ぼくはいしころ
坂本千明
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刊行日 2020/09/10 | 掲載終了日 2020/09/03
ハッシュタグ:#ぼくはいしころ #NetGalleyJP
内容紹介
ぼくは街でひとり暮らす猫。
じっとだまってここにいる。
だれもぼくのことを気にとめない。
道端のいしころと同じ。
空き地のくさも、かみくずも、じっとだまったまま、いつかいなくなる。
みんな、ぼくと同じ。
声をだしては危険と教わったから、ぼくの声はぼくの中にだけある。
だまっていればぼくらは平和だ。
そうだろう?いしころ。
でもある日、「こんばんは」と声をかけてくる人間がいて……
ひとりで生きる猫の孤高、しまいこんでいた本当の気持ち。
『退屈をあげる』の坂本千明が紙版画で描き出す、ある黒猫の物語。
おすすめコメント
愛猫家たちの間で絶大な人気を誇る紙版画家・坂本千明さんによる、猫の絵本。
『退屈をあげる』(青土社)の原画展は全国15箇所以上で開催され、今大変人気の高いイラストレーターです。
紙版画の手法で描かれる猫は、愛おしく可愛らしく、でもどこかに孤独をまとい、吸い込まれそうな真っ直ぐな瞳で語りかけて来ます。
何度も何度も読み返したくなる、宝物のような作品です。
愛猫家たちの間で絶大な人気を誇る紙版画家・坂本千明さんによる、猫の絵本。
『退屈をあげる』(青土社)の原画展は全国15箇所以上で開催され、今大変人気の高いイラストレーターです。
紙版画の手法で描かれる猫は、愛おしく可愛らしく、でもどこかに孤独をまとい、吸い込まれそうな真っ直ぐな瞳で語りかけて来ます。
何度も何度も読み返したくなる、宝物のような作品です。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784265830855 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
冒頭は諦めというか、どこか生きることへの達観めいた感じが強めで、ここぞ‼️という時でないと声を出してはいけない、というのもあって静かにもの悲しい雰囲気でしたが、後半は、本来の自分を受け入れてもらえる嬉しさとともに、猫の表情も豊かになってこちらまで嬉しくなりました。
溢れでた声が、ちゃんと届いてよかった。穏やかな喜びを感じる絵本でした。
命を守るために、石ころになってひっそりと暮らすことを余儀なくされるノラの猫。石ころも野の草も雨粒もみんなそこに黙ってあるだけだから、自分も一緒、一緒だと安全と思い込んでいたけれど…。
声を掛け、優しく受け入れてくれる手に触れて、たくさんの声、気持ちが身体の中に振り積もって溢れんばかりになっていたことに気づいた。溢れ出した声、声、声!
たくさんの感情を載せて溢れ出した声と共に安心して過ごせる場所を手に入れた姿がとても微笑ましくて輝いていました。
黒い毛に緑のお目目。
とても素敵なねこちゃん。
いしころなんてとんでもない!
素敵な魅力のある猫ちゃんでしたよ。
名前がないからさみしいよね。
素敵な人にであってほしいな。
坂本さんの絵がとてもよかったです。
やっぱり”目”に強い印象を持ちました。
これは、野良のねこちゃんがいい人と巡り合うまでの物語。ねこちゃんは、野良なので、自分のことをいしころだと思って、声をあげなかった。それは親の教えを守っていたから。「こえを あげてもいいときは じぶんと なわばりをまもるとき それから だれかを すきになったとき」。しかしいい人に出会った時、ねこちゃんの声があふれだす。おそらくねこちゃんは、この人のことをすきになったんだろう。描かれているねこちゃんも可愛く、猫好きの人にお勧め。
何度も何度も読み返しては、心に響くものを自分で確かめずにいられない一冊。
ぼくはいしころ。
そう、自分に蓋をして生きていたぼく。
声をかけられるまでは。
そして溢れ出る内面からの叫び。
今まで抱えてきたものが溢れ出し、手に入れようとも考えなかったものに気づいていく。
涙が出る。
この、ぼく、は、目の前にいるウチの猫だし、以前野良から住み着いて家族となったねこだし、そして自分自身だ。
表紙の猫が主人公だろうに、「ぼくは いしころ」とはどういう意味だろう?
まさか、いしころの方が主人公?
もちろん、そんなことはない。
ノラネコである「ぼく」は、自分を「いしころ」と同じだと言う。誰も、自分のことを気にとめないのだと。
そして、自分から他に働きかけることも禁じている。
そんな猫を気にかけたものがいた! 優しく声をかけたものがいた。
ノラネコは自分の本心に気づく! ぼくは、いしころじゃない。いしころで いたかったわけじゃない!
自分の気持ちをほとばしらせるページの絵は圧巻!
猫の話だが、人間にも置き換えられるかもしれない。
坂本さん初読み。紙版画という手法だそうだが、温かみがあって、素敵だ。
話題だという「退屈をあげる」も読んでみたい。
#NetGalleyJP
主人公は、黒猫です。黒猫は、ふつう、あまり人からは好かれないようです。不気味だからかもしれませんね。この主人公の黒猫は、自分が無視される存在であることを知り、石ころに心を通わせます。
愛の反対は、無関心だと言った人がいました。黒猫がどんな思いで野良になっているのか、だれも関心を持たない。そして黒猫も、それが当たり前だと思ってる。さびしいなんて、思ってないさ、とでも言うような、そんな絵本の黒猫の、このまなざし。
しかし、黒猫はいつしか、自分の本当の気持に気づくのです。その凍えた心を変えたのは……?
石ころにすぎない自分の価値を認めてくれる人がいる。その幸せに気づいたとき、黒猫のおさえられたものが発露するシーンには、心を打たれます。
安易に絶望してはいけない。
そんな気持にさせられる絵本です。
光と影と、沈黙と叫び、温度、躍動、たしかな存在と溢れだすココロ
出会いと、そしてもう一人のぼくとの別れのお話
小さな命がページいっぱいに「生きてるよ」って叫んでます
坂本千明さんの紙版画が生み出すねこの瞳に、今作も吸い込まれそうになります
ぼくはいしころってどういう意味?と思っていたら、「だれもぼくのことを気にとめない道端の石ころと同じ」って思っていた街でひとり暮らす黒猫が自分のことをそう思っていたなんて…なんて切ないんだろう。あたたかくて、やさしいおおきなだれかの教えを守って、昼は隠れて夜に散歩して。夜に出会ったひととふれあって気付いた自分の気持ち。黒猫のこえがあふれでる見開きに涙腺崩壊。安心して喋れる居場所が出来て良かったね。最後の「でたよー!」でまた泣けた。ストーリーは勿論、坂本さんの紙版画が素晴らしい。猫の毛並みがリアルに感じられるポヤポヤした質感がたまらなく愛おしい。 #NetGalleyJP
迫力と躍動と萌えが並び立つ、驚愕の愛らしさ。絵本は初心者だが、絵に掴まれるというのを初めて体験した。絵で物語をうねらせることができるんだなあと感動した。これは大人にファンが多いのではないだろうか。一方で、子供たちはどういう反応をみせるのだろうかと予想がつかない。この本を読みいる大人と子供、すべての人の表情を眺めてみたい。