おかえりなさい、スノーマン
マイケル・フォアマン 作 三辺律子 訳
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刊行日 2024/11/20 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#おかえりなさいスノーマンマイケルフォアマンブリッグズ #NetGalleyJP
内容紹介
雪だるまが夕方の公園に立っていた。
古い帽子をかぶり、しましまマフラーをまいて。
とおりがかった「コマドリ」が
「やあ!スノーマンおかえり!」と話しかけた。
(子どもたちが口を作ってくれてよかったなあ)
コマドリが
「向こうの街はみえる?暗くなってからの街って素敵だよね。」と言い、スノーマンを町へと連れていくことにした。
すっかり日が沈み、イルミネーションが光りはじめる。
凍りついた噴水や銅像、そして大きなクリスマスツリー。
何て美しいのでしょう。
胸がいっぱいになったスノーマンの頬に涙がこぼれた。
コマドリが「そろそろ、いこうか」と言うと、スノーマンはくたびれていた。
夜明けが近くなり、あたりが明るくなってきた。
スノーマンはだんだん小さくなって……。
「世界は、信じられないほど素晴らしいなあ。今夜は楽しかった」
どんなに時が流れても、君は永遠に年をとらない。
とけても、子どもたちがまた君を作ってくれる。
雪だるまの一生を叙情豊かにうたい上げた絵本!
故、レイモンド・ブリッグズに捧げた作品。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784751532256 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
ページ数 | 32 |
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NetGalley会員レビュー
世界中で刊行されベストセラーとなったレイモンド・ブリッグズの絵本『スノーマン』。その故レイモンド・ブリッグズに捧げた作品がマイケル・フォアマンの『おかえりなさい、スノーマン』。ブリッグズ作の「スノーマン」は自分を作ってくれた少年を誘ってクリスマスに夜の冒険をするが、このフォアマンの描く「スノーマン」は口は笑ってはいるけどどこかちょっと寂しげで、遠い世界を夢見ているよう。コマドリの誘いにのってカチコチの足をゆっくりと前へ一歩踏み出して、初めての街へ歩いていくスノーマン。コマドリの案内で夜の冒険をするスノーマンは心配しながらも、とっても嬉しそう。でも夜が明けて日が昇り、スノーマンのからだはだんだん小さくなっていって。。スノーマンは誰からも愛されて、そして永遠なんだ、そんなメッセージをこの作品からうけとった。
【おかえりなさい、スノーマン】
#マイケルフォアマン #三辺律子
スノーマンはよく聞いたことがありましたが、絵本では初見でした。
スノーマンが歩いて町の景色を眺めていく話でした。
ほのぼのしました!
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#おかえりなさいスノーマン
#スノーマン
#netgalleyjp
#絵本
『スノーマン』の作家、故レイモンド・ブリッグズに捧げた作品ということで、読んでみたいと思った。
子どもたちが作ったスノーマンに、ロビンが「やあ、スノーマン、おかえり」と声をかける。
このロビンは、きっとスノーマンが戻ってくるのをずっと待っていたのだろう。
スノーマンにロンドンの名所を見せたくて。
雪の性で、どうしたって気温が上がれば溶けてしまうんだけど、子どもたちがまた作ってくれるから。
切なくて、美しい物語だった。
レイモンド・ブリッグズ氏も、きっとうれしく思うだろう。
子どもたちに作ってもらった雪だるまは、「おかえりなさい」と公園の仲間に出迎えられる。
そして一緒にいろんな体験をして…
どうして「おかえり」なのかな?
雪だるまにこんな世界観があると思うと、今まで道端で見ていた雪だるまがもっと愛おしく思えそう。
冬だけどあったかい気持ちになれる絵本です。
一人読みなら小学校低学年から、読んであげるなら年中さんの終わりくらいからでしょうか。
なんてやさしいお話でしょう。コマドリはずっとスノーマンに親近感を抱いていたのでしょう。
美しい街のクリスマス・イルミネーションを見せに、連れて行ってくれたのはあながち思いつきではなかったのかも知れません。
子どもたちによって毎冬作られるスノーマンを、やさしい視線で見つめ続けていたからこその声がけだったのでしょう。
スノーマンの一生は儚いとも言える。でも、繰り返しまた現れる存在として、コマドリはこの世界に受け入れているのです。
コマドリの最後のことばには、再会を誓っての約束のように聞こえました。
子ども達がつくったスノーマン。コマドリに誘われ、夜の綺麗な町を歩き、流れる川を眺める。
なぜコマドリが最初に「おかえり!」と言ったのか。その理由に、冷たい世界で心が温かくなった。
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その日に子ども達につくられたスノーマン。彼が初めての夜を迎えた時、コマドリのロビンがかけた声が不思議だった。「スノーマン、おかえり!」と。それはなぜ?
コマドリに誘われ、ガチガチの体を動かしてまちへと向かうスノーマン。冬らしい淡く広がりのある絵の中、スノーマンの可愛らしい動きと、コマドリの色の美しいさ。
町の建物、銅像、照明、そしてクリスマスツリーが、雪をかぶったまちから綺麗に浮かび上がる様子に、スノーマンだけでなく絵本を見ている方もうっとりとした。
そんな静けさが支配する中、流れる川に「いきてるよ!いきをしているよ」と思わず言うスノーマンのあどけなさが愛おしい。
そして朝。のぼるおひさまに、ビル達がえもいわれぬ色に染まる様の美しさ。でもその一方で、小さくなっていくスノーマンの姿に言葉もなかった。ただ、スノーマンの「せかいはしんじられないほどすばらしいよ」と言う言葉で救われた。更に、感謝の言葉に対しての、コマドリの不思議な返事。
そう、スノーマンは何回も同じ感動を味わうことができる。そしてコマドリはその嬉しそうな顔を何度も見ることができる。
だから、雪が降るごとに、季節が巡るごとに、この冷たい中での温かなお話はずっと繰り返されるのだろう。
また、読み聞かせをしたい本が増えた。
古風な景色からスノーマンが小鳥に誘われる。ロビンだ。
口もついているし、足もちゃんとあるスノーマンが街へ繰り出す。
夜の街の景色、協会などの建物、衛兵、川に時計台。
皆が憧れるイギリスの夜景だろうか。そこに日常的にスノーマンがいる。
ロビンの心意気や気遣いとともに人々の想いが、
またいつでもスノーマンが行ってきます、お帰りなさいと出かけられる
時間が経っても変わらぬロマンをそこに感じることができる本でした。