やがて、物語は逆転する
日本児童文学者協会/編 山本重也/絵
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刊行日 2020/03/03 | 掲載終了日 2020/02/14
ハッシュタグ:#やがて物語は逆転する #NetGalleyJP
内容紹介
ストーリーの展開を4つのタイプに分けて編集した「物語は4つの顔をもつ」シリーズの1冊。
本を読みたい気分は、その時々でちがうはず。各巻のタイトルを見てもわかるとおり、たとえば、おだやかな気持ちになりたいときは、『きっと、物語はよりそう』、ハッピーエンドのお話がしっくりこないときは、『さらに、物語は迷いこむ』というように、今までにない視点で本を選べる。短編集なので手に取りやすく、気軽に小説の面白さに触れられる。
出版社からの備考・コメント
【ご注意下さい】掲載枠数の都合で『やがて、物語は逆転する』と『そして、物語は決着する』をつなげてあります。
おすすめコメント
【目次】
●やがて、物語は逆転する
ムカつくあの子 ─── 藤 真知子
協力者B ─── 戸森しるこ
VNC(ビデオニュースクラブ)の大スクープ! ─── 野村一秋
くるっと一回転 ─── 濱野京子
やゆよわ同盟 ─── 吉野万理子
転校生 ─── 三田誠広
●そして、物語は決着する
冷蔵庫 ─── 廣嶋玲子
F子のうわさ ─── 赤羽じゅんこ
七不思議迷路の冒険 ─── 山本悦子
笛の音がきこえる ─── 森島いずみ
わたしには向かない職業 ─── 田部智子
宇宙人の自由研究 ─── 小手鞠るい
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784035398103 |
本体価格 | ¥1,200 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
その時の、気分。その時の、天気。その時の、年。その時の、置かれた状況。さまざまに変化する感情や環境によって、読みたい本も変わる。思考も嗜好も変わる。アンソロジーのように多彩な作品や作者と出会えるおいしさを味わって欲しい。
ストーリーの展開や構成の典型が詰め込まれている作品集です.お話を既に書いている子や書いてみたいと思っている子には,とてもいい教材になる本だと思います.児童向けはありまが,大人でも十分楽しむことができます.
この手の本を読むときは、子どもと大人の境界線にいつも悩む
児童書のカテゴリーのためだろう、各筆者の気の抜け方がとても気持ち良く、読み心地は抜群だ。
冷凍庫の中でストリートファイトをしたりと、現実と夢の世界を行ったり来たりする。
これは微睡の瞬間を圧縮したような短編集である。
校庭の隅にある花壇に、事務の職員が忙しなく水遣りをしている、そんな景色だ。
大人になった今でも記憶にあるのは文化祭で大滑りしたことや好きな人の前でゲロ吐くほどカッコつけたこと。
どこから大人で、いつからを境目に子どもを卒業したのだろう。
生命活動の脱皮に気付けなかったのは、あのときボクは必死だったからだ。
大人の階段を上る。
シンデレラにはなれなかったが、僕は今もガラスの靴は履いたまま。
そっと置いてくるか。
このままやり過ごすか。
歳を重ねるたび逆転する感覚に誘われる。
「物語は4つの顔をもつ」の、4つのうち、「逆転」「決着」といった顔を、現在活躍中の作家が、6名ずつ競作。
『やがて、物語は逆転する』では、弱いもの、虐げられていたものが、逆転して胸がすく物語が、『そして、物語は決着する』では、不可解なもの、謎めいたものに決着がついて、満足感を得られる物語が収められている。
個性あふれる作品のなかで、私が特に面白かったものを一作ずつ挙げるなら、語り手が意外で、、目立たない少年が活躍する「協力者B」(逆転)。よくある学校生活からファンタジーにすっと入っていける「七不思議迷路の冒険」(決着)。他に「VNCの大スクープ!」(逆転)には、くすりと笑わせられ、「転校生」(逆転)では、転校生の毅然とした態度と魔術の鮮やかさに目を見張り、「冷凍庫をあけてはいけません」(決着)では、奇想天外でユーモラスな発想を楽しんだ。
読者によって好みは違うだろうが、どの作品も短いながら、しっかりした筋立てになっている。ちょっとした合間に1話ずつ読めるから、中・高学年からの読み物にお薦めしたい。
短編集なので気軽に読めるし、大人の私が読んでもしっかり面白かった。
小学校中高学年くらいからの読書におすすめ。
スッキリするようなお話もあったし、「あるある!」なんて共感できるお話も。
「転校生」という手品をつかえる男の子の話はとてもよかった。
勇気を与えるようなお話でした。