ロサリンドの庭
エルサ・ベスコフ 作 菱木晃子 訳
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刊行日 2021/02/28 | 掲載終了日 2021/04/05
ハッシュタグ:#ロサリンドの庭 #NetGalleyJP
内容紹介
6歳の少年ラーシュ・エリックは、お母さんと二人、屋根裏部屋で暮らしています。
お母さんが働きにでている間、ラーシュ・エリックの楽しみは、ベッドに横になって壁紙を眺めることでした。体が弱くて病気がちだったので、他にできることはなかったからです。
その壁紙には珍しい花がたくさん描かれており、ときには花が風にそよいでいるように見えることもありました。
ある日、ラーシュ・エリックがいつものように壁紙を眺めていると、突然、壁紙の中から、ロサリンドがやってきました。不思議な女の子ロサリンドは、ラーシュ・エリックと、すぐに仲良くなり、毎日遊ぶようになります。
やがて、ロサリンドはラーシュ・エリックを壁紙の向こうの世界に連れていくようになります。そこには、素敵な庭があり、二人はそこで楽しい日々を過ごしました。ラーシュ・エリックは、ロサリンドといっしょにいると、体の具合がよくなり元気に遊べるのです。
そんな日々が続き、ラーシュ・エリックは、日常生活でも驚くほど元気になりました。
ところがある日、ロサリンドは、もうあなたには会えなくなると言います。それは、ある女の子が、以前のラーシュ・エリックよりやせていて、ベッドに寝たきりで、自分を必要としているからということでした。
このようにして、仲良しの二人は離れていくのですが、その後、ラーシュ・エリックにとって、思いがけなく素晴らしいことが起こります。
幻想的な雰囲気と、心地よい読後感に包まれる物語です。
北欧で読みつがれてきた、エルサ・ベスコフの知られざる名作!
出版情報
ISBN | 9784751530351 |
本体価格 | ¥1,200 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
子どもが健康であること、楽しい時間を共に過ごすお友だちがいること、そして何より幸福でいること、そんなエルサ・ベスコフの願いが詰まった物語だと思います。
ファンタジーでありながら、ラーシュ・エリックの現実の生活ときちんと切り結び、彼の心をふくふくと膨らませ、輝く目と元気な体を取り戻すに至ったロサリンドとのかけがえのないことごと。
何より、ロサリンドとの関わりは、強い絆で結ばれていたことに驚きと喜びをもらいました。
お母さんが働きに行っている間、身体が弱いラーシュ・エリックはひとりでベッドで寝ています。楽しみは壁紙の花模様をみることだけだったんです。ある日、壁に突然ドアができて、そこからロサリンドという女の子がやって来ました。
彼女と一緒に話をしたり、お茶を飲んだりするようになって、ラーシュ・エリックは少しずつ元気になってきました。お母さんにその話をしても、夢の話をしていると思っているお母さんは、良かったわねぇと笑っているだけでした。
ロサリンドは話をするだけではなく、外の世界も見せてくれました。そして、ラーシュ・エリックの将来のことも教えてくれたのです。
ロサリンドは夢の中の人だったのでしょうか?それとも妖精?彼女の優しさは孤独な少年の心を明るく照らしてくれる「希望」だったのかしら?
エルサ・ベスコフはスウェーデンの作家です。冬は雪に閉じ込められてしまう国の人だから、花であふれた庭に思いを寄せていたのかもしれません。こんな素敵な絵本作家がいたことを初めて知りました。
子ども向けの作品だけど、自由が制限されている大人にとっても、心が安らぐいい作品だなぁと思います。