リスボンのブック・スパイ
アラン・フラド
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刊行日 2024/09/30 | 掲載終了日 2024/09/30
ミステリー/サスペンス | 海外翻訳 | 歴史
ハッシュタグ:#リスボンのブックスパイ #NetGalleyJP
内容紹介
時は第二次世界大戦下。ニューヨーク公共図書館のマリアはポルトガルのリスボンに旅立つことになった。彼女の任務は戦略分析のため、敵国の書物を収集すること。同時期のリスボンでは、書店を営む青年ティアゴが書類偽造の天才ローザとともに、ユダヤ人避難民を命懸けで支援していた。マリアはふたりと出会い、戦争を終わらせるためのさらなる任務に臨む――戦時のヨーロッパを舞台に、本を愛する者たちの闘いを描く、心揺さぶる傑作長編!
出版社からの備考・コメント
・多くのレビューをお待ちしておりますが、物語の核心をつくような、所謂「ネタバレ」はお控えください。
・ネタバレ行為はネットギャリーのみならず、読書メーター、ブクログ、Twitter 等の多くの方が目にする場でも同様にお控えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
・本作は校了前の大切なゲラデータを著訳者よりご提供いただいた上で公開をしています。本作の刊行を楽しみにお待ちいただいている、多くの読者のためにも、ご理解、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
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おすすめコメント
担当編集者おすすめコメント
アラン・フラドは歴史小説を発表し続けるベストセラー作家。本書は、第二次世界大戦下、アメリカが実際に行った作戦行動を主題としています。この作戦は図書館司書をヨーロッパに派遣して敵国の本や新聞などを集めさせ、それをもとに戦略分析を行うというもの。主人公マリアは、ナチスの暴政と、書物が不条理に焼かれる現状に怒り、自らこの任務に志願します。本への愛とスリルに満ちた彼女の闘いの物語を、どうぞお楽しみください。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784488011390 |
本体価格 | ¥2,500 (JPY) |
ページ数 | 448 |
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NetGalley会員レビュー
思わず休日に半日で読んでしまいました。敵国情報を司書が!
戦地まで相当数の本を送っていたことにも依然びっくりしたのですが、
そんなこともしていたんですね、アメリカ…。国力の差?
実在の人物を複数組み合わせることで、
フィクションをファンタジーと思わせないあたりさすがの下調べ。
第二次大戦時の舞台として(特に日本では)注目を浴びにくい中立国、
そしてそのなかでも、ふだんからそれほど日本で触れる機会の少ないポルトガル。
日本人はどうしても杉原千畝やシンドラーのような有名人ばかりに目が行くけれど、
最近劇映画にもなったニコラス・ウィントンのような人物や、
この物語で描かれるようなたくさんの人が困っている人を助けたいと思い、
思うだけでなく行動していたのだろうなと考えさせられました。
その行動力は、現在の私たちにも求められていると痛感させられます。
第二次世界大戦下、アメリカの図書館司書に課せられた任務は敵国の書物の収集。賢く正義感の強いマリアが、ポルトガルの地で終戦を願い孤軍奮闘していく、スリリングな歴史長編。
全くなんの訓練もされていない若い女性の図書館司書を戦士に変える。だいぶ無理筋な設定だと思いながら読んだら、まさかの史実に基づくファンタジーと知りビックリ。連合国側も枢軸国側も、あらゆる手段を用いて敵を出し抜こうとする焦燥がリアルに描かれていて、ひたすら戦争の怖さを物語っていた。
書物を守り引き継ぐというより、諜報活動がメインで、「本」要素は少し物足りなさを感じる部分も。
誰を信じるのか、どこまで踏み込むのか―――ユダヤ人を助けるためにすべてをかけた支援者たちの勇気が苦境を打ち破る、魂揺さぶる物語。
図書館司書が戦時下でスパイをする、なんてスリリングな設定。
スパイという危険で不穏な行為とは縁がなさそうな司書だけど、情報を扱うプロとして共通点があることに気づかされた。
ずっと続く緊迫感は、長編の映画を観ているかのよう。
作中のある人物のセリフを、しっかりメモした。
この人物にとっての「戦争に勝つための行為」があまりにも尊い。
読者としては中高生以上を想定。YA向けとしてはちょっと重いがおすすめ。司書がスパイとして活躍するところはユニークで、主人公の思いっきりの良さに胸がすくようでもあり、ハラハラしどうしでもある。戦時の悲惨さの要素もありながら、恋愛要素もありでエンタメとしても楽しめる。
第二次世界大戦中、情報戦は紙の本でも展開されていた。そして情報源の本の収集を担っていたのは図書館司書!
主人公の司書マリアは、勇気と行動力があり、アガサ・クリスティーの冒険ミステリに出てくる女主人公のよう。また、文書偽造のスペシャリストの書店員ローザも、勇気と思いやりのある素敵な老婦人。戦地ではなくても、戦争に立ち向かう魅力的な女性たちだ。
連合国や枢軸国が舞台の物語が多い中、中立国を舞台にしているのも興味深い。中立だからこそ、どちらの勢力も入り交じった駆け引きが繰り広げられる。戦争を終わらせたい一心で、本だけにとどまらない危険な情報収集に乗り出すマリア。ユダヤ人たちを逃がそうと活動するティアゴとローザを応援せずにはいられない。
実在のブック・スパイをモデルにしながら、戦争と、人を想う心と、平和への願いを描いた1冊です。