万人の父になる

佐竹音次郎物語

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刊行日 2019/08/29 | 掲載終了日 2019/10/23

ハッシュタグ:#万人の父になる #NetGalleyJP


内容紹介

「身よりのない こどもたちを救う!」 日本で初めて“保育園”という名の施設をつくり、 5000人のこどもを救った人


明治から昭和の時代にかけて、身よりのないこどもたちを救い、家族として一緒に生活し、 やがて、“保育の父”とよばれるようになった佐竹音次郎。 その一生は、ときに回り道もしながら、夢に向かって歩みつづけた人生でした――。

「身よりのない こどもたちを救う!」 日本で初めて“保育園”という名の施設をつくり、 5000人のこどもを救った人


明治から昭和の時代にかけて、身よりのないこどもたちを救い、家族として一緒に生活し、 やがて、“保育の父”とよばれるようになった佐竹音次郎。 その一生は、ときに回り道もしながら、夢に向かって歩みつづけた人生でした――。


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784052050640
本体価格 ¥1,500 (JPY)

NetGalley会員レビュー

佐竹音次郎という人を知りませんでした。十分の一でも百分の一でもこの人の行動力があれば、温かい見守りを得られない現代の子どもたちも助けてあげられるかもしれません。音次郎は戦前の中国や韓国にも児童養護施設を作りました。児童福祉の視点を持つ人には必読の書です。

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保育の父と呼ばれる佐竹音次郎氏のノンフィクション。今まで全く知りませんでした。日本で初めての保育園を作り、身寄りが無かったり様々な事情を抱えた多くの子供達を預かり、我が子と同じ様に家族として生活していく。とても立派な仕事をした人であると思います。でも、妻のくまの気持ちを考えると可哀想でなりませんでした。夫としては最悪だと思います。妻子より自分の信念の方が大事で折れる事は全くしない、パワハラ親父。この時代ではよくある事だったのかもしれませんが、立派な人ではあるけれど尊敬できないと思いました。

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何か大きなことをやり遂げる人間というのはこんなにもたくさんの試練を乗り越えねばならないのか!!次から次へと勃発する試練を乗り越えた主人公は素晴らしいけれど、一番素晴らしいのは周りの人(特に妻の くま) くまがいなければ音次郎の道も途中で途絶えていたはず。

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日本で初めて保育園を作った人、佐竹音次郎の伝記です。とにかく桁外れの方であることは間違いありません。貧しい家に生まれて養子に出されたのですが、そこの夫婦が離婚したために実家に戻るという幼少期を過ごします。親の愛が薄かった自分と同じような子供が世の中にはたくさんいて、孤児院に入れたとしても人間扱いしてもらえないような環境であったこの時代。そういう子たちを1人でも多く救いたいという思いから保育園を私費で作った方です。

 とにかく勉強したい、人の役に立ちたいという思いが強い方です。家庭の事情もあり12歳で小学校へ入学しました。その後必死に勉強して小学校の校長になりました。でも、そこで満足しなかった音次郎は医師となりました。医師となってからお金がないために病気でも医者に診てもらえない子供が多いことを知り、貧しい子や身寄りのない子を自宅で預かるようになります。そこから保育院(保育園)が作られていったのです。

 私利私欲がないとは、こういう人のことを言うのですね。人の役に立つと思ったらじっとしていられないのです。家族には、そういう自分の考え方を必死に説きます。無理を承知でたくさんの人を助けようとします。そうこうしている内に、音次郎の考え方に共鳴してくれる人が現れて、いろいろな面で助けてもらえるようになっていったのです。

 存命中に5000名以上の子供たちを育てた音次郎のことを、少しでも多くの人に知って欲しいなと思います。

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保育の父と呼ばれている佐竹音次郎の伝記。一生をかけた夢追い人。こうと決めたら突き進むし、恐らく彼が通った道の回収は妻や娘さん達、この本には出てこないけれど沢山の職員や友人の存在が大きいだろう。
まるでずっと照りつける太陽のような、音次郎なのである。

その理念はキリスト教的だなぁと思ったら夫婦で受洗されているそう。
この伝記はティーンズ向けだからか音次郎の理念の芯としての部分への言及が少ない。
だからこそ、読み手は想像し、自分のなかにある何かとリンクさせて自分も突き進む道がどこかにあると考えながら読み進むことだろう。

あとがきにもあるけれど、妻の苦悩は本文中に垣間見える以上に深かっただろうし、途中から夫妻は経営者として金策と事業拡大(といっても救いたい!という気持ちが原動力)に駆けまわる姿が色濃い。

時代背景などを調べながら読むのもまたおススメだ。

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音次郎はすごい。荒波に飲まれて、船が難破したとしても決して溺れない。泳ぎきり、岸にたどり着いて走り出す。高い壁が現れても怯んだりしない。登り、越え、更に高い場所を目指す。そこまでの意志、精神力は並大抵ではない。それを実現したところはものすごい。しかし、くまはもっとすごい。この台風なような夫に従い生きた。そのような時代であったかもしれないが、ここまでの無鉄砲な頑固さに従うのこそ並大抵ではない。やり遂げたのは音次郎かもしれないが、その力が持てた元は他にあると思う。

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