美しい絵と、確かな自然の知識が詰まってます。日々の生活では気に留めない様な身近な事にも目が向けられ、子供だけでなく、大人が秋の夜長に寛ぐときのお供にもオススメです。コロナ禍で外出制限も多いですが、本の世界はいつでも開かれていると、実感できるような本です。

コロナ禍は収まらず、外出もためらわれる事態が続く中、身の回りの自然をゆっくりと見つめる時間を持とうという提案に心動かされます。
紹介されているのは50の自然の営み。
今、ここ日本でも見られるものから、普通の街暮らしではちょっと無理かな？というものまで、そっとわたしの心を開いてくれる。実際に見ることができなくても、本書を通して感じることはできるから。
うちの鉢植えにくる数種類の昆虫たち、季節とともに色を変える向こうの丘の雑木たち、そしていつわたしの上に広がる空と雲と、太陽と月。そういった「わたしの」自然に新たな気持ちで向き合わせてくれるきっかけをくれた本書に、感謝。

いつもいそがしくて、立ち止まって何かを見つめる時間冴えないとしたら、人生は貧しい、と前書きにある。これには耳が痛い人もたくさんいるはず
大人でも手にとってみたら、深呼吸して、外に出て周りを見渡す少しの余裕ができるかもしれない。
自戒を込めて。
蜂が花に蜜を届ける、から始まるたくさんのストーリー。絵がとても細かいけどやさしく繊細。葉っぱの上の朝露は、結露、という家のなかでは厄介ものとされるあれと同じだったんだね、とわかる。
幸い自然のなかに住んでいるので、我々は例外的なのかもしれないが、読んで、見たことを、外に出て自分の目で見ることができるだろう。たくさんの動物の不思議。キツツキの生息するところに住んでいて、つつく音をよく知っているが、こうやって虫をとってているんだ、とわかる。
とても内容が濃いので、一気に絵本のように読みきるということではなく、すこしずつ味わう。また、特定のことに興味や関心が起きた時に、そのページを探して、辞典のように使うこともできるだろう、索引がきちんとついている。
シリーズで2もあるのでこちらも読んでみます。
図書館や学校にまず置いてほしい。

優しいタッチのイラストで、身近な動物や植物、自然現象について分かりやすく解説してくれる本です。普段なかなかできない自然観察の気分を味わえます。
見開き1ページで1つずつ紹介されているので、どのページでも好きなところから読めます。文章にはルビがあり、子ども向けに書かれていますが、大人でも十分楽しめる内容でした。
巻末に索引と、自然について調べられるウェブサイトが掲載されているのも良かったです。ウェブサイトの中から子どもが興味を持ったものをいくつか見てみたいと思います。

自然界の不思議が、柔らかなタッチのイラストで描かれているので、子どもと一緒に読んで楽しめそう。この本を読んだら、外に出て、実際に自然の営みを観察しに行きたくなる。
このコロナ禍でお籠り生活にうんざりしている人も、本書を読めば、自然に触れている気分になれるのでは。