神様の通り道 スサノオさんキレてますけど
村上しいこ/作 柴田ゆう/絵
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刊行日 2021/04/19 | 掲載終了日 2021/04/19
ハッシュタグ:#神様の通り道スサノオさんキレてますけど #NetGalleyJP
内容紹介
小学生のガンちゃんは、家の建て増しで自分の部屋をもらえることになる。
そこは、代々「神さまの通り道」だから空けておくように、と言われてきた敷地だった。かくして、ガンちゃんのもとには、雲に乗った自称神さまスーさんが出没することになる。
一方、ガンちゃんは学校でおねがい係になって、クラスメイトの清水さんのおねがいを聞くことになる。クラスになじめない清水さんとのやりとりをなげだしそうになるガンちゃんだったが、スーさんは型破りなアドバイスをするのであった。
勝手気ままで、人の道に反したことをいうと歯を痛くするスーさん、おきらく小学生ガンちゃんのやりとりがおもしろいハートフルなお話です。
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「ちょっとやめてよ、ぼくの部屋で。」
「わしの部屋でもある。」
サーブをうちかえすように、そのおじいさんは、へいぜんといいかえしてきた。
こわがるべきなんだろうけど、そのまえに、カチンときた。
「なんかとても、失礼なんだけど。あなたは、なんなんですか?」
「ああ、わしは、神さまだけど。」
サラリという。(本文より)
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出版社からの備考・コメント
【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
おすすめコメント
【著者紹介】
作/村上しいこ(むらかみしいこ)
1969年三重県生まれ。童話から小説まで幅広いジャンルで活躍。作品に『かめきちのおまかせ自由研究』(日本児童文学者協会新人賞)、『れいぞうこのなつやすみ』(ひろすけ童話賞)、『うたうとは小さないのちひろいあげ』(野間児童文芸賞)、『イーブン』など多数。
絵/柴田ゆう(しばたゆう)
愛知県出身。イラストレーター。おもな装画作品に 「しゃばけ」シリーズ、「粗茶一服」シリーズなどがある。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784035307600 |
本体価格 | ¥1,200 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
人を理解することの難しさ。学校ではクラス初のお願い係になり、家では建て増しで念願の自分の部屋を持てたガンちゃんが当面する出来事。自分の部屋の位置がワケありだったために、やってきてしまった神様のスーさんに絡まれながらも、友だちの気持ちをなんとか探ろうとするガンちゃん。村上しいこさんらしい子どもの世界の一筋縄ではいかない気持ちのずれや拮抗を描きながらも、なんとか自分たちで解決を試みようとがんばる姿がいい。スーさんたち神様の世界の軋轢やしがらみも入れ込みつつ、子どもたちの個性をちゃんとすくい上げるのはみごと。
大人の力は借りない(実際、担任の先生は頼りなさすぎるし)、歩み寄り、ことばを交わし、お互いの存在の違いを認め合うことがちゃんとできた。
テンポのいい展開で、スーさんの自由っぷりも楽しく、できれば今後のスーさん事情も知りたいです。
村上しいこさんらしい、テンポの良い会話運びに、くすりと笑えます。
スサノオをはじめ、日本の神様がたくさん出てくるので、今後のシリーズ
(も、多分出そうな雰囲気)で、エピソードが出てくることで、そっちの方面に
興味がわく子がでてくればよいな、と思いました。
家の増築によって自分部屋を手に入れたガンちゃん。ご先祖様より“神さまの通り道”なので空けておくように言われてたいわくつきの土地だけど、お母さんは気にもせず、お父さんは少し心配そう…。
そんなプライベート空間初日に遭遇したのは自称神様のスーさん。なんだか面倒な予感。
学校ではクラスでおねがい係に推薦され、深く考えず了承すると、着任早々、清水さんのお願いでなにやらトラブルの兆しが…。
大人に頼らず(というか、先生がとにかく頼りない!)自分たちで考えて、出来る範囲で行動するところがとても現実的で応援したくなるし、相手を認めようとするガンちゃんの懐のふかさに感心したり、読めば読むほど心があたたかくなる作品でした。
そして、とにかく、スーさんの奔放っぷりが半端ない!さすがスサノオノミコト!
他の神様が活躍する作品も読みたいです。続編期待しています!