身代わりの贄はみなそこで愛される

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刊行日 2025/01/20 | 掲載終了日 2025/01/10

ハッシュタグ:#身代わりの贄はみなそこで愛される #NetGalleyJP


内容紹介

美しい妹の身代わりに神に捧げられたのは虐げられた姉。

水底の閉じられた世界で、神様と猫との穏やかな生活が続く、はずだった。

☆ ☆ ☆

【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】

・校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が異なる場合があります。

・レビューなどでのネタバレ行為はネットギャリーのみならず、外部サイトやSNS等の多くの方が目にする場でもお控えください。

・本文に対するご指摘などは「コメント」にてお願いします。

・自分には合わない作品だった場合、今後のためにも建設的なご意見をよろしくお願いします。

※今作は作者のご厚意によって提供いただいた校了前の大切なゲラを公開をしています。

※今作にこれから出会うであろう多くの読者のためにも、ご理解の上、素敵なレビューによる応援とご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

☆ ☆ ☆


【あらすじ】

三百年に一度、秋の満月の夜。湖に住む神に「一番美しい娘」を花嫁として捧げなければならない。

そんな伝承がある湖のほとりの村で生まれた、双子の姉妹・宵(よい)と環(たまき)。

姉の宵には、生まれつき顔に青い痣があったため、妹の環が「神の花嫁候補」に選ばれた。

誰からも愛される娘に育ち、その運命を哀れまれる環。逆に虐げられて育つ宵。

だが、彼女たちが16歳になったとき、環に恋をした男の策略で、

実際に神に「花嫁」として捧げられたのは、宵だった。

湖に沈められ、死を覚悟した宵。

しかし彼女が水底で見たものは、

美しい水色の瞳を持つ神様と赤子、愛猫がいる、閉じられた静かな優しい世界だった。

そこで穏やかに暮らし始めた宵は、ある日水面の向こうに、助けを求めて自分を呼ぶ環の顔を見る。

そして「村が水没する」ことを、それを仕向けたのが目の前の優しい神様であることを知り――。


【目次】

1、水音 P8

2、双子 P12

3、みなそこ P34

4、罪 P108

5、戯れ P142

6、抗う P176

7、知る P196

8、夫婦 P214

番外編 或る満月の日 P241


■著者

古池ねじ(こいけ・ねじ)

2018年『木崎夫婦ものがたり 旦那さんのつくる毎日ご飯とお祝いのご馳走』(富士見L文庫)にてデビュー。

2022年、「いい人じゃない」が第21回女による女のためのR-18文学賞友近賞を受賞。

ほか、既刊として『京都烏丸のいつもの焼き菓子 母に贈る酒粕フィナンシェ』『ドーナツ屋の夜のつれづれ』(ともに富士見L文庫)がある。


■装画

篁ふみ(たかむら・ふみ)

イラストレーター・漫画家。コミック作品に『ブラック社員の転生先はDom/Subユニバースの世界でした』(原作・栗城偲/新書館・ディアプラスコミックス)、『今夜、君は僕のものになる』(原作・井上美珠/プランタン出版・オパールCOMICS)等。書籍装画担当作品に『意地悪な母と姉に売られた私。何故か若頭に溺愛されてます』シリーズ(著・美月りん/富士見L文庫)、『運命の恋人は期限付き』シリーズ(著・小鳩子鈴/メイプルノベルズ)等がある。


美しい妹の身代わりに神に捧げられたのは虐げられた姉。

水底の閉じられた世界で、神様と猫との穏やかな生活が続く、はずだった。

☆ ☆ ☆

【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】

・校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が異なる場合があります。

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出版社からの備考・コメント

【書店員様へご案内】

◎拡材や新刊配本のお申込みにつきましては、
【マイクロマガジン社 販売営業部】までお問い合わせいただけますと幸いです。

件名に「ことのは文庫 1月新刊の注文」と明記の上、
「番線 or 番線情報」「書店名」「ご発注者様名」をご記載いただき
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※価格は予価です。

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※受注状況...


おすすめコメント

◆虐げられた少女が強き者の愛に支えられ幸せになる、王道の和風シンデレラストーリー。

神が、贄として送られてきた少女を「妻」にするという王道のシンデレラストーリーが主軸となる世界観。絶対的な味方を得る安心感と、裏切られることのない極上の愛情を注がれる幸せをたっぷりと味わえます。


◆正反対の立場の少女2人が、それぞれ「人間」として成長していくヒューマンドラマ。

痛みしか知らない、自分の存在価値を知らない少女が、少しずつ「人間」として再生していく物語でもあり、もう一人の愛されること・優しくいたわれることしか知らず「未来の神の花嫁」という存在価値しかなかった少女が、痛みや苦しみを知り、こちらももう一度「人間」として成長していく。正反対の立場の少女2人が織りなす、切ない関係性の物語としても楽しめます。


◆虐げられた少女が強き者の愛に支えられ幸せになる、王道の和風シンデレラストーリー。

神が、贄として送られてきた少女を「妻」にするという王道のシンデレラストーリーが主軸となる世界観。絶対的な味方を得る安心感と、裏切られることのない極上の愛情を注がれる幸せをたっぷりと味わえます。


◆正反対の立場の少女2人が、それぞれ「人間」として成長していくヒューマンドラマ。

痛みしか知らない、自分の存在価値を...


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※掲載時には事前にご連絡・確認をいたしま...


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784867166987
本体価格 ¥710 (JPY)
ページ数 256

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

「私の幸せな結婚」や「大蛇に嫁いだ娘」のテイストが好きな方には絶対おすすめの作品です!
和風シンデレラストーリーともいえる、水鏡の神と人間の嫁の純愛ストーリー。

時代は、江戸・明治・大正時代あたりの、着物を着用する時代。
痣をもった、傷モノの娘・宵。

美しい容姿で生まれた宵の双子の妹は、見目美しいという理由で、
湖の神に生贄を捧げることになっており、”神の花嫁”と言い換えられ、
幼いころから何一つ不自由することなく、愛され生きていきます。
対照的に、宵は差別的な、虐げられた生活を送ってきました。

”神の花嫁”に嫁入り日、ある策略の元、
宵は湖に放り投げられてしまいます。

ただ、そこにいたのは水の神様・水鏡。
水鏡は「私の花嫁だろう」と宵を迎え入れてくれます。

宵を迎えた神様と、猫の鈴、そして仮住まい中の赫天との生活は、まさに新婚夫婦。
ぎこちなくも、だんだん心解きほぐされていく宵との、ファンタジーな世界での和製シンデレララブストーリーです。

後半の出身村のピンチを引き起こしたのは、冷徹な水の神様。まさに天誅。
冷酷無慈悲な仕打ちに、宵が自身の出身の村を助けようと奮闘する姿に、涙。
それは、まさに”神業”。


前半の宵の重めな環境下に、胸が締め付けられつつも、
宵と水鏡の慣れない2人の夫婦生活に、ムズキュンさをも感じつつ、
赫天と戯れるときの穏やかな気持ちなど、
様々な要素が満載の物語。ぜひ宵と水鏡の続きの物語が気になります!

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両親や村中の人から蔑まれ、虐げられ続けた宵。心も体もボロボロになり、最後は妹の替わりに生贄に…読んでいて苦しすぎましたが、沈めれた湖の底で出逢った水鏡様、赫天様、鈴との交流の中で癒されて自分を取り戻していく。
優しさを与えられて、好きという言葉を口にすることができるようになっていく。
幻想的で穏やかな場所で宵が安心していられることが、嬉しくてたまりませんでした!
と、穏やかな気持ちで読み進めていましたが、やはり村人達〜!!(怒)
人の弱さや醜さが爆発していて、私も水鏡様と同じ気持ちになりました。
でも、今まで自分がどんな目に遭わされていても村人達を救おうとする宵。
めちゃくちゃかっこよかったです。
これからも水鏡様と一緒に、大切なものがもっともっと増えますように…!
そして、妹の環。憎めません…環の境遇にも胸が痛みます。
それでも、希望のあるラストだったので、なんとか私の心の平穏は保たれそうです!
おもしろい作品をありがとうございました!

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双子に産まれながら蔑まれてひっそりと生きてきた宵。その境遇には心が痛くなります。
痣がなく美しい環の方は生贄にならないといけないから、という理由で大切にされているのも何だか村の人間の後ろめたさの裏返しみたいでモヤモヤしました。
そして生贄になる16歳になってしまって……。
無理やり生贄の身代わりにされた宵は悲しかっただろうな。でも、水鏡さまは優しいし、赫天は楽しく明るくて、鈴は可愛いく癒される。宵にとってはここが居場所でここから幸せになって欲しいと思いました。
あんなに辛かった村のことを気にかける宵の慈悲深さに感動しました。根っからの悪人がいないことが宵の心を動かしたんだろうな。
水鏡さまと恋をしてみたりお琴を弾いてみたりこれからの宵の温かい暮らしに笑顔が溢れるといいな。

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ある湖のほとりで生まれた双子の姉妹 宵と環。
そっくりな双子なのに姉の宵には顔に痣があることで虐げられ、環は美しい娘として誰からも愛される。
環が神への花嫁として捧げられるはずだった。だが捧げられたのは姉の宵であった。
宵は湖に沈められ、水底で美しい神と可愛い猫と出会う。そこから始まる穏やかな日々はまさに和風シンデレラストーリーだ。
だが地上にいる環はとんでもない状況に追い込まれる。
宵は痛みを知っているからこそ、環を放っておくことは出来なかった。
同じ顔をしているのに、ただ痣があるだけで地上では全く扱いが違った。だが双子だからこそ通じるものがあった。

宵が見た水底の世界はとても美しい。水底の優しい神の水鏡は最初は気まぐれのように宵に手を差し伸べたが、宵の心の美しさに触れ心が変化していく。
もうじれったいほどの宵と水鏡の恋模様も可愛い。火の国の赫天の成長していく姿ももっと追っていきたい。この物語がさらに続いていくことを願っている。

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娘の身代わりにその双子の姉が水の神に捧げられられた時、終わらぬ雨が降り始めた。人々の意志と神の意思と愛が交差した時、この世界はどのように変わっていくのだろうか?

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環と宵は双子だけでなく、心根もそっくりだったのか。その生い立ちや扱われ方の違いでそれがなかなか現れてこなかったのか。だからこそ、環は諦めるのでなく、自らを変えるために泣き、湖に向かって宵を呼べたのだろう。また、自分を虐げた人を含めた村全体を助けたいという宵の想いも、また同じ心根からのものだったはず。

でも水鏡の村への怒りは最もだ。だから、母なる神から与えられたものを、一からやり直そうというのもわかる。けれども、同じ神であゆら赫天が宵に告げた言葉の方がより心に響いた。「お前を信じてる。だから、俺の望みではない、お前の望みを信じよう」という言葉が。

水鏡も宵も道理から見ればどちらも正しいだろう。それでは、心を持つ存在としては? だからこそ、水鏡は自らの行為が宵に見られる事に不快を感じ、宵の意志に任せたのだろう。

仁もまた、自分の成すべきことを行い、それが明らかになった今はそれを隠さず曲げもしない。更に、自分の意志と立場を貫く。

やはり、神は人間が好きなんだ。人間は欲望で暴走するが、そんな人間たちを水鏡も赫天も神として〝信じ〟させてもらいたかったのだ。そしてそれを、環と宵の双子と仁が成し遂げた。だから、水鏡と宵は新たな道を人間に指し示すことができた。

そして水鏡も変わっていく。人間に任せきりの神ではなく、伴侶たる宵により。
孤独であることを自ら気づく事は難しい。それを気づかせてくれる相手が現れあ時、初めてそれを知る。そして、互いが孤独でなくなる時、互いを照らし合い、孤独と別れを告げる。
その様を確かめながら、温かな気持ちに包まれて読み終えた。

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顔に痣をもって生まれた姉と、生まれながらにして生贄となる宿命の妹。神に護られた豊かな村で、美しい妹の身代わりに湖に沈められた宵が、「神の花嫁」として色んな感情を知って成長していくヒューマンファンタジー。

こんなに不条理な世界があるのか。利己的で周りが見えていないキャラたちに共感出来ず、複雑な感情に終始した。分かり合えないってこういう事なんだな、と身を以って実感した作品。赦されてはいけない罪や罪人もいると思っている派の私には、怒り怒り怒りの一色で心がキツかった。ここまで壮絶な話でなくても、常に誰かの我慢や犠牲の上に私たちの生活は成り立っている、という教訓を噛み締めたい。

宵の「痣」の捉え方や、自分の立場を冷静に俯瞰する姿が逞しく、その寛容さにとても惹かれた。子供のように無邪気にも拘らず、大人顔負けの包容力を隠している赫天も魅力的で、あちらの国も見てみたいので続編希望。

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運命と感情が交錯しながら、環境が変わることで自分らしさを取り戻していく成長の物語。
人間達の「卑しさ」が、「癒し」に変わる瞬間に立ち会えた時、思わず心があたたかくなった。

普段読む本は、ビジネス書・自己啓発本が8割。

きっかけは、「身代わりの贄」とは?
「そこで愛される」とは?のタイトルに引き込まれた。

生贄になるはずの姉。
ただ、痣があるために妹が当初選ばれていた。
そして生贄の日、運命は変わる。

そして、更に待ち受けていた運命。
突然、環境が変わるとはこういうことなのだろうか?

登場する神様や人物の関係が混じりあう。
人のネガティブな感情(憎しみや、やりきれなさ、人へ責任を押し付けあう)が巡り合る。

運命と感情が交錯しながら、自分らしさを取り戻していく成長の物語。
人間達の「卑しさ」が、「癒し」に変わる瞬間に立ち会えた時、
思わず心があたたかくなった。

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宵と環、ふたりの双子の姉妹は残酷な運命を背負い生まれてきた。
神から守られ、豊かに暮らしていた村人たちは、生け贄になる娘を愛で、選ばれず生き残る娘を何年も虐げた。そして彼らも、娘の家族と同様に心に余裕を持てず苦しんでいた。

人は何故、失ってからでないとその存在の大切さに気付けないのだろうか。いや、例え失ったとしても、それから目を背けてしまうのだろうか。

本作では、人の弱さや醜さとともに、あたたかさや美しさも描かれている。
途中まで、道徳を説く昔話のような雰囲気だったけれど、生け贄になった娘を取り合うような神達の姿が微笑ましくて、ふふっと笑いながらあっという間に読み終えてしまった。

もし、疲れて何もしたくない気持ちになっていたら、この物語を読んでみてほしい。嘘笑いをしながら過ごし乾いてしまった心を、やさしく潤してくれるはずだから。

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