あたたかい木
くすのきしげのり 作/松本春野 絵
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刊行日 2019/10/30 | 掲載終了日 2022/03/08
ハッシュタグ:#あたたかい木 #NetGalleyJP
内容紹介
(なぜ、この木はあたたかいのか)
(こんなふうに、動物たちがいっしょに眠ることができるのは、なぜだろう)
(ここにいるだけで、心のなかまであたたかく、そして清々しくなるのは、どうしてなのだろうか)
一本の木に出会ったことで、名声を得ることばかりを考えてきた植物学者の人生に変化が・・・
「生き方」が人生になる!
100タイトルを超える児童文学作品が国内外で広く読まれている著者が、あなたの未来へ贈る絵本。
おすすめコメント
■著者より
これは、私自身への問いでもありました。自らの人生を俯瞰し、来し方を 辿るとき、それは、これからの人生の行く先、未来について考えることを促します。
この「あなたの未来へ贈る5つの物語」には、風が吹いています。
どうか、物語を渡る風にふかれながら、5つの物語をお楽しみください。
海の見える丘 ー「幸せ」は 自分が決める
少年の太鼓 ー「希望」は 伝えられる
星のなる木 ー「豊かさ」とは 何か
のら猫のかみさま ー「優しさ」は 受け継がれていく
あたたかい木 ー「生き方」が 人生になる
販促プラン
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それぞれの絵本の帯についている応募券5枚すべてを、はがきに貼ってお送り下さい。お客さまのお名前入りサイン色紙をプレゼントいたします。
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それぞれの絵本の帯についている応募券5枚すべて、または、5冊セットのセットケースに付いている応募券を、はがきに貼ってお送り下さい。学校名・施設名入りサイン色紙をプレゼン トいたします。
※詳しくは、絵本の帯またはセットケースをご覧くださいませ。
【締切:7月10日投稿分まで】
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784892946004 |
本体価格 | ¥1,400 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
自分も実際にこの木に会ってみたい。
そしてそこで時間を過ごしたい。
名声以上なや存在を見つけられた植物学者がうらやましい。
やわらかなタッチのイラストも相まって、
とてもやわらかな時間が流れている本だと思います。
大きな大きな温かい木
動物も小鳥も寄って来る大きな木に私も
愛犬を連れて行ってみたいです。
絵の色合いも温かさを感じます。
実際に手に取ればまた印象も違うのでしょうね。
#あたたかい木
#NetGalleyJP
人はみんな注目されたがっていたり、名声を得たりしたがっている。
そして地位が高くなると自分が偉くなったような気がするものだ。
でも、大切なことは、そうではない。
本当に大切なことは、まわりの人に優しく、その人がいるだけで
空気がほわっとあたたかくなるような、そんな人になることなのだと思う。
とても大事なことを見失わないように。
タイトルの通り、読んだこちらの方まで心があたたかくなりました。だれもがこんな場所を求めて、日々生きていけたらなんてすばらしいでしょう。今、私たちが向き合う困難な時代に、いろいろな方に読んでもらいたいと感じました。こんな木があったらなあ・・・。
●「最高です」
かつて自分が夢見ていた
なりたい自分がこの絵本の中にいました。
でも今はそんな風に生きられてないかな。
この本を近くにおいて 読み返すことで
自分を浄化できる気がする本です
画も非常にやさしい画で
凄く暖かいです。
大好きな一冊になりました
コブとかそんな風に捉えたことなかったけれども
そのくだりで、先日放送されていた
キングカズさんを思い浮かべました。
人として大きく、暖かくなりたいものだと
本当に思います
今の私をみたらだれもが笑うでしょうけど
水彩画で描かれたような絵がとても繊細で本の内容にぴったりでした。
言葉が少し幼稚園くらいの子供には難しいかなと思いましたが、小学生くらいの子にはぴったりじゃないかなと思います。
とても素敵なので好きなページを開いて(私は動物たちと寝ているシーンが好き)本棚に飾ってもいいなと思います。
繊細で柔らかく、暖かい水彩画がとても素敵。いつも暖かい木には動物達が集まり、厳しい冬の寒風もその木に触れると暖かい風になる。そんな不思議な木を植物学者が見つけるお話。優しさや暖かさは周囲の人に素敵な影響を及ぼす。優しい気持ちは伝染して冷たくなった心を暖めてくれる。生活や仕事に追われ本当に価値のある宝物に気付く事が出来なくなっている大人にも読んで欲しい絵本。
山の奥、未知の植物を探していた植物学者は、あたたかい風に誘われ、なんとも不思議な木を見つけた。彼は、早速その木を研究、発表することを計画するのだが、そこで過ごすうちにある変化が起きる…
