ママはかいぞく
カリーヌ・シュリュグ文 レミ・サイヤール絵 やまもと ともこ訳
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刊行日 2020/03/25 | 掲載終了日 2020/03/25
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内容紹介
「ぼくのママは かいぞくなんだ。 ふねのなまえは 〈カニなんてへっちゃら〉ごう。 もう なんかげつもまえから ママは たからのしまを めざして、 かいぞくなかまと そのふねで たびをしている。 たびから かえってきたママは とてもつかれているんだ。 」 ――主人公の少年のママは、日々、海賊の仲間たちと宝島を目指して航海に出かける。帰宅すると具合が悪そうにぐったりするママ……。日に日に元気がなくなり、食欲も落ちていくが、宝島を見つけた日を境に元気を取り戻していく。
フランスのベストセラー絵本が待望の邦訳!
この絵本には、表のストーリーと別のストーリーが隠れています。あなたは気づけますか?
一見、たわいないストーリー。でも、裏の真のストーリーに気づいたとき、感動が押し寄せてくる、類のない仕掛け絵本。
おすすめコメント
この絵本には、表のストーリーと別のストーリーが隠れています。あなたは気づけますか?
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★2月29日まで★
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★2月29日まで★
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784334962401 |
本体価格 | ¥0 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
「カニなんてへっちゃら号」に乗って、ぼくのママは海に出る。
そう、ぼくのママは勇敢な海賊なんだから!
最初は勇敢な女性の物語なのかと思っていた。
けれど、物語を読み進めるうちに自然と見えてくる景色がある。
病気になるのは悪いことじゃない。
ママは何も変わらないから安心してって、やさしい声が聞こえてくる。
これは、母から子どもに贈るとっておきのラブレター。
そのことに、ただただ、あたたかな涙が流れる。
本当にたわいのない物語なのだが、胸の傷や船酔いの吐き気、シラミ除けに髪をそるなど、少しづつひっかる言葉がちらほらと出てくる。そのあたりで裏の物語に気が付くのだが、「おぉ」と唸るよりも先が気になってしまう。海賊は戦いに勝てるのか?そんな気持ちを抱きながら最後のページへ。この絵は素晴らしい!!4歳半の息子のために書いた絵本だというが、愛情にあふれた良い絵本だ。幼稚園生くらいの子供たちと一緒にお母さんたちにも読んでもらいたい作品だ。そして、願わくばお父さんも一緒に。
[ママはかいぞく]
フランスではベストセラーになっている絵本です。
実はこの話にはもう一つの意味がありました。
私はあまり関係がないので、予想しながら読んでいましたが、
わかりませんでした。
キーワードはカニ、ママは海賊です。
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私も同じ経験をしました。
ちいさな子どもに説明するのはとても難しい問題だと思います。
子どもも当事者も悲観的になってしまうような話を、とても前向きにとらえていて、こんなふうに説明できれば(この絵本をよんで説明できれば)よかったなぁと思いました。
子供のために、病気と言わず海賊なの、というママ。
こんな風に例えることで、きっと自分も勇気をもてたんだろうと思います。
私にもし、病気が見つかったらこうやって闘えるのかな。
私も子供も一緒に楽しく闘っていきたいな。病気じゃなくても困難なことに出会った時、こういう考え方ができるといいな、と思える本でした。
宝の島を見つけた海賊ママの話
少年のママは海賊である。
カニなんてへっちゃらごうという船に乗り、宝探しの航海に出航する。
航海の途中にはとんでもないモンスターも現れるため、強い仲間も必要だ。
ママが受けた傷や頭のバンダナは自慢の戦傷なんだ。
時には海賊でいることに疲れることもある。
そういているうちに宝の島を見つけたママは、晴れ晴れした顔で戻ってきた。
今も世界にはクルーと協力しながら、孤独の戦いを強いられてる海賊ママやパパがいる。
あとがきに記されたカニの意味を知ると、感慨深いです。
ママは海賊。
仲間と毎晩冒険の旅に出て、宝の島を探している。ママは勇敢な戦士。
ママを誇りに思う子の気持ちが伝わって、温かい気持ちになります。
表の話とは別の、もうひとつのお話に気づいた瞬間、涙があふれました。
すべての読者を勇気づけ、困難に立ち向かう力を与えてくれます。家族への愛情に満ちた、とても素敵な絵本です。
たくさんの方に読んでいただきたいです!
