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まどのそと
佐野史郎・作/ハダタカヒト・絵/東雅夫・編
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刊行日 2019/07/13 | 掲載終了日 2019/07/11
ハッシュタグ:#まどのそと #NetGalleyJP
内容紹介
怪談えほん〈第3期〉、ついに刊行スタート!
怖いけど見たい、見たいけど怖い
佐野史郎とハダタカヒトが描くたえがたい恐怖。
かたかたかた…かたかたかた…ずっとなりやまない音。ねむりたいけどねむれない。
何度もよんだけど、ママもパパも来やしない。現実なのか夢なのか、なりやまない音。
佐野史郎とハダタカヒトが描くたえがたい恐怖。
◆作者プロフィール
佐野史郎 (さの・しろう)
1955年生まれ、島根県出身。俳優。1975年劇団シェイクスピアシアターの創立に参加。1979年退団後、唐十郎が主宰する状況劇場を経て、1986年「夢みるように眠りたい」(林海象監督)で映画デビュー。その後、数多くの映画・TV・舞台に出演するほか、映画監督、執筆、音楽、写真とその活動は多岐にわたっている。 少年時代から幻想怪奇の世界に親しみ、出身地の松江市ゆかりの小泉八雲に強い関心を持ち、八雲作品の朗読はライフワークとなっている。
ハダタカヒト(はだ・たかひと)
1988年生まれ、兵庫県出身。神戸芸術工科大学卒業。水曜えほん塾、Gallery Vie「絵本塾」で絵本を学ぶ。個展を中心に作品を発表。『さよならぼくのあかいパンツ』で第13回ピンポイント絵本コンペ優秀賞、『いいあな』で第1回有田川絵本コンクール優秀賞を受賞。絵本に『ろじうらの伝説』(柳家喬太郎作、ばばけんいち編 あかね書房)などがある。
東 雅夫(ひがし・まさお)
1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。1982年から『幻想文学』、2004年から『幽』の編集長を歴任。著書『遠野物語と怪談の時代』で、第64回日本推理作家協会賞を受賞。編纂書に『文豪怪談傑作選』『文豪ノ怪談ジュニア・セレクション』、監修書に「怪談えほん」「妖怪えほん」シリーズや『絵本 化鳥』などがある。「怪談えほん」シリーズの企画・監修。
◆怪談えほん〈第3期〉ラインナップ
有栖川有栖 × 市川友章
あさのあつこ × 加藤休ミ
藤野可織 × panpanya
夢枕漠 × 辻川奈美
おすすめコメント
〈怪談えほん〉プロジェクト/企画監修者の緒言
東 雅夫(シリーズ監修者・文芸評論家)
われわれが人生で最初に出逢う書物――それは多くの人にとって「絵本」ではないでしょうか。
色鮮やかで不可思議なフォルムに満ちた装画の数々に惹き寄せられ導かれて、まだ不馴れで、どこか呪文めく活字の世界へ、わくわくどきどきしながら参入した遠い日々・・・・・・。
とうに作者もタイトルも忘れ果ててしまった絵本の中のワンシーンを、いまだ強烈に記憶されている向きも少なくないと思います。
紙という平面の上にひらける無限/夢幻の沃野に、思うさま眼と心を遊ばせる幼児期の体験は、読書という習慣を涵養するためにも、きわめて重要なものと申せましょう。
しかしながら、こと「怪談」や「怖い話/不思議な話」といった観点から眺めるとき、絵本が置かれた現状は、なんとも寥々たるものがあります。 恐怖、怪奇、残酷、不条理・・・・・・等々、民話や昔話の中には本来あふれていたはずの仄暗い領域から、ことさらに子どもたちを遠ざけようとする傾向は、近年ますます強まっているようです。
クリーンに滅菌された読書環境に育つことが、子どもたちの情操教育に良い影響を与えるとは、とても思えません。むしろ、幼いころから書物の世界で、さまざまな怖い思い、不思議な体験を重ねておくことが、長じて後の人生を豊かにすることは、われわれ自身の経験が教えてくれるところであります。
このほど、岩崎書店編集部の大胆な発意によって実現へと動きだした〈怪談えほんプロジェクト〉は、怪奇幻想文学のプロフェッショナルたる作家諸賢と手を携え、子どもたちを本気で震えあがらせるような怖い絵本を生みだそうとする、真に画期的なプロジェクトであります。
販促プラン
「怪談えほん」シリーズ注文書をご用意しています。
新刊、既刊書のご注文にご活用ください。
「怪談えほん」シリーズ注文書をご用意しています。
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出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784265079612 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
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怖い。大人ですが、読んでみて怖かったです。今窓がカタカタなってもなんて事はないけど、小さい時は確かにめちゃくちゃ怖かったなーと思い出させていただきました。絵も内容に合った不気味さですが、細かく丁寧に描かれていて、凄い。
物語も佐野史郎さんだなぁと思える、怖いけどまた読みたくなる不思議な魅力がありました。
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佐野史郎さん作の怪談えほん。窓の外でかたかた鳴っているものは何? 絵が怖い。子供の心の中が絵になっているのだろうか。窓に映る自分の顔が怖い。「父」「母」が怖い。この子、大丈夫かなぁ?
