不機嫌な青春

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刊行日 2024/10/04 | 掲載終了日 2024/11/15

ハッシュタグ:#不機嫌な青春 #NetGalleyJP


内容紹介

切なくてまぶしい、残酷でもどかしい、思春期(あのころ)のすべてが詰まった胸疼く青春×SF短編集。
アニメ化もされた大人気スポーツ小説『2.43 清陰高校男子バレー部』著者、デビュー20周年記念作!

病院から飛んできた青い風船に結ばれていた手紙によって、思いがけず始まった文通。そこから芽生える、淡い恋と切ない嘘の行方。「零れたブルースプリング」

全ての感覚を周囲に拡散してしまう特殊能力を持ったヒツギ。彼がボランティアとして連れてこられたのは、生まれつき、痛みや温度を感じられないイオリの屋敷だった。「ヒツギとイオリ」

誰かに「ウザい」と思われると、その場から強制的にテレポートしてしまう。中学2年生のナオは、望まない超能力に苦しんでいた。「flick out」

妻を失い、心を閉ざして生きる宮内の前に突然現れたソバージュヘアの不良少女。彼女は亡き妻の名を名乗る。「ハスキーボイスでまた呼んで」

上記4編収録。


【著者略歴】
壁井ユカコ(かべい・ゆかこ)
第9回電撃小説大賞を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』でデビュー。『K -Lost Small World-』『サマーサイダー』『代々木Lobe&Hateパーク』「五龍世界」シリーズ他、著書多数。高校バレーボール部を舞台にした大人気青春スポーツ小説『2.43 清陰高校男子バレー部』シリーズは既刊4作+スピンオフ短編集1作(『空への助走』)で完結。

切なくてまぶしい、残酷でもどかしい、思春期(あのころ)のすべてが詰まった胸疼く青春×SF短編集。
アニメ化もされた大人気スポーツ小説『2.43 清陰高校男子バレー部』著者、デビュー20周年記念作!

病院から飛んできた青い風船に結ばれていた手紙によって、思いがけず始まった文通。そこから芽生える、淡い恋と切ない嘘の行方。「零れたブルースプリング」

全ての感覚を周囲に拡散してしまう特殊能力を持ったヒツギ。...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784087718829
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 280

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NetGalley会員レビュー

様々な痛みを伴う青春。2.43シリーズの明るさに比べると、陰のある物語たち。
気持ちも身体もまだ不安定な時期に、一人でいいから自分の味方になってくれる理解者がいたらどんなに心強いだろう。助けてと頼れる相手がそばにいなければ、耐えきれないほどの絶望を味わうこともある。
生きているかぎり、何度でも上書きは可能だ。今「だめな自分」だったとしても、ずっとそのままなんてことはない。
大人になると、あの頃感じていた「痛み」を感じなくなる。それは強くなったせいなのか、感じる力が弱くなってしまったせいなのか。

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タイトルにぴったりの、ちょっと一癖ある青春の物語でした。特殊能力を持つ人物が登場する話が多く、その設定が、思春期や、青春時代の苦さや身勝手さ、孤独感、幼さ、後悔などを強く印象付ける作品になっているような気がしました。「flick out」などは、ナオのように物理的な現象として体験することが無くても、不意に疎外されたような、はじき出されたような気持ちになったことは誰にでもあるのではないかなと思います。だから、特殊な設定が多いにも関わらず、共感も得られるし、痛みや苦さが強調されることで、道徳的な学びにつながる部分もあるような気がしました。

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青春と呼ぶには苦すぎるよ!
そもそもこんなに一生をかけた(書けて、賭けて、駆けた?)感情を青春と呼んでいいの?
いや、でも自分の一生を左右する決定的な出会いや出来事は青春時代にあったと言っても過言ではないか。
『零れたブルースプリング』がとても好きです。
その後の2人の関係も互いにとって救いでありますように。

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時の流れの残酷さと奇跡を感じられる青春が4編。
ちょっとしたボタンの掛け違いのような認識のズレが生み出した“初恋”にキュンが止まらない『零れたブルースプリング』。悲しいんだけど爽やかで、愛おしい展開がたまらん!

ヒツギは自分が感じた感覚を周りにいる人にも強制的に感じさせてしまう厄介な能力を持っていたため、生きることに難儀していた。裕福で将来安泰だけど、今まで痛みも温度も感じられず人の心の機微にも疎いイオリ。そんな2人が出会ったら…。
激しくて切ないのにほんのり温かい余韻にひたれる『ヒツギとイオリ』。

『flick out』では、ある日突然目覚めた超能力を持て余す中2のナオの苦しい胸の内が綴られている。百害あって一利なしな強制瞬間移動で気づいてしまった自分の中にある醜い気持ちがツラいんだけど、寄り添ってくれる味方もいて、“大人”になることへ希望が持てる作品。

大切な人を喪い余生のような生活をしている宮内の前に飛び出てきたのは過去の妻!?
救うつもりが救われていた、そんな爽快感いっぱいの『ハスキーボイスでまた呼んで』は幸せの予感で満たされてるラストが素敵です。

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この年代はなぜこんなにも親に反発してしまうのか…と読んでいて改めてしみじみと思いましたけど、不自由でままならない思いを抱える主人公たちがほろ苦い現実に直面する中で、けれどそれをきっかけにまた一つ大人になっていく姿が印象的な物語でした。

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