見えないままの、恋。

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刊行日 2024/11/13 | 掲載終了日 未設定

ハッシュタグ:#見えないままの恋 #NetGalleyJP


内容紹介

電車事故で出会った二人。

それはかけがえのない純愛だった……はずなのに

(あらすじ)

悲惨な電車脱線事故の車中で出会った画家志望の真結と介護士として働く景。暗い車内で励まし合った二人は退院後、「被害者の会」で再会し、お互いに惹かれ合っていく。事故のトラウマと戦いながら、普通の日常を取り戻そうとする二人だったが……。

読後、二人の運命に涙が止まらなくなる、珠玉の恋愛小説。


(著者プロフィール)

1993年生まれ。神奈川県出身。別名義でラノベ文芸の作品を複数刊行している。第6回双葉文庫ルーキー大賞を『彼女が遺したミステリ』で受賞した。

電車事故で出会った二人。

それはかけがえのない純愛だった……はずなのに

(あらすじ)

悲惨な電車脱線事故の車中で出会った画家志望の真結と介護士として働く景。暗い車内で励まし合った二人は退院後、「被害者の会」で再会し、お互いに惹かれ合っていく。事故のトラウマと戦いながら、普通の日常を取り戻そうとする二人だったが……。

読後、二人の運命に涙が止まらなくなる、珠玉の恋愛小説。


(著者プロフィール)

1993年生まれ...


出版社からの備考・コメント

※発売前作品のため、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。
※書影は仮のものです。
※ゲラは校了の前のデータにつき、修正が入る可能性がございます。

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出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784575528091
本体価格 ¥700 (JPY)
ページ数 296

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

衝撃的なはじまりから最後まで、読み始めるともう、1秒も目が離せない…!衝撃を超える衝撃のラスト!!
事故直後から励まし合い、支え合い、トラウマを克服しながら愛を育んでいく2人。
そんな2人をただただ応援したいのに、付き纏う違和感と嫌な予感…
思い返すと、会話の端々に真実へのヒントが散りばめられていたことにゾワッと鳥肌が立ちました。
全てを理解した時、あまりにも残酷な運命に心が折れそうに…
でも、どんな世界にいたって確かに愛は存在していた。一緒に生きていた。
切なさが胸に残る、愛しい物語でした。
素敵な作品を、ありがとうございました!

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よくある男女の運命の恋を描いた物語かと思いきや、ラストにとんでもない秘密が隠されていて、結末を踏まえた上でもう一度読みたくなる魅力がある作品でした。中でもエピローグは、真結と景の恋を見届けてきたすべての読み手の感動を誘うと思います。純愛要素だけでなく、真結と景の正体に関するミステリー的な楽しみ方もできるところも本作ならではで、最後まで楽しく読めました。恋愛要素のあるミステリーや少しファンタジーの入った恋愛ものが好きな人は読んで損のない作品だと思います。

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列車事故といえば実際に起きたあの事故のことを想像してしまう。
そんな絶望的な事故からなんとか生きようとした。

魂の出会いとも言えるようにお互いが惹かれ合う。
事故のトラウマから電車に近付けない。
それでも彼を追いかけて一歩踏み出した世界は…

唐突な事故に遭遇した人々は誰かにメッセージを届ける途中だったりする。
届けられなかったメッセージに想いを馳せて物語のラストまで駆け抜けて‼

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想像できなかった着地点にこころが震えている。
ハッピーエンドやバッドエンドという論争を超えている。

物語の何処を抽出すれば、核心に触れずに語ることができるのだろう
励まし合う、という会話
ここにいる、という実感
いいですね、と言うと、いいでしょう、とシンプルに返ってくる、世界
あらゆる事象、会話、風景が、終章エピソードに通じる

テレビはつけない習慣
生活のための仕事、自分を表現するための仕事と分けて仕事をするというスタイル
山を登ることは、誰にも邪魔されず、登っていることだけに集中できる。
一人になれる。そしてチョコレートを一番美味しく食べるという副産物もある
綴られる二人の日々に
時間ってこんな風につかうものだろ
私のこころが、そう応えた

本屋大賞界隈をもっと賑やかにしてもよい作家の一人
お金を出して本を買う以上の何か、を受け取れることを確約する

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大きな事故にまきこまれる主人公。
立ち直っていくための日々、そこから生まれる小さな恋。
傷ついた心を抱えながら育っていくほのぼのとした恋のお話だと思った。
でも、おかしい。
何かが変だ。
おだやかな空気の中に、うすい影が差し、
それがどんどん大きくなっていく。

真実がわかった時、やるせない気持ちでいっぱいになった。
自分の毎日を大切にしたい、大切にしなければ・・。
そう思わせてくれる作品だった。

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真っ暗闇の中を励まし合い、凄惨な列車事故から生還した男女。後に再会し、共にトラウマと向き合っていく中で芽生えた淡い恋の光に、不穏な影が差す。衝撃的なラストに身体中焦がれる恋愛ミステリ。

