かいじゅうたちは こうやってピンチをのりきった
かいじゅうとドクターと取り組む1 不安・こわい気持ち
著者:新井洋行 / 監修:森野百合子
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刊行日 2021/08/23 | 掲載終了日 2021/12/08
ハッシュタグ:#かいじゅうたちはこうやってピンチをのりきった #NetGalleyJP
内容紹介
こわがりやさんへの、ユーモアあふれる処方箋
絵本作家とドクターでつくる、 これからを生きる子どもたちのための絵本。
注射、くらやみ、仲間はずれ。みんなの前で話すこと。 この世は、こわいことだらけ。不安や恐怖と共存する方法を、 こわがりかいじゅうたちと一緒に考えます。 ドキドキ、ざわざわを味方につける、とっておきの方法とは?
プロフィール
新井洋行 (あらい ひろゆき): 絵本作家。デザイナー。 東京造形大学デザイン科卒業。2人の娘と遊ぶ中でヒントを得て作った、あけて・あけてえほんシリーズ『れいぞうこ』他(偕成社)で人気を博す。同シリーズは、海外でも出版され、国内外の子ども達にも愛されている。絵本の作品に、『れいぞうこ』『といれ』『はこ』(偕成社)、『いろいろ ばあ』(えほんの杜)、『おやすみなさい』(童心社)、『ちゅうちゅうたこかいな』(講談社)、『しろとくろ』(岩崎書店)、『いっせーの ばあ』(KADOKAWA)、『おばけとホットケーキ』(くもん出版)、『つんっ!』(ほるぷ出版)他多数。挿絵の仕事に、「モーキー・ジョー」シリーズ(フレーベル館)、 「パーシー・ジャクソン」シリーズ(ほるぷ出版)などがある。性格は、心配症であがり症。
森野百合子 (もりの ゆりこ): 医師。精神科専門医。英国児童・思春期精神科専門医。家族療法士。 日本医科歯科大学を卒業後、国立精神神経医療研究センター、日大板橋病院精神科などを経て、渡英。ロンドン大学付属精神医学研究所とモーズレイ病院にて、家族療法及び児童・思春期精神科臨床を学ぶ。ロンドン大学キングスカレッジにて家族療法修士修了。家族療法士、児童・思春期精神科レジデントとしてモーズレイ病院に勤務。帰国後は、東京都立梅ヶ丘病院医長、東京都立小児医療総合センター児童・思春期精神科部長を経て、現在は、なります子どもの心ケアセンター準備室長。感情障害や発達障害、摂食障害など心の問題に悩む子どもと親たちに向き合い、家族療法を用いながら日々治療を重ねている。
出版情報
ISBN | 9784756255358 |
本体価格 | ¥1,350 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
子どもが読める心理についての絵本。怪獣たちと一緒に、怖い、という気持ちとの付き合い方について考えていくと、注射や高いところや暗いところが、大人も怖くないのではなく、怖いという気持ちと一緒に暮しているんだということに気付かせてくれます。過去の地震や、身近な所に迫った感染症で怖い思いをした子に読んであげたいなと思いました。
見たことのない新井洋行さんのタッチが新鮮なイラストにまず衝撃を受けつつ、恐怖や不安をセルフケアする内容にも刺激されつつの読書でした。
自分でコントロールできない不安や恐怖に、気分がくちゃくちゃになる経験は誰にもあるはず。わたしは大人になっても、未だにあります。
不安や恐怖をゾワゾワちゃんと名付け、それは自分にとってだいじな注意喚起の感情であることを理解すれば、むやみに忌み嫌うことなくいられる。アンガーマネジメントなどと同様に、気分や感情のコントロオールの方法を知ることで、ピンチは切り抜けられるのですね。
親子で読んでも得るものは多いと思います。
精神科医監修のもと、巻末には子供に関わる大人への、また大人達への言葉がある。
得体の知れない不安に囲まれた生活がはじまってからもうだいぶたってきた。ただしくこわがること、と言われてきたことが想起される。
小さい人は不安と共に生き、なんとか自力で乗り切ろうとする、みんなであつまって、それでいいのかな?逃げてるだけじゃない?とじぶんたちではなしあっている。ここわたしには重要だった。自由な状態でなにかをかんじて考えるること、こうしなさいといわれた挙句でなく。
サブタイトルに1とある、シリーズなのでしょうか?
