あしたもオカピ
斉藤 倫/作 fancomi/絵
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刊行日 2021/05/24 | 掲載終了日 2021/05/24
ハッシュタグ:#あしたもオカピ #NetGalleyJP
内容紹介
「よつば月の よるには
どうぶつたちの ねがいが
なんでも かなうんだよ。」
すこしみどりいろにかがやく月の夜、オカピは、どうぶつえんじゅうのかぎをあけて、あるきだしました。
長いはなをすっきりさせたいゾウや、本をよみたいメガネザル、かわいいふくがきたいカンガルーに、知らないどこかにいってみたいコアラ。はじめて出会ういろいろなどうぶつたちと話をするうちに、オカピはあることをおもいます。
ふしぎな月あかりにてらされた、ふしぎなどうぶつ、オカピのおはなし。斉藤倫はじめての幼年童話。
出版社からの備考・コメント
ここに掲載している作品データは刊行前のものです。
刊行商品は水色、ピンク色、紺色のインクを使って印刷しますが、データでは正確な色を再現できないためモノクロで掲載しました。
また、刊行までに内容の修正があり、色以外にも仕様の変更が発生する場合もございますが、ご了承下さい。
【ご注意下さい】
ここに掲載している作品データは刊行前のものです。
刊行商品は水色、ピンク色、紺色のインクを使って印刷しますが、データでは正確な色を再現できないためモノクロで掲載しました。
また、刊行までに内容の修正があり、色以外にも仕様の変更が発生する場合もございますが、ご了承下さい。
販促プラン
【著者紹介】
作/斉藤倫(さいとうりん)
1969年生まれ。詩人。『どろぼうのどろぼん』で、第48回日本児童文学者協会新人賞、第64回小学館児童出版文化賞を受賞。おもな作品に『波うちぎわのシアン』『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』『レディオワン』など。うきまるとの共作絵本として、『はるとあき』『まちがいまちにようこそ』『レミーさんのひきだし』がある。
絵/fancomi(ふぁんこみ)
1980年生まれ。イラストレーター。広告、書籍、雑誌、CD、グッズ展開など、幅広く活動している。第3回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト。作品集に『BOKU no HON』『So Re Wa Mata Betsu No Hanashi.』『SMALL STORY』など。子どもの本の仕事は、この本がはじめて。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784034395608 |
本体価格 | ¥1,200 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
あしたもオカピ
斉藤 倫/作 fancomi/絵
偕成社
児童書/絵本
「よつば月の よるには
どうぶつたちの ねがいが
なんでも かなうんだよ。」
長いはなをすっきりさせたいゾウ
本をよみたいメガネザル
かわいいふくがきたいカンガルー
知らないどこかにいってみたいコアラ
オカピは魅力的な動物たちと出会います。
よつば月の出ている夜は動物たちの願いがかなう。飼育員さんからそう聞いて、オカピは動物園のみんなの柵の鍵を開けてもらいます。願いを叶えてもらった仲間たちと話して、また自分の場所に戻ってきたオカピは飼育員さんに、もうよつば月への願いは無いと話します。そこで、タイトルがストンと胸に落ちてきました。オカピが自分を肯定する夜。読後にホッとする、いいお話でした。
「よつば月」がなんともファンタジックで、ぐいと引き込まれました。
なんでも願いが叶うよつば月の夜。自分に今ひとつ自信のないオカピの小さな冒険が始まります。
動物園のいろいろな動物たちの願いを聞いて、彼らの中にあるものに触れるうちに、オカピは気づいていくのです。
自分探しをしてみてわかること。これは、どんな大人にも子どもにも当てはまること。
そう、みんな明日も自分を生きていくのです。
追っかけ中の斎藤倫さん。作品の幅が広くて、読むたびに、違うタイプの作品で驚かされる。
「オカピ」は、てっきり名前だと思っていたが、動物の種類で、ビックリ。調べてみたら、「世界三大珍獣」という紹介が出てきた。オカピという不思議な動物に出会って、創作欲が沸いたのだろうな。
「よつば月」という不思議な月の夜、他の、さまざまな動物と会い、その気持ちを知ったオカピ。最後に、タイトルの「あしたもオカピ」という気持ちになったことに、ホッとして、温かな気持ちで読み終えた。
自分に自信が持てない子どもや大人(多いと思う)に勧めたい一冊。
fancomiさんの絵もかわいい。
出版されると色が付くようで、楽しみ。
#あしたもオカピ #NetGalleyJP
今夜は動物の願いを叶えてくれる“よつば月”。
個性豊かな動物達の可愛らしい願い事の数々にくすっとしたり、キュンとしたりします。
オカピのことを“オカピ”だと知っている動物はいなかったけど、オカピを“そのままのオカピ”としてすんなり受け入れてくれる動物に出会えて、明日も明後日もオカピはずーっとオカピとして過ごすんだなぁ、と思えて、なんだかほんわか優しい気持ちになれます。
キリンのようなロバのようなシマウマのような不思議な動物オカピ。なんでも願いが叶うというよつば月が空に見えました。動物園のおりを開ける願いをもらい、住んでいる動物園で他の動物達と出会います。
いろんな動物と話すうち、オカピは自分の本当の願いを思い出しますが、それよりも大切なことにも気づきます。
自分は何者か、何を持って自分といえるのか悩んだ時にちょっと心が軽くなる気がしました。
ひらがなとカタカナだけなので、小学校低学年柄読むことができます。
低学年のひとり読みに良さそうだと思い選びました。子どもの想像力を刺激するストーリーは、声に出して読んでも演劇的に読んでも楽しそうです。ゾウの場面は大人もつい笑ってしまう面白さ。森の場面、ページと挿絵の工夫が素晴らしいです。
この作品は、ブレークする事、間違いない。
作品を読み終えた後、
私の心に最初に思い浮かんだ言葉は、
聖人マザー・テレサの「あなたは、あなたであればいい」です。
この作品を読んだ子どもたちは、色んな動物に興味を持ち、
他者には、他者なりの、幸せや、希望や、悩みがあるという。
人間が生きていく上で、重要な、共感性や共感能力を得ることになるでしょう。
すこしみどりがった月の秘密はよんでいるとわかる気がした。なぜ、あしたもオカピ、て題名なのか考えながら。最後まで読んでわかったような。月夜の動物園では不思議なことがおこる。ナイトツアー行きたくて行ったことがないな。こども向けの話しのようでいて、なんともいえない味わい深いものをかんじる。自分が自分であること?詳しくは読んでみて!
動物園の夜空に浮かぶ不思議な月。
それは動物たちのねがいを聞いてくれる、不思議な月だった。
オカピはそれを知り、園の中を歩き回るうちに他の動物たちのそれぞれの願いと出会う。それぞれの習性や生き方の違いから生じる切なる願いのようにわたしには読めてしまうけれど、それは元々動物園の檻の中にいることにある種の憐れみを感じているからだろう。
むしろそれが故に出てくる願いは、それぞれ美しく温かい。オカピはそれらを共有することができて更に幸せを感じる。
自分が自分でいられることへの思いを、他者のねがいを通して、確信していくのだ。
横浜市民には馴染み深いオカピ。オカピについてもこれをきっかけに知ってもらえたら嬉しい。