実のところ、現代の恋愛小説があまり好きではない。知らない世界を覗けるワクワク感が少なく、物足りなさを感じてしまう。そんな入りで読んだら、意外性のオンパレードでひっくり返りそうになった。事故、再会、相想―――敷かれたレールをただ進むベタベタな青い恋愛ものと見せかけ、空気を一変させる耽美で官能的な描写に、心を乱す薄気味の悪さ、最期にはとっておきの隠し玉、二人の温度感も足され、完全に支配された世界観にうっとりしてしまった。
恋愛であり、ミステリであり、どちらの要素もパーフェクトに満たす作品。

恋愛小説が苦手、という人にこそ読んでもらいたい。

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電車脱線事故の車内で出会った鈴鹿真結と渡良瀬景。2人は真っ暗な車内で雑談を交わし、励まし合いながらトンネルの出口へと進む。そして意識が途切れたりしながらも気づいたときは病院のベッドの上にいた。
真結も景も退院後お互いを思い、被害者の会で再会をする。そこからお互いに意識し惹かれ合っていく。

大きな事故で心にも大きな傷を負い、日常を取り戻そうとする2人。
傷の癒やし方やペースはそれぞれだ。2人が一緒だからこそ乗り越えていけるんだろうと思っていた。しかし最後の最後までどう物語が進んでいくのか想像もつかなかった。
これは大好きな人への思いが起こす奇跡の物語だ。
ガラス細工のような繊細な美しさと、大好きな人に伝えたい思いが詰まった素敵な作品を読ませていただきありがとうございました。

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うわぁ!そういうことだったのか!
出会いから運命の再会、その後の幸せな日々。
しかしあらゆるところに散りばめられている違和感。
全てが繋がった瞬間ぶぁ~っと鳥肌が。

傷の癒し方は人それぞれでも、2人で穏やかに一緒に励まし合いながら快方に向かっていたのに、予想していなかったラストで衝撃を受けました。でもだからあの時…と思い返し、すごい作品に出会ってしまったなと興奮しました。心の落差がジェットコースター並みでした。

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トンネル内での列車事故。漆黒の闇を会話で乗り切った真結と渡良瀬。それは声から始まった恋。2人は巡り会い、それを確かめ合えるのか?
去っていった愛を探す「彼女が遺したミステリ」に続く、声から始まった愛を育んでいくミステリ。

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「彼女が残したミステリ」の作者なので、迷わずリクエストした。

真結の特殊な才能である、とても細やかな視線が捉える、人々やあたりの様子の描写が新鮮。更に彼女の丁寧な一人語りの心地良さ。それに乗ってゆったりと読み始めた。と、その途端の出来事に、唖然とするしかなかった。

極限の状態での真結と渡良瀬の会話。見る力に秀でた真結が、漆黒の闇の中で行う声だけのやり取り。ずっと、彼の声が彼女の心を守ってくれていた。もうその時からはじまっていたのだろう。「見えないままの、恋」が。だからこそ、彼が姿を現した時、真結は声で気づいたのだ、見るより先に。そして、「一緒に日常に帰りましょう」。2人にとって、共に進んでいくための最高の言葉。

だからこそ、あの急転直下に呆然とするしかなかった。でも、真実は「完全な真実」じゃない。渡良瀬の肖像画は確かにあった。真結の部屋を両親が訪れた時、「生活感」が残っていた。

2人はあのトンネルの中で話をした。それから、1か月半をかけて恋を実らせた。幸せを手に入れた。その証拠が残っている。それは、自分自身への疑問として描いた両親の肖像画と手紙に対する、自ら見出した答え。
愛に時間は関係ない。1か月半。それで2人は一生分の愛を育み、満足に満ちて互いに手を握ぎったのだ。
最後まで描写されることがなかった2人の顔。その顔に浮かんだ表示を思い浮かべて、涙が止まらなかった。

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突如として鈴鹿を見舞った列車の脱線事故。
 冒頭の、必死に助けを求める緊迫感と、そこで出逢った渡良瀬との千切れることのない絆の演出。二人がこの事故をきっかけにどんな関係を紡いでいくのか、まずは注目した。

 事故によって歪められてしまった日常のレール。鈴鹿の心に刻まれてしまったトラウマ。
 しかし被害者の会で渡良瀬と再会することで少しずつ運命の歯車が回っていき、疵の克服に絡めて描写される青春小説もかくやという大人の恋愛が、私の心をキュンとさせた(とりわけ鈴鹿の、『好き』の気持ちの芽生えには、蕾が開くような柔らかで且つ壮大な美しさを感じた)。
 これだけでも存分に楽しめるのだが、事故に遭う前の鈴鹿の行動や、中盤を過ぎたあたりから現れる不審な雰囲気がミステリーとして物語を支えていくようになり、ページを捲る手が止まらなくなっていったのだ。

 見えないままにはじまった、恋。
 私は彼女たちが辿り着いた運命の果てに、鳥肌と涙を抑えることができなかった。

 大切な縁は、どこからどんな風に転がってくるかわからない。だからこそ、私は手元にあるそれがこぼれてしまわぬよう、しっかりと掴んで離さないようにしたいと思った。
 珠玉の純愛、と評するのは決して過言ではない。素晴らしい作品でした。

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