乱歩と千畝
RAMPOとSEMPO
青柳碧人
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刊行日 2025/05/12 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#乱歩と千畝 #NetGalleyJP
内容紹介
早稲田の先輩後輩の乱歩と千畝が、三朝庵で偶然出会う。それがすべての始まりだった……。
二人はまだ何者でもなかった頃、早稲田の蕎麦屋で相席になった。平井太郎は定職のない貧乏青年。千畝は海外を夢見る貧窮学生。太郎は「新青年」をきっかけに「江戸川乱歩」となり、ハルビンに渡った千畝は外交官として活躍するが心の傷を負う。遅筆の太郎は担当編集の横溝正史から逃げ出したり『怪人二十面相』で人気作家になったり二度も休筆したりの波乱人生。千畝はヘルシンキから世紀の舞台リトアニアのカウナスへ。その物語に実在の著名人たちが絡んでいく。
肚の据わった二人の妻をはじめ、岡本一平、横溝正史、川島芳子、松岡洋右、広田弘毅。戦後は山田風太郎、鮎川哲也、仁木悦子、松本清張。巧みに仕込まれる「ストランド・マガジン」とユダヤ人作家ザングィルの著書。人物と本を伏線としながら友情が運命の軌跡を描いていく大河小説。
出版社からの備考・コメント
1980(昭和55)年、千葉県生れ。早稲田大学教育学部卒業。早稲田大学クイズ研究会OB。2009(平成21)年、「浜村渚の計算ノート」で「講談社 Birth」小説部門を受賞し、デビュー。小説執筆だけでなく漫画原作も手がけている。主な著書に「浜村渚の計算ノート」シリーズ、「ヘンたて」シリーズ、「朧月市役所妖怪課」シリーズ、「西川麻子は地理が好き。」シリーズ、「ブタカン!」シリーズ、「彩菊あやかし算法帖」シリーズ、「猫河原家の人びと」シリーズ、『むかしむかしあるところに、死体がありました。』などがある。
おすすめコメント
探偵作家と外交官。江戸川乱歩と杉原千畝が、まだ「太郎さん」と「センポくん」だった頃にもし出会っていたら……?
たった数回しか会わず、それでも互いの生涯の友であり続ける。蕎麦屋で出会ったことをきっかけに、二人は片や作家としてミステリ界で、片や外交官として海外で、それぞれ時代の荒波の中で夢を追い続けます。
何者でもなかった二人が積み上げた歴史が、何者でもなかった若者たちの未来を変える。ラスト数ページの展開には、目頭が熱くなると共に、自分の心にも火がつきます。
販促プラン
ご感想を頂いた書店様には、添付のFAXにて初回ご希望を伺います。〆切は2025年4月21日(月)です。どうぞよろしくお願いいたします!
ご感想を頂いた書店様には、添付のFAXにて初回ご希望を伺います。〆切は2025年4月21日(月)です。どうぞよろしくお願いいたします!
出版情報
ISBN | 9784103562719 |
本体価格 | ¥0 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー

後に大成した困らせ者江戸川乱歩と、多数のユダヤ人をナチスドイツから救った外交官杉原千畝。生涯で数回の邂逅が2人を支え続けていたとしたら?
歴史を創った2人の生き様と胸の内を、そのifで見事に描き出した骨太の文芸作。正に青柳先生の新境地。
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歴史上の有名人物は、その業績が大きく取り上げられていく。その分、胸の内、本当の心情はなおざりにされ、その人間性は薄められていってしまう。ならば、そこにちょっとしたifが紛れ込むことで、その性格と心情とその変遷、溢れるほどの人間味を生き生きと描き出すことができるのではないだろうか。
斬新な視点からのライトミステリ『浜村渚の計算ノート』でデビューし、最近では『むかしむかしあるところに、死体がありました。』などの「昔ばなしシリーズ」で大ヒットを飛ばしたミステリ作家青柳碧人先生が、ミステリ要素のない骨太この上ない〝文芸書〟として、正にそのような本書『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』を執筆したとは。
青柳先生にとっては正にエポックメイキング、新境地に至った作品と言えるのではないだろうか。
戦前は自己本位で逃避癖のあるミステリ作家だった江戸川乱歩と、実直で己の信念を貫くことで後に「東洋のシンドラー」と呼ばれた外交官杉原千畝。真逆の性格の持ち主で、異なる世界に生き、実際には出会うことのなかった2人。その2人の数回だけの偶然の邂逅が違いの内面に大きな影響を与え、その結果、今の歴史が造られたのだとしたら。その発想に唖然とするだけでなく、青年時代から晩年までを、それを軸にこれだけリアルに描き出していく構成力、筆力に言葉もなかった。
特に、ポーランドで多数のユダヤ人をナチスドイツから救うために数千のパスポートを1人で出し続けた千畝の背後に、やり取りはなくても日本でその意思を汲み取り動いた江戸川乱歩の姿があったとは。そして戦後の、少年向け探偵小説家として太郎(江戸川乱歩)歩の再起には、千畝の生き様があったとは。
そうなのか。人の繋がりはこれほどのものなのか。
この礎となったのは、2人の生涯でのほんの数回の邂逅だけ。でもそれこそが『運命』だったのだろう。違いを結びつけ、離れていても支えとなり、自分の生きる世界で力を出し切るための、『運命』だったのだ。
時代の大きな移り変わりを、2人の内面を通して描き出したこの長き物語。
そしてその最後のページに、『運命』の『繋がり』の証しが〝明記〟されていた。
まさに、感無量。