成果を上げ名声を得る為に、他者を出し抜き、時に裏切り、しばしば人は心をすり減らしながら生きている。
植物学者もそうだった。
彼はこの発見により、一躍有名な学者となる事を望んだ。
しかし、この木の持つ許容や癒しに触れ、生き方が変わったのだった。
思うに、「あたたかい木」とは、様々な価値観に触れ、沢山の経験を積んだ人の精神のことではないだろうか。
私の場合、それは父のことだ。
ある時は雨を遮り
またある時は強い日差しを木漏れ日に変えた大きな木。
今も私の中にその木はしっかりと息づいている。
人の晩年はよく冬に例えられるが、植物学者に訪れたのは冬ではなかった。
私もいつか、晩年の彼の様に、あたたかい風を纏えるような生き方をしようと思う。
#書町レビュー
これは、新しい植物を探して幾日も歩き続けた学者が、人や動物の身体と心をあたためる、不思議なあたたかい木に出会うお話。
そのあたたかい木は、ゆうに千年を生きてきたであろう立派な大木だ。
しかしよく見ると、その木には大きな洞と、幾つもの堅いこぶがあった。
それは、あたたかさで人や動物たちを癒している最中も何かを失い、幾度も傷つく経験をしてきたからなのだろう。
それでもその木はあたたかく、穏やかな慈しみにあふれていた。
この木は生涯にわたって学者の心の中にあり、彼の人生にあたたかさを与え続けていたが、私にとってのあたたかい木は母である。
時には傷つき、何かを失うこともある中で、それでも笑顔で育ててくれた母。
大きな洞と堅いこぶをもつ母の慈しみに満ちた笑顔は、これから先もずっと私の中にあり、あたたかさをくれるだろう。
いつか私も、子ども達にとって、この木のような母になりたい。
大切な人に会いにいきたくなる、あたたかい絵本だ。
書町レビュー
「まるで人が変わったようだ。」
という人には大抵、九死に一生を得るような、想像を絶する大事故や大病などの、
自分にとってとても痛くて苦しい経験があるものだと思っていて、
実際私に降りかかったそれも、
克服するのに10年もかかった、自分の精神との闘いだった。
それなのに、この植物学者に訪れたその「九死に一生」は、
なんとあたたかく、誰も傷つかず、命を脅かさないものなのか。
彼の前に現れたそのあたたかい木の、圧倒的存在感とあたたかさは、
弱くて心の狭い浅はかで自己中心的な自分をも包み込むような、
例えば息を呑む大自然の風景を目の当たりにしたときのような、
自分ってちっぽけなものなんだよ、と気づかせるものだったに違いない。
読みながら思い出したのは、屋久島の縄文杉だった。
改めて、ただそこに在り続ける自然の偉大さをこの絵本によって教えてもらった。
人は変われるし、人生はやり直しができる。
それは、自分の心の中にこのあたたかい木が宿った時。
書町
山の奥に一本の木がある。その木はいつでもとってもあたたかい不思議な木。
そこで1人の若者はかけがえのない貴重な体験をするのです。
人間は大人になるといつの間にか忘れてしまう大切なことがある。
知らず知らずのうちに利己的になり、自分さえよければと考えるようになってしまう。
この物語はそんな私たちの欠けた心の中にやさしい風と共にぬくもりを吹き込んでくれる。
忘れてはいけない大切なこと。それは他人を思いやる癒しのあたたかい心。
ぜひ、大人にも読んでほしい絵本です。
あたたかい木 くすのき しげのり
森の奥にあるあたたかい木は新種なのだろうか?。植物学者は、どうして研究を辞めたのか?。これは人前に出してしまうものではないと、これは心の中にしまっておくものだと思ったのかもしれない。どうして、そう思ったのか?。大人の私なら、直物学者の私なら新種発見の名誉に食いつくと思う。でも、この物語の植物学者は、そうでない。しだいにあたたかい木に癒されて息、これを外気の容赦ない人々に触れさせてダメにされたくないと思ったのだ。そういう大切なものを感じた話しでした。
とても...とても良かったです。胸の奥がじんわりとあたたかくなりました。
人間は良いものが手に入ると、それをどのように活用し、利益を上げるか考えてしまうものです。でもその良いものは心にそっとしまって、時々取り出して眺めるくらいが丁度いいのかもしれません。
「あぁ、わたしもこの木のようにありたいものだ」という植物学者のように、良いものの本質を吸収したいものです。
この絵本は、一人の人間が不思議な存在と出会った時に自分を見つめ直す物語だ。
「自分を見つめ直せ」とよく言われるけれども、どうやったらいいのかまでは教えてくれない。私が提案したいのは、自分を他人と比べてみるというやり方だ。
一般的に人と比べるのはよくないことだと言われている。それはきっと、自分よりすごい人がいた時に、どうせ自分なんか…と卑屈になってしまう人が多いからだろう。だから、その考え方を少し変えて、どうしたらあの人みたいになれるのか?と考えてみると、おのずと今の自分を見つめ直すと思うのだ。そうして、そういったやり取りや思考がこの絵本のあたたかい木と学者にも起こったからこそ彼は変わったのだ。彼らの関係は自分にとって理想とする在り方だった。
もし、自分を見つめ直したくてもなかなかできない人がいたらこの絵本を読んで欲しい。この絵本が、あなたにとっての「あたたかい木」になるはずだ。
