陰陽師と天狗眼④
ークシナダ異聞・怨鬼の章ー
歌峰由子
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刊行日 2024/11/20 | 掲載終了日 2024/11/10
ハッシュタグ:#陰陽師と天狗眼④ #NetGalleyJP
内容紹介
公務員陰陽師とフリーランス山伏がお届けする
広島もののけファンタジー、衝撃の展開へ!
桜舞う前日譚『花盗人の頼み事』も収録。大人気シリーズ第4弾!
☆ ☆ ☆
【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】
・校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が異なる場合があります。
・レビューなどでのネタバレ行為はネットギャリーのみならず、外部サイトやSNS等の多くの方が目にする場でもお控えください。
・本文に対するご指摘などは「コメント」にてお願いします。
・自分には合わない作品だった場合、今後のためにも建設的なご意見をよろしくお願いします。
※今作は作者のご厚意によって提供いただいた校了前の大切なゲラを公開をしています。
※今作にこれから出会うであろう多くの読者のためにも、ご理解の上、素敵なレビューによる応援とご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
☆ ☆ ☆
【あらすじ】
広島県巴市の特殊自然災害(もののけトラブル)係へ隣市より応援要請があり、美郷(みさと)・怜路(りょうじ)・広瀬(ひろせ)の三人が派遣されることに。
事件の概要は「封じられていた神楽面が消えた」というもの。
広島神楽を研究している大学生・由紀子(ゆきこ)の協力も仰ぎ、事件解明に努める中、「消えた神楽面」をつけた不審な男が由紀子の父を襲い、警察が出動する事件となる。
これをきっかけに「面に取り憑かれたモノ」が、各地で事件を巻き起こすように。
「なれば、鬼にでもなってみれば宜しゅうはございませぬか」
どこか甘やかな囁きとともに、神楽面は彼らにそっと忍び寄る――。
【目次】
P7 前日譚 花盗人の頼み事
P53 クシナダ異聞・怨鬼の章
P54 1.クシナダの鬼女面
P86 2.不穏な夜
P116 3.世を怨み尽くす鬼
P144 4.彼の望んだ地獄
P178 5.悪夢の残響
P210 6.「普通」な僕ら
P228 7.湯治と神楽
P256 8.警察署での攻防
■著者
歌峰由子(うたみね・よしこ)
広島県三次市出身。大学は生命科学を専攻したゴリゴリの理系だが、何故か伝奇物の執筆を好み、自室の本棚は郷土誌と民俗・オカルトの本で埋まる。
『陰陽師と天狗眼―巴市役所もののけトラブル係―』でデビュー。続編として『陰陽師と天狗眼―冬山の隠れ鬼―』『陰陽師と天狗眼ー潮騒の呼び声―』がある。
■装画
カズキヨネ(かずき・よね)
イラストレーター。大人気ゲーム『薄桜鬼』キャラクターデザインを務め一躍世界的人気に。躍動感あふれる美麗なキャラクターを描くのが得意。『破滅の刑死者』シリーズ(著:吹井賢/メディアワークス文庫)、『華鬼』シリーズ(著:梨沙/講談社文庫)等書籍装画担当作品も多数。
出版社からの備考・コメント
◎拡材や新刊配本のお申込みにつきましては、
【マイクロマガジン社 営業部】までお問い合わせいただけますと幸いです。
件名に「ことのは文庫 11月新刊の注文」と明記の上、
「番線 or 番線情報」「書店名」「ご発注者様名」をご記載いただき
【hanbai-bceigyou@microgroup.co.jp】までメールにてご連絡くださいませ。
※受注状況によってはご希望数より調整が入る可能性がございます。予めご了承ください。
※価格は予価です。
◎こちらの新刊タイトルのお申し込み締め切りは2024年10月16日迄承っております。
おすすめコメント
◆シリーズ最大の特長「リアルなお仕事小説+もののけファンタジー小説」らしさは、今回も健在。
お役所仕事あるあるのリアルさと、もののけ退治というファンタジーの作中でのバランスが絶妙です。
◆シリーズ最大のピンチ、それは……!?
これまで「特殊自然災害係」が主に対応してきた「もののけトラブル」に、警察をはじめ、かつてないほど「一般人」が巻き込まる展開に!
「普通」の人々を前に、特自災害係はどんな動きを見せるのか。そして「普通」とは何か。
登場人物すべての心の動きから目が離せません!
◆それでもやはり、マスコットキャラである白蛇の「白太さん」は、かわいい。
前日譚・本編ともに、今回も白太さんのかわいさが爆発!
全国の白太さんファンのみなさま、お待たせいたしました。
本シリーズきっての愛されマスコットの雄姿を、今回もお楽しみください。
販促プラン
あなたの【おすすめコメント】大募集!! 拡材に使わせていただきます!
