骸ノ時計
阿泉 来堂
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刊行日 2025/03/13 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#骸ノ時計 #NetGalleyJP
内容紹介
愚かな人間が地獄に囚われるさまを描いた阿泉来堂史上、最恐の連作短編集。
【あらすじ】
ストーカー被害に遭う女子大学生のボディーガードを依頼された男、恋人に寄生しながらギャンブルに明け暮れる漫画家のなりそこない、交通事故で亡くした夫の死を受け入れられない妻、昏睡状態の妻の回復を日々願う夫…
心に隙間を抱える人間のもとに現れる薄汚れた金の懐中時計。そこに刻まれた髑髏に血を吸わせると、持ち主の願いを必ず叶えてくれるという。しかし、もたらされたものは恐怖と絶望の連鎖だった…。
装画:ギギギガガガ
【著者プロフィール】
北海道在住。第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞読者賞を受賞した『ナキメサマ』でデビュー。著書に『ぬばたまの黒女』『忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件』『邪宗館の惨劇』『贋物霊媒師』『バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル』『死人の口入れ屋』『逆行探偵 烏間壮吾の憂鬱な使命』など。
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784863114357 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
ページ数 | 364 |
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NetGalley会員レビュー

短編集としてそれぞれの章がおもしろいのはもちろん、全てがつながって最初の章を読み返したときに唖然としました。
登場人物全員が自分勝手で好きになれないキャラクター性、最後にやってくるどんでん返し。
今まで読んだホラーミステリの中でも群を抜いて好きな作品でした。

手にした者の血を代償に、その正義感や優しさ、切迫感からの〝願い〟を叶えるのが「骸ノ時計」。ただし、関わった者全ての心の醜さをえぐり出しながら。そうやって人々を性悪説に引きずり込んでいく。
ほら、次にこれを見つけたのは、だぁれ?
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人の心には、真っ直ぐな面、清らかな面、愛ある面が必ずある。また、悲しみ、後悔を背負っている。でも、しっかりと生きている。性悪説の誘惑にさらされながらも、そうに信じてきた。
でも、この連作短編集を読むと、それがグラつく。願いが叶うとは、真の思いが満たされること。なら、真の思いとは何か。真っ直ぐとはその裏にある歪みを隠すため? 清らかなのは醜い面があるからこそ? 愛とは他愛ではなくエゴイスティックな自愛? 悲しみとは寂しさや怒りを押し込めた仮面?
だから、「骸ノ時計」に宿る悪魔に〝こんな助け方〟をされ、〝こんな事態〟になっても、結局はそれを受け入れてしまう。そして、閉じ込め続けてきた本当の自分に引っ張られ、更に更に墜ちていく。
そして、最終話に…………………………更なる戦慄が待っていたとは。
人の暗さを引き摺り出していくこの物語。目を逸らすことができず、さらに自分を振り返ることを抑える事ができなかった。