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まず一回読んで、文字を追ってなぜ怖いのかわからず。
もう一回読んで、絵から感じた違和感の答えがわかる。
もう一回読んで、やはり絵の質感が怖いのだなと思う。
もう一回読んで、そもそもこの子は?と想像し始める。
かたかたかた の繰り返しと七五調のリズムと畳の目が、
目に焼き付いて離れない。
夜はカーテン開けたくないな。
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怖い
怖い
子どものころ怖かった
名前のない怖かったもの
何があるわけじゃない
何をみたわけじゃない
それでも怖かった
そこには何かがあると
信じて疑わなかった
その恐怖が描かれていた
怖い夢のよう
びっしょりと汗をかいて
布団を蹴り飛ばして跳ね起きる
「どうしたの?何を見たの?」
でも、内容は覚えていない
言葉には出来ない
悪夢のような絵本
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怖い。
読み進めてわかる状況に何度もページを行ったり来たり。
言葉のリズムよく進んで行くところも怖さを増幅させる。
窓に映った自分の顔にビックリ。これは現実でもよくあること。
最後はどうなるのかは読んでよお楽しみ。
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文だけ読んでも絵だけ見ても、怖いです!
そして文と絵が互いに怖さの相乗効果を引き出している感じ。
不穏な湿った空気感٠٠
これ怖いってわかっていても最後まで読んじゃうやつです。
佐野史郎さん作ということで興味を持った大人にも、充分手応えある絵本なのではないでしょうか?
子供にはこちらから読んであげるのではなくて、見たい子が手に取れるよう置いておくタイプの絵本かな、と。
怖いのがダメな子もいるのでオールOKではないと思うけれど、子供時代に感じる色々なものは大事にしたいので、そういう意味でお勧めの怖い絵本でした!
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すごいメンバーがガチで怖い絵本を作ったらこうなりました……という1冊ではないだろうか。
物語は他愛のない子供の遊びから始まる。誰しも経験があることだろう。しかし、物語が進むにつれて何か違和感を感じるようになる。その違和感は絵だ。まさに行間。言葉にしていない部分の情報が、相乗効果で怖いのだ。
どうなってしまうのだろうというラスト。これはどう捉えるかによると思うのだが、無垢と狂気、恐怖は紙一重……という部分がじわじわ来た。子供にとってはトラウマ級の怖さかもしれない。怪談好きは必読!
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言葉のリズム感が軽快なのとは裏腹に怖い。
なにより絵が怖い、文章も怖い。
窓からのぞく白い顔ののっぺらぼうの正体とは。
そして母と父と妹!!
衝撃の展開でした。
子供が読んだらなかなかおねしょしそう。
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怪談えほん第三期スタート!1作目は佐野史郎さん作。かたかたかた。風でもないのにまどをならすのはなんでしょう。ちょっとゴーリーを思わせるようなハダタカヒトさんの、緻密な畳の目のようなイラストが恐怖に不気味な色を添えます。文字だけ読んだときのリズム感のある文章の不思議な怖さ。繰り返し読むうちにわかってくる絵の違和感の正体と、絵をじっくり見なければわからない別の怖さ。ラストの余韻。今までの怪談えほんとはまた違った怖さだと思います。繰り返し読むという絵本ならではの世界が素晴らしいです。今期のこの後の作品も楽しみです。
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子供のころ、真っ暗な部屋にひとりで寝ていると、決まって窓からはひゅーひゅーカタカタ気味の悪い音がしていた。
心細くて怖くて、眠れなくて、早く母が来てくれないかと、固く目をつぶって布団の中で丸くなっていた。
これはそんな子供のころの不安を大量に集めてぐつぐつと煮詰めて絵の中に閉じ込めた、そんな絵本だ。
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不思議な不思議な世界。
文字もないので、想像力を膨らませるのにはよいかもしれない。
絵は、不思議な魅力を感じさせる。
最後の数字の羅列は何なのだろうか?
