
団地メシ!
藤野千夜
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刊行日 2025/04/15 | 掲載終了日 2025/04/11
ハッシュタグ:#団地メシ #NetGalleyJP
内容紹介
続々重版のベストセラー『じい散歩』、
昨年、小泉今日子・小林聡美の名コンビで
ドラマ化もされ大評判となった『団地のふたり』
の著者・藤野千夜による、
「ほんわか優しい&おいしい団地の物語」が、誕生しました。
「ゆっくりでいいよ、わたしはいつも花の味方だよ」
16歳の花は、高校になじめず、ずっと休んでいるが、
なるべく家にひきこもらないよう図書館に寄ったり、
散歩したりしている。そんな折、母方のおばあちゃん
ゆり(70歳)から、むかし住んでいた「つつじが丘の団地に行ってみたいと」
言われーー。そこからふたり(たまにいとこも参戦)は、高田馬場、狛江、豊洲……と
いろいろな団地をめぐって、お寿司、蕎麦、カレー、ケーキ、ラムネなどおいしい御飯やスイーツを愉しむことに。
花&ゆりおばあちゃんが、お互いを思いやりながら、ちいさな幸せをみつける。
人生が愛おしく思えるあたたかな物語。
<目次>
第一話 おばあちゃんと出かける日~つつじヶ丘 神代団地
第二話 初夏のような日~高田馬場 都営西大久保アパート
第三話 ふたりだけの遠足の日~豊洲 豊洲四丁目団地
第四話 桜を楽しむ日(前編)~狛江 都営狛江団地+国領 都営調布くすのきアパート
第五話 桜を楽しむ日(後編)~狛江 都営狛江団地+国領 都営調布くすのきアパート
第六話 みんなでタイ料理を食べに行く日~千歳船橋 希望ヶ丘団地
第七話 どっちにいるの? ~祖師ヶ谷大蔵 東京都住宅供給公社 祖師谷住宅
最終話 おばあちゃんのお友だち~鶴川 鶴川団地
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784758414807 |
本体価格 | ¥0 (JPY) |
ページ数 | 256 |
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NetGalley会員レビュー

食べ歩きモノって珍しくありませんが
この発想はなかった!
年の離れた仲良しの二人が
昭和の香り漂う団地の名店めぐりを
トコトン楽しむストーリー。
実在するお店が次から次へと登場するのが嬉しいですね。
しかも、そのどれもが魅力的なんです!
私が特に気になっているのは
人生すら変える天丼の味。
でも次郎の寿司も捨てがたいし
うんま!と叫ぶかつ丼だって食べたい!
限定の桜スイーツも。
たまに、凄くおいしそうなのに
実食が叶わないお店の物語に
もどかしさを感じるのですが
この作品はその点でも大アリですね。
思わずネットで魅惑の品々を
確かめてしまいました。
ゆったり祖母とわけあり孫娘の
ほっこりするやり取りがまたいいんだ~。
なにしろ二人は
「おばあちゃん、明日、お花見しない?」
な~んて言えてしまう間柄。
10代の葛藤をくるんと包む年の功には
私も癒されっぱなしでした。
愉快だったのは、胸の内が
言葉にも態度にもこぼれまくる少年。
彼の元気でストレートすぎる食レポは
いちばん笑えて、しかも刺さりましたよ。
主人公の父親は、私も見習いたくなりました。
娘を追い込まない寛容さがもう素晴らしくて。
家族の愛情たっぷりな物語がくれたのは
どこまでも心あたたまる極上の時間でした。
読んでいるうちに、私も、
パーっと出かけたくなりましたよ。
さぁ、おとなの遠足のような団地めぐり、
おサイフにもやさしい気ままなお散歩に、
いっちょ行ってみっか!
(対象年齢は12歳以上かな?)