私も海賊だったことがあります。だからこの本の裏の意味にはすぐに気づき、途中からボロボロ涙をこぼしながら読みました。
私の子供は小学校高学年でしたからどんな闘いをしているか多少はわかっていたと思いますが、それでも子供を置いて闘いに出たり疲れ切って帰ってきたあとの数日は本当に気を使いました。この少年くらいの子供がいたら、きっと説明がとても難しく辛い思いをたくさんさせてしまっていたことでしょう。
こういう本が絵本として出版されることを本当に嬉しく思います。どうぞたくさんの闘うママたちの力になりますように。これを読む子供やパパたちが前向きにママを応援できますように。
どうしようもない現実に立ち向かわなければならないとき、それを理解できない子供たちにどう説明すればいいのか。そんな問いを、明るく、ワクワクするようなストーリーに仕上げた著者に、大きな愛を感じた。
種類はちがうけど、映画『ライフ・イズ・ビューティフル』を思い出してしまった。
ガンが急速に身近になっているように感じます。サバイバーの方も身近に何人もいます。でもどんなに身近になっても、当事者にとってその重さは変わりません。家族は共に揺れるので、子どもは理解を超える事態を抱えたまま、そこに飲み込まれていくことになります。
こんなふうに絵本にしてもらえると、その子とよく一緒に遊んでいるお友達にも、伝えやすくなって助かります。ガンという病名よりも、仲良しのお友達にとって大事なのは、その子が何か大きなものに立ち向かってるところだというお腹にストンと入ってくる気持ちだと思うので。
こんなふうに仲良しのお友達やクラスメイトに届けられる絵本は、今までなかったように思います。
チャーリー・ブラウンなぜなんだい?という絵本よりも、応援したくなる気持ちに焦点が当たっていて、不特定多数に読み聞かせるときのハードルが低いです。
日本でも出版してくださってありがとうございます。
ママは海賊として、日々荒れ狂う海に出ています。何かに立ち向かう姿がかっこいいママ。
でもそれはどうして?とも思うでしょう。
このような形で、ママのことを伝えられたなら。
伝えないという選択肢もあるでしょう。でもママの勇気と頑張りを、心から応援できる子どもの存在はママの未来にも大きな支えと進む力になります。この本はそんなご家族を応援する一つの形として。今までこのような一冊が無かったことにも少し驚きつつ。
『そのしまを みつけるには、とっても じかんが かかるのよ!』と言って、ママは出かけていった。ママは海賊で、信頼できる仲間と共に、海でたたかっている。ママのバンダナは、勇敢な海賊の印なんだ。
小さな「ぼく」が語るこの物語は、暗にもう一つ別のお話を語っています。
そのお話に気づいた時、ママが探していた島にある宝ものに思い至り、胸があつくなりました。
全ての母親に、出会って欲しい絵本です!
困難が訪れた時、支えになるもののひとつが『ユーモア』だと思っています。
18歳になる息子と、小さい頃のことを話していた時のこと。
彼が一番印象に残っているのは、「家の中にテントを張って、その中でパンを食べた日」だと言いました。
ランタンを灯して、キャンプのつもりでトーストと目玉焼きを食べた夜。
テントといっても、シーツ数枚を吊り下げただけです。
どこかに出かけた時の思い出でもなく、家での出来事を「あれは楽しかった」と話す息子の顔は、とても満足そうでした。
実はその思い出は、私にとっては全く違う印象のもの。
当時、シングルマザーだった私はお金が無く…。
その日はお給料日前で、夕ごはんのおかずを買うことも出来なかったのです。
家にあるのは、安い食パンと玉子、牛乳、野菜が少しだけ。
苦肉の策で、「キャンプをしよう!」と提案したのでした。
私にとっては少し苦い思い出が、息子にとって一番楽しかった家族の思い出になっている。
少しの工夫と気持ちの持ち方で、物事のプラスマイナスは反転するのです。
『ママはかいぞく』のママは、何ヶ月も仲間と航海の旅に出かけています。
帰ってきたら、ヘトヘトでベッドに横たわる日々…。物語は、そんなママを見つめる小さな男の子の視点で進行していきます。
実は、この物語には大きな仕掛けが。
本書は、子どもが楽しめる絵本の顔をしていますが、大人にこそ読んでもらいたい一冊です。
ぜひお手にとって、物語の真のメッセージを受け取ってください。
ママは海賊。宝の島を探して旅に出る。戦って傷だらけになっても疲れてぐったりしても決して負けず、最後には宝の島を見つけて笑顔になる。
小さな子どもに病気と闘う姿を見せること、その状況を伝えることは大変難しい事だと思います。
この絵本は、海賊として強いママの姿を見せながら、自分をも鼓舞しているのではないでしょうか?