絵がインパクトがあり、こどものこころにすっと入ってくるだろう、子供と大人と一緒に読む、必要なもの。まず、不安をうちあける、てことがすでに簡単なことではないと思うので。
なんとなく海外の絵本みたいだなぁと思っていました。(色合いが)
普段恐れられている怪物たちにも怖いものがある。
逃げてるだけとも言われるけど、それもひとつの対処法。
怖いものに対して、もっと柔軟な姿勢になれと言われているような絵本でした。
「得体の知れない不安に呑み込まれそうになる」という感覚は、大人になってもままあるような気がします。
子どもの頃より対処法が上手くなっていても、ふとした時にどうしていいか分からなくなる。
そんな時、この絵本を読むと心が落ち着くのではないかなと思います。
子どもは勿論、日々を必死に生きて少し頑張りすぎている大人にも、読んでほしいと思う一冊でした。
かわいいかいじゅうたちには怖いものがある。
でも各々がピンチを乗り越える。でも、
「なんだ、かいじゅうたち、それじゃにげてるだけじゃん」と思っていたら、
ちゃんとかいじゅうたちもそれをわかっていて・・・。
ゾワゾワするいやな気持と仲良くなっちゃおう、という発想がすごくいいな、と思いました。
大人にも子どもにも、気持ちが届きやすい絵本です。
かいじゅうだってこわいものはある!
それをどういう風に乗り切るのかコミカルに描かれた絵本。
注射が怖くて硬くなったり、人前が怖くてみんなを吹き飛ばしたり。
でも、かいじゅうたちは気づきます、それって逃げてるだけじゃんと。
面白いながらも子供たちに大切なことを教えてくれる絵本です。
不安や恐怖は確かにマイナスイメージが強いが、それらが無くなればケガや事故にあいやすくなる。本にもあったが、自分へのブレーキとして必要なもの。だからといって、ブレーキばかり掛けていては何事も進まない。この本では不安や恐怖を感じるとゾワゾワちゃん(キラキラしていて可愛らしい)が、不安を感じている人の側に現れる。その時に深呼吸などして落ち着いて観察すると、ゾワゾワちゃんは居なくなる。大人にも子どもにも分かりやすい対処の仕方だと思う。
怖い時は逃げるだけ?逃げてもたくさん怖いことがある。
だから、「ゾワゾワちゃん(怖い気持ち)と仲良くなろう」という発想がいいですね!
深呼吸や散歩などゾワゾワちゃんと仲良くなる方法がいくつか書かれています。
個人的には少し仲良くなる方法がもう少したくさん書かれているといいなと思いました。
(★4にしたのはそういう理由です)
「おとなもこどももけっこうゾワゾワちゃんとくらしているんだよね」(p20)
という一言がよかったです。
この一言でホロッときてしまう大人もいるのでは…?
こどもにも大人にもオススメです。
かいじゅうたちが怖いものを乗り切る方法に、それでいいのか、と不安になりましたが、自分たちで気がついてくれてよかった。ゾワゾワちゃんと仲良くなる方法は、大人も子どもも必要な技ですよね。こうやって、ゾワゾワキングから、かいじゅうたちと一緒に教えてもらえて、親子で相談したり、友達に教えたりして、怖いものがあってもいいんだよ、と認めてもらえるのがいいと思いました。
「怖い」「不安」という気持ちへの対処方法をやさしく面白く描かれていると思います。
大人だって誰だってゾワゾワちゃん(怖い気持ち)は持っていて、きちんと付き合えば乗り越えられるんだよ、と、セルフコントロールについてサッと取り入れられる描き方をされているので、「みんなも同じなんだな」と安心感も得られ、前を向く事もできる。
逃げることは悪くないけど、そこをもう一歩乗り越えたいときに必要な心の扱い方だと思いました。親子で読んで話して欲しい。
とにかくかいじゅう達が可愛いくて可愛いくて。
自分と同じモノがこわいかいじゅうを見つけるととても親近感がわいてきます。こわがりを否定するのではなく上手に仲良くなるという内容もとても好感が持てる絵本でした。
こわがりな自分も好きになれる。優しくて癒される一冊。
ゾワゾワちゃんのことがよーくわかりました!