①応援レビューを拡材(帯またはPOP)やECサイトに使用させていただきます!
期間内にいただい応援レビューを、拡材に使用させていただく場合があります。
掲載文字数に制限がありますので、一部抜粋の上、整理した文面になります。
書籍オビに採用された方にはサイン本を1冊進呈します。
※掲載時には事前にご連絡・確認をいたします。
※サイン本の発送は国内に限らせていただきます。
※出版社にメールアドレスを開示設定されていない場合は、送付先の確認のご連絡ができかねますのでご注意ください。
《拡材用の応援レビュー募集期間》
~2024年10月15日(火)午前10時
②応援レビューを特設サイトで紹介します!
期間内にいただいた応援レビューは、刊行時に公開する予定の作品特設サイトのレビュー紹介欄にて掲載する場合がございます。
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《特設サイト応援レビュー募集期間》
~2024年10月15日(火)午前10時
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恐れ入りますが『マイクロマガジン社 営業部』まで直接お問合せをお願い致します。
出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784867166604 |
本体価格 | ¥720 (JPY) |
ページ数 | 288 |
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NetGalley会員レビュー
春、特殊自然災害係に異動になった広瀬は、事務職員ながら人手不足により、美郷や怜路たちと現場に向かうことになる。もののけを見ることも祓うこともできない、『普通のひと』である広瀬ができることと思うこと。おそらく読者により近い彼には、たくさんのエールを送りたい!
一方で、「面に取り憑かれたモノ」と対峙した美郷は、かつての夜を思い返し――尽きぬ悩みを抱えながら、改めて怜路の存在を認識する。やっと気づき始めたそれは、互い境界に立つ者同士であるだけでなく、一緒に過ごすなかで濃く強くなっていった繋がりなのだろうと思う。
もののけ側も人間側も登場人物がぐんと増え、それぞれの人物に立場や悩みがあって、読んでいるうちに自身を顧みてはうっかり「面」に取り付かれそうな怖れを覚えながら読み進んだ。
尾関山の桜や広島の神楽と温泉施設、今回も地域に密着した舞台が描かれ――特に神楽は、今回の事件に大きくかかわっているようで、逃亡した面や若者たちの悩みの行方とともに、続きを楽しみに思う。
昨年第3巻まで一気読みしすっかりハマってしまった「おんてん」、第4巻を先行で読ませていただいた。
市役所に奉職してから1年半(冒頭の前日譚はちょうど1年)経った頃、美郷と仲間2人は隣市で起きた事件へ応援派遣される(災害応援派遣も現実で多くある)。2週間で解決すべき事件であったが、組織としても未だかつて経験のない大規模な事件へと発展していく。それに専門職として未熟ながらも対峙せねばならない葛藤。これまでの物語で逡巡してきたことが、改めて美郷を苛む。
また本編のもう一人の主役である友人・広瀬。自称「普通の人」は「普通の人」ばかりいる社会では特に問題なく生きているが、周囲が「特殊な人」ばかりになると途端に「普通」の足元を掬われてしまうようだ。「普通」に囚われた挙句自己評価が低くなりさらに韜晦しはじめる広瀬。自分自身の特殊性にどう「普通の人」と折り合っていくのか思い悩む美郷。お互いへの理解が滑って辛い展開だけに、事件の行方とともにそちらも目が離せない。
実は異形のものを身に宿す美郷であるが、終わらぬ葛藤とともに徐々にそれを許容していく。その許容の過程で気づく、自己の異形化であるが、むしろ美郷自身はどんどん「人間味」を増していっているように思われてならない。
異形のものである「白太さん」については、ここでは書かない。癒しである。今回も何度も癒された。本作のファンの中で断トツの人気を誇るこの愛しいものについては、是非ご自分の目で確かめて欲しい。なお、来年は巳年である。
シリーズ4作目になる今作ですが、いつもながら面白いです。このシリーズには少し重いテーマが隠れていたりするのですが、今作は「生き辛さ」の様です。しかし、歌峰先生の文章は読み易いし、登場人物も魅力的なのでどんどん読めます。是非皆さん歌峰ワールドを堪能して下さい。
今回の事件は封じられていた神楽面の行方がわからなくなってしまったことから始まる厄介なもの。
いつものメンバー美郷さんと怜路さんに広瀬さんも加わり解決に向けて動き出す。