子どもの好きな「冒険」や「海賊」といったファンタジーを絡めて、ママは強くてカッコイイと見せながら易しくママの本当の闘いを伝えていて、素敵だと思いました。
癌に立ち向かう人、また違う病気と闘う人とその子供たちに手に取って欲しいと思います。
私には負けた海賊が身内にいる。
だから、「カニなんてへっちゃら号」だけで
ママが本当は何と戦っているかが分かってしまって、続きを読むのに少し勇気が必要だった。
ママの話す武勇伝を信じて疑わない子の純粋な思い、
絶対に我が子を悲しませないように気丈に振る舞うママと、妻の気持ちを尊重して見守るパパの思い、
負けてしまった海賊の思い出とで我慢が出来ず、途中で視界がぼやけた。
大人に伝えるのも勇気が必要で、聞いた方も冷静でいられない、何より本人が一番辛いこと。
でも伝えなきゃいけないことがこの絵本のテーマ。
それを、こんなにも優しく力強く、ユーモアさえ感じられるストーリーにしたことに、ただただ感動した。
もしかしたら、ママも自分を海賊だと思うことで救われていたのかもしれない。
本当に本当に、宝島にたどり着いて、本当によかったね、ママ。
全ての海賊たちとその家族、生きる全ての人に読んでもらいたい。
この絵本をそこいら中に配って回りたいです。
ママは海賊というタイトルや、表紙絵からママの職業が「海賊」なのだと思い、読み進めました。
そして見事に、きれいに裏切られました。
こうやって自身の病気を子供に説明したら、きっと子供は病気を怖がらず、病気と闘うことを応援してくれるのだろうなと思いました。決して孤独な闘いではないのだということを教えてくれました。
私が病気になったら、この本を読んで子供と一緒に闘いたい、と思わせてくれる1冊です。
冒険物語と思って読み始めたら、何か少し違和感。この微かな違和感は何なのか?
読み進めていくうちに気がつきました。
海賊のママが何と戦っていたのか。
作者が乳癌の闘病していたころ、子どもにどう伝えたら良いのか迷ったそうです。
同じテーマを扱った絵本を探したものの、どれもしっくりこない。
病魔を海賊に置き換えて、勇敢なママを描くことで子供達に勇気を伝えています。
●「ママはつよい!」
なぜなら海賊だから!
なんって……
目的地があるっていうのは良いですね
目的地に向かって、それを達成したのは
凄くうれしいことでした
最初の帯がいらないかな……
純粋にそういうことかって驚きたかったと思いました
トニ・コレットとドリュー・バリモア主演の『マイ・ベスト・フレンド』も、子どもにどう伝えるかをユーモアを持って描いていて好感が持てましたが、この作品も重苦しく伝えず、でも本質的な部分が押さない子にも伝わるように描いていて、イラストも、内容も、すてき。
ただ、個人的には、帯が余計。隠れた物語って何だろう、気付けるかしら、と気にしすぎて素直に読めなくなってしまいました。もっとじわじわ伝わってきたほうが胸に響いた気がします。書くなら裏表紙側とか、別な場所に願いしたいところです。
"あとがき"まで読んで欲しい
ママ海賊のあふれる愛情が心に響く宝探し大冒険
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.