中学生から ~ぜひ大人に読んでほしい1冊~
最高の1冊に出会った。読んでいるうちに、担当中学校の何人もの生徒の顔を
思い浮かべた。彼らに手渡したい、と強く感じた。
何かで読んだのか、また人に聞いたのかは記憶に定かではない。ただ、心に強く灯って
いる言葉がある。
「人は心の奥底に灯火(ともしび)をもっている。そして同じような灯火をもつ人と出会
うと、自然とそれに気づき、ほほえみを交わし合う」
心の奥底の灯。
それをもっているであろう人に出会った事がある。
その人自身も、そしてその人の周囲は笑いにあふれ、なんとも居心地がよく、だからこそ人も
集まってくる。ただそばにいたいと思う。
「あたたかい木」に寄り添い動物が眠るように。
植物学者が母親を思い出したかのように。自分自身を顧みるきっかけをつかんだかのように。
でもその人は、「あたたかい木」は、決して自然とそうなったのではない。
それまでの来し方の中で、傷つけられ、悲しみや苦しみに足掻き、幾度となく涙を流した事も
あるのだろう。怒りに打ち震えた時もあるのだろう。
それと真正面から向き合い、自分の中で折り合いをつけ、悲しみや苦しみを受け止め通り抜けた。
本物の芯の通った強さを身に付け、そしてその人は、そして「あたたかい木」はあたたかくなった
のだろう、と思う。
植物学者が、そうなったかのように。
自分もそんな風に年を重ねたい、と思う。
本作は、くすのきしげのりの文章がかもしだす雰囲気を、見事なまでに松本春野が絵にあらわした。
もともと一つの話として完成し、別の本に所収されていた「あたたかい木」に絵をつけ絵本化された
1冊である事が信じられない。そもそも絵本は「文章」と「絵」がコラボして1冊ができあがるもの。
文章だけが先に完結していた物語に、これほどまでにしっくりとくる絵をつけることは、並大抵の苦労
ではなかったのでは?
まるで最初からこの絵と文章がコラボされ、出来上がった作品であったかのような錯覚もうける。
敬意を表したい1冊。
この絵本は、自然の素晴らしさ、自然が繋いでいっている生命を穏やかに心の中に伝えてくれる物語であった。最近は、自然から離れていってしまう子どもたちも多いようではあるが、そのような子どもたちにも、改めて自然の素晴らしさ・美しさ・偉大さを理解させてあげることができると思う。一人でも多くの子どもたちに手に取ってほしい本の一つである。
はじめは子供向けの絵本だと思っていたが、読み進めていくにつれ、これはどちらかと言えば大人に向けた絵本なのだと感じた。ある程度難しい言葉も使われているし、なによりも、はじめは自分のことしか考えていなかった研究者があたたかい木のおかげで優しい気持ちを持つようななるという話の内容が、子供のころの純粋な気持ちを失ってしまった大人に、何が本当に大切なのかを教えてくれるようなものだと感じたからである。最終的に彼自身があたたかい木になったというのがとても素敵に思った。
植物学者が、触れるとあたたかい不思議な木に出会って変わっていく話。
他人のことを思いやり、優しく接していくこと。
そして素直に生きていく人生が幸せだと、私は思っている。
一方で富や名声を追い求めて生きていく人生でも、それはそれで幸せは掴めるのではないかと私は心の中で思っていた。
だって富や名声を得ることを目標にすると、やる気が出るしモチベーションも上がる。
経済的に豊かになり、自分も成長する。
けれど、そのためだけに人を出し抜いたり、蹴落としたりすることは、私は違うと思う。
私は今の現状に満足しているが、別の人生もありかも知れんとこの絵本を読むまでは迷いがあった。
しかし植物学者の顛末をみて、今の私の生き方でいいんだと迷いが晴れた。
人生は色々。だから各々が選択した人生のどれもがきっと正解だろう。
けれど、私が感じていたような迷いがある人にとっては、優しく背中を押してくれるような絵本だ。
ぜひ、このあたたかい木に触れて欲しい。
おすすめです。
絵本を読み進めていくうちに、私も主人公と同じように心が温まっていくことを感じました。
考え方や心を180度変えてくれるような豊かな絵本で、物の見方が変わったり、人との関わり合いに大いに影響を与えてくれる一冊です。自分にとって本当に大切なことは何なのか、考えさせられました。
ぜひ、皆さんに読んでほしい一冊になりました。
遙か山の奥にあるあたたかい木に集まるのは、一緒にいることなどない動物たち。彼らはそこでじっと癒されている。ある日、若い植物学者が訪れ、動物たちを追い払い、その木について研究を始めようとする。しかし、彼は動物たちと同じように木のそばで眠り、幼い日の自分を夢に見る。また寝ていたのは一人ではなく、いつしか動物たちと一緒だったのだ。木はただただ育ったのではない様をしていて、長い年月をかけてそうなったのだと思われた。荘厳でありながらもそばに寄る者をあたたかい気持ちにさせる木。植物学者ははじめ、その木を研究して名声を得たいと思っていたが、その気持ちを改めて、その場から立ち去る。なろうとしてではなく、そうあろうとするというところがとてもよかった!美しい水彩の絵が温かみを表現していてとても心地よかった。