あぁいいなぁ、天丼のための今日にしよう。
春の陽射しを感じながら読みおえて
じんわり思った。
高校に行けなくなること。
1年休学して
やっぱり高校をやめたいと思ったこと。
だいすきなおじいちゃんが亡くなること。
おばあちゃんは2年経ったいまでも
毎日会いたいと思うこと。
その何処にも「作為」なんてない。
ときどき会う。たまに一緒に食べる。
17歳と70歳のおばあちゃんの会話には
余白が多い。
近すぎない距離感 そっとしておく
あせらない ぜんぶを知らなくていい。
なんとなくの方向性はうかがえるものの
その行方は
読み手自身のこれからに委ねられている。
適時、という言葉が似合いそうな
春休みのような物語だった。

出てくる食べ物も魅力的で、実際に存在していたら、是非ともお邪魔したくなる店ばかりでした。
そして食べ物以上に、登場人物が皆素直でよい子ばかりでした。
最近の暗いニュースや、重たい小説ばかりを読んでいたため、良い息抜きになる花ばかり。
発売されたら、絶対に買います。

高校に馴染めず引きこもりの花(16歳)と祖母(ゆり)が昔住んでいた団地の美味しいご飯を食べる物語。
豊洲のお寿司の名店もランチだとお手頃価格とか情報集めていろんなところにいくのって楽しいだろうな。
ほんわかした物語で花がこの先どうなっていくのかは描かれてないけど周りに優しい人がこんなにいて温かく見守られてるっていいね。

団地の中は、住んでいるとか、用事があるとかでもないと、なかなか足を踏み入れない場所だと思っていたから、こんなに魅力的なお店があちこちにあるとは思いませんでした。
いつか行かれるかもしれない、と思わずメモってしまったほどです。
孫娘とおばあちゃんという世代にギャップのある2人のやり取りにも、とても癒されました。
こうやって、お散歩を兼ねてお店巡りをする、ゆったりとした素敵な時間、羨まし過ぎでした。

全て実在する団地とお店なんですね!
花ゆりコンビが訪れた団地や、食べた物がリアルにあると知り、物語が身近に感じられた。
大好きな人と一緒に過ごして美味しい物を食べる。それだけで元気が出るし、明日への希望に繋がるのだと体現する花ゆりコンビに、幸せな気持ちをお裾分けしてもらった。
二人のやり取りや関係性に心がじんわりとあったかくなる。私も自分の大切な人を、ちゃんと大切にしたい。

高校を長期お休み中の花は、かつて祖母が住んでいた団地を訪れることになる。それから様々な団地を巡ることになり・・・
少し迷い中の孫と新しいことに挑戦しようと心躍らせ始めた祖母の離れた世代のやりとりがなんとも微笑ましい。そしてその絶妙な距離感の礎となるのが団地や食という生活に根差したものであることが安心感を与えてくれている。
日々の営みに気力を付与してくれるような心温まる作品。

団地の活用がこんな風に広まっているのですね。いつかおばあちゃんと花の団地カフェを見てみたいです。
おばあちゃんと孫の関係性も、天と星の兄妹仲も心地良かったです。
まだまだ食べ盛りの高校生と一緒に行き、たくさん頼んで少しずつ食べる。幸せでお腹も心もいっぱいになります。

おばあちゃんと出掛ける。
行き先はいろんな団地と美味しいお店。
おばあちゃんの足元や歩くスピードをさりげなく気遣う優しい孫と、将来に向かって少しゆっくり歩みを進めている孫を温かく見守るおばあちゃん。
二人のさりげないやりとりが心地よい。
NHKでドラマ化された「団地のふたり」も面白かったが、この「団地メシ!」は、読むと出かけてみたくなる。同じものを食べてみたくなる。
そして、他にもあっちこっちに団地あったよねぇ〜っと、どんどん探してみたくなる。
こころがほっこりして、ちょっと幸せな気持ちになれるお話です。

こんな優しくてステキなおばあちゃん羨ましい。
不登校の悩める主人公がおばあちゃんと色々な
団地を散歩して美味しいご飯を食べる、
きっとこの楽しいゆるやかな時間は主人公にとって
大きな糧になるんだろうな。
今後の2人が気になるので続編お願いします!

