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声に出せずに叫んでる
朝霧 咲
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刊行日 2025/02/10 | 掲載終了日 2025/02/12
ハッシュタグ:#声に出せずに叫んでる #NetGalleyJP
内容紹介
// 小説現代長編新人賞受賞、18歳の衝撃デビューから2年
20歳になった著者が 10代最後に書き残した青春の記録! //
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「母さんが死んだのは、俺のせいだ」
あの日から、彼は音楽が聴けなくなった。
◆あらすじ◆
高校2年生の羽山陽一は、母を亡くした幼少期の記憶に今も囚われていた。父の再婚話に動揺する中、学校で不可解な事件が起こる。切り刻まれた幼馴染のイヤホン、階段から突き落とされた友達、突然部活を辞めたエース、誰とも長続きしない人気者、善意の押し売りに苦しむクラスメイト――。それぞれの無言の叫びは渦となり、やがて溢れ出していく。
勝手に分かった気になるな、奇麗事を押し付けないでくれ。
でも本当は誰かに叱ってほしい。あの日の後悔を赦してほしい。
この感情を、きっとあなたも知っている。
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◆担当編集者より◆
一昨年の夏に送られてきた原稿を、その後1年以上かけて最高の形に磨き上げた正真正銘の力作です。デビュー作で青春の痛みを暴いた朝霧さんが本作で描いたのは、「痛み」の先にある一筋の「救い」。初稿を読み終えた時、これは朝霧さんの次なる代表作になると確信しました。この才能をぜひ、いち早く見つけてください!
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著者/朝霧 咲(あさぎり・さく)
2004年、愛知県生まれ。『どうしようもなく辛かったよ』で第17回小説現代長編新人賞を受賞し2023年デビュー。受賞時高校3年生。その後受験を経て、現在京都大学に通う。
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出版情報
ISBN | 9784065379073 |
本体価格 | ¥2,000 (JPY) |
ページ数 | 256 |
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母を亡くして7年後、父から再婚を告げられ拒絶する陽介。高校でも不審な事件が。
縛られた繊細な心の持ち主達がすれ違いを続けていく。その様に目を逸らしてはいけない。その先の終末を見届けるまでは。
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辛い事に心を縛られて生きている人がいる。周りの気持ちが分かっていても、自分の感情を抑えられない人がいる。苦しんで悩んで、でも出口が見えてこない、真っ暗なトンネルのような日々を送る人がいる。
それは陽介だけではない。彼の父や金村だって。高校での陽介の友人、智樹や馬淵、西井もそう。謎の商社マンXも。みんな、辛さに心を縛られて、やり取りをすればするほどすれ違っていく。本当の想いを『声に出さずに叫んでいる』彼ら。その、分かり合うことが出来ない様から目を逸らしてはいけない。そんな気持ちで物語を、陽介の一人語りを追っていった。
でも陽介は、いや、陽介達は人に恵まれた。その心を赦す人がいた。互いの心を助け合える人がいた。
だから、みんな、これからは明るい未来を目指して進んでいく。そう信じていくことができる。そうして、結末を更に2回、ゆっくり読み直した。
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一気に読みました。
学校の細かな設定が少し気にはなりますが、許容範囲かと思います。
みずみずしく、日常と非日常が絡み合い共存する、
あり得ないと思いながら、それでいてそこらに転がっていそうな、バランスが絶妙です。
中高生以上なら、大人でも、 どこかに共感できる部分があるのではないでしょうか。
結末の落とし所もいいです。
何年か後に読み返せば、また違った気づきがあるような、そんな期待をしてしまう作品でした。
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母の最期の記憶に囚われたままの高2の陽介。突然の父の再婚話や、学校での不可解な事件、積み重なった理不尽の中で異彩を放つ善意など、抱えきれない感情に圧し潰されそうになりながらも一歩を踏み出す。思春期の歩みを描いた成長の物語。
「なんとなく」という、曖昧で、適当な表現が、何故か一番しっくりきてしまう。そんな年頃や今の時代を、繊細な描写で的確に写し出したような作品。
独り善がりの思い遣りから少しずつ歯車がズレていくもどかしさなど、違うんだ!と叫びたくなるような焦燥を伴い共鳴した。
周りに気を配りながらも、自分の感情にも寄り添っていかないと潰れてしまう。心の折り合いの付け方の一つを知った。
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『どうしようもなく辛かったよ』を読んだ時にふわりと感じた青春の傷のような輝きが本作品には至るところに感じられ、まさしく作風の開花という瞬間だなと思いました。高校生だけでなく、大人でさえもそれぞれの方向を向いていてそれぞれに伸びている平行線のようにも思えましたが実は同じことを思っていたり、考えていたりするというのが現実でもよくあることなのでピンと来た。傷を抱えているようでもその傷は光が差し込むための傷なのかもしれない。多分こういう作品に対して「エモい」って言葉使うのかもしれないけど、使いたい自分とそんな言葉で片付けたくない自分が両方いてなんとも余韻にうしろ髪ひかれ、もどかしい思い。でもこれでいいと思う。
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デビュー作は未読だったので、初めての作家さん。
リアリティーがすごい!
本物の高校生がそこに居て、でもきちんと小説的に凸凹で、その匙加減が絶妙でした。見事です。
さりげなく伏線を張ってあったのにはびっくり。そういう系ではないと思っていたので不意を突かれました。
デビューしたころの朝井リョウさんや住野よるさんの印象に似ています。
今後のご活躍がとても楽しみです!