」選者。現在、「鷹」編集長。読売新聞朝刊「KODOMO俳句」選者。全国高等学校俳句選手権大会(俳句甲子園)選者。

【気鋭の活躍中俳人が描く、俳句と中学生の瑞々しい物語!】

<顔のホクロをからかわれたことがきっかけで、教室に行けなくなったソラ。

割り切れない気持ちはいつしかことばになり……>

読売新聞の「KODOMO俳句」や「俳句甲子園」の選者もつとめた活躍中俳人である著者。

読みやすく心地よい文体で、繊細な中学生たちを描きます。

心と向きあい表現すること、表現のむこうを自分なりに読み取ること、俳句の...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784591171066
本体価格 ¥1,400 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

制限があるからこそ、文字通り読むだけでは成り立たず、
その言葉が描こうとするもの/世界を読み手が思い描く必要がある。
逆に言うと、すべてをつまびらかにする必要がない。
そこに救いを見出すのは、言葉で傷つけられた子たち。

同じ言葉でも、どう届くかは変わりうる。
良くも悪くも言葉の持つ力の大きさを見つめ直せる作品。


日記代わりに一日一首詠んでた年があったのを思い出しました。
一日一句に挑戦したらまた物の捉え方が変わるかも。

校長先生の「豪華プレゼント」の豪華加減が、
校長先生のお人柄を表していてちょっと肩の力が抜けます。

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主人公のソラはいじめが原因で保健室登校をしている。
俳句にどっぷり、行動的なハセオも心の片隅に悩みを持っている。
凛々しいユミも心に傷を抱えている。
成長の過程で誰しもぶつかる壁だと思うが、俳句を通して自分の気持ちに向き合う事で乗り越えようとする。
本書で主人公たちが詠む俳句が味わい深いなと思ったら、著者は俳人。
自身が俳句と出会い、そこで気づいた事が盛り込まれているようだ。納得。
たった十七音からなる文学が俳句。ツイッターより短い。
高校の国語の授業で俳句に取り組んだ事があったが、自分で作ってみたのはそれっきり。どうしていいのかわからず、とにかく苦戦した事を思い出した。
読み終えた今では、短いからこそ伝えたい事の純度が上がるのかもしれないと感じている。

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イジメで教室に入れず保健室登校のソラ。たまたま出会ったハセオの謎句(ナゾク)がきっかけで俳句の面白さに出会う。季語、言葉と言葉をかける面白さ、短い五七五に込められた言葉は、創作した人にしかわからない気持ちが込められている。同じ気持ちになった事がある人なら、創り手がわからなくても共感できるのかも知れない。言葉に傷ついた彼らがつくったヒマワリ句会は、人知れず誰かに寄り添い、時に共感するのでしょう。違う場所にいても俳句で繋がる事ができれば、仲間だね。ソラとハセオ、ユミ、臣野、子どもたちの小さな世界で言葉の重みが伝わる本でした。「俳句は言葉のスポーツ」です!

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容姿のことでいじめにあって保健室登校をしている主人公のソラ。
一見、自己中心的なマイペースに感じられるハセオに導かれるように“俳句の世界”にハマっていきます。
途中参加のユミは、弓道部部長でエース。キラキラした陽キャだと思いきや、人知れず心に抱えた悩みがあり、彼女は彼女で大変そう。
青春真っ只中で三者三様のもやもやと向き合う登場人物たちの姿は、言葉で傷つけられても、言葉で立ち直る柔軟な力強さに溢れていました!

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顔のホクロをからかわれて保健室登校をしている中学生のソラ。そこで風変わりな俳句好きな問題児ハセオに出会う。ハセオと触れ合ううちに、少しずつ変化していくソラ。そこに新たなメンバーのユミが仲間入り。俳句を通して通い合う3人。五七五に込められた思いはそれぞれだが、言葉の持つ力、表現する楽しさに魅せられていく。・・といっても私自身にとって俳句は手ごわい存在。物語を通して、表現力や俳句の魅力を味わえた青春小説でした。

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