高校に馴染めずに不登校になった16歳の花と、70歳の祖母の団地と美味しいものの食べ歩き。お互いを大切に思う気持ちが伝わり、のんびりと優しい時間が流れていました。
花を見守る両親やいとことの距離感もとてもいいなと思います。
祖母も花を焦らせることなく、多くは語らなくても花を肯定してくれている姿がとても素敵でした。
団地に住んだことがないので、団地内がこんなに充実しているなんて知りませんでした。登場するスイーツ店やご飯屋さんもどれも美味しそうです。
花とゆりさんのカフェが実現するなら行ってみたいです。身も心もほっと出来るような美味しいものが食べられそうです。

おばあちゃんと孫の団地めぐり散歩。ただの散歩ではない。食べ歩きで都内を巡る。こんなに美味しいものがある。二人の幸せいっぱいの噂がまわりの人々の注目が集まり、みんなを幸せにする。もちろん読み手にも。おばあちゃんが若い頃、住んでいた団地がきっかけで始まったが当初孫は高校不登校でモヤモヤしていた。歳を取ったおばあちゃんも同じ。二人の前に踏み出すきっかけとなった団地メシ。古き良きものと新しき良きものが合体してまるで二人の関係かと思う。ココロもからだも元気になる物語です。東京の団地に住みたくなりました。

学校に馴染めず休学中の高校生・花は、母方のゆりおばあちゃんと一緒に"散歩"と称して自宅から行ける東京や近郊の団地を巡り、そこでいろいろ美味しいものを食べる。かつて団地に住んでいたおばあちゃんの郷愁も重なり、気の合う2人の気取らない団地メシは、雰囲気も相まって本当にお得で美味しそう!昔ながらの団地の人の良さや、お店やイベントなどの新しさが融合し、あたたかで素敵な団地ライフへの憧れが増す。花のいとこたちや、おばあちゃんの友達との交流にもほっこり。おばあちゃんと花のお店、実現するといいなぁ!

高校に馴染めず不登校となった16歳の花と、近くに住む70歳の祖母・ゆり。ひょんな事から「団地カフェ巡り」に目覚めた二人が、のんびりと優しい時間を過ごしながら少しずつエネルギーを溜めていく。ただただ温かく幸せに溢れた物語。
団地とお洒落なカフェのミスマッチ感が面白い。JKが選びそうな今風のスイーツから海外料理までバリエーションが豊富で、実在する団地がモデルなのもリアルで良かった。
優しさに包まれた環境で育ち、思い遣りを持っている花が、どうして馴染めないのか。ひょっとしたら、温かい家庭と優しい心というものが、逆に今を生きるのには厳しいのかもしれない、とシビアな考えも浮かんだ。
おばあちゃんに救われる花と、花といる事で日々を彩る事が出来るゆりと、支え合いの見本のような二人。程好い距離感の従兄妹たちも素敵で、余す所なく幸せをもらえる作品。

団地の2人を読んで、団地メシ!にたどり着きました。おばあちゃんと孫の絶妙の語り口調やお互いに愛情をもって接しているところがとてもよかったです。作中に出てくるお店は本当に実在するお店なのかどうかわかりませんが、いずれのお店も魅力的でおいしそうなので、食べたくなる一皿ばかりでした。続編を期待しています。

高校になじめず不登校ぎみの16歳の太田花は夫を亡くし暇をもて余した祖母と祖母がかつて住んでいたというつつじヶ丘の神代団地へお散歩することに。
そこから月一で団地をめぐる団地旅を開催することとなったふたり。
ふたりのこれからと美味しそうなスイーツにほっこりする一作。

70歳のゆりさんと高校2年生の花、ふたりの団地巡り散歩、
ただし電車バス移動あり。都会の団地はいいねえ。
近所のあの店やこの店が1階にあったら便利でいいだろうなあと
地方の片田舎住人は想像をたくましくしながら読みました。
「メシ」はちょっとレディーのお二人には合わないかな。
カフェランチだとタイトルのインパクがないし、難しいですね。
のんきに食べておしゃべりしてだけじゃないのです。
花が抱えている問題、学校に行けない行きたくないが、するっするっと避けつつ、ときどき直面。
何がしたいかなんて、大人でもなかなか見つけられない。
祖母のゆりさんも、連れ合いを亡くして、埋めがたいものが心の中にあるようです。
どちらも、深刻ぶって書いてないのが藤野さん流の書き方で、好感が持てます。
続編、あるのかな。出たら必ず読みます!