「仲間と強いチームを作ったのよ、頼りになる船長もいるわ」
ママは僕に向かってウインクした。
「船に乗っている間はきっと楽しいことばかりじゃないだろう。でも僕は知っている。ママは大きな波に立ち向かっているんだ」
慣れない船旅を心配する僕。幼いながらもママを気づかう様子に、本当はさびしいんだろうな、遊んで欲しいんだろうなと代わりに抱きしめてあげたくなった。
そして多くの困難を乗り越えたママは、宝の島を発見しやがて僕のもとへと帰ってきた。
この絵本は親子のコミュニケーションを深め、子供の想像力を育てるのに役立つ。
さらに絵本全体に大きなしかけが隠されていて、あとがきには著者カリヌさんのこの本に込めた思いがつづられている。
私もこれまで子供に伝えたいメッセージはいつも絵本の力を借りてきた。きっとこの絵本も多くのママたちを手助けする一冊になるに違いない。
年齢や言葉の壁を越えて世界中のママと子供たちに読んで欲しい素敵な絵本だった
かいぞくのママは勇敢だ。
傷を負い、弱音を吐けない夜や、苦しい涙をこらえて笑う時がたくさんあっても、
希望を捨てず、絶対に戦いをやめない。
それは全て、自分以上に大切な子供たちの事ことを想うからこそ。
でも、子供たちだって勇敢だ。
そんなママの戦いを想像し、心配して思いやっているからだ。
誰かのために、と思いやる気持ちは尊い。
その思いは、心の深いところで互いを励ましあい、不思議な力を生み、
空のタンクを満たしていくかのように、どんな戦いにも立ち向かえる勇気となる。
人が何かと戦う時、自分だけが孤独に戦っているような気がして絶望することがある。
しかし、その絶望の中、なぜ立ち向かうのか。
なぜ立ち向かえるのか。
そこには必ず、小さくて拙い「思いやり」というエールが存在する。
私もある戦いを続ける一人だが、
あの時もあの時も、そのエールは私を励ましてくれていた。
そこに思いが至った瞬間、涙が溢れた。
戦うお母さんが知っておくべきこと。
頑張れるのは、子供たちのエールに励まされているおかげだっていうこと。
改めて、私も気づかされました。
書町レビュー
主人公の「ぼく」のママは海賊だ。冒険に出て怪我をしたり、船酔いして寝込んだりする事もある。だけどママは「仲間や船長もいるから大丈夫、宝島を見つけるまでは…」どんなに苦しくても海に出ます。
そんなママの姿が、社会という荒波にもまれて頑張る自分たちと重なりました。
私には12歳の娘がいますが、毎日仕事で疲れて帰ってくる私の姿をみてか、大人になる事が嫌だと言うようになってしまいました。確かに、大人になると、ママたちのように戦わなければならない事があって、辛い事や悔しくて眠れない事、疲れる事がある。でも、自由を手に入れることで選択肢も増えるし、嬉しい事も楽しい事もたくさんある。
そうしてママが宝島を見つけたように、大変なことを乗り越えた先にある楽しい事を知ってほしいと娘に話したくなりました。
毎日をこなしていくのに必死で疲れている方に、この絵本を読むことで、「ママが冒険したように、日常には楽しいこともあるよね」って思い出してほしいです。
書町レビュー
「素敵な絵だな」と初めてこの絵本を読んだ時、私はこのママ海賊に少し違和感を覚えた。
しかし、その違和感は最後の「著者による解説」で驚きと共に全て解消し、すぐに「もう一度読みたい」と強く思った。
全く違った色に見える二度目。
自身の恐怖や苦労でさえ我が子を楽しませることに変え伝えた、著者「カリーヌ・シュリュグー」の優しい嘘に、愛情に、戦い続けた母の強さに、涙が止まらなくなってしまった。
私には母親になった経験がない。
そんな私がもしこの著者と同じ境遇になってしまったら。きっと独りで絶望するだけで、誰かを楽しませながら自身は戦い続けることなんて到底できそうにない。
だからこそ私は、母親の我が子への愛情に涙し、著者を心から尊敬した。
子どもにとっては強いママ海賊のお話として、大人にとっては母親の深い愛情と勇気の物語として、様々な楽しみ方のできる一冊。
高校生の時、「夫婦の歴史は夫婦にしか分からないからなぁ」と先生に言われたことがある。
わたしが、親も他人であるということを明確に意識した瞬間だった。
今でも、父や母の歴史をどれだけ知っているか?と考えたところで、そう語ることができない。
どんな人にも生きてきた歴史があるはずだけれど、案外知らないものなのだ。
この絵本で、ママは「実はママはかいぞくなのだ」と「ぼく」に言う。
ぼくはママの冒険をまだ想像するばかりで、その冒険の本当の意味を知らない。
人にはその人にしか分からない歴史があると気がつくのは、自分も歴史を刻んでいることに気づいてからだ。
いつかぼくが大きくなったら、きっとママは本当の冒険をぼくに教えるだろう。
その時、ママはかいぞくから、逆境に立ち向かうひとりの「闘う人」へ姿を変える。
絵本を読んだこどもや大人の親だって、もしかするとかいぞくかもしれないし、何かと闘ってきたのかもしれない。
まだ知らない、大好きな人の人生の物語を聞いてみたくなる作品。