ナキウサギの山

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刊行日 2021/06/10 | 掲載終了日 2021/06/09

ハッシュタグ:#ナキウサギの山 #NetGalleyJP


内容紹介

子ども時代に聞いたナキウサギの声が忘れられず、北海道の山のガレ場にその姿を求めて探し歩き、繊細な色鉛筆の絵で生態を捉えたノンフィクション絵本。


 ナキウサギは日本では北海道にだけ棲息する小動物ですが、特定の種として知られるようになったのは20世紀にはいってからのことでした。ピチ、ピチッといった独特な鳴き声で鳴き交わすことで知られています。見かけはハムスターに似ていますがうさぎの仲間で、絶滅が心配される稀少な生き物と言われています。氷河時代からの姿を残しているとも言われ、「生きた化石」と評されることもありますが、北海道では比較的身近な山のガレ場地帯で見ることができるようです。

北海道在住の著者は、少年時代にその鳴き声を聞いたことが忘れられず、長じてナキウサギの棲息地を何度も訪れ、スケッチを重ねました。非常に警戒心が強い一方で好奇心もとても旺盛なナキウサギのいきいきとした生態が、北海道の雄大な山岳風景、美しい草花やエゾリスなどの動物の姿とともに繊細な色鉛筆画で描かれています。

子ども時代に聞いたナキウサギの声が忘れられず、北海道の山のガレ場にその姿を求めて探し歩き、繊細な色鉛筆の絵で生態を捉えたノンフィクション絵本。


 ナキウサギは日本では北海道にだけ棲息する小動物ですが、特定の種として知られるようになったのは20世紀にはいってからのことでした。ピチ、ピチッといった独特な鳴き声で鳴き交わすことで知られています。見かけはハムスターに似ていますがうさぎの仲間で、絶滅が心配され...


販促プラン

【著者紹介】

作 本田哲也(ほんだてつや)

1951年、北海道生まれ。自然や動物たちの世界に魅せられて絵を描き続ける。著書に『海をわたるしかたち』『エトピリカの海』『こぐまの森』(偕成社)、『トカプチのめぐみ』(山と渓谷社)など。北海道上川郡清水町在住。

【著者紹介】

作 本田哲也(ほんだてつや)

1951年、北海道生まれ。自然や動物たちの世界に魅せられて絵を描き続ける。著書に『海をわたるしかたち』『エトピリカの海』『こぐまの森』(偕成社)、『トカプチのめぐみ』(山と渓谷社)など。北海道上川郡清水町在住。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784039645203
本体価格 ¥1,400 (JPY)

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

少年の頃見たナキウサギの姿が忘れられず、50年を経て再会を果たした本田哲也さんの熱い気持ちが伝わってくるノンフィクション絵本。非常に美しい色鉛筆による絵で、リアルさだけでなく詩情豊かな物語に仕上がっています。
ナキウサギの番いを確認した後、子うさぎがいるはずだと推測して、ただただ待つ時間の張り詰めた気持ち。
子うさぎを観察するために、またまた続く待つだけの日々。
どうしてもこの目で見たいという熱意と、希少な絶滅危惧種であるナキウサギの生態を知りたいという切実な思い。
そんな止むに止まれぬ気持ちがぐいぐいと読み手の胸を押す作品です。

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精緻な色鉛筆で描かれた自然の風景に惹きつけられました。実際にこの場所を訪れて、根気よく観察やスケッチを重ねた著者にしか描けないものであることが伝わってきます。
ナキウサギという動物を知らない人でも、この魅力的な生き物に対して興味をもつことができます。また、自然の中で生きるということの厳しさも知ることが出来ます。
どんなことでも、興味をもったらとことん突き詰める著者の姿を、子ども達にも知ってもらいたいなと思いました!

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私がずっと読み聞かせ続けてきた子供たちは、田舎のこども。過疎の町、知らない人は漢字もたぶん読めない町。湖とかは有名だけれど。ナキウサギはわたしもみたことないです!あったら貴重な体験だと思う。
身近に自然があるということは、生活の中に自然がある、手に触れられそうなところにあるもの、ひとは興味を抱かずにはいられない。ナキウサギを見たことはなくても、これならあの人に聞けば知ってるはず、あの博物館にいけば教えてくれる。
絵本はすべてのひとのためのもの。自然のないところに住んでいる大多数の人にこそ読んでほしい。これをいいはじめたらなかなか大変なテーマだと思う。
自然がない都会に一番人がすんでいるのだから、教えるおとなも知らないのだから。
大人がまず知らないとどうにもならないのではない、まずはおとなが手に取って、子供に見せてあげよう。

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まずはどのページも美しく、写実的でありながら読む人の視点を意識された素敵な絵本である。

筆者は子どもの頃ナキウサギの声を聞き、調べたいという気持ちから研究されたという。なんと素晴らしいことだろう。
疑問を持ち続けて解明していくというのは、なかなかできないものである。
そして、ナキウサギへの優しい眼差しは、読む側にも温かく、一遍のドキュメンタリーに接した読後感とともにじんわりとしながら、いつのまにか自分も出会ったことのないナキウサギに親しみを感じている。

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