怜路さんと広瀬さんが意外と友好的に会話ができていて仲間が増えた感じがしました。
この事件の重要なポイントはやっぱり神楽。冒頭で桜を背景に舞う美郷さんが艶やかで姫がお気に召すのも納得の美しい情景でした。
また、人ならざるものが舞う神楽の場面もあるのですがそこも典雅な雰囲気があり見てみたくなりました。
悪気があっての言葉では無いのですが、そのことに美郷さんも白太さんも深く傷ついてしまうところがあって、読んでいて心が痛かったです。そんな時には怜路さんが支えで、あぁ、怜路さんがいて本当に良かったと思います。美郷さんも白太さんも理解して同じ体験を分かち合って生きてる。そんな存在がいるということはものすごく幸せなんだと思います。
できる狛龍さんが登場するシーンはハラハラしっぱなしでした。
みっちりと癒やされた白太さんは微笑ましかったです。白太さんファンとしてはいつも元気でちょこっとだけ美郷さんたちを困らせるワガママ言ってるくらいが安心です。
すごく気になるいいところで終わっているので、早く続きが読みたいです。
今回も面白かったな。
『陰陽師と天狗眼』シリーズの四巻目。巴市に居場所を見つけ、己の置いてきた過去と向き合い、相棒と確かな縁を結んだ美郷が今度、遭遇する『特殊自然災害』は年に一度の舞台にだけ封が解かれる曰く付きの神楽面。広島の地方エンターテインメントとして愛される神楽の鬼女面が秋の安芸鷹田市を中心に恐ろしい事件を起こしていきます。
新しく特殊自然災害係に一般職員として配属された広瀬と共に鬼女面に取り憑かれた者と対峙する美郷。しかし、広瀬の何気ない、本当に何気ない一言が彼にピンチを招いてしまいます。どうしても『普通』になれない『特別』な彼に今までも、恐らくこれからも付き纏う苦悩。
そして、今回はその『特別』な苦悩とは反対の『普通』故の苦しみも描かれていきます。
美郷と怜路という『特別』な主人公達の裏主人公とも言うべき『普通』の人である広瀬と、事件解決の手助けをするインターン生、由紀子の二人の苦しみの行方は。
華やかな神楽と、禍々しい鬼女面の事件。『普通に恵まれた』人の口にすることの出来ない苦しみ。
これからが、どう動き、それぞれ解決に導かれるか、続きが楽しみです。
シリーズ第四弾。今作では神楽が盛んな広島県の北部が舞台となっていて、一作ごとに広島県のことを知ることができることもこの作品の魅力です。
私が一番推したいキャラの白太さんの可愛さが今作でもたまりません。白太さんがそんな姿に!白太さんそんなこと言うの!と驚きながら、可愛さに癒やされました。
でも物語自体は一般人まで巻き込まれる展開となりピンチが訪れます。
広島県巴市の特殊災害係へ隣市より応援要請があり、美郷と玲路の広瀬が派遣されることに。
派遣されたのは巴市同様隣の市も架空の市の名前ですが、実際に神楽が盛んな市が舞台になっています。
桜吹雪を揺らして舞う美郷の姿が美しすぎるし、ピンチが続く中、「5悪夢の残響」の最後の玲路の言葉には心が掴まれました。
広瀬は「普通の人」として登場します。広瀬が何気なくかけた言葉に他意はなくても傷つく人がいたり、普通であることに悩んだりする姿に共感もしました。
巴市の特殊災害係だけでなく隣市も巻き込みながら「取り憑かれたモノ」が事件を起こし、続きが気になる終わり方に次巻も楽しみでなりません。
地方を舞台にもののけトラブル案件を「お役所仕事で」解決していくシリーズの第4弾。
今回は神楽と鬼女面、そして人間の怨念や情念が絡む事件。しかもシリーズ初の、警察まで巻き込んでしまう大事件になっていきます。
ままならぬ人生を歩んでいるといううっすらとした自覚があると、鬼女面に取りつかれていく気持ちがよくわかります。それこそが今回の大事な感情の一つであり、どの登場人物にもどこかしら感じるものがあります。
神楽に詳しくない読者でも、地の文やキャラクターのやり取りでなんとなくわかるようになっているので読みやすく、お役所仕事あるあるも健在。そして、主役二人のさらに深まった仲にも目が離せません。
市役所に勤務している広瀬は旧友との縁により2年目にして特殊自然災害係に異動になってしまう。
オカルトのオも知らないような広瀬だったが幸いと言っていいのか大きな事件もなく、ただ人手不足であるこの場所で忙しく走り回っていた。
そんな中、係長の芳田に呼び出された広瀬は自分の地元である安芸鷹田市の特自災害に応援に行くことになった。
応援に行くのは広瀬の他に、主事になった陰陽師の宮澤美郷と市役所と提携するようになった拝み屋・狩野怜路も一緒である。
この2人が一緒にいて何事も起きないわけがなく…
平凡な人生を送ってきた広瀬にとっては想像もつかないような悲惨な事件に遭遇する。