小泉今日子と小林聡美のダブル主演で好評を博したドラマ「団地のふたり」原作の藤野千夜さんの最新作。
同じ“団地”タイトルつながりに気を引かれて読んでみた。
優しい物語だ。
学校に馴染めず一年近くを休学している太田花(16歳)が、祖母と一緒に古い団地を訪ね歩き、喫茶や食事を楽しむ。ただそれだけのお話だ。
全8話の中には花の従兄妹たちが加わることもあったが、基本的には祖母とふたりだけで、ちょっとした遠足気分を味わっている。
最初のきっかけは、夫の三回忌を終えた祖母が結婚した頃に住んでいた団地をもう一度見てみたいと言ったことだった。
母・茜の勧めで祖母とふたりで団地を訪ねた花は、その古いたたずまいや昭和レトロな喫茶店に癒される。
その後も、花の提案で都内の古い団地を巡り歩き、その雰囲気に浸るとともにおいしい食事やカフェを堪能してゆく。
事件のようなものは何も起こらないので若干物足りなく感じてしまう部分もあったが、実在の団地を描いているため深堀りしてみると思いのほか楽しむことができた。
たとえば、第1話でふたりが電車・バスを乗り継いで向かった神代(じんだい)団地は、多摩川支流の野川を挟んで南北に拡がる全59棟の2千戸を超える巨大団地だ。1965年から入居を開始しているが、第59号棟が建設されたのは1987年であり、祖父母が入居した1980年頃にはまだまだ拡大成長中の団地で、活気あふれる“新しい街”だったと思われる。
ふたりが食事をとった「手紙舎 つつじヶ丘本店」は神代団地中央グラウンドに隣接する第35号棟にあり、花が注文した季節の自家製果実シロップ(702円)はソーダ・水・お湯割りで愉しむことができる。また、ルーロー飯やスパイシーチキンカレー(1242円)には本来ゆで卵が付いてくるのだが、これが目玉焼きに代わったのは藤野さんが取材した際の実体験だったのかもしれない。
手紙舎と中央グラウンドを挟んだ反対側に祖父母が暮らした第22号棟があり、その南側ベランダは野川に面している。生まれたばかりだった母のおしめが洗濯物に混ざって川風に揺れていたのではないかと想像できた。
そんなふうに、長い時の中で多くの人々が家庭・家族を育んできたさまざまな「団地」をめぐることで、花自身にも変化があったのだろうか。
祖母も両親も、一般的には「不登校」と呼ばれるであろう花を、心配しながらも穏やかにあたたかく見守っている。
最終話において、花が祖母とふたりで描いた小さな夢は、人とつながりを持つことに前向きになれた証しなのかも知れない。

祖父母の代から3代、団地に住んでいたので、懐かしい気持ちになりながら読みました。
団地の輝かしい時代、寂れた時代を知っているからこそ、おばあちゃんの懐かしむ気持ちも、主人公の団地という新しさへの発見も、共感しながら読みました。
作中に出てくるところのようなお店に行ってみたくなりました。
出てくるご飯も美味しそう。
ぜひシリーズ化して他の団地の様子も読んでみたいと思いました。

わりと学校のご近所を中心に描かれているので、
生徒たちにとって身近に感じながら読めそうだというのが第一印象。
おいしそうなお店がいろいろ出てくるので行ってみたくなる。
まだ全部は調べていないのですがすべて実在のお店なのでしょうか?
おばあちゃんちの駅前の和菓子屋はあっち?こっち?
ごひいきの洋食屋さんはどれだ?と思いめぐらせながらあっという間に読了。
学校に行くのをやめた孫と、老後ひとり暮らしになった祖母のコンビが、
平和で、穏やかで、大事にしあっている感じが伝わってくるのが、
春の休日に心穏やかに読むのにぴったりでした。従弟男子もいい子だった!

また好きな作品が増えました!
作者の他の作品『団地のふたり』も『じい散歩』も登場人物たちの人生は順風満帆ではありません。
それなのにじんわりと幸せを感じられます。そういえば団地ってお隣さんがいるとあったかいんです。
主人公の太田花は16歳。高校になじめず辞めたいと思っている。経堂に住んでいる70歳のおばあちゃんはおじいちゃんを看取って2年が経ったばかり。
昔おばあちゃんたちが暮らしていた団地に遊びに行ってから、ふたりは時々遠足をするようになって…
「何が好きなのか」「何をするのか」現代は早く早くと急かしますが、のんびり美味しいものを食べていければいいのかも。人生の幸せは好きな人と食べる美味しいご飯ですよね。この本に出てくるお店、全部行きたい!