子どもの頃は、
「がっこうが こわい」
「きらわれるのが こわい」
だったなー
と思い出しました。
自分はダメな子だと思っていたのですが、そうでもなかったのですね!
今の私なら、ゾワゾワちゃんと仲良くすることを伝えていくことができそうです!
「これは子供向けの絵本です。」
という皮を被った大人向けの本だ。
子供の時に感じていた不安は確かにあった。
でも40歳になった現在、天井のシミに怯えはしない。
それでも今、自分に不安はないかと言われて、無い、と即答できる人間はいないだろう。
もっと性質の悪い「ゾワゾワちゃん」が私の身の回りどこを見渡しても存在する。
だが、本書を読んで改めて考えてみると、
子供のころに感じていた不安と、大人になった今感じる不安と、
ゾワゾワの存在感は同じくらいな気がする。
両親に慰められなくても生きていけるようになった大人こそ、
本書が必要なのかもしれない。
0歳娘のお気に入り絵本『れいぞうこ』の新井洋行さんが著者ということで興味を持った。
高いところ、注射、暗闇、さまざまなものをこわがるかいじゅうたちのイラストが可愛らしい。
2021年現在、感染症の流行で不安な毎日を過ごすお子さんにも大人にもおすすめの一冊。
正しい知識を得て、行動し、そして不安な気持ちを誰かと共有する。
そうしたら、きっとこのピンチをのりきれるはず。
みんな見た目からは想像もできない怖いものがあって、親近感が湧く。
ただこのお話はピンチの乗り越え方を指南するのではなく(人間には真似できないし)、ピンチの根っこにある恐怖=“ゾワゾワ”との向き合い方を教えてくれる話。
恐怖は危険を回避するために必要なもの、そう悪いものじゃないんだよと優しく教えてくれる絵本。
まずかいじゅうたちの見た目がかわいい!かいじゅうなのに、ゾワゾワしちゃうところも。ゾワゾワちゃんのことは、みんなよく知ってると思う。子どもも、大人も。どうすればわからなくて何とかその場をしのいできたけど、多くのひとがこの本をきっかけにゾワゾワちゃんを見つめ直せたらいいな、と思います。
みんなの前で発表する時って緊張でドキドキしますよね!
子どもが夜、一人でトイレに行く時は怖くてドキドキしますよね!
気持ちのモヤモヤやドキドキってどうしたら良いんだろう?どうすれば良いか分からず立ち尽くしたり泣き出したりしてしまう事もあると思います。
そんな時に助けになるのがこの本です!
ドキドキやモヤモヤと仲良くやっていくヒントが描かれています。
園児や低学年の読み聞かせにピッタリだと思いました。
不安や恐れは大人になってもたくさんありますよね。子供の頃はどのようにして乗り越えていたのかを思い出させてくれる内容でした。改めて身近の大人や友人に今も昔も助けられていたのだと気付かされました。自分も誰かの助けになれる様になりたいと思います。
子供の頃、夜になると暗闇に見えるものがゾワゾワして怖かった事を思い出しました。いつの間にか年齢を重ねるうちに、そんな怖さも薄れたり、なくなったり。しかし、大人になったらなったで、子供の頃は違った不安や怖さが出てきました。そんな不安や怖さの根本をどう対処したらいいか、少し一歩、踏み出したい時と思った時に読むといいかも。不安や怖さに逃げるのでなく、上手く付き合えるように。