あの世とこの世を季節は巡る
沢村鐵
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刊行日 2018/03/05 | 掲載終了日 2018/04/22
ハッシュタグ:#あの世とこの世を季節は巡る #NetGalleyJP
内容紹介
『クラン』シリーズ著者が贈るホラー小説の新境地!!
怪異の現場にふらりと現れる放浪の青年は何者か――
この世ならぬ存在と話ができる青年・日下慎治。
街の片隅にある「境界」に棲むあやかしたちに寄り添い、話を聞き、
そしていつのまにか去っていく。
あらすじ
第1話「水の中の黒」
小6の明彦の通うプールでは不可思議な現象がたびたび起こっていた。水の中に何かいる。ある日、一人の青年がプールの前にたたずんでいた。なんとその青年・日下慎治は幽霊と話ができるらしく――。
第2話「山手六道輪廻線」
誰もいない――池袋から山手線に乗ったはずだった。中学生の祐仁が目を覚ますと悪魔と名乗る少年は言った。「ようこそ、六道輪廻線へ!」。次々と止まる駅で目にしたのは変わり果てた街と人の姿だった――。助けを求めた時に、電車に乗ってきたのは、日下慎治という青年で…。
第3話「漣の彼方」
獣医の則子はサルが苦手だった。心当たりは高校時代のある事件。過去に入った者が行方不明になったという開かずの教室の扉を開いてしまった時、漆黒の闇とサルに似たおぞましい生き物に遭遇してしまう。「則子さん、逃げて!」助けに来たのは慎治という小学生で…。
第4話「オール・オールライト」
マンションの地下駐車場。ぼく、雄飛はいつもここにいた。だって出口がわからない。だんだん記憶も途切れがちになってきた。唯一の楽しみは駐車場を使う人を脅かすくらい。でも、昨日からすごい邪魔なヤツがいる。あれ?僕が見えるの?あなたは…日下慎治さん…?
エピローグ――青葉のジャンクション
それぞれの話が少しずつ関連し合う、日常の怪奇を描いたショート・ショート!
おすすめコメント
沢村先生が温め続けていた、作品が書下ろしで誕生しました。プロローグとしての位置づけなので、今後の展開が楽しみです。
沢村先生が温め続けていた、作品が書下ろしで誕生しました。プロローグとしての位置づけなので、今後の展開が楽しみです。
出版情報
ISBN | 9784267021206 |
本体価格 | ¥650 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
ホラー連作短編。日下慎治という謎の青年が、すっと現れて奇妙な事件を解決していく。恐怖というよりは、すっと冷えていく、そんな感じで雰囲気がとても好きでした。日下慎治が謎のままなのでもっと深く読みたいなと思いました。プロローグということなので、続きが楽しみです。
怪異というか、あちらの世界とこちらの世界の境目というか、そういうこの世ならざるものが何気ない日常にすんなりと紛れていて読みやすかったです。でもその分恐怖もひとしお。
山手線の回は、なるほど~と納得したり、あちらの世界側の視点が新鮮ですいすいと読み終えました。
帯の「ホラー小説」の文字にかなり身構えて読み始めたけれど、怖すぎはせず、ホラー初心者でも読めてしまうくらいのほんのり心温まる系の安心ホラー小説でした。連作短編なのですが、日下慎二という謎の青年が全編を通して登場し、あちらこちらでつながっていくので読み進めれば読みすすめるほど顔見知りが増えていき、物語への愛着が深まっていきます。今作では日下慎二の正体も明かされず、まだまだ謎は謎のままに終えてしまったのでシリーズ化すると信じて続きを楽しみに待つことにします。