意味のある数字なのか、それとも出版側の都合なのかわからないが、その辺はきっちりわかるようにしてほしい。
あれを物語の一部として考えて、無駄にならないことを祈る。
もうちょっと長いと良い。
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佐野史郎さんの奇妙な空想とハダカヒトさんの綺麗なのにおどろおどろしい絵がマッチしていて、とても不思議な世界を作っています。ipad miniで閲覧しているせいか、それとも字が小さい、あるいは背景の色と重なっているせいか、読みにくい部分があり、ストレスを感じたので、その点はもう一度チェック頂くのがよいかと思います。洋風のおばけものや妖怪系の絵本はたくさんありますが、何かよくわからない奇妙な恐怖に触れているこの作品。シリーズもので出していけば、少しずつファンが増えそうな予感がします。
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大人の私でも 怖いと思った…
最後のページまで読んで
ん? ってまた 読み直してしまいました…
自分に言い聞かせるように
やっぱりそうだよね? 両親怖い…
怪談えほん いるのいないの と同じくらい
不気味で怖い
怖いお話好きの 子どもたちは喜びそう
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とにかく怖かった。かたかたかたが繰り返されるたびに怖さが増してくる。なんだろう、何が起こるのかわからないというのが一番の恐怖なのかもしれない。一度読んで、すぐにもう一度読んだ。2度目は、少し不気味な雰囲気が漂う絵に、更に想像力を掻き立てられ、恐れおののく。まさに怪談えほんでした。
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昼間に風が吹いても、犬が鳴いても、ちっとも気にならないのに、夜になるとちょっと違う。
葉っぱのこすれあう音や、風が鳴る音や、遠吠えをする犬の声が、とても怖いものに思えてくる。
布団をかぶって寝てしまえばいいんだけど、気になりだしたらどうにもならない。
ドキドキ、ドキドキ、自分の心臓の音まで気になってくる。
大人になって、そんな気持ちを忘れちゃう人もいるけれど、
大人になっても、こわいものはこわい。
まどのそとには、何がいるんだろう?
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繰り返し、繰り返し読み直して少しずつジワジワと恐ろしさが伝わってきます。
最初は「え?」
二度目は「え?え?」
三度目で「ゾクッ!」
静かに心の中に恐怖が忍び寄ってきました。
大人が読んでもこれはヤバイです。
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???
絵が怖い
書き込みが激しい
そして世界観が謎
僕しか出てこない
この世界はもしかしたら、ほろんだ地球なのだろうか
って思った……
もしかしたら火山で……
なんて
結論を出さないから妄想が膨らんで
この妄想を含ませるとちょっとぞっとする
答えに何度もたどり着いた
結構楽しい
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『まどがかたかた…。』眠ろうと静かで暗い部屋で横になって目を瞑る。そんな時に気になってしまう音ってあります。一度気になるととことん気になる。あるあるっ!窓の外に何かいるような気までしてくる。印象的な緑がとっても綺麗な絵本なのに不気味さが忍び寄ってきて大人もゾーっとする。眠ろうとして眠れない時に思い出してしまう事必至の印象大の絵本でした。
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文章を読んでいるだけでは、そんなに怖くありません。
絵だけ見てもそんなに怖くはありません。
ハダタカヒト氏の絵と佐野史郎氏の文章が相乗効果となって
怖さが何倍にも何十倍にも感じるのです。
主人公の男の子は違う世界に迷っているのではないか…。
全部男の子の夢なのではないか…。
パパもママも妹も実はもうこの世に居ないのではないか…。
絵と文章からいろいろと妄想してしまいます。
かた かた かた
まどが かたかた なっている
このフレーズから私は
子どもの頃、台風がやってきて
窓がかたかたなるのが、とても怖くて
なかなか眠れずに夜を過ごしたことを思い出しました。