撮ってはいけない家
矢樹 純
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刊行日 2024/11/11 | 掲載終了日 2024/11/13
文芸小説 | ミステリー/サスペンス | ホラー
ハッシュタグ:#撮ってはいけない家 #NetGalleyJP
内容紹介
// 日本推理作家協会賞 短編部門受賞『夫の骨』著者の最新作!!//
怖い 怖い 怖い 怖い
でも先が気になる…!
怪異番組を作る制作会社が、本当に巻き込まれた神隠し事件とは……。
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「その旧家の男子は皆、十二歳で命を落とす――」
映像制作会社でディレクターとして働く杉田佑季は、プロデューサーの小隈好生から、モキュメンタリーホラーのプロットを託される。「家にまつわる呪い」のVTRを撮るため、ロケ地として山梨の旧家を使用することになるが、そこは小隈の婚約者の実家だった……。
同僚で怪談好きのディレクター、阿南とともにロケハンを進める中、彼は今回のフィクションの企画と現実の出来事とのおかしな共通点に気付いていく。そして現実でも子どもの失踪事件が起こり……。
この家は、やはり“撮ってはいけない家”だったのか⁉
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著者/矢樹 純(やぎ・じゅん)
1976年青森県生まれ。弘前大学人文学科卒業。実妹との『加藤山羊』の合同ペンネームで、2002年に漫画原作者デビュー。2012年、「このミステリーがすごい!」大賞に応募した『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』で小説家デビュー。2020年、『夫の骨』に収録された表題作で、第73回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。近著に『幸せの国殺人事件』がある。
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★★★
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★★
出版情報
ISBN | 9784065376034 |
本体価格 | ¥1,750 (JPY) |
ページ数 | 288 |
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すごく読みやすいというか、話しの展開が心地よくて、楽しみにながら、怖がりながら読み進めることができました。
伏線回収ももごとで、なるほどそうつながっていくのかあと驚かされました。
テレビ関係の仕事とからむことでリアルさが増し、是非、この主人公ふたりで、続編を書いてほしいなあ!
ホラードラマの撮影のために訪れた旧家。
その家の男の子は12歳で命を落とすという呪いが・・・。
体調不良、ありえない映像、そして失踪。
その呪いの源となったものを突き止め、呪いに抗うために奔走する!
ホラーだけど、ホラーだけじゃない。
ただ意味もなく怖いわけではなく、それまでの出来事が少しずつ繋がっていくからこそ、怖くなっていく。
怖さと謎が読むにつれて増えていき、頭の中で、映像化すると恐怖でしかない。
想像する怖さが、この本にある気がする。
そして、人の過去やこれまでの人生があるから
この家は『撮ってはいけない家』になったのかもしれない。
ホラードラマ撮影のために訪れた曰く付きの旧家で、立て続けに不可解な事が起こり、少年が失踪する。足元から込み上げるゾクゾクする恐怖に、脳まで痺れる「呪いの家」を蔵めた戦慄のホラーミステリ。
とにかくすべてが薄気味悪く、少しずつ不自然なのに、どうする事も出来ない。得体の知れないストレスと高揚感に終始包まれながらも、後には引けない。ダメだと分かっているのに求めてしまう、ホラーの魅力が引き立った展開。
代々継がれていく悍しい呪怨と人の欲が集積され、あちこちに絡み合って複雑になり、もはや怪異なのかもわからない。もう手詰まりかと思ったら、最後に一つずつゆっくりと繋がっていく。伏線をジリジリと手繰り寄せている間が、解放に向かっているはずなのに一番怖かった。
サイコロジカルホラー好きにオススメの一冊。
読んだことがない作者の小説でしたが、タイトルと表紙に惹かれて読みました。
雨穴さんや背筋さんなどが書かれている人怖系なのかなと思い、読み進めていきました。物語冒頭で「偶然が重なればそれは呪いなのではないか」というヒントが提示され、頭の片隅に入れながら、そのヒントがどういうふうに本編と関わっていくのかなとハラハラしました。物語の伏線となるような謎や事件が登場するごとに、どういう繋がりがあるのか!?と考え、続きが気になってページをめくる手が止まりませんでした。
ラストに点と点だった謎が線で繋がり、ぞくぞくしました。夢に出てきそうなホラー描写と、ミステリー好きの心をくすぐる謎解き要素が詰めこまれた一冊です。ホラー好きにも、ミステリー好きにもおすすめです!矢樹純さんの他の作品も読んでみたいと思いました。
「僕は呪いとは、そういう偶然とするには説明のつかない事象の事だと考えています」
山梨県の旧家にモキュメンタリーホラーを撮影しに赴いた一行。
いわくその家の男子は12歳で命を落とす。
江戸時代に先祖が手にいれた《鬼の鏡》なる呪物が起こす悲劇や凶行の数々。
旧家を舞台とした呪いを描いた「くらのかみ」や「黒い家」などに比肩する作品。
普段はミステリ小説中心で、ホラーはあまり読まないのですが本作は、不可解な呪いや、夢の真相だけでなく、過去の事件のことなど、いくつものタイプの違う謎が徐々に定時されて、少し物足りない中次々と展開されるので、スラスラ読みやすくあっという間でした。
読み終わって振り返ると、怖さ控えめに感じましたが、序盤の蔵の撮影シーンのインパクトが強く、蔵のシーンやクライマックスでは早く終わってくれ〜と思いながらなんとかページを進めました。読み終わったら、書影の意味が深くなり、とても好みでした。
クライマックスも様々な真相が一気に解決され繋がっていき、ミステリ小説のような鮮やかさを感じでホラー好きだけでなく、ホラーのとっかかりとして、ミステリ好きにもおすすめしやすい一冊でした。
少しホラー要素もあるミステリーでした。
最初の方に出てたあれがあーなってあーなるとは思わなかったw
ミステリー要素は少し弱めに感じだけどきちっと謎解きしてホラー要素もありまとまっててとても読みやすかった。
視聴者の体験による怪異番組。
あなたは、それをどのくらい信ぴょう性を感じて観ていますか?
そんなことありえない。
ただの偶然、または思い込みではないのか?
そして本作。
「家」という題材だけで、ミステリや、ホラーの匂いがプンプンしませんか?
怖い怖い、でも眼を背けることも、ページをめくる手を止めることもできない。
気が付けば沼にはまり込んでいる。
そして最後のページ。
もっとこの先があって欲しい、あるに違いないと焦る。
ゲラ読みに参加させていただき、ありがとうございました。
一気読みでした。ずーっと最後まで怖かったです。
阿南君の描写が稲川淳二でそこだけ笑えましたが、
ノンストップで気味が悪くて、これぞホラーって感じでとても面白かったです。
謎解きもありつつ、オカルトしつつ、流行りのモキュメンタリーチックでもありで、
売れる要素しかない気がします。
また、終盤でジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズのアメリア・サックスが仄めかされたグリッド捜索がツボでした!
まさかこんな激恐ホラーにグリッド捜索が活かされるとは(笑)
櫛木理宇さんの小説を好きだと公言している、けんごさんもお好きそうなので
おそらく発売後紹介されると思いました。
ホラーだけでなくミステリ色もあって、怖いのに続きが気になって仕方ない。少しずつ積み重なる気持ち悪さや不快感に、読みながら背筋がゾワゾワする。子どもが犠牲になる話は辛いし胸糞悪いエピソードもあるが、呪い系が好きな人にはオススメ。ようやく解決したかに見えてホッとしたところに突き落とされるラスト。この後どうなるか想像するとどんよりした気持ちになる。確かに撮ってはいけない家だし関わってもいけない家だった。
ADの阿南が良いキャラなので、またどこかで会えたらと思う。
〝モキュメンタリー・ホラー〟の舞台とした山中の旧家。その撮影がモック(擬似)でない超常現象を呼び起こす。60年を超え今に続く歪んだ人間関係までも掘り起こす。
ここまで両面から絡み合った事態を治めることなど…… やはり撮ってはいけない家だったのだ。
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虚構の物語を、事実を伝えるドキュメンタリータッチで描くのが「モキュメンタリー(擬似ドキュメンタリー」。ホラーならば『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が有名。
そんなホラー・モキュメンタリーでは、全くの架空の設定より、実在する言い伝えやその場所を舞台にした方がより恐怖感が増す。
だからといって、本当にこの家を使って撮影したことが、昴太の行方不明をはじめ、あまたの「モック(擬似)」でない超常現象を呼び起こすとになるとは。役者や撮影スタッフには必死で隠し通して、ロケは無事に2日間で終了。でも、怪異はやむどころではなく本格的になっていくとは、読んでいて呆気にとられるしなかった。
更に、そのオカルティックな事象だけに留まらず、それと絡み合った人々の、戦中戦後の混乱期を起源としたおぞまい行為が現代にまで尾を引いていたとは。その様を想像し思わずえずきそうになった。
初めは《鬼瞳》《天瞳》がその中心だと思っていた。しかし、その根源《鬼の鏡》が明らかになると共に、怪異が内に秘めるものとそれに魅入られた者の関わりは更に激しくなり、関係者さえも驚くべき事情が明らかになる度に為す術も無くなっていく。事態を収束させようとする佑季や阿南の足掻きの様が、読んでいて辛くてたまらない。
たった2日間の撮影、それがこれだけのもを引き起こすきっかけとなった。たしかにこの家は『この家は決して撮ってはいけない家』だったのだ。
ここまで怪異現象と時代をまたがった人々の行いが醜く絡まったホラーにまでなるとは、あの和気あいあいとしたロケ班の雰囲気からは全く予想もできなかった。
呪ってなんだろうなと考えているところに読んだ作品。
導入はややスロースタートのように感じましたが、読み始めると作品に没入するのにそう時間はかかりませんでした。
物語は映像制作会社で働く主人公・杉田佑季がホラードラマを撮るためにロケハンするところから始まる。
ロケ先は先輩で上司でもある小隈の再婚相手・白土紘乃の実家。
ホラーは好きではないが、先輩である小隈が関わることだけに、失礼のないように進めたい。
効率よく進めて早くホラードラマから抜けたい。
怪談大好きな後輩・阿南に少しうんざりしながらも杉田佑季は仕事に取り組む。
違和感を感じつつも、ドラマの撮影が始まる。
1日目の撮影を終えて、杉田佑季も可愛がっている小隈の息子・昴太の姿が見えないことに気づく。
昴太が行方不明になったことをきっかけに、白土家の呪いが解き明かされていく。
呪いが発動するまでの時間と、行方不明になった子供の安否といった二重のタイムリミットがより作品に引き込む鍵だったと思います。
早く謎を解いて、昴太を助けなくてはと焦る杉田佑季と同じ気持ちでページをめくっていたと思います。
最初は、リアルにこんな子がいたらちょっと面倒だなと思っていた阿南がだんだん頼もしい存在に感じてきたのは面白かったです。
「阿南くん、今、出番です!」とばかりに。
ラストはジャパニーズホラーらしい終わり方だったと思います。
ホラーサスペンスという感じでしょうか。
読み応えありました。
作中、多分公開されないかもしれないホラードラマの物語の作品化があったらいいなと思っています。
初読みの作家さんです。
程よい程度のミステリーホラーで読みやすかったです。
映像化した方が気持ち悪さ、閉塞感、後味の悪さを感じられるかと。文章だとこの辺が読みやす過ぎて、あまり怖くなかったです。
最後もう少しエグい終わり、救いもない終わりの方が印象的な作品にできたのでは?と感じました。
ホラー×家は鉄板ですが、更に田舎の日本家屋+蔵なんてどう見てもヤバいことしか
想像できない!
やっぱり不気味な雰囲気がビシビシと伝わってきました。
”ホラー”の何かわからないものへの恐怖感と、”ミステリ”の巧妙な仕掛け
がいい具合に混ざっていて面白かった。
江戸時代から続く旧家、白土家でホラードラマを撮影することになった。
その家は番組を担当する小隈プロデューサーの婚約者の家。
ドラマと現実が妙にリンクしていて気味悪さを覚える。
結局人の業が呪いを呼び子孫や周辺の人を巻き込んでいくのか。
ビクッとなるような怖さはないものの点と点が繋がりじわじわとした怖さがやってくる。
夜読めなくて完読までに時間がかかってしまいました。
こうでないと、という民俗学系ホラー。モキュメンタリー撮影の為に行った家にまつわる不穏な出来事の解決、究明の話。「最近流行りのモキュメンタリー」を作中で触れて自分で揶揄しながらモキュメンタリーにし、民俗学要素も出してめちゃくちゃ面白かった。若干、こいつ何でも分かりすぎる、ツテとか力ありすきるというキャラがいるのも最近の風潮っちゃ風潮。終わり方も完璧。
『変な家』ブームに肖ったか〜と思うタイトルだが、そう一度でも思ってしまった自分を戒めたい。失礼いたしました。
何が起こっているのだか、よくわからないけれどなんかヤバいし止めないといけない気がする。と言ったような不確定要素=不安要素が密密で夜には読めない人もいるかもしれないくらいに怖かった。そして、リアル。文章が先が見えない感じがしてどんな結末になってしまうのか。読みたくても怖くて読めない〜みたいな連続でした。シリーズというわけにはいかないけれど著者のどっぷりホラーはこれからも、楽しみに読みたい。
モキュメンタリー制作のために訪れた山梨の旧家。ロケ隊の身に起きた異変とは?その旧家の男子はみな十二歳で命を落とす。この呪いは本物か?
フィクションのドラマと現実の出来事が交差する。
とても面白かったです!
元々好みの題材ではあったけど、徐々に徐々に秘密が明らかになっていき繋がっていく様子は楽しめました。
映像制作会社勤務で主役の杉田さんと、職場の後輩阿南くんのコンビはもう少しじっくりと見たい感じでした。
旧家の過去の罪と現在にも続く呪いが怖すぎます。終わり方の緩急も。ホッとさせておいてからのーというのはホラー小説や映画でもよくある展開ですが、しっかり怖い!という気分で終われました!
まさに『撮ってはいけない家』でした。元々蔵って埃っぽくて不気味なイメージでしたが今後は見るだけで震え上がりそうです。白土家に付き纏う因縁の深さ、《鬼の鏡》の力の強さが恐ろしすぎで、沢山の小さな命が奪われたのは本当に胸糞でした。千歌はあれを取り出そうとしたという事なのか。昂太が無事だった事が唯一の救いでした。