新書へのとびら 講談社現代新書創刊60周年
第1部 特別寄稿 魚住昭 現代新書はいかにして現代新書になったのか
講談社 学芸第一出版部
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刊行日 2024/04/20 | 掲載終了日 2024/11/28
ハッシュタグ:#新書へのとびら講談社現代新書創刊60周年 #NetGalleyJP
内容紹介
///ノベルティグッズ&記念冊子 プレゼント企画実施!///
稀代のノンフィクション作家が辿る
講談社現代新書の60年
今年4月に現代新書創刊60周年を記念して刊行された
『新書へのとびら』(記念冊子/非売品)
第1弾は、魚住昭氏による特別寄稿「現代新書はいかにして現代新書になったのか」を公開いたします。
<閲覧リクエストをくださった方の中から抽選で10名様に、現代新書ノベルティグッズと非売品の記念冊子をプレゼント!>
※詳細はおすすめコメントをご確認ください。
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この六〇年は、けっして順風満帆ではありませんでした。高度経済成長のまっただなかに創刊され、昭和、平成、令和と時代が移る中で、現代新書も変わり続けてきました。しかし、根本に変わらずあるのは、「知」を一部のインテリのものではなく、世に生きるすべての人々に開かれたものにしたいという願いです。「もっぱら万人の魂に生ずる初発的かつ根本的な問題をとらえ、掘り起こし、手引き」する新書を作りたい。その思いが六〇年の歴史を紡いできました。
この記念冊子は3部からなります。第1部にはノンフィクション作家・魚住昭氏による特別寄稿「現代新書はいかにして現代新書になったのか」を収録しています。ここではそもそも新書という形態の書物がどのように生まれたのか、そのなかで現代新書がいかに紆余曲折を経て誕生したのかが描かれています。第2部はアンケート「現代新書、この60冊」です。全国の書店員の方々にご協力いただき、思い出の現代新書を語ってもらいました。そして第3部の「現代新書を知るためのトリビア10」では、現代新書のさまざまな記録を辿っています。
この冊子が現代新書、ひいては新書そのものへの「新たなとびら」になればと願っています。
二〇二四年四月 講談社 学芸第一出版部
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『新書へのとびら』へ閲覧リクエストをくださった方の中から
抽選で10名様に、
<現代新書専用バッグ>(サコッシュ)と、非売品である記念冊子をプレゼントいたします!!
サコッシュは現代新書専用のバッグです。
現代新書に加えて、読書に必要な小さなお手回り品も入るサイズです。
バッグの前面にはカメラのファインダーを模した四角がデザインされており、現代新書を入れていただくと、ちょうどファインダーの中に表紙の四角の色がうっすらと透ける仕様になっています。
<リクエストが承認されると、販促素材(作品紹介ページ一番下にあるリンク)から画像をご確認いただけます>
※レビュー欄にご感想をご記入いただくと当選確率アップ!
※11月29日~公開の第2部&第3部もリクエストをするとさらに確率アップ!
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・応募期間内にリクエストをくださった方全員が対象となります
・プレゼント対象リクエスト期間【2024年11月15日(金)~2025年1月6日(月)】
・応募期間終了後、当選者へはメールにてご連絡いたします
・NetGalley登録アドレスを出版社へ開示している方が対象となります
・当選の発表は講談社からのメール通知をもってかえさせていただきます
・発送の都合上、国内在住の方が対象となります
・プレゼントは2025年1月中の発送を予定しております
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販促プラン
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読み終わりましたら是非NetGalleyへご感想をお寄せください!
編集部一同、楽しみにお待ちしております。
また、適したメディアやお持ちのSNSでも、多くの方に本書掲載の本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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出版情報
ISBN | 9999999999999 |
本体価格 | 0.00 |
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講談社現代新書60周年おめでとうございます。
1964年に書かれた村井実教授の“教養は万人が身をもって創造すべきものであって、一部の専門家の占有物として、ただ一方的に人々の手もとに配布され伝達されうるものではありません”という文章から始まる「講談社現代新書」刊行にあたっての言葉が胸に刺さりました。
新書とはいったい何なのか、現代新書と他社の新書の違いなども書かれていていつもタイトルだけで新書を選んでいるので、とても勉強になりました。
講談社現代新書ではなく申し訳ないのですが、私には宝物にしている新書が一冊あります。それは大学時代のサークルの先輩が貸してくれた中公新書の『ゾウの時間ネズミの時間』です。当時大衆小説や大学での勉強関連の本しか読んでいなかった私の視野の狭さを指摘しこの本を貸してもらいました。その後自分でこの本を買い、自分の視野が狭まっていないか確かめるように年に一度くらい開いてみる本となっています。
その本に出会わなければ私が新書を読むことはなかったと思います。
新書の話だけでなく『窓際のとっとちゃん』『まぼろしの邪馬台国』などの話も登場し懐かしさを感じました。
「中学卒でも十分わかる」という新書への思いがあるからこそ、なんとなく分かった気がする程度で読むことが多いのですが興味の向くまま新書に惹かれるのだと思いました。
最近読んで印象に残った現代新書といえば『未完の天才 南方熊楠』『古代アメリカ文明 マヤ・アステカ・ナスカ・インカの実像』です。
また「現代新書100」の創刊には驚きました。約100ページで電子版では500円ほどという価格帯で、新書に馴染みのない世代にも広がるきっかけになったのではないでしょうか。『今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる』しか読んでいないのですがフロムを知る入門書としてぴったりだと思います。学生時代にフロムやフロイトの思想など学んできたので、近年『愛するということ』が大型書店で展開されていてびっくりしたことがあるのですが、この本を読み今の時代に必要とされる理由が分かった気がします。
新書も変化してきており、新書を読む世代も高齢化しているという現実も書かれています。でも電子化されていたり、オーディオブックになっているものもあり、新書を読まない人にも気軽に手を伸ばすきっかけになると思います。
読者の一人として知的好奇心を満たすためにこれからどんな新書が刊行されるのか楽しみにしています。レビューを書くにあたり現代新書を調べていたら『AIは短歌をどう詠むか』という本が気になりました。ぜひ読んでみたいと思います。
講談社が新書を作ろうと考え始めた頃、新書の王は岩波新書でした。その圧倒的な存在にと同じようなことをしていては対抗できないません。岩波がアカデミックな世界を相手にしているのなら、講談社では一般の人向けに新書を作ろうと考えたのです。ですから、著者の方に、もっとわかりやすい表現に変えてくださいとお願いして、怒られてしまったりしたこともありました。それでもわかりやすいこと、読みやすいことを主眼に置いて本を作っていったのです。
しかし、面白い内容の本を作っただけでは、本は読者へ届きません。どうしたら、この本の存在に気づいてもらえるのか? それが問題です。
そこで、若いデザイナー杉浦耕平氏に装丁を依頼したことは、その後の新書の常識を変えたのです。あのクリーム色の装幀は斬新でしたね。これまで新書=地味というイメージが一新されました。カラフルなデザインになったことで、書店員さんの気持ちにも訴えかけたのでしょう。店の奥の方の棚ではなく、目立つところに、それも面置きで並べられたのですから、当然売れ行きも伸びました。
「本は中身さえ良ければいいのだ」というそれまでの概念を変えて、「思わず手に取りたくなる装幀デザイン」にしたところが、講談社現代新書が躍進した秘密だったのです。そして今は、他社の新書も装幀デザインに重きを置いています。
新書は、そのサイズや文章量が、コンパクトで持ち歩くのに便利でしたから、それもよかったのでしょう。
講談社新書が表舞台に出るようになった秘密がとてもよくわかりました。
新書という版が生まれた時代背景と移り変わりや、それぞれの〝出版社の文化〟との関わり。その中での「現代新書」の創刊から現代までの編集者達の思想と取り組み。
本とは人が創り上げるものであると実感した。
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最初にある、『講談社現代新書』を創刊した講談社第4代社長、野間省一の名において記された文を改めて読み直した。1964年に書かれたこの内容は、情報過多/情報格差、更には情報の正誤の見極めが重要であるSNS時代となった今こそ、更に重みが増していると感じた。
『第1部 現代新書はいかにして現代新書になったのか』
「野間四賞」(個人的には特に「野間児童文芸賞」)には毎回注目している。そこでの黒柳徹子氏の冊子『受賞の言葉』から始まる、加藤勝久氏の話は興味深いものだった。
特に加藤氏が作家として世に送り出した多くの新人作家に対して抱いていた思いと、辞表を2度も野間省一社長に直に渡したことに、大編集者としてだけでなく、道を曲げない真摯な人物で、自分で物事を考える人として感じ入った。
そして、彼が発掘した1人に、同県のアマチュア研究者として尊敬する相沢忠洋先生がいたことに驚いた。また、「苦海浄土 わが水俣病」が講談社から出版されるまでの過程は、講談社における〝出版社の文化〟を創り上げた加藤氏の影響力を実感させられた。
そして、話は新書全体の歴史に移っていく。「岩波新書」誕生の件は、「新書」と言うサイズに秘められた理想を知ることができた。それに続く各新書が打ち出していく特色に、それぞれの〝出版社の文化〟やその確立への並々ならぬ努力を見ることができた。
特に「大学路線」の岩波書店と「学校路線」の講談社の〝出版社の文化〟を明確化させ、「現代新書」の読者層をフォーカシングしていく過程は、理想や思想だけでなく人の努力や繋がりが文化を創っていくと納得させるものだった。
そして、高学歴化などによりどん底に陥った現代新書の加藤勝久氏による立て直しは、正に講談社の〝出版社の文化〟の否定からの止揚と発想の転換だった。その方策の一つが、杉浦康平氏による、今では当たり前である「カバー=本の内容」の〝発明〟だということを知り、驚いた。
このように、「講談社現代新書」の流れを追うことは、時代の反映と編集者達の思想の継承や刷新であることがよくわかった。本とはその時代の人が創り上げるものだと実感した。
そして今は、新たなSNS社会を迎えている。その中での新書の立ち位置に注目していきたい。
私は浅学で、普段、新書と呼ばれるタイプの本を読まないのですが、「こういう世界なのかー」と興味深く読むことができました。
「こうなんだよー」と話してくれるのに耳を傾けるような感じで、「へえ、そうなんだ、なんだか貴重なお話を知れたな」と。
岩波文化とかはぐぐったりもして、検索結果で出てくる話もあわせて「こういう文化があるのか」と。この本を読まなかったら知ることができなかった世界をちょっとだけ知ることができたな、と嬉しくなりました。
創刊60年おめでとうございます。世の中どんどん変わっていって、出版業界も大変だなと思うのですが、応援しております!
新書は手に取りやすい値段と判型と厚さなので今でも新刊案内は色々チェックして手に取る機会が多い。といっても電子ブックになっているのだが。
本書を読むと新書との関りを考えざるを得ない。そうすると本を読み出した高校生の頃は岩波新書にあこがれを感じつつ手を出してみたものの難しくてお手上げだったというような記憶が蘇る。そんな中で現代新書はやはり「タテ社会の人間関係」が最初に読んだものだと思う。゛大学の授業で紹介されたと思う。これは面白く読めたのだと思う。そこから少しずつ新書に触れる機会が増えた。解説文がついた目立つ装丁。本書でその経緯や誕生の秘密を読んで当時は革新的だったのだと知った。それから様々な新書を読んだ。短いが戦後の出版界の記録でもある。新書というスタイルの出版にどれだけのエネルギーが投じられているかを面白く読んだ。ここにきて時代の変化が激しい中で出版社の苦労も並大抵のものではないと思うが,最近はベストセラーが生み出されることも少なくなっている。出版界の熱気や出版人の思いが改めて読めて懐かしいと思うとともに正確で深い知識をしっかり得るための本が手軽な新書としてこれからも生み出されることを願ってやまない。
新書の始まり。やはり新しいことを始めるときはすべてに於いて先が見えず、批判などを受ける覚悟が必要になる。そう考えさせられる作品である。
ただ、新しいことを始めることが苦ではなく、「まぁ、とりあえずやってみるか」的心境で取り掛かることがいいモノと出会えるのかもしれない。
第1部で取り上げられている人物ほど、『縁の下の力持ち』である。裏方に徹底して表に出てくることもインタビューに答えることもないが、著者に忘れられない編集者である。表に出たいという欲求も、この人物の中から感じることもなく、ただ良いものを出版したいという気持ちが常にあった人物なのだと感じた。
普段から新書を読む人も、読まない人も一度この作品を読んでほしい。新書がいかに身近な本なのかがわかるだろう。
岩波新書のイメージはとても高尚で一定の評価が確約されている感じだったが、
講談社現代新書は私が読み始めたころは、黄土色に赤ら黒や青が乗った少し雑多な感じ。
明確なテーマを探す場合でなくて、なんか面白そうなものないかなと、
うっすら手に取っていた記憶が多いのは講談社現代新書だったのだろう。
カッパブックスもけっこう手に取ったな。ブルーバックスも。中公新書も読んだかな、
という私の薄っぺらい本屋さんの棚とにらめっこしたノスタルジーも少し。
加藤勝久という酒好きの編集者への再評価、その嗅覚をいくつかの出来事で振り返っている。
後半は新書本業界の移り変わりだけれど、私みたいな雑種読みだと気に入った本を買うだけで、
レーベルは気にしないのだけど、癖とか好みがやはりある。
どの新書がどういう理念で始まって香展開して今の地位はこうなっているがよくわかる。
最後にもつながる、足澤禎吉による学習雑誌から教養の親書への展開などの風向き、
人物とその逸話によって時代感とともに出版の移ろいの話も魅力的。
出版社の人がこの人に書いてもらいたいとか、手配するのも、
知識の橋渡しみたいでかっこいいですね。こう振り返るとただただ現代的な歴史を感じます。