つのぶねのぼうけん/海とそらがであうばしょ
ダシュカ・スレイターほか
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2021/03/01 | 掲載終了日 2021/05/05
ハッシュタグ:#つのぶねのぼうけん海とそらがであうばしょ #NetGalleyJP
内容紹介
『つのぶねのぼうけん』
動物たちが繰り広げる、友情と好奇心に満ちあふれた冒険の旅
ある日、港につのぶねがやってきました。知りたいことがたくさんあったきつねのマルコは、ゆうかんなハトたちと、くいしんぼうのシカたちと、ぼうけんの旅に出かけることに。
はたして、ごちそうを見つけ、この世界の不思議をときあかすことはできるのでしょうか?
ダシュカ・スレイター 作 テリー・ファン 絵 エリック・ファン 絵 田元明日菜 訳
2021/3/1刊行予定 ISBN 9784759821178
48ページ 定価2310円
------------------------------------------
『海とそらがであうばしょ』
おじいさんが話してくれた、海とそらがであう場所。フィンが目指したその先に広がっていた世界とは・・・。
海のそばに暮らすフィンは、おじいさんが話してくれた、海とそらがであう場所について思いをはせます。一緒に見にいく約束をしていたおじいさんは、もういません。フィンは自分で船をつくり、そのふしぎな場所を見つけるため海に出ます。
もしかしたなら、探していたことさえ、気付いていなかったことが見つかるかもしれません。
テリー・ファン 作 エリック・ファン 作 増子久美 訳
2021/3/1刊行予定 ISBN 9784759821185
48ページ 定価2310円
出版社からの備考・コメント
対象年齢:4歳以上
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784759821178 |
本体価格 | ¥2,100 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
#『つのぶねのぼうけん』
きつねのマルコは、知りたいことがいっぱい!なのに、周りのきつねはちゃんと答えてはくれない。そんな折、港に迷い込んだつのぶねの一員として、ハトたちとともに乗り込むことになる。海の冒険は思いもよらない困難を伴って、みんなが意気消沈する中、マルコは「できることをやろう!」と立ち上がる。みんなで協力し合い、勇気をふりしぼれば、海賊だってものともしない。冒険をともにするうちにいつのまにか信頼も友情も生まれていた!
マルコが求めたものは、すぐそばにあったんだという気づきにはっとさせられました。
#『海とそらがであうばしょ』
おじいさんとの約束を、今はひとりでやってみようと船を用意するフィン。リアルな世界がほろほろと溶けるように知らぬ間にファンタジックな世界に移ろっている、その魔法のような展開がわたしの心をふわりと掴む。
まるでフィンと一緒に小さな船に揺られているような、奇妙な浮遊感を感じる。浮かんでいるような、潜っているような……。
おじいさんの大きな愛がフィンを包む。きっと絶対、フィンに見せたかった世界なのだと思う。
2作とも、その絵の美しさに気持ちを鷲掴みにされました。友情や約束といった、わたしたちに必要な目に見えないものが支えになることを静かに、しかし雄弁に語っています。
絵が綺麗。「つのぶねのぼうけん」のつのぶねの船首には大きな鹿の角のモチーフが付いていて、「海とそらがであうばしょ」は少年が乗った船よりも大きな魚や鯨が泳ぐように飛ぶように描かれています。旅情をかき立てられる絵本です。
2つのおはなしが収録されています。
1つ目は「せかいはどのくらい広いんだろう」と思ったキツネのマルコが、つのぶねに乗せてもらって旅をするおはなし。
2つ目は、おじいちゃんを亡くした少年がふねにのって、「海とそらがであうばしょ」を探しにいくおはなし。
どちらも絵がすごくキレイでした。光の入り方や、海の色、月の美しさに心奪われました。古地図のタッチもいい味を出していて、幼い頃に感じた冒険へのワクワク感がよみがえります。
もちろんお話もすてきでした。冒険のお話にあるワクワク・ドキドキ感よりは、しっとりとした印象を受けたお話だったと思います。
なんといっても絵がすばらしい。
大人も子供もない。見るものをみな釘付けにする色彩と造形。
そして「つのぶね」って何だろう、と思いませんか?
つのぶえ、ってみなさんの語彙にありますか?
私にはありませんでした。船の専門用語でしょうか。
antlered
という単語を辞書でひいていました。
枝角(anlterだから鹿の、ですね)の角をもっているというような意味らしい。
Ein seltsames Schiff
ふしぎなふね
Le Bateau Aux Bois Majestueux
フランス語はできないのだけれど、ここには角のある船という言葉はないということはわかる。素晴らしき森の、くらいの意味だろうか。
こういう風にいろんな角度から眺めてみると、つのぶねのぼうけん、は原作のタイトルにかなり近い言葉が選ばれているのだろうな、と個人的には思う。思考をじゃましない、すらすら流れる、素敵な翻訳だと思う。
言葉そのものに興味があるので、こんなかたちのアプローチになりました。
二冊とも、すばらしい絵と、こころに染み入るものがたりがからみあった。とても美しい贅沢な読書体験でした。
ありがとうございました。
どちらも一歩踏み出す勇気の大切さを教えてくれてその先の冒険にわくわくするような絵本でした。
「海とそらがであうばしょ」のおじいちゃんには「老人と海」を思い出しました。
2冊ともとても絵が綺麗で大人が読んでも満足できる美しい絵画のようでした。
フィンは、海のそばにすむ男の子。波のそばに小さな舟を作っておじいちゃんがいつか話してくれた「海とそらがであう場所」に行くことを夢見ています。おおきな金色の魚に誘われてフィンがたどり着いたそこには、くじらや舟や龍や色んなものが漂っていて。途中で通り過ぎる本好きの鳥たちがいる島も、なんて素敵な場所だろう。
テリー・ファンの優しいイラストに想像力が刺激されて、何度も読みたくなってしまう2冊でした。
ため息が出るほどの美しさです。動物達も、風景もどれもこれも細部まで描き込まれていて。眺めているだけでも楽しめる。物語としても夢が溢れる冒険でどちらも素敵でした。
自分が子供の頃にこんな素敵な絵本に出会っていたら、今とは少し世界が違って見えたかもしれない。もちろん大人になった今読んでも心が豊かになれる絵本。