壮大な事件の中で変わっていく人間模様やすれ違っていく心。
この後どうなっていくのか、続きがとても気になります。
『陰陽師と天狗眼』お馴染みのコンビ、美郷と怜路に加えて今回は美郷の旧友である広瀬もとても活躍します。
複雑な人間の心理も丁寧に描かれており、誰しも少しは共感出来る部分があるのではないでしょうか。
読み応えたっぷりの1冊です。
おんてんシリーズ第4弾。
広島県巴市役所、そこには他の役所にはない、特殊自然災害課があります。普通とは違う、相手はもののけ、妖かしと言われる者たちを対象とする課です。
今回は、主人公の陰陽師宮澤の高校時代の同級生、広瀬が特殊自然災害課に入庁2.年目で異例とも言われる人事異動でメンバー入りしますが、広瀬は他の職員と違って、その目には何も映さない普通の人間です。
広瀬は、宮澤を大切な友人だと思っていますが、高校時代に宮澤のある態度にショックを受けましたが、宮澤に踏み込んでいきたいと、もっと知りたい、わかり合いたいと思います。人との関わりは煩わしいことも多いかもしれませんが、とても大切なことだと思います。
異形との戦いだけでなく、普通である広瀬と視える宮澤の二人の人間関係の変化にも注目したい今作です。
鬼、神楽と個人的に心躍るものが今回出てくるのでわくわくしながら読んだが、とても面白かった。
おんてんはファンタジーに分類されると思うんだけど、今回は警察とも連携するからかサスペンス風味にもなっている。
そして、鬼や神楽の部分ではおどろおどろしいシーンもあり、ホラー要素もある。
上下巻構成になるのか、今回の上巻部分にあたるところはヒリヒリとした場面もあり、緊張感のある巻だった。
私的にこのヒリヒリ感が好きなので、とても面白かった。
ヒリヒリ感はあるものの、1巻から可愛さに磨きがかかり、最早アイドルばりの可愛さをもつ白太さんが今回も大変かわいらしく、和ませてくれる。とてもかわいい。
4巻が気になるところで引きになっているので、早く5巻が読みたくなる。
まだ4巻が発売してないのに、続きの5巻がもう読みたい。
待ってました!青年の名は出さずとも、その姿の描写だけで、既刊を読了している身としてはもう歓喜でゾクゾクしてしまいました。そして妖とのバトルシーンは本当にかっこいい。切迫したシーンにハラハラしながらも、新たな仲間が加わって、またその連携がとにかく熱い。美郷が心身共に病み悩む場面では、その苦しさがひしひしと伝わってきました。しかし、その弱い部分が彼を、人をさらに強くさせる、そう感じました。美郷を思いやる怜路との関係は、やはりただの仲間だけではない、言葉では表せない特別な関係性があり、とても胸が熱くなりました。白蛇の白太さんもかわいらしくて、欠かせない存在感が嬉しかったです。この先、様々な人を巻き込んでの展開、ますます楽しみです。
封印から解き放たれた鬼女面が人に取り付き、その男が暴れ始める。かってない規模の事件に対して、美郷や怜路、更に広瀬らは力の限りを尽くす。それぞれの心中を露呈しながらも。
極限を超えたその先に、希望の光は見えてくるのか?
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鬼女面の人非ざる怪異の様が、今までになく描かれていく。それに対して、美郷や怜路ら専門職だけでなく広瀬ら一般人も覚悟のうえで飛び込んでいく様子が胸を打った。その最中、芳田係長が広瀬に語った言葉が印象的だった。「祭祀を担うのは『特別な人』ではなく、その『約束』を信じて大切にする人。信じていれば、約束は履行される」 広瀬が身を持ってそれを示していく。
山場は、電源が切れた病院棟での、人であることを捨てた怒鬼、篠原との攻防戦。〝それ〟が放つ思念は、高校時代に己を喰らおうとした蛇を喰らい返した美郷の心に、かってない重圧を与えたのだろう。それを抑えきれずの〝暴発〟。白太さんにとってもあまりのショックだったのだろう。あんなにしおれてしまう白蛇だなんて。
幕間劇は御龍姫らの舞う神楽。それは美しく、人の心のあやうさと強さの舞でもあった。それは一時の安らぎでありこの先への示唆。
そして最終決戦。再来する極限状況に、最初から美郷と怜路のバディが挑む。その中で、今まで修羅場の人生を生きてきた怜路の、「他人がくれる優しさは『他人事の優しさ』だが、嘘でも偽物でもない」という言葉が胸を打った。
このように、登場人物達が今までで一番本音を口にしていた、人との関わり方を口にしていた。それだけ追い詰められていたのてあり、それを押し返そうと意志を奮っていた証拠。
この事件を通し、それぞれの立ち位置の距離が1歩近づいた。これが次巻でどのように現れるのか、今から楽しみだ。