はじまりは、まっしろな紙
キョウ・マクレア文/ジュリー・モースタッド絵/八木恭子訳
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刊行日 2020/11/13 | 掲載終了日 2020/11/13
ハッシュタグ:#はじまりはまっしろな紙 #NetGalleyJP
内容紹介
「世界じゅうのあかちゃんをかきましょう。
あらゆる国ぐにのあかちゃんを。
町のなかでも、絵本のなかでも、
はだの色で人をわけてはいけません。
そんなルール、なくさなくては」
絵本作家ギョウ・フジカワは、
はだの色で人をくべつする法律があった1960年代はじめのアメリカで、
はだの色のちがう赤ちゃんたちを、はじめていっしょに登場させました。
「みんなに、差別のない世界を想像してほしい」
というゆめがあったからです。
その背景には、日系人であるギョウ自身の、つらい経験がありました。
絵本のなかから人種差別をうちやぶった、
日系アメリカ人絵本作家の伝記絵本です!
★ギョウ・フジカワは、日本の文化や伝統をこよなく愛し、
日米条約記念切手などの図案も手がけました。
1908年生〜1998年没。
出版社からの備考・コメント
原書版元の規定により、全ページ掲載は不可、一部のみの掲載です。
おすすめコメント
●『ショッキングピンク・ショック!』(フレーベル館/2018年)で、産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞した作家陣による意欲作です!
●原書 「It Began With a Page」は、今年の ホーンブック賞 ノンフィクション 部門オナー(銀賞)!
★ボストングローブ・ホーンブックオナー賞とは★
ボストングローブ(新聞社)と、ホーンブック・マガジン(児童書&YA雑誌の 出版社)が共催する、アメリカの権威ある児童文学賞。ノンフィクション部門、フィクション&詩部門、絵本と3つの部門がある。
販促プラン
●「人種差別問題」が改めて注視されている今、おとなの方にも、ぜひ手に取っていただきたい絵本です。
●「人種差別問題」が改めて注視されている今、おとなの方にも、ぜひ手に取っていただきたい絵本です。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784577049013 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
衝撃的な作品でした。『自由の国アメリカ』は『自由』をはきちがえていると感じる。最近のニュースを観ても白人警官による黒人への暴力行為が報じられている。自分ではどうにも出来ない肌の色での差別。人柄や言動ではなく肌の色だけで暴力を受け、当然受けれるものを剥奪されるなんて何て人間は愚かで恐ろしいのだろう。作者やその家族も理不尽な差別の経験者だとのこと。『昔のこと』では片付けられない、片付けてはいけないと思う。『日本には差別はない』なんていうのも違うと思う。差別は肌の色だけではないのだから。『部落差別』もあるし、男尊女卑的な考え方もある。障碍者の方への差別、マイノリティに関する差別…。自分は関係無いという態度を改め一人一人が真剣に考えなければならない大切な事だと思う。この作品は絵本ではあるが、まずは大人が手に取り子供達と一緒に読み、話し合って欲しいと思う。
そもそも人が人を差別するということ自体、おかしいのだ。こんな当たり前のことが、当たり前では無かっただなんて。
また今も続いているだなんて。
なぜ同じ紙にすら描いてはいけないのか、おかしいと思うことをおかしいと言えないのはなぜか。
この本は紙の上の赤ちゃんをきっかけに始まるが、遠い国の昔の話として捉えて読んだとするならば、それは欺瞞である。
現在まで連綿と続いている差別に対して目を背けてはいけないし、自分たちの身の回りにその芽がないかどうか見回すべきである。
そしてさらに、ギョウさんの言葉、
「わたしの一部はきっと、けっしておとなになることがない」
は、大人として生きていく上で忘れてはならない大切なことだ。大人が子どもの気持ちを失ってしまっては、良い社会は築けないと、わたしも強く思う。
本書は、絵本作家として世界的に有名な日系アメリカ人女性、ギョウ・フジカワについて紹介したものだ。残念ながら彼女は、1998年に亡くなっているので、新作に触れることはできない。このNetGalley版には、彼女の書いた赤ちゃんの絵が掲載されているが、出版社は白人と黒人の赤ちゃんがいっしょにいるのはだめだと言ったらしい。日本人の感覚としては、人間には色々な特徴の人がいて当たり前だと思うのだが、時代が1960年代の初めだとしてもこれにはあきれてしまう。
掲載ページが少なく、タイトルの意味すら読み取れていないのですが…。
この本の存在で初めて知ったギョウ・フジカワさん。
是非1冊通して読んでみたいなという気にさせられました。
黒人の赤ちゃんと白人の赤ちゃんを同じページに描く、
という言葉を自分が今書こうとしたときに、
まず「白人」と打っていた自分に無意識の偏見を見ました。
(名簿が男女の順で違和感を覚えないのと同様の、
すりこまれた意識がこのようなときに働くのでしょう)
自覚の有無にかかわらず偏見はそこら中にある。
偏見はもちろんないのがよいけれど、気付かないのとないのは違う。
だから、様々な人種、様々な人々が、
一緒に暮らすのが自然というイメージがみんなに共有される、
そんな一助となってくれそうな本